どんなホテルにしたいのか
「どんな宿泊施設にしたいのか」「どんなホテルにするのか」。お店のイメージを形にする首尾一貫した基本的な考えや方向性(コンセプト)を持つことが大切です。 お客様から見たら「どんな価値を提供してくれるのか」ということです。
誰もがどんな宿泊施設かすぐにイメージでき、分かりやすい言葉にすることが大切です。他の宿との明確な差別化ができていると集客に繫がります。
アイディアは、コンセプトを決める上で重要な材料ですが、コンセプトは、そこから一歩踏み込んで「お客様が訪れたくなる理由」を考え決定します。
メインコンセプトを明確にすることで、価格帯、サービス内容、内外装の雰囲気、場所などの方向性が決まっていきます。
ブレがなくなることで価値を十分に伝えることができるため、資金調達の場面でも有効に働きます。
コンセプトは、「Why」「When」「Where」「Who」「Whom」「What」「Which」の7Wと「How」「Howmuch」の2Hから成る「7W2H」の観点から考えていくことができます。
ぶれない、確固としたコンセプトを作り上げましょう。
開業スケジュール
前準備 | 物件申し込みから引き渡し 約1〜2か月 | 内装・外装工事期間 約2、3週間〜2か月 | 工事引き渡し後 約1週間 | オープン後 | |
コンセプト設定 | コンセプト |
7W2Hの観点
What(なにを)
What ・・・ なにを
提供したいと考えている、メニュー・サービスの特徴。
サービス
- 面白み、サービス向上の仕組み、他施設との差別化
メニュー
- サービス内容で勝負か価格で勝負か斬新さか王道か
- 斬新さか王道か
- こだわる点はどこか
(観光地、体験、料理、コミュニティ、健康、元気・活力、癒し、おしゃれなど)
Who(だれに)やWhere(どこで)もふまえてメニュー、サービスを考えます。
Which(どれを)
Which ・・・どれを
看板となる宿のウリを明確にする
決定したコンセプトは一行にまとめましょう。
あまり長いコンセプトは複雑すぎてまとまりがなく、宿の趣旨を認識してもらえません。
立地条件や、ターゲットにしている客層、販売する商品(サービス)を基にコンセプトに盛り込む内容を絞り込む作業を何度も繰り返します。
そうすることで、簡潔で分かりやすいコンセプトを作り上げることができます。
Whom(だれに)
Whom ・・・ だれに(ターゲット)
- メインターゲットの設定
(海外からの旅行者、学生、女性、男性、ファミリー、友人グループなど) - サブターゲット(次いで取り込みたい客層)の設定
- 時間帯、曜日による客層の違い、顧客行動の違いを考慮
Where(どこで)
Where ・・・ どこで(立地・物件状況)
宿を開業する街(商圏)の決定と調査。
- 立地条件の設定
- 沿線、最寄駅からの距離、最寄り駅の乗客数
- 建物、看板などの視認性
- 坪数・間口
- 営業時間:顧客動向による営業時間、定休日の設定
ターゲットという要素が場所選びには絡んできますので、コンセプトの”Whom(だれに)”を踏まえて決定します。
競合がやっていないポイントをあえて狙ってみるのもいいかもしれません。
Why(なぜ)
Why・・・なぜ
創業目的・目標・夢・開業理由 / お客様視点の来店動機
自身
- なぜ開業しようと思ったのか
- なぜそのメニューにしようと思ったのか
顧客視点
- なぜ来宿するか
便利さ、雰囲気、安さ、話題性、知名度、料理のおいしさ、おしゃれ、アットホーム、
落ち着いている、外国人でもわかりやすい、女性でも利用しやすい、送迎がある…など
Who(だれが)
Who ・・・だれが
誰が開業に際して関わるのかを考えます。メンバーや、雇用する予定の従業員数。営業スタッフはプロかアルバイトかなど。
- 単独店かFC(フランチャイズチェーン)かVC(ボランタリーチェーン)か
- ビジネスパートナー
- 調理スタッフがプロの料理人かアルバイトか
- 社員として雇うかアルバイトとして雇うか
- 何人での営業になるか
How(どのように)
How ・・・ どのように
接客 / サービス
集客・販売促進・提供方法の手段
- 集客方法:提携した旅行会社、OTA、SNS、HPなど
- 販促方法:旅行会社や旅行雑誌の特集、時期限定商品、クーポンなど
サービスレベル、アピールポイント
How much(いくらで)
How much ・・・ いくらで
開業にかかる資金 / 設定する宿泊料金
設定する宿泊料金
- 繁忙期の価格、閑散期の客単価
- 稼働率
When(いつ)
When ・・・ いつ
開業時期 / 営業時間
開業までにかける時間、いつまでに開業するか、どんな時に利用してもらえるのか。
- 開業する時期:資金集めのための時間、宿泊施設での経験値蓄積のための時間、繁忙期などタイミングの考慮
営業時間・定休日の設定
コンサルタントからのワンポイントアドバイス
フードコンサルタント
紡ぎ屋様
出店前に「自分に何ができるか」をよく考えましょう!
どこでどんな規模でどんなサービスで店作りをするかで今後の動きが決まります。
物件探しも立地ありきではなく、「自分に何ができるか」により行っていくことで大きく変わるものです。
コンサルタントからのワンポイントアドバイス
渡邉 司様
利益を出すためには物語を作ることがポイント!
「物語を作って商品を売る」というのは提供するグラスや食器も含めた付加価値を生み出すことです。
そのためにしっかりと商品の知識などをスタッフに落とし込む必要があります。
儲けの出ない飲食店は必ずここがおろそかなことが多いため、ぜひ私にお任せください。お客様のお店に合った物語を作ります。
コンサルタントからのワンポイントアドバイス
栗田 宏和様
集客、売上が見込めるコンセプトづくりを徹底的に行うことが大切です。
行ってみたいと思えるコンセプト作りをした上で、web、SNSで集客を行う準備をしましょう。
その際、想いが詰まったお店ほど情報発信の内容が「伝えたいこと」の押し売りになってしまいがちです。
お客様が「知りたい」情報を発信できるようにして来店の動機づけの仕組みをつくりましょう。
コンサルタントからのワンポイントアドバイス
DEF様
まず飲食店を始めたいと思った時にどのような店にしたいかを決められる方が多いですが、その前に個人・会社でいくら稼ぎたいのかを決めましょう。
月30万円稼ぎたい方と月200万円稼ぎたい方とではそもそもの入りが違います。
前者であれば自分の技術を駆使して他社ではできない事をやってもいいですが、後者では1店舗で得るのか2店舗で得るのかでも変わってきます。
自身がなぜ独立して飲食店をやりたいのかどこまでいきたいのかを決めましょう。
まずは小さく始めてお金をつくり、そのお金で資産を増大することが王道です。