内装・外装工事
内外装を決めていくうえでも、やはり重要となるのがコンセプトです。
ご自身のコンセプトを現実化できる業者選びから費用に関すること、スケジュールなど内外装に関するポイントや注意点を説明していきます。
内外装工事に入る前には、近隣の企業や店舗に挨拶をおこなうようにしてください。通常は、元請の工事業者が行いますが、オーナーが一緒に行くことで心証が良くなります。
また、オープンの前には再度オーナーが挨拶回りをおこなってください。近隣と良好な関係を築けるかどうかは、商売に大きな影響を与えます。
内装工事業者は、宿泊施設の施工を中心に請け負っている業者を選ぶことがトラブル回避につながります。
開業スケジュール
前準備 | 物件申し込みから引き渡し 約1〜2か月 | 内装・外装工事期間 約2、3週間〜2か月 | 工事引き渡し後 約1週間 | オープン後 | |
内外装 | 内装業者の選定・現調 | 概算見積 | 内外装工事 |
民泊・ゲストハウスの設備
簡易宿泊営業の規定
簡易宿泊営業の規定として
- 客室の延床面積は、33平方メートル以上
- 2段ベッドがある場合は、上段と下段の間隔は1メートル以上のあけること
- 適当な換気、採光、照明、防湿及び排水の設備を有すること
- 共同洗面所の場合、5人当たり1個以上。30人を超える場合10人当たり1個以上を設置すること
- 共同便所を設ける場合は、 5人当たり1個以上設置(30人を超える場合は10人当たり1個以上を加算)すること
などが決められています。
簡易宿泊所の設備
宿泊スペース
個室を用意しているところもありますが、ドミトリーと呼ばれる相部屋やカプセルホテルのように複数のベッドを設置した施設が多いです。
ドミトリーやカプセルタイプの複数人で1つの部屋を共有する場合は、貴重品や荷物を保管するための鍵付きロッカーなどを用意しておくと安心して利用してもらえます。
共有リビング・キッチン
冷蔵庫や調理道具なども自由に使えるキッチン、リビング、ラウンジなどがあります。
共有リビングは、食事スペースとしてだけではなく宿泊者同士の交流の場ともなります。
イベントを開催したり、ラウンジバーを設置したり、宿泊施設の特色を出しやすいスペースです。
水回り
トイレ・洗面所・シャワー室、洗濯機は共有であるところが多いですが、各個室に用意している場合もあります。
壁・床
内装は集客に大きく影響します。壁や床は面積が広いので物件のイメージを左右しやすい箇所です。
各部屋、共有スペースの壁や床の内装の統一感を出すことによって物件の価値を高めることができます。
破損しやすい・汚れやすい箇所は耐久性・防汚性の高い素材のものを選ぶとメンテナンスが楽になります。
セキュリティの強化
安全性も重要です。玄関・窓・その他の出入り口の鍵がきちんと機能しているか確認し、強化しておきましょう。
防犯カメラを設置し、セキュリティ面を売り出すのもよいでしょう。
外観の改修
外観の改修では外壁の塗替えをしておくことがおススメです。最低でも写真に映る範囲の改修を行うことで外観の写真映えが増し、集客に差が出ます。
その他
コインランドリーや自動販売機を設置している施設もあります。
必要なシステム
宿泊施設運営に役立つシステムをご紹介します。
OTA(Online Travel Agent)
OTAは、オンラインの旅行代理店です。インターネット上だけで予約取引を行っており、利便性の高さから利用者が増えています。
OTAによってメインユーザー層が異なり、それぞれが独自のキャンペーンを行っています。
また、国内のものと海外のものとありますので、海外の旅行客をターゲットとする場合には海外のOTAを利用することが必要です。
サイトコントローラー
自社サイトとOTAなど複数の予約システムからの予約を一元管理することができるシステムです。
宿泊可能人数や部屋数を在庫として扱い、オーバーブッキングを防ぎます。
また、販売料金の管理、複数の料金ランクの設定、販売実績・稼働実績の分析など様々な機能が備わっているため、販売管理業務の効率化が可能になります。
PMS(Property Management System)
ホテルでよく使われているシステムです。
部屋割り・空室管理・清掃手配・チェックイン・チェックアウト・清算情報などの客室管理から、売上・顧客情報の管理まで、フロント業務を一元管理するシステムです。
業者の選び方
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内装工事会社の種類
内装工事会社には、デザインを行う「デザイン・設計会社」、施工(工事)のみを行う「施工会社」、デザインと施工両方を行う「設計・施工会社」3つのタイプがあります。
1.デザイン・設計会社
デザイン設計会社は店舗の設計やデザインを手掛け、施工は別の会社へ依頼します。
メリット
- デザインのプロであるため、ブランディングや動線も含めてデザインのクオリティが高い。
- デザインと工事が別になるため見積りを数社からとって比較できる。
- 監理と施工の役割分担がはっきりすることによってしっかりした工事監理を期待できる。
デメリット
- デザイン、設計会社と施工会社の両方を選ぶ必要があるため、業者選びに時間がかかる。
- デザイン、設計会社と施工会社の両方とのやりとりの手間が発生する。
- デザインが気に入っても、予算をオーバーして諦めなければならない場合もある。
2.施工会社
自社内では基本的にデザイン設計は行わず、実際に施工する職人さんを管理する会社です。
メリット
- 実際に施工する職人さんへ直接依頼するため、費用を抑えることができる。
- 設計図をもとに複数の業者から相見積りを取ることで、金額や工事内容を比較できるため、納得のいく業者を選定できる。
- 居抜きで内装をほぼそのまま使う場合などは、スピードも早く、安くオープンを迎えることができる。
デメリット
- デザイン設計も受注している施工会社は、外注している場合も多く、その場合二度手間が発生する上、外注先は自分で決められないため、好みのデザインにならない可能性がある。
- 自社でデザインしていることもあるが、質という面では高くないこともある。
3.設計・施工会社
店舗のデザイン設計だけではなく、施工も一括して行える会社です。
メリット
- 窓口が1つなため、設計から工事完了までの打ち合わせなどがスムーズにおこなえる。
- 工事期間を短縮できる。
- デザインと施工のズレが生じにくい。
デメリット
- トータルの工事費が高くなる可能性がある。
- ※設計と施工を別々に依頼する場合は、安い施工会社を自分で探すことができるため
一括発注と分離発注
内外装工事をする際には、「デザイン・設計会社」と「施工会社」を別々に選ぶ「分離発注」と、設計から工事まで行える「設計施工会社」を選ぶ「一括発注」のどちらにするかを決める必要があります。
一括発注(「設計・施工会社」)がおすすめのかた
- メンテナンス時などの連絡を簡単にしたい
- 開業までの時間を短縮したい
分離発注(「デザイン・設計会社」+「施工会社」)がおすすめのかた
- 価格や内容で「デザイン・設計会社」「施工会社」を価格や内容を比較して選びたい
- デザインにこだわりたい
- スケジュールに余裕がある
注意すること
内装工事業者を選ぶ際には、必ず宿泊施設の設計・施工経験が豊富な業者を選ぶにしてください。
宿泊施設の内装工事をするためには、専門的な知識が必要になるため、知識や経験が浅い業者を選んでしまうと、いろいろなトラブルが発生してしまう可能性があるためです。
また、見積もりが出た後に工事中に追加工事が必要となる要因が見つかった際は、独断で進めずに必ず相談してもらうこと、料金を明確に提示することを前もって伝えておきましょう。
費用に関すること
内装工事・設備にかかる費用目安
リフォーム・改修
リフォーム・改修 300万円~
スケルトンの状態にして内装工事を行う場合は倍以上の費用がかかります。
●内装
・壁紙や床材の貼り直し・・・1㎡あたり1,000円程~
・トイレ・シャワー室・・・60~200万円
・エアコン工事
●消防設備
・非常灯と火災報知器など・・・20万程
※大きな施設だと消防設備費も大きくなります。
設備費
設備費 100万円~
設備、家具、備品は、内装工事が終わるまでに選定を終わらせておきましょう。
●家具
ベッド、布団、テーブル、イス、ソファー、机など
●家電
冷蔵庫、電子レンジ、電気ポット、洗濯機、ドライヤーなど
●リネン・清掃用品
シーツ、バスタオル、フェイスタオル、バスマット、掃除機ほうきなど
●その他
カーテン、姿見、ハンガー、時計、食器、調理道具、ゴミ箱など
●消耗品
シャンプー・リンス、洗剤類、ティッシュペーパー、文具など
●備品
パソコン、電話、エアコン、テレビなど
申請関係・諸費用
申請関係・諸費用 約30万円~
営業許可の事前調査費用、申請料などで約30万以上かかります。
書類の作成、申請を業者に依頼すると更に費用がかかります。
造作譲渡費用
造作譲渡費用は、居抜き物件にある内装や設備などのいわゆる造作物を、新しい借主が買い取る際の費用です。造作譲渡費用を決めるのは実際に造作物にかかった費用や使用年数ではなく、物件の立地や集客力などによって設定されます。
減価償却
減価償却は建物や設備などの固定資産を耐用年数に応じて、何年かに分けて費用として計上することです。
コンサルタントからのワンポイントアドバイス
宍倉 たける様
内装・設備は最小限にし必要なものとそうでないものの区分けがポイントになります。
内装を安くするポイントは仕上げ・化粧は『木』で見た目もよくデザインすることと厨房機器は意外とこんなものも自動でできるんだ…というものがあるので、作業動線を細かく決めることが大事です。
低コスト高リターンの始まりはここからです。
コンサルタントからのワンポイントアドバイス
DEF様
5年で返せる金額の範囲内にすることがポイントです。
始めた時に痛手を負わないように譲れないポイントに絞って工事してもらいましょう。
相見積は必須ですが、安いからいいとは限ません。
内外装のポイント
満足度の高いデザインにするためのポイント改修
1.宿のコンセプト
デザイン会社の担当者と打ち合わせでは、しっかりとコンセプトを伝えるようにしましょう。
2.参考資料を集める
思い描いている宿の完成イメージに近い宿泊施設の写真や図面を目に見える形で用意しましょう。口だけで伝えるより目に見える形で伝えるほうが、デザイン会社の担当者に伝わりやすく、イメージの相違によるトラブルも回避できます。
改修・リフォームのポイント
専門の業者へ依頼
リフォームを行う場合は、民泊などの宿泊施設の改修経験の多い業者に依頼するのがベストです。
宿泊施設の改修経験の多い業者の場、知識も豊富で関連した法規定にも詳しく、スムーズに進めることができるでしょう。
関連機関へ事前に相談
宿泊施設を始める場合、建築基準法・消防法・旅館業法などの法規を遵守することが必要です。
地域によって制限が異なるため、事前に自治体・保健所などへ関連機関に相談したうえで工事を進めましょう。
補助金が活用可能か調べる
自治体によっては空き家対策の一環で、空き家の活用に補助金を出してるところもあります。
事前に各自治体の補助金について調べておくと良いでしょう。
壁紙と床材の変更
各部屋、共有スペースの内装の統一感を出すことによって物件の価値を高めることができます。
破損しやすい・汚れやすい箇所は耐久性・防汚性の高い素材のものを選ぶとメンテナンスが楽になります。
外国人に合わせた作り
海外からの観光客をターゲットとして考えている場合、トイレの広さや、ベッドのサイスを外国人観光客に合わせたサイズで用意するのがポイントです。
Wi-Fiの設置
無料Wi-Fiを設置することを忘れないようにしましょう。今やWi-Fiは宿泊施設において不可欠なサービスとなっています。旅行者にとってWi-Fiが利用できないことはマイナス材料となってしまいます。
キャッシュレス決済導入
キャッシュレス決済は、国内外で普及が進んでいます。特に海外からの旅行者の多くはキャッシュレス決済利用なため、キャッシュレス決済の導入は必須です。
内装
Wi-Fi・電源の設備
スマホやタブレットの使用率は年々増加し、空いた時間にSNSやゲームなど常に操作している人も少なくありません。
なにより、旅行者にはWi-Fi環境と電源が欠かせません。インバウンド対策にもWi-Fi環境の有無は重要です。
そのために導入しておきたいのが、Wi-Fiと電源です。
Wi-Fiの設置時には、利用の説明書を英語をはじめとした多言語にも対応し、見ればわかるシンプル内容にすることがポイントです。
一定の回転率を保つためには、制限時間など接続時の利用制限を設定することで対策できます。
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外装
満足度の高いデザインにするためのポイント
1.宿所のコンセプト
デザイン会社の担当者と打ち合わせでは、しっかりとコンセプトを伝えるようにしましょう。
2.参考資料を集める
思い描いている宿の完成イメージに近い店舗の写真や図面を目に見える形で用意しましょう。
口だけで伝えるより目に見える形で伝えるほうが、デザイン会社の担当者も伝わりやすく、イメージの相違によるトラブルも回避できます。
外装のポイント
外観の改修では外壁の塗替えをしておくことがおススメです。最低でも写真に映る範囲の改修を行うことで外観の写真映えが増し、集客に差が出ます。外装工事は、内装工事とはまた違った狙いで「視認性」や「集客」を考慮してデザインなどを考える必要があります。
看板
宿所の顔となる部分です。看板は、集客の大きな役割を担い、重要なポイントとなります。
看板には、「入り口前の看板」と「建物の上の看板」の2種類があり、それぞれおすすめとなる看板が異なってきます。
建物の看板
建物の看板は、お客様への目印となります。
大きさ、位置、高さ、色など様々な場所から調べ、確認して設置しましょう。
そして、宿の第一印象を決めるポイントにもなっているので「目立つ場所」に「目立つデザイン」で店の名前を入れるようにしましょう。
お店の顔となる部分です。看板は、集客の大きな役割を担い、重要なポイントとなります。
看板には、「入り口前の看板」と「建物の上の看板」の2種類があり、それぞれおすすめとなる看板が異なってきます。
注意点
関連法規の遵守・関係機関への事前相談
リフォーム・改修を行う際は、建築基準法・消防法・旅館業法などの法規を守る必要があります。賃貸物件の場合は契約内容・管理規約も確認しましょう。
民泊へのリノベーション・運営にあたって関連する法は建築基準法、消防法、住宅宿泊事業法となります。所在地によって内容が異なる場合があるため、自治体ホームぺージ・役所で確認しましょう。
消防法では民泊物件での家主の常駐有無、床面積の合計により消火器や自動火災報知設備、警報機、消防用設備等の点検報告等が必要となります。
このように、民泊を始めるにあたっては住宅宿泊事業法の認可、もしくは旅館業法の許可を得る必要があるため、事前に所在地の保健所で相談・申請を行いましょう。
専門の業者へ依頼
リフォームを行う場合は、民泊などの宿泊施設の改修経験の多い業者に依頼するのがベストです。
宿泊施設の改修経験の多い業者の場合、知識も豊富で関連した法規定にも詳しく、スムーズに進めることができるでしょう。
また、見積もりが出た後に工事中に追加工事が必要となる要因が見つかった際は、独断で進めずに必ず相談してもらうこと、料金を明確に提示することを前もって伝えておきましょう。
予算超過に気を付ける
初期費用はできるだけ抑えましょう。
内装工事はコストが大きくなりやすい箇所ですので、相見積もりをとって相場を見極め比較検討しましょう。
お問い合わせ
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