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開業の手引きメニュー作成

メニュー作成

焼肉屋でのメニューに重要なのは、肉の仕入れでしょう。

焼肉は、どのような肉を提供できるかがポイントとなるため、他の外食産業に比べて原価率が高くなりがちです。更に、近年の牛肉の高騰により原価率が一層上がってしまう状況となっています。そのような中で安定した利益を確保していくためには、サイドメニューやドリンクの受注が重要となってきます。
本ページでは、仕入れ先の開拓方法からメニューの構成の仕方やメニューブック作成までのポイントを項目ごとにご紹介いたします。

開業スケジュール

前準備物件申し込みから引き渡し
約1〜2か月
内装・外装工事期間
約2、3週間〜2か月
工事引き渡し後
約1週間
オープン後
メニュー作成・構成メインメニューの決定メニュー構成・価格の決定仕入先調査メニューブック作成食材仕入先の選定
※大方の目安です。大型物件や一からの建設の場合は該当しません。

コンセプトに基づいて

コンセプトに基づいて

大事なことはコンセプトに沿っているかどうか

コンセプトで設定したターゲットの客層から料理の味、見た目、器、盛り付け方などを決めていきます。低価格路線で行くのか、高級路線で行くのか、大人数での利用をメインに考えるのか、一人焼肉の需要をメインに考えるのか、食べ放題なのかなどのコンセプトの路線に沿ってメニューを考えます。

ターゲット別:例

女性向け

  • 健康志向や美容を意識・・・有機野菜使用、野菜をたっぷり、コラーゲンたっぷり、グルテンフリーなど
  • 量は少なめに
  • インテリアにこだわり、彩りのよいおしゃれな盛り付けや器
  • ニンニクや煙の臭いが残らない

ファミリー向け

  • 広い客層に受け入れられる味のおいしさ
  • メインメニュー、サイドメニューやデザート品を用意するなどメニュー数多め
  • 子ども用メニューの用意

若い男性向け

  • 味のおいしさ
  • 安い料金設定
  • ボリューム満点、高カロリーメニュー
  • こってりとした味

サラリーマン

  • 昼・・・すぐに食べられる、回転率を上げるためデザート単品メニューはなし
  • 夜・・・飲みながら食べられる

などターゲットによって用意するメニューが変わってきます。

ターゲットは「20~40代の働く女性」、「子育て中の女性と幼児」、「男子大学生と食欲旺盛な男性」「会社が近くにある30~50代のサラリーマン」など細かく設定し行動傾向を調査してください。そうすることで、何を提供すべきか、どのようなサービスが必要かが見えてきます。

メニューの数が多いほど必要な食材が増えますので、食材のロスもその分増えてしまうというデメリットがあります。
原価率や廃棄率、売上の傾向などから客のニーズをしっかり分析し、厳選したメニューだけを世に出す慎重さが重要です。

また、厨房のスペースによっては、設置できるコンロの数や厨房機器に制限があり、希望通りのメニュー数に対応できない場合があります。
そうした場合は、業務用食品を利用するなど工夫をしてください。

立地別

駅前・繁華街などのお店

  • 個性、インパクトのある強い美味しさとボリューム感を
  • 回転率を上げる
  • 「おすすめ商品」など、注文メニューの種類を集中させて効率を上げる
  • デザートなど滞在時間が長くなるメニューはランチなど回転率を上げたい営業時間帯には提供を控える
  • 夜の飲み客も期待できる場合は、お酒の品揃えを増やす

ロードサイドなどの郊外店

  • 広い客層に受け入れられる味のおいしさ
  • 品数を多めにし、幅広い客層を取り入れる
  • サイドメニューやデザート類で、客単価UPを狙う

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

メニューコンセプトを具現化するときに、実際の提供スピードや仕込み時間などを把握しておかないと、いざ営業したときに手が回らなくなります。
わからない場合は専門のプロにアドバイスを求めましょう!

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

DEF様

メニュー開発で重要なポイントは、集客商品、利益商品、差別化商品の3つの商品をつくることです。
集客商品:どんなお客様でも他社より「”お値打ち”だなあ」とすぐわかる商品のことです。大手ハンバーガーチェーン店なら100円コーヒーです。まずお店に来させることです。
利益商品:集客商品だけではビジネスが成り立ちません。集客商品と一緒に買っていただくことで適性な利益をいただける商品の事です。大手ハンバーガーチェーン店ならセットのドリンクやポテトなどサイドメニューです。
差別化商品:そのお店でしかできない商品のことです。あなたの仕入れ能力、培った技術が問われます。大手ハンバーガーチェーン店なら季節限定などの商品です。

メニュー作り

メイン(焼肉)

お肉によってタレを変えたり、おすすめの食べ方を記載するなどお客様に新たなお肉の美味しさを発見してもらいましょう。

メニュー作り

高価な希少部位やホルモンなど、多様な肉の種類が提供されています。肉の種類を増やすことも大事ですが、『低カロリーな部位』や『高タンパク』などターゲット層に響く品揃えが必要です。

一人前の量

男性:肉だけを食べる場合は400~500g位、野菜なども食べる場合は300~400g位、麺類やデザートなどのサイドメニューも食べる場合は200~300g位が満腹になる目安です。
女性:肉だけを食べる場合は300~400g位、野菜なども食べる場合は200~300g位、サイドメニューも食べる場合は100~200g位が満腹になる目安です。

焼肉は複数人でシェアしたり、いろいろな種類の肉を頼んだりと、複数の皿を食べることを考え、一人前(一皿)の量は80g~100g程に設定している店舗が多いようです。

カットの腕

塊で仕入れた肉は、カットの仕方次第で見た目も食味も大きく変わるため、カッティングには細心の注意が必要です。

実は仕込みに手間がかかる

お客さん自身が調理をする焼肉は、厨房の仕事が少なくて楽に思われがちです。しかし実際には、肉の筋の除去や、ホルモンの臭み取り、慎重に肉をカットするという手間のかかる仕込みがあります。

保存方法

保存をする際に、鮮度維持をおろそかにすると、みずみずしさや味・香りが劣化し、美味しさや風味のよさが損なわれます。
包装状態が良く、-35℃以下になる業務用大型冷凍庫保管庫では約1年程は、鮮度、品質ともに維持できます。
温度管理は、肉芯温度が重要になってきます。牛肉を冷蔵もしくは冷凍で保存したときに冷えていくのは外側から内部にかけて冷えていきます。重量の大きいものは、肉の内部まで冷える時間がかかり、外側が冷えていく一方になるため冷蔵・冷凍焼けを起こしやすいため注意が必要です。
冷蔵焼けによる変色を防ぐためには、包装の際は必ず空気が入らないようにすることが大切です。

冷蔵肉(チルド)の保存

チルドは0℃~2℃の 凍る直前の温度帯です。
牛肉の保存は、低温で管理することが重要です。日常開閉が頻繁にあると庫内の温度が一定しません。
特に、気温や湿度が高い夏場は、開閉に当たって庫内の温度が上昇しないように注意します。解凍は、冷蔵室に移し、ゆっくり解凍してください。

冷凍の牛肉の保存

食肉処理工場で枝肉から部分肉を作り、さらにそれを冷凍するのに通常屠畜から3日かかります。
鮮度は極めて良い状態で冷凍肉が出来上がります。20キロ~30キロの牛肉を段ボール詰めにし、-35℃以下の急速凍結をかけ、荷傷みのないようつくりあげます。
その後-20℃以下で保管し、厳重に真空包装されたものであれば1年以上変質することなくよい鮮度のまま保存されます。
牛肉を冷凍しますとラップ材は容易は容易に破損しやすいので、丈夫なラップ材を選ぶとともに二重に包装するようにします。
冷凍された牛肉でも、ラップ材の破損によって酸化や乾燥による変質が起こり、食肉の風味を損なう原因となります。

解凍方法

室温での放置や、流水や温湯に浸けることは、菌の増殖原因や肉の風味・旨味を損なう原因となります。
解凍は、冷蔵室で低温でゆっくり解凍してください。(※例外的に、急速解凍が必要な品物もあります)

業務用においては、半解凍で調理することが大切です。溶け切った牛肉より、半解凍で適度な硬さがあるほうがカッティングが容易です。また、にじみ出た肉汁は、菌の増加につながり、肉の色合いや味わいに影響が出てしまいます。
半解凍で素早くカットして提供することを心がけてください。

メニュー例

こだわりの逸品

熟成肉や希少部位などの高額メニュー
肉の好みは分かれるところですが、日本では「柔らかさ」が重要視される傾向にあります。中でも、国産牛の人気は高く、特にA5ランクなど上位ランクの肉やカイノミやミスジなどの希少部位を求めて来店されるお客様も多数存在します。

牛肉

例:国産牛、カルビ、タン、ロース、ハラミなど

豚肉・鶏肉

例:トントロ、豚カルビ、鶏カルビ、ソーセージ 味噌や塩だれから選べる

ホルモン

例:牛ホルモン、牛レバー、

海鮮

例:海老、イカ、ホタテなど

野菜

例:ピーマン、しいたけ、エリンギ、玉ねぎ、にんにく、じゃがバター、きのこバター、野菜盛り合わせなど

大皿(〇人前セット)

3人前や5人前など数種類の肉がセットになった大皿は、お客様の選ぶ時間の手間も省け、配膳の手間も削減できます。

宴会用セット

宴会用のお得なコースを作ることは、団体客の集客につながります。お客様は予算内に収めることができ、店舗側も事前に用意ができるため双方にとってメリットとなります。

生食での提供が禁止されているもの

牛の生レバー

内部まで食中毒菌(腸管出血性大腸菌O157)が検出されることがあるため、生食用として販売・提供できません。

豚の生肉・内蔵

生で食べると、E型肝炎ウイルスや食中毒菌、寄生虫よる重い食中毒が発生する危険性があるため、生食用での販売・提供は法律で禁止されています。

タレ

タレの種類を増やすことによって顧客満足度を高めている店舗もあるくらい、タレは重要な役割をもっています。
タレが合っていない、好きではないと思われたら、せっかくの良いお肉も美味しさを半減させてしまうことになります。逆においしいと思ってもらえるタレは、肉の美味しさを引き立ててくれます。

タレは、ご自身の店舗のカラーを出せるアイテムですので、研究を重ね、独自性のあるタレを使用しましょう。

給食の定番メニューのため、「懐かしい」と思う気持ちを呼び起こすこともブームの要因の一つです。

サイドメニュー

飲食店では、うまく経営していくためには「原価率は30%以下に抑える」べきだと言われています。

しかし、焼肉屋における原価率は30~40%程と、他の外食産業に比べて高めです。また、近年の牛肉の仕入れ値の高騰もあり、厳しい状況にあります。焼肉屋では、イチオシメニューを赤字覚悟で提供することもあります。

そのような中で、重要なのがサイドメニューです。原価率の高くなりがちな肉とのバランスを取り、いかに全体の原価率を抑えられるかがポイントとなります。

サイドメニューの役目

全体の原価率をおさえる

焼肉屋は、どうしても原材料費が高くなりがちです。低コストで利益を出せるサイドメニューが充実していると、安定して利益を確保することができます。

幅広い客層の集客

サイドメニューを豊富に取りそろえれば、さらに広い客層の集客ものぞめます。『お肉が苦手』というお客様でも楽しめるメニューがあれば、より幅広い客層の集客を望めます。

顧客満足度を上げる

焼肉屋を利用する客層は、若い男性客だけでなく、女性や中高年齢の割合も増えています。野菜もたくさん取れるメニューや、低カロリーのメニュー作りなど、健康志向を打ち出したり、辛さに挑戦できるメニューなど、よりターゲットの趣向に合わせたメニュー作りができます。
また、『付き合いで来ている』というお客様にも食事を楽しんでもらうことができます。

競合店との差別化

サイドメニューを充実させることで競合店との差別化をしていくことができます。競合にはない、人気メニューができることで安定して集客ができるようになります。

サイドメニューを作る際に気を付けること

  • 低コストであっても、『おいしい』ことが前提
  • 低い原材料費で利益が出せるメニューを充実させる
  • ターゲット層に応じてメニュー数を増やす、絞るなど調整する
  • 季節や食材の価格変動を考慮し、定期的にメニュー変更をする
  • 競合店との差別化を意識し、他店には無いメニューを提供する

サイドメニューの例

おつまみ・スピードメニュー

キムチ、チャンジャ、ナムル、枝豆、韓国のり

刺し

ユッケ、馬刺しなど

サラダ

店名の付いたオリジナルサラダ、サンチュ、シーザーサラダ、チョレギサラダ、ざく切りキャベツなど

単品

チヂミ、唐揚げ、ポテトフライ、ホイル焼き、など

スープ・麺類

チゲスープ、ユッケジャンスープ、コムタンスープ、テールスープ、ワカメスープ、卵スープなど

麺類

各スープを利用したラーメン、醤油ラーメン、味噌ラーメン、冷麺、トッピングなど

ご飯もの

ごはん、ビビンパ、クッパ、おにぎり、卵かけごはん、丼物など

キッズメニュー

お子様セット、お子様ランチ、お子様ドリンクなど

デザート

アイス、シャーベット、プリン、パフェ、杏仁豆腐、ティラミス、ケーキなど

デザートメニュー

お腹いっぱいなった後でも、「甘いものは別腹」といわれるほど、デザートは不思議と食べられるものです。特に女性や子どもには甘いものが人気です。
客単価UPのチャンスですので、メニューに加えましょう。

だれからも好かれるアイスクリームや、さっぱりとしたシャーベットは、お肉との相性も良く、用意も簡単でおすすめです。

デザートは、特色をつけたメニューを提供している店舗が多いです。器や盛付の見栄えみのこだり、ごご自身の店舗でしか食べられないオリジナルデザートを用意して注文率アップをねらいましょう。

ドリンク

ドリンクは、粗利率が高いメニューです。原価率を下げるためにはドリンクを多く提供することが必須と言えます。

ドリンクの注文率を上げるための工夫が必要

  • ドリンクメニュー数を充実させる
  • 早い時間帯に、『おつまみ+ドリンク』のセットメニューを作る
  • 他店にはないオリジナルドリンクの開発
  • メニューごとにおすすめのドリンクを記載する
  • 本格的なカクテルを提供するなど他店との差別化を図る

など

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

行政書士丸山事務所様

メニュー構成は大丈夫ですか?
あなたが創り上げる美味しいお料理と、お客様が召し上がりたいお料理との間に相違があることがあります。
メニュー構成で繁盛店になれるか、閑古鳥が鳴いてしまうかが決まることがあります。
お客様の「食べたい」を満足させるメニュー構成にすることが、繁盛店への第一歩です。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

開業で忙しい中で、ドリンクメニューはつい後回しになりがち。
しかし、料理より簡単に提供できるドリンクこそお店の利益に直結します!
最近では、かわいいグラスやハーブなどの飾りなどでSNS映えを意識することも大切です。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

これからの時代、お酒だけでなくノンアルコールを必ず充実させましょう!
その際、ウーロン茶やコーラだけではなかなか単価が上がらないので美味しいフルーツジュースやノンアルコールカクテルなどをメニューに他店と差別化しましょう。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

お店を開業するにあたってお客様のために食材やドリンクなどをたくさん仕入れたくなります。
しかし、なんでもあるお店よりこだわりのメニューがあるお店の方が差別化できます。
まずは様子を見ながら、少なくても魅力的な商品のラインナップにすることをオススメします。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

松澤 香奈様

グラスワインのリストを重視されるお客様は多いです。
グラスワインはロスが心配…という方もいらっしゃいますが、むしろトータルのオーダーが増える売り方もあります。
お料理のコンセプトに沿ったワインを選定してお店の魅力を最大限に引き出しましょう!

価格

価格

飲食店では、うまく経営していくためには「原価率は30%以下に抑える」べきだと言われています。

しかし、焼肉屋を経営する上で、全ての商品を原価率30%以下に抑えることは不可能でしょう。サイドメニューやドリンクメニューなど原価率の低いメニューを注文してもらうことによって平均原価率30%を目指しましょう。

食べ放題形態

食べ放題の主な方法
  1. テーブルオーダー式
    お客様の注文に応じて、その都度料理をテーブルに運ぶ
  2. ブッフェ式
    お客様自身が、ブッフェテーブルまで料理や具材を取りに行く

メリット

  • メニューが固定されているので、使う食材も限定できる
  • 他の料理と共有できると、食材ロスの削減、原価率の低下、利益率のアップに繋がる
  • 大量仕入れによるコストダウンができる
  • 安定したの客単価が得られる
  • 調理がシンプルになる(シンプルな調理メニューのみ採用)
  • 制限時間を設定することで、回転率を把握しやすい
  • ブッフェ方式の場合は、一度の大量に作るためコスト削減ができる
  • 人件費の軽減ができる

デメリット

  • 個人経営のお店で食べ放題のお店をすることは難しい
  • 手の込んだ調理のメニューは向かない
  • 原価率が高い
     →時間制限を設けたり、肉以外のメニューやドリンクを多く頼んでもらう必要がある
  • 仕入力が弱いと、食べ放題業態で戦うことは難しい →大量仕入れのできる大手がどうしても強くなる
  • 大量仕入れがコストダウンのポイントのため、集客が確保できなければ厳しい
  • 一度食べ放題形態にすると、食べ放題形態をやめた際にお客様が離れてしまいがち

食べ放題形式を採用する際のポイントと注意点

原価率を抑える工夫

食べ放題は子どもや若者に人気ですが、原価率が上がりやすく収益を圧迫することもあるため注意が必要です。

焼肉屋で食べ放題にする場合は、メニュー構成を工夫し、肉以外のものを積極的に食べてもらい、原価を下げる必要があります。
普通の大人は400~500gで満腹になると言われています。飯類・麺類やドリンク、また肉類の中でも鶏肉など原価率の低いメニューの注文割合が多ければ、必然と原価率の高い牛肉や豚肉の注文が占める割合は下がり、平均原価率を下げることができます。

また、人件費を下げるためには、メニューには調理に手間がかからないということがポイントです。

スケールメリットを活かす

肉の質の確保とコストダウンのためには、仕入先の開拓が重要です。スケールメリットを活かすためには、それに見合った集客・席数・食材のストックスペースが必要です。

食べ放題のような、スケールメリットの大きな業態は、大手の外食企業が得意とする分野です。大手飲食企業と勝負することになりますので、大手にはできないような”売り”を打ち出す必要があります。

価格設定のポイント

ポイント1:価格の設定は、「業態」の相場、「周辺エリア」の相場を元に決定

「業態」の相場
ご自身のお店の業態と立地・雰囲気・サービスなどが近い同業態の飲食店の相場を調査しましょう。

「周辺エリア」の相場
出店エリアでの周辺店舗やライバル店となりそうな店舗の数と質、量、サービス、価格帯、入店状況などをチェックしましょう。 その上で、地域に受け入れられる価格を考える必要があります。

ポイント2:トータルの客単価から考える

メニュー価格を決定する際は、単品価格と併せて、総額の客単価も検討する必要があります。
トータルの客単価を考慮せず、メニュー単品の価格を決めていくだけでは、トータルの客単価がコンセプトから大きく外れてしまうこともあります。
トータルの客単価が原価率30%前後なるように設定するのが理想的です。
メニュー価格は「目玉商品」「利益がでやすい商品」の両面から考えます。
お客様に喜んでもらえる原価率の高いメニューと、利益を生み出す原価率の低いメニュー、この両方の商品を組み合わせ、適切な原価率をはじき出しましょう。
他業態の店舗と比べると材料費がかかるため、焼肉屋の原価率の平均は30%~40%程度と高めです。
看板メニューにはこだわりを持ち、競合店との差をつけたいところです。

しかし、粗利率の高いメニューへの注文が予想以上に集中してしまい、トータル原価率が40%に近くなってしまうと経営を圧迫し、立ち行かなくなってしまう可能性もあります。安易に原価率を下げると、質の低下へとつながりお客様離れを招きかねません。

サイドメニューやドリンクメニューなど原価率の低いメニューを一緒に注文してもらえるような仕組みやメニュー構成を考え、トータルの原価率を30%程にできるようにしましょう。

ポイント3:価格はそろえてわかりやすく

商品価格がバラバラな場合、お客様は選ぶのに悩んで時間がかかってしまいます。悩むほどに注文点数は下がる傾向にあるといわれています。
『シンプルにわかりやすく』を念頭に、価格をそろえたり、下2ケタを統一したりと見やすくわかりやすい価格設定を心がけましょう。

※端数価格効果の利用
端数価格効果とは消費者心理に基づいた価格設定で、末尾を「8」に揃えるテクニックです。
90円と88円、1000円と980円など末尾を「8」にすると、価格差以上に安いイメージを持ってもらう心理的効果があります。

原価率を抑えるコツ

コツ1:食品ロスを減らす

食品ロスが起こる原因と対策をご紹介します。

  • 発注オーバー・・・食材の使用量・適切な在庫量を把握する、発注前には在庫を確認するという対策をとる。
  • 保存や管理の仕方・・・食材の保管場所を確定する。先に仕入れたものから使っていく「先入れ先出し」を徹底する。貯蔵庫に詰め込みすぎないことや開閉時間の短縮などで温度管理に注意する。清潔さを保つなどをマニュアル化して従業員で共有する。
  • 調理ミス・・・注文の受け方や動線の見直し、異物混入がないかのチェックなどをおこなう。
  • オーダーミス・・・聞き取りにくかったり、間違えやすい似た名前のメニュー名の改名。お客様から注文を受ける際の復唱の徹底や、厨房へ伝えかたの見直しをする。

頼んで欲しい料理に注文を誘導できると食材のロスが減らすことができますので、メニューボードに記載したり、接客時におすすめしてみるなど工夫をしてみてください。

コツ2:オーバーポーションしないよう気をつける

ポーション(portion)とは「部分」や「割り当て」という意味ですが、料理では「一人前」を意味します。オーバーポーション(決められた量よりも多めに盛り付けたり使用したりすること)により、設定した原価を上回ってしまい原価率を上げることになります。
また、日によって量が変わると、お客様からの評価も下がってしまいます。

オーバーポーションしないためには、量を決め、計測を確実におこないましょう。仕込みの時に計測して分けておくと簡単です。

コツ3:効率の悪いメニューの廃止

手間がかかる効率の悪いメニューを削除したり、ランチタイムは効率の良いメニューにオーダーを集中させることで、少ない人員でお店を回すことが可能になります。

コツ4:大量仕入れで価格交渉

量仕入れは仕入れ価格の交渉の材料にできるため、コストダウンが期待できます。誰もが注文するメニューを作り上げることや、食材を複数のメニューと共有することで、食材ロスの削減にも繋がります。

食器を選ぶ際のポイント

1. 食器を選ぶ際には、店のコンセプトに合わせて選ぶ

ホール用の備品はお客様の目に触れ、店舗の雰囲気に大きく影響を与えます。卓上用品や食器は店のコンセプトに合ったものを選び、統一感を持たせることが重要です。

2. 新規開店時はこだわりすぎず、高価な物を揃えすぎない

コンセプトを重視するあまり、こだわりすぎると予算を圧迫してしまいがちです。しかし、オープン時はスタッフも慣れていないため、破損率が高まります。できる限り運転資金を残しておくためにも、オープンして間もない時期はリーズナブルな食器を使用し、徐々にこだわっていくほうが良いでしょう。

3. 収納スペースを考慮し、形状に気を付けて

収納スペースがあまり確保できない場合は、重ねやすい食器を選んだり、様々なメニューに対応できる使い勝手のよい食器を選ぶと収納スペースを抑えることができます。

4. 必要な食器の枚数

メインメニューに使う食器の目安は、席数の1.5倍~2倍です。一般的に使う食器は席数の半分、そこまで注文が入らないようなメニューに使うものは席数3分の1かそれ以下でも良いでしょう。食器は消耗品と考え、割れてしまった場合の予備も用意しておくと安心です。

5. 破損した場合の対策

食器を破損してしまったときは、補充が必要になります。しかし、購入していた食器が販売中止になっていて同じものを買えない場合があります。 白無地のものを選んでおくと、似たサイズ・形状の商品で代用しやすいのでお勧めです。 食器は割れてしまうため、消耗品と考え対策しておきましょう。

詳しくは「機器・什器・備品」の「器」をご覧ください。

テイクアウト

テイクアウト

コロナ禍における巣ごもり需要の増加により、テイクアウトやデリバリーを始める飲食店が増加しています。

注意点

焼肉屋でテイクアウト商品を作る場合に、注意しなければならないことがあります。

  • 「お家で焼肉セット」のように、仕入れた生肉を販売する場合は、「食肉販売業」や「食肉製造業」の申請・許可が必要になります。
  • 自家製ダレをテイクアウトで販売したり、インターネットや他の施設で販売する場合は、別の営業許可が必要になる場合があります。
  • お弁当を作る場所と販売場所が違う場合は作る場所で許可が必要になり、さらに販売場所でも届出が必要になります。
  • 真空脱気包装や冷凍処理等して日持ちさせることを前提として製造したりする場合は、「そうざい製造業」や「食品の冷凍業」などの申請・許可が必要となります。

細かいルールや条件は、自治体によって変わるケースがあるため、一度管轄の保健所にご確認ください。

テイクアウトをお考えの場合、「テイクアウト・デリバリーを始める際の注意点」もご参考ください。

仕入先

仕入

焼肉屋では、肉の良し悪しが店舗の評判に大きく作用します。
良い肉を安く仕入れるためには、肉に関しての知識が必要です。

肉に関する知識

肉の部位名はもちろん、和牛の定義、食肉専用の4品種名、和牛の格付け、時期による旬の部位などの知識と共に、手切りの方法などを学んでおきましょう。

1. インターネットや書籍を使って学ぶ

焼肉の知識について書かれた本やサイトは多数存在します。図や写真が多く、わかりやすいものを1冊でも持っておくと何度も復習ができます。

2. 食肉センターに見学に行く

食肉センターに行けば、食肉の加工方法や肉の切り方を目で見て勉強することができます。ただし簡単に入れてもらえるわけではないため、熱意を持って通い続けましょう。

3. 牧場へ見学に行く

飼育されている牛を見ておくことも牛肉の勉強になります。酪農家の方に良い牛の見分け方や肉質の違いなどについて教えてもらうとよいでしょう。

家畜商免許

牛、馬、豚、めん羊及び山羊等の家畜を家畜市場で売買、交換、斡旋には、免許が必要です。
安心安全な食の提供のためにも、必ず家畜商の免許を持っている業者から仕入れましょう。

仕入先の確保

1. 卸業者

卸業者からの仕入れは、部位別に欲しい量だけ仕入が可能です。
卸業者から仕入れるためには、3つの方法があります。

取引先を紹介してもらう
勤務していた焼肉屋や精肉店のつてや、知り合いの飲食店のかたに取引先を紹介してもらうのが一番良い方法でしょう。
特に、流通量の少ない部位などに関しては、人脈が必要となるため、同業者や畜産業者とのつながりは大事にしましょう。

インターネットで卸売業者を探す
インターネットで注文ができ、全国配送可能な精肉卸業者は多数存在します。
通常、取引量によって見積価格は変わります。少量の購入の場合は取引ができない業者もありますので注意しましょう。

肉専門の業務用スーパー
肉専門の業務用スーパーもあります。肉の質や使い勝手をリサーチしてみましょう。

2. 生産者から直接

酪農家から直接契約を行って直に仕入れる方法もあります。間に色々な仲介業者が入らない為、仕入れコストはさがります。ただし、基本的に欲しい部位だけを仕入れるということはできません。

この他にも、食肉センターなどから仕入れる方法もあります。

良い肉を提供するための秘訣

1. 安定して提供できる

良質な肉を安定して提供するためには、信頼できる仕入れ先が必要です。そのためには、質や原価など肉に関する知識をつけ、見極める力を養いましょう。

2. カットの腕

肉の仕入れは、少なくとも10~13キロ単位での仕入れが一般的です。肉はできるだけ塊で仕入れます。
カットの仕方次第で、見た目も味も大きく変わります。そのため、カッティングには細心の注意が必要です。

3. 卸業者との信頼関係

良質な肉を仕入れるためには、目利きも必要ですが、それ以上に卸業者との信頼関係を築くことが大切です。日頃からコミュニケーションを取って信頼関係を築いていれば、良質な肉を優先して卸してもらえます。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

DEF様

今までの知り合いの方やコンサル等に相談してメイン食材は斡旋してもらうのが近道です。
野菜などは使用量が少ないうちは近隣のスーパーめぐりなどをして値段の相場を勉強することがオススメです。

仕入先のお問い合わせ

仕入れ先開拓

酒類の仕入れ

酒はお店のキャラクターを決定する大切な要素です。良質な酒類をできるだけ安く仕入れるなら専門店。
サントリーから直接仕入れることで、高品質なお酒をいつでも安心してお客様にお出しできます。

メニューブックの作成

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