出張シェフとは
シェフがお客様の希望の場所に訪問出張し、その場所のキッチンで料理をして提供するサービスのことを指します。
お客様自身のご自宅の調理器具や皿を使って、調理、提供、後片付けまで行います。
出張料理、ケイタリングシェフ、レンタルシェフなど様々な呼び方がされています。
重要な点は、素材を加工せずにそのまま一般家庭のキッチンに持ち込んであくまでその場で調理をする点です。
それは特別な資格を持ったシェフなのか無資格のシェフなのかで異なってます。そして無資格で無届けの場合とても大きな責任を伴うケースもあるので今現在やられている方もこれから始めようと考えられている方も必ず知っておいて頂きたいと思います。
外食に出掛けづらい子育て世代や、自宅で女子会を開く人たちなどの利用が増えています。
出張シェフのサービス内容
●事前のやりとり
事前にお客様との確認、連絡のやりとりが発生します。当日スムーズに料理を提供するために、住所、キッチン設備、テーブルサイズ、等必要な情報を確認しておく必要があります。
●事前準備
食材の仕入れ、メニュー考案などを事前に考え準備しておく必要があります。
●お客様の希望場所へ出張(自宅・会社・イベント会場など)
自宅・会社・イベント会場など、お客様のご希望場所まで、食材を持って出向きます。
近くに飲食店がなかったり、諸々の理由で外食がしづらい方々のニーズに応えることが可能です。
●プロの美味しい料理を提供
プロならではの美味しい料理・飲み物の提供をします。
●片付け
調理後の片付けまで行ってサービス完了です。
【利用シーン】
ハレの日
結婚記念日、誕生日、長寿祝いなど
イベント
クリスマス、ハロウィンなど
大人数が集まる席
歓送迎会、忘新年会、法事など
【料金相場】
1人あたり3,000円~20,000円。※メニュー内容や、時間帯、シェフによっても異なります。
ランチ:3,000円~
ディナー:5,000~
メリット・デメリット
【メリット】
●固定費を抑えられる
お客様の元に出張するので、客席のある店舗を構える必要がありません。
店舗家賃や水道光熱費といった固定費を抑えることができます。
●材料費・人件費のロスの低減
事前に予約人数が明確にわかるケースが多いので、材料費、人件費などの無駄が少なく準備可能です。
●売り上げアップ
実店舗をお持ちの場合は、空いた時間帯などの利用することで新たな売り上げを確保することができます。
●新たな集客ルート
近くに飲食店がなかったり、諸々の理由で外食がしづらい方々のニーズに応えることが可能です。
また、出張シェフを利用したお客様が実店舗を利用してくれるようになったり、利用されたお客様の口コミでの宣伝効果も期待できます。
●スキルアップ
出張料理は、お客様と直接メニューの好みや希望を決定するため、新たな発見や改善点などを発見する機会になります。
【デメリット】
●出張の手間
お客様の指定の場所に行く際の交通手段を毎回調べて考えておく必要があります。
また、大人数の食材や重たい荷物を用意する場合の食材や手荷物の持ち運びには工夫が必要です。
●不慣れなキッチンでの調理
毎回違うキッチンですので、スペック不足や不慣れなキッチン・調理道具に対応しながら調理しなければなりません。
●お客様とのやり取りの手間お客様の要望や都合に合わせて、都度確認しなければいけないため非効率ともいえます。
●集客が難しい自作のWEBサイトや口コミ紹介などだけでは、集客が難しいです。集客のために出張料理のポータルサイトを利用すると、広告宣伝費が必要になります。
●『空間』での演出ができない
実店舗の飲食店は、内装・食器を含めて演出・サービスができますが、出張シェフの場合は空間での演出が思うようにできません。
●ポータルサイトを利用した場合、手数料がかかる
出張シェフのポータルサイトを利用すると手数料がかかります。
●ポータルサイトを利用した場合、運営側の意向に従う必要がある
出張シェフのポータルサイトを利用する場合、運営している会社の方針や意向に従う必要があります。そのため、ご自身のしたいサービスが実現できない可能性もあります。
資格・許認可
出張料理人になるだけなら特に資格・届出は必要ありません。
通常、飲食店を開業する場合、『調理・提供する場所』への飲食店営業許可必要となります。
出張シェフサービスの場合は、毎回調理場所や提供場所が異なるため、資格や届出は必要ありません。
注意:ケータリング(デリバリー)の場合は届け出が必要
ケータリングとは、出来上がった料理を現地に運ぶサービスです。この場合、調理場に飲食店同様の申請が必要となります。
出張シェフサービスでも、事前に仕込みをした材料や料理を持っていく場合は、仕込みをする調理場に保健所の許可を取る必要があります。
出張シェフをする際のポイント
●SNSでの発信
ご自身や店舗のHP、Facebook、Twitter、InstagramなどSNSを活用は外せません。
イメージをしやすように出張料理コースの内容紹介や、実際の出張料理風景を掲載しましょう。
ターゲット層に合わせて使用するSNSを選び、各SNSの特徴を生かした使い分けをしましょう。
Facebook→連絡・近況報告などを発信
・実名での登録のため信頼性が高い
・ビジネスシーンでの利用が多い
・30代〜40代以上の利用者が多い
Twitter→お店の混雑状況や予約情報などリアルタイムの情報を発信
・1回140文字の短い文章を発信
・日本人ユーザーが多い
・10代〜20代の若年層
・拡散スピードが速い
・匿名のため、炎上しやすいリスクがある
・趣味や嗜好の情報共有や発信をするツール
Instagram→おすすめメニュー、季節のメニュー、限定メニューなどを発信
・画像や動画を投稿するSNS
・10〜30代の女性ユーザーが多い
・匿名のため、拡散スピードが速い
・炎上のリスクは低い
・写真のクオリティの高さが必要
LINE→他のSNSと併せて利用。ポイントカード機能を利用する。
・日本では2人に1人以上が利用
・比較的全ての年齢層が利用している
・ビジネス活用には『LINE@』のアカウントの取得が必要
・友だち登録したユーザーには店舗独自のクーポン・ポイントカードを提供する機能がある
●宣伝用の写真
宣伝用の写真は、インパクトのあるものや美しいものを用意しましょう。
また、シェフ自身の写真も重要です。清潔感があり、明るさをアピールできる写真が望ましいでしょう。
出張シェフの注意点
●事前の仕込み場所には保健所の許可が必要
事前に仕込みを行う場合は、仕込みをする調理場に保健所の許可を取る必要があります。
●食中毒
サービスを提供したお客様が食中毒になってしまった場合は、責任を全てご自身で負わなければなりません。