熱源
焙煎を行う際にコーヒー豆に熱を与えるための高温の物質。炭火、ガス、電熱線などいろいろな燃料・器具が使用されており、一般的には熱量の変化の少ない、求める温度域を保持しやすいものが良いとされているが、使用する焙煎機や技術によって最適なものは異なってくる。炭火は七輪などに入れて使用され、燃焼で水蒸気の発生しない、輻射熱を伴う高温が得られる熱源だが、火力を安定させるのは非常に難しく、他の方式に比べて手間がかかるのが難点。ガスは安定した高火力を得やすく、手軽に使用できる器具だが、燃焼によって水蒸気が発生するため直火式では水分を飛ばす工程がうまくいかない危険性もある。また屋外で使用する際には風や外気温の影響を強く受けるため、風よけなど対策をしっかりと立てる必要がある。電熱式は水蒸気も発生せず安定した加熱を行うことができるが、大抵火力が小さすぎるため焙煎器をかなり近づけねばならない。電源を確保しなけれはいけないので、屋外での使用が難しいところもデメリットといえるだろう。なお、焙煎器を絶えず振り続けなければいけないことから、IHコンロは焙煎には向かないとされる。熱風式焙煎機火で炙らずに高温の熱風を使用して焙煎する方式の機械。バーナーなどで熱した空気を吹き込むことで豆の温度を上げて焙煎するため、直火式や半直火式のように機械に接している部分が焦げてしまうことがない。あたえたカロリーを効率よく使用することができるため、比較的短時間でむらのない焙煎ができるとされている。家庭用の小型ロースターでは同じ方式のものはない。