用語集

モンスーン

インドで生産されている、コーヒー豆のブランドの一つ。本来は「モンスーン・プロセス」という、処理方法で生産されたコーヒー豆を指す。帆船での貿易が主流だった時代、インドからヨーロッパへ渡る数ヶ月の航海の間中潮風にさらされ続けたコーヒー豆は薄緑から黄金色に変化し、独特の香味を獲得することがあった。この豆は新航路や蒸気船の登場で輸送期間が短縮されると姿を消すが、イギリス国内などの愛好家からの要請を受けて同様の変化を促す処理法方「モンスーン・プロセス」が開発される。このプロセスでは、ドライ方式で脱殻された生豆を麻袋につめ、風通しの良いところで数ヶ月間季節風に当て続けることで帆船輸送時の状況を再現。この処理方法を経た豆はかつてと同じように黄金色に変化しており、プロセスの名を取って「モンスーン」のブランド名で販売される。