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開業の手引きメニュー作成

メニュー作成

ラーメンは今や「日本の国民食」とも言える存在となり、老若男女問わず人気のメニューです。
ラーメン屋以外でも、居酒屋やカフェでもラーメンを取り入れるお店が増えてきています。
最近はオリジナリティ溢れる創作ラーメンを提供する店も増えてきており、大きな集客効果をもたらしています。
メニュー考案、構成の仕方、価格の設定など、メニュー作成は売上の要ですので、物件を決める前から時間をかけて決めておきましょう。

グランドメニュー作成までのポイントを項目ごとにご紹介します。

開業スケジュール

前準備物件申し込みから引き渡し
約1〜2か月
内装・外装工事期間
約2、3週間〜2か月
工事引き渡し後
約1週間
オープン後
メニュー作成・構成メインメニューの決定メニュー構成・価格の決定仕入先調査メニューブック作成食材仕入先の選定
※大方の目安です。大型物件や一からの建設の場合は該当しません。

どんなお店にしたいのか

どんなお店にしたいのか(コンセプト)に基づいて

大事なことはお店の在り方に沿っているかどうか

「どんなお店にしたいのか(コンセプト)」で設定したターゲットの客層からラーメンの味、ボリューム、器、盛り付け方を決めていきます。

ターゲット別:例

女性向け

  • 健康志向や美容を意識・・・有機野菜使用、野菜をたっぷり、コラーゲンたっぷり、グルテンフリーなど
  • 量は少なめに
  • 彩りのよい写真映えするおしゃれな盛り付けや器

ファミリー向け

  • コスパ重視で幅広い客層に受け入れられるスタンダードなおいしさ
  • 選べるラーメンの種類、サイドメニューやデザート品を用意するなどメニュー数多め
  • 子ども用メニューの用意

若い男性向け

  • 味のおいしさ
  • リーズナブルな料金設定
  • ボリューム満点、分厚いチャーシューなど高めのカロリーメニュー
  • こってりとした味

サラリーマン

  • 昼・・・選べるラーメンの種類、すぐに食べられる、回転率を上げるためデザートメニューはなし
  • 夜・・・飲みの後に食べたくなるあっさりしたラーメン、お酒やおつまみも用意

ラーメンフリーク

  • こだわりのラーメン一本勝負

などターゲットによって用意するラーメン、サイドメニューが変わってきます。
ターゲットは「20~40代の働く女性」、「子育て中の女性と幼児」、「男子大学生と食欲旺盛な男性」「会社が近くにある30~50代のサラリーマン」など細かくペルソナを設定し行動傾向を調査してください。そうすることで、何を提供すべきか、どのようなサービスが必要かが見えてきます。

メニュー数が多いほど必要な食材が増えますので、その分食材ロスの可能性が高まるというデメリットがあります。
原価率や廃棄率、売上の傾向などから客のニーズをしっかり分析し、厳選したメニューだけを世に出す慎重さが重要です。

また、厨房のスペースによっては、設置できるコンロの数や厨房機器に制限があり、希望通りのメニュー数に対応できない場合があります。
そうした場合は、トッピング等の差別化で対応したり、業務用スープを利用するなど工夫をしてください。

立地別

駅前・繁華街などのお店

個性、インパクトのある強い美味しさとボリューム感を
品数は少なめにし回転率を上げる
「おすすめ商品」など、注文メニューの種類を集中させて効率を上げる
デザートなど滞在時間が長くなるメニューはピークの営業時間帯には提供を控える
夜の飲み客も期待できる場合は、お酒の品揃えを増やしたり、おつまみを用意したりする
Googleビジネスプロフィールでネットからの集客も準備する(https://tenposfoodplace.jp/service/gmb.html

ロードサイドなどの郊外店

広い客層に受け入れられる味のおいしさ
品数を多めにし、幅広い客層を取り入れる
サイドメニューやデザート類で、客単価UPを狙う
看板を使って走行中の今すぐ客を誘引する(アナログ集客/看板製作:https://tenposfoodplace.jp/contact/

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

メニューコンセプトを具現化するときに、実際の提供スピードや仕込み時間などを把握しておかないと、いざ営業した時に手が回らなくなります。
わからない場合は専門のプロにアドバイスを求めましょう!

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

DEF様

メニュー開発で重要なポイントは、集客商品、利益商品、差別化商品の3つの商品をつくることです。
集客商品:どんなお客様でも他社より「”お値打ち”だなあ」とすぐわかる商品のことです。大手ハンバーガーチェーン店なら100円コーヒーです。まずお店に来させることです。
利益商品:集客商品だけではビジネスが成り立ちません。集客商品と一緒に買っていただくことで適性な利益をいただける商品の事です。大手ハンバーガーチェーン店ならセットのドリンクやポテトなどサイドメニューです。
差別化商品:そのお店でしかできない商品のことです。あなたの仕入れ能力、培った技術が問われます。大手ハンバーガーチェーン店なら季節限定などの商品です。

ラーメン

ラーメンの種類

こだわり

味が良くなくてはいけないのは当然です。しかし、感激度の高すぎる味というのは毎日食べるには重すぎたり、飽きられやすかったりもします。「毎日食べても飽きの来ない味付け」でなけば、お客様のリピート回数を増やしていくことは難しいでしょう。もちろん「こだわり」がなければ足を運んでいただくことができません。こだわりと、普遍的な味とのさじ加減が重要になってきます。
また、顧客ニーズというものはその時代時代によって変わってくるものです。しかし、味を変えてしまうと、常連客離れにもつながりかねません。
何度でも足を運びたくなる、オリジナリティ溢れるラーメンを、日々追求し続けていく姿勢が必要といえます。

スープと麺のバランス

基本は「あっさりスープには細麺」「濃厚スープには太麺」という組み合わせが定石です。
絶対的な決まりがあるわけではないので、独自の組み合わせを研究することで既成概念を覆すような味にたどり着けるかもしれません。
まずは、基本を基準にし研究を進めて、オリジナルのスープと麺の組み合わせをさがしていくのがよいでしょう。

地域性

日本各地に多種多様のご当地ラーメンがあり、その地域に受け入れられやすい味というものがあります。事前の調査を行うことは、エリアごとの「好まれる味」を知る重要な手がかりとなります。

流行

豚骨や背油をつかったこってりした味がブームとなったり、さっぱり味が流行ったりと、ラーメンは流行の影響を受けやすい料理です。

独創性

健康志向が高まる昨今、スープによる塩分の摂りすぎや、栄養バランスの偏り、ラーメンにおけるカロリー制限といった点に対しての関心が高まっており、オーガニックやグルテンフリー、ビーガン(ヴィーガン)、低糖質、無化調など、新しい視点での商品づくりが求められています。

盛り付け

SNSでの拡散効果が大きな集客を生む昨今、見た目のインパクトは意識したほうがよいでしょう。トッピングに特徴がある場合は、主役となる食材を引き立てる盛り付けをしたり、トッピングの色味や配置に気を配ったり、写真映えを意識しましょう。

温度

でき上がったらすぐに提供するのは大前提の話ですが、「できたて=やけどするほどの熱さ」とは限りません。
ご自身の店舗のラーメンでは何度くらいがベストなのかを探り、夏と冬の気温差も考慮しつつ、器の温度まで気を配り提供してください。

見た目

盛り付けや色合いは、食指を動かすきっかけとなります。また、近年ではSNSへの投稿が盛んで、お客様自身がカメラマンとなりご自身の店舗の宣伝をしてくれますので、見た目のインパクトや彩りはとても重要です。
(SNS運用代行:https://tenposfoodplace.jp/service/sns_update.html

限定メニュー

看板メニューとは別に、流行や季節感を取り入れた「季節限定メニュー」や「数量限定メニュー」を据えることで、プレミア感を煽り、顧客動向を誘導することができます。

スープ

スープ

地域によって多少の違いはありますが、主にスープの種類は、醤油・塩・味噌・豚骨・鶏白湯の5種類がポピュラーです。
スープは、味の決め手となる「タレ(かえし)」を「出汁」で割って作ります。
いろいろな出汁を組み合わせて1つの出汁とすることもあります。
ラーメンの味のキーとなるスープは、地域差が大きいため、その地域の好みにあった味付けが必要です。
少し前までは、豚骨や背油をつかったこってりした味がブームとなっていましたが、今はさっぱり味のラーメン屋の開店が増えているようです。スープの味は流行に左右されやすいため、顧客の反応や市場傾向に注視してください。

出汁

動物性だと鶏ガラや豚骨、牛骨。魚介系だと削り節、昆布、煮干しなどがあります。
使われる部位も様々です。
骨を砕くなど下処理をした骨を、時間をかけて煮込みます。臭み消しために果物や香味野菜を一緒に煮込むこともあります。
出汁はラーメンのベースとなり「うま味」という重要な部分を担います。

タレ(かえし)

基本となる醤油、塩、味噌などの調味料に、香辛料や他の調味料などを混ぜ込んだもの。
液状、ペースト状、粉末と形状にも様々あります。

ラード、背油、バター、鶏油(チーユ)、マー油、ねぎ油、辛味油、エビ油など多数存在します。
コクや旨味を強調する作用があり、スープ上部に膜を張るためスープを冷めにくくする効果や、香り付けにもなります。

ラーメンの麺は「水」「小麦粉」に加え、「かん水」と呼ばれるアルカリ塩水溶液を加えて作ることが大きな特徴です。かん水を加えることで、独特のコシや弾力、縮れが生まれるのです。
麺を選ぶ時には、スープとの相性や地域特性を考慮する必要があります。

麺を決めていくには「太さ」「水の分量」「ストレートか縮れか」「1玉の量」「麺は自家製か仕入か」を決めなければなりません。
項目ごとに説明していきます。

麺の太さ

切刃番手 (きりはばんて)

幅30mmのめん帯から何本の麺を切り出すかの基準を日本工業規格(JIS)で定められています。
下記の表をご参照ください。

番手 細さ 特徴
30番手 1mm そうめんの細さ
極細 28番手 1.07mm 淡麗系のラーメンと好相性
博多ラーメンなら26~28番手!
26番手 1.15mm
24番手 1.25mm
22番手 1.36mm
普通 20番手 1.5mm オーソドックスで使い勝手抜群
しっかりとした食感
18番手 1.67mm
16番手 1.88mm
極太 14番手 2.12mm タレが絡みやすく、濃い味に負けない
汁なし担々麺やまぜ麺に!

ラーメン以外では
7~16番手・・・うどん
6番手・・・ほうとう
4~6番手・・・きしめん
によく使用されています
12番手 2.5mm
10番手 3mm
9番手 3.33mm
8番手 3.75mm
7番手 4.29mm
6番手 5mm
5番手 6mm
4番手 7.5mm
3番手 10mm  
2番手 15mm  
1番手 30mm  

スープの持ち上げ具合は 細麺>普通>太麺 の順番によいです。
細麺はツルツルとした喉越し、すすりやすさと歯切れの良い食感が特徴で、スープとよく絡むためさっぱりしたラーメンや昔ながらの中華そばによく使用されています。太麺はコシが強くモチモチとして食べ応えのある食感が特徴で、麺も伸びにくいのでコッテリ系やつけ麺などの濃厚なスープとの相性が良いです。

水の分量

ラーメンの麺は、水と小麦粉の配分量によっても違いがでてきます。麺に含まれる水分が多いものを「多加水」、少ないものを「低加水」と言います。加水率は35%前後が一般的です。

多加水麺

多加水麺は、弾力がありもちもちした食感、喉越しの良さが特徴です。
また、水分を多く含んでいるためスープに入れていてものびにくい反面スープが絡みにくいと言えます。そのため、濃厚なスープに向いているといえます。
スープの絡みを良くするために、太めでウェーブのかかったものが多い傾向にあります。

低加水麺

低加水麺は、弾力は低めになり硬めの食感となりますが、その分小麦粉の風味を感じやすいのが特徴です。
加水率が低いほど伸びやすくなりますが、スープ絡みはとても良くなるため、あっさりしたスープや繊細な味わいのスープとの相性が良いです。また、小麦粉の風味を感じやすい麺ですので、繊細な味わいのスープにも向いています。
細めのストレート麺に採用されるケースが多い傾向にあります。

ストレート麺とちぢれ麺

ストレート麺とちぢれ麺は、製造過程は途中まで全く同じです。
最後に麺を切り出す工程で麺に不規則な力を加わえてちぢれを作ります。
ストレート麺を手で揉んでちぢれさせる手もみ製法もあります。
一見、ストレート麺よりちぢれ麺の方がスープとの絡みが良さそうに見えますが、実は
スープとの絡みが良いのは、麺と麺との隙間が少なく、スープを吸い上げることができるストレート麺で、
あまり絡まないのがちぢれ麺です。

麺の量

1人前の量は、中華料理店では「120g」前後、ラーメン専門では「150g前後」が平均的です。
麺の太さ、長さ、ちぢれかストレートか、原料の小麦粉など様々な要因で茹であがり後の数値が変わりますので、それを考慮したうえで決めてください。

自家製麺か仕入れ麺か

麺を用意する場合に考えるのが、「手作り」するか「仕入」にするかです。
「仕入麺」には、「既製品」と「オリジナル麺」の2つの選択肢があります。

それぞれのメリット・デメリットをふまえて、選択してください。

自家製麺

メリット

  • 自分のこだわりの麺を提供できる。
  • 原材料を自分で選択できるため、安全性も確保できる。
  • 1玉の長さや量を自由に変えられるので、コスト戦略が立てやすい。
  • 麺の原価が安くすむ。
     ※一般的な既製品の仕入れ麺の価格は1玉100gは50円~80円程だが、自家製麺であれば半額程度に抑えられる。
  • 必要な分だけ製麺すれば、保存料などの添加物の使用を控えることができる。
  • 他店と差別化しやすい。
  • 製麺の様子を見せるなど演出ができる。

デメリット

  • 製麺機を購入する場合の初期費用が大きい。
  • 製麺スペースが必要となる。
  • 製麺時間や労力、人件費が必要となる。
  • メニューごとに複数の麺を準備することが難しい。
  • 製麺機のメンテナンス費用が必要。
  • 故障した場合に修理費用が必要となり、その間は営業ができなくなる可能性がある。
  • ちぢれ麺や手もみ風など、凝った麺を作るのにそれなりの試行錯誤が必要。
  • 製麺できる麺の種類に限りがある。
仕入れ麺

メリット

  • 詳しい知識や技術が必要ない。
  • 製麺する時間や人件費がかからない。
  • 有名な製麺所には訴求力がある。
  • 製麺に割かれる労力、人件費、製麺機購入代などのコストがかからない。
  • 製麺機を置かなくて良いのでその分のスペースを別のことに活用できる。
  • 数種の麺を使用したメニューがある場合に便利。
  • ちぢれ麺や手もみ風など、凝った麺も選べる。
  • 自分のこだわりも反映したオリジナル麺の製作もできる。
  • 製麺以外の味づくり、店づくりの重点項目に専念できる。

デメリット

  • 麺の原価が、自家製麺より高くなる。
  • ご自身の店舗のメニューに合う麺を見つけるまで、時間と手間がかかる。
  • オリジナルの特注麺であっても、他店と似たようになることもある。
  • 配送、保存期間によっては保存する際の品質保持が難しい。
  • こだわりの反映と改良に限界がある。
  • 既製麺は添加物を使用している場合がある。
  • 既製麺の場合は、選択肢が狭く、オリジナリティを出しづらい。
製麺所の例

浅草開化楼・三河屋製麺・菅野製麺所・酒井製作所・大成食品・西山製麺など

製麺機のご相談

テンポスオリジナル製麺機

製麺機のご購入

トッピング

トッピングには、チャーシュー、ネギ、メンマ、海苔、卵などがあり、その店のカラーを反映しやすいアイテムです。
活用の仕方次第で売上UPにつながります。ご自身の店舗のコンセプト(どんなお店にしたいのか)をよく見つめ直し、マッチするものを選んでください。

トッピングのもたらす効果は以下のようなものがあります。

1.見た目

ラーメンのトッピングはビジュアルのインパクトを高めるだけでなく、そのラーメンのテーマを分かりやすく伝えられるアイテムともいえます。トッピングの選び方次第で、ラーメンの味も見た目もグレードアップしてくれます。

2.オリジナリティを出しやすい

トッピングをアレンジするのは、オリジナリティを加えるには一番簡単です。
変わり種ラーメンは話題になりやすいため、オリジナリティ溢れるトッピングを考案してみるのもよいでしょう。

3.客単価UP

ラーメンという単品商品に彩りをつける大事な商品であると同時に、客単価を上げる手段でもあります。

価格

昨今は、1000円を超えるラーメンを提供する店舗も増えています。しかし、1000円以上の値を付けて繁盛できる店舗はほんの一部にすぎません。
有名ラーメン屋の価格はだいたい700円前後、格安のチェーン店で500円前後、口コミサイトでの人気店での相場も800円前後です。
また全国から見た価格相場も一番低い地域で650円前後、一番高い地域で950円前後という開きがあるものの、700~800円であることが多いようです。

価格設定のポイント1:価格の設定は、「業態」の相場、「周辺エリア」の相場を元に決定

「業態」の相場
ご自身のお店の業態と立地・雰囲気・サービスなどが近い同業態の飲食店の相場を調査しましょう。

「周辺エリア」の相場
出店エリアでの周辺店舗やライバル店となりそうな店舗の数と質、量、サービス、価格帯、入店状況などをチェックしましょう。
その上で、地域に受け入れられる価格を考える必要があります。

価格設定のポイント2:トータルの客単価から考える

メニュー価格を決定する際は、単品価格と併せて、総額の客単価も検討する必要があります。
トータルの客単価を考慮せず、メニュー単品の価格を決めていくだけでは、トータルの客単価がお店から大きく外れてしまうこともあります。
トータルの客単価が原価率30%前後になるように設定するのが理想的です。
メニュー価格は「目玉商品」「利益がでやすい商品」の両面から考えます。
お客様に喜んでもらえる原価率の高いメニューと、利益を生み出す原価率の低いメニュー、この両方の商品を組み合わせ、適切な原価率をはじき出しましょう。
他の料理と比べると材料費がかかるため、ラーメンの原価率の平均は30%~35%程度と少し高めです。
ご自身の店舗の看板ラーメンにはこだわりを持ち、競合店との差をつけたいところです。
しかし、粗利率の高いメニューへの注文が予想以上に集中してしまい、トータル原価率が40%に近くなってしまうと経営を圧迫し、立ち行かなくなってしまう可能性もあります。安易に原価率を下げると、ラーメンの質の低下へとつながりお客様離れを招きかねません。
原価率を高く設定した場合は、原価率を抑えた他のメニューを一緒に注文してもらえるような仕組みやメニュー構成を考え、トータルの原価率を30%程にできるようにしましょう。

価格設定のポイント3:価格はそろえてわかりやすく

商品価格がバラバラな場合、お客様は選ぶのに悩んで時間がかかってしまいます。悩むほどに注文点数は下がる傾向にあるといわれています。
『シンプルにわかりやすく』を念頭に、価格をそろえたり、下2ケタを統一したりと見やすくわかりやすい価格設定を心がけましょう。
※端数価格効果の利用
端数価格効果とは消費者心理に基づいた価格設定で、末尾を「8」に揃えるテクニックです。
90円と88円、1000円と980円など末尾を「8」にすると、価格差以上に安いイメージを持ってもらう心理的効果があります。

原価率を抑えるコツ1:食品ロスを減らす

食品ロスが起こる原因と対策をご紹介します。

  • 保存や管理の仕方・・・食材の保管場所を確定する。先に仕入れたものから使っていく「先入れ先出し」を徹底する。貯蔵庫に詰め込みすぎないことや開閉時間の短縮などで温度管理に注意する。清潔さを保つなどをマニュアル化して従業員で共有する。
  • 調理ミス・・・注文の受け方や動線の見直し、異物混入がないかのチェックなどをおこなう。
  • オーダーミス・・・聞き取りにくかったり、間違えやすい似た名前のメニュー名の改名。お客様から注文を受ける際の復唱の徹底や、厨房へ伝えかたの見直しをする。

頼んで欲しい料理に注文を誘導できると食材のロスを減らすことができますので、メニューボードに記載したり、接客時におすすめしてみるなど工夫をしてみてください。

原価率を抑えるコツ2:オーバーポーションしないよう気をつける

ポーション(portion)とは「部分」や「割り当て」という意味ですが、料理では「一人前」を意味します。オーバーポーション(決められた量よりも多めに盛り付けたり使用したりすること)により、設定した原価を上回ってしまい原価率を上げることになります。また、日によってラーメンの量やトッピングの量が変わると、お客様からの評価も下がってしまいます。オーバーポーションしないためには、量を決め、計測を確実におこないましょう。仕込みの時に計測して分けておくと簡単です。

原価率を抑えるコツ3:効率の悪いメニューの廃止

手間がかかる効率の悪いメニューを削除したり、ランチタイムは効率の良いメニューにオーダーを集中させることで、少ない人員でお店を回すことが可能になります。

丼は、ご自身のお店のイメージを特徴づけ、ラーメンの印象を決める重要アイテムです。
「どんなお店にしたいのか(コンセプト)」からそれることのない器選びをしましょう。

詳しくは 「機器・什器・備品」の「器」 をご覧ください。

サイドメニュー

顧客満足度UP・客単価UPを目指すならサイドメニュー

最近では、ラーメン一本勝負の店舗も増えてきました。
しかし「お客様満足度UP」「客単価UP」を目指せるのがサイドメニューです。うまく活用すれば、強い武器となるでしょう。
サイドメニューとしておすすめのメニューを以下にご紹介します。ご紹介するメニュー以外でも、名物となるようなサイドメニューの開発をなさってみてください。

おススメのサイドメニュー

餃子

餃子は、専門店があるほど人気の食品ですので、強い武器となりえます。ラーメンより餃子が人気のラーメン屋もあるほどです。
ラーメンの価格が低いほど、一緒に注文してもらえる可能性は高くなります。
個性的な餃子を作り出すことができれば、店の「ウリ」になるかもしれません。

炒飯

炒飯はラーメンのお供として人気が高いメニューです。特に、ボリュームのほしい若い男性などには不動の組み合わせではないでしょうか。

ミニ丼

自慢のチャーシューを使った「チャーシュー丼」が多いですが、他にもその店独自の食材を使ったミニ丼が多数存在します。
ミニ丼に秘められた可能性は無限大です。すでに用意したメニューの組み合わせで、知る人ぞ知る美味しいオリジナルミニ丼が生まれるかもしれません。

唐揚げ

こちらも老若男女人気のメニューです。味付けやトッピングでオリジナリティを出すこともできます。

冷たい麺

気温の高い真夏はラーメンの需要が減少しがちです。夏の集客用に冷たい麺のメニューを提供する店舗は多いです。

アルコール類

繁華街や近隣に居酒屋があるなど、立地によっては夜のメニューにお酒をおくと、客単価UP・集客を狙えます。
一緒に、おつまみも用意できるとなおよいでしょう。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

行政書士丸山事務所様

メニュー構成は大丈夫ですか?
あなたが創り上げる美味しいお料理と、お客様が召し上がりたいお料理との間に相違があることがあります。
メニュー構成で繁盛店になれるか、閑古鳥が鳴いてしまうかが決まることがあります。
お客様の「食べたい」を満足させるメニュー構成にすることが、繁盛店への第一歩です。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

開業で忙しい中で、ドリンクメニューはつい後回しになりがち。
しかし、料理より簡単に提供できるドリンクこそお店の利益に直結します!
最近では、かわいいグラスやハーブなどの飾りなどでSNS映えを意識することも大切です。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

これからの時代、お酒だけでなくノンアルコールを必ず充実させましょう!
その際、ウーロン茶やコーラだけではなかなか単価が上がらないので美味しいフルーツジュースやノンアルコールカクテルなどをメニューに他店と差別化しましょう。

注意の必要なサイドメニュー

デザートやアルコールなどは、滞在時間が長くなり回転率を落としてしまうため、導入する場合は提供時間帯を区切ったり客単価との兼ね合いを考えて扱うようにしてください。

テイクアウトとして販売

餃子や炒飯、唐揚げなどはテイクアウトメニューとしても展開しやすく、顧客の幅も広げることができます。
ラーメンでも、麺とスープをセパレートにするなど工夫をしたらテイクアウト可能です。
客単価のUPや新規顧客の獲得にもなりますのでご検討してみてはいかがでしょうか。

テイクアウトをお考えの場合、 「テイクアウト・デリバリーを始める際の注意点」 もご参考ください。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

株式会社Three Grams様

お店を開業するにあたってお客様のために食材やドリンクなどをたくさん仕入れたくなります。
しかし、なんでもあるお店よりこだわりのメニューがあるお店の方が差別化できます。
まずは様子を見ながら、少なくても魅力的な商品のラインナップにすることをオススメします。

仕入先

食材・ドリンクの仕入先は「物件引き渡し前」に選定しておくようにしましょう。

メニューが決まった後に大事なのが、仕入れです。
スープ、麺、トッピング、サイドメニューのそれぞれのメニューで、手作りする分、仕入れる分を決定します。
その後は、仕入方法や調達ルートなどを確保しなければなりません。
一般量販店や業務用スーパーでの購入は、手軽というメリットの反面、毎日仕入れに行く大変さと、仕入価格が安定しないというデメリットがあります。
ラーメン屋での経験があれば、仕入ルートを紹介してもらったり、ある程度原材料の調達先も目処が立つかもしれません。
お店の方針に対応した食材を取り扱う業者を探すようにしましょう。

インターネットの普及により、ネット展開した卸・仕入れ業者も増えています。
ECサイトでの購入の場合、スマートフォン一台で食材の仕入れや各種サービスに関する多様な情報を入手することができます。
ECサイトの中には、さまざまな食材を一括で購入できるサイトもあり、全国配送が可能なショップが多いのも強みです。
食材に合わせて専門性の高い業者を選びたい場合、ひとつひとつの業者をじっくり検討したい場合は、さまざまな食材やサービスを紹介するサイトもあります。

コンサルタントからのワンポイントアドバイス

DEF様

今までの知り合いの方やコンサル等に相談してメイン食材は斡旋してもらうのが近道です。
野菜などは使用量が少ないうちは近隣のスーパーめぐりなどをして値段の相場を勉強することがオススメです。

仕入先のお問い合わせ

仕入れ先開拓

酒類の仕入れ

酒はお店のキャラクターを決定する大切な要素です。良質な酒類をできるだけ安く仕入れるなら専門店。
サントリーから直接仕入れることで、高品質なお酒をいつでも安心してお客様にお出しできます。

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