JR中央線または総武線三鷹駅から徒歩12分。住宅街に佇む人気の名店『麺屋さくら井』。
2016年11月にオープンして以来、店主の櫻井祐太さんによる自慢のスープで味わう美味しいラーメンが好評を呼び食べログで星3.90(2023年9月25日現在)、「食べログ ラーメン 百名店 TOKYO」も受賞する大人気店へと成長しました。
店主の櫻井さんは名店「麺処ほん田」の2号店で修行を積み、自身の地元である三鷹に出店、地道な努力を重ねてここまでやってきました。そんな櫻井さんの苦労や失敗、今後の目標についてお聞きしました。
目次
開業までの経緯
始まりは年間500杯のラーメン好き
大学在学中、ラーメンにハマった櫻井さん。年間500杯も食べるほどラーメン沼に浸かっていました。
当時はラーメン屋さんになりたいという願望はなく、ただ純粋にラーメンを食べることが好きだったそう。
そんな時、好きでよく行っていた「麺処ほん田」が2号店をオープンすると知り、アルバイトを募集していたので軽い気持ちで大学の1年間やってみようかな、とバイトを始めました。
働いていくうちに社員さんの仕事のモチベーションのすばらしさや仕事の楽しさを感じそのまま社員となりました。
麺処ほん田からの独立とタイミング
ほん田での修行を始めて5年、徐々に物件を探し2年ほどして「あ、ここいいな」という物件を見つけ、様々な良いタイミングが重なり、元々30歳での独立を目標にしていたこともあり独立しての開業を決めました。
三鷹を選んだ理由は、三鷹を盛り上げたいという思いから
完全に独立という形で円満に送り出してもらい、三鷹での開業を決めた櫻井さん。
三鷹を選んだ理由は実家が三鷹にありお店の回りがホームタウンであるということが大きな決め手となったそう。
初めから三鷹での物件探しをしていたそうです。
三鷹を盛り上げたい!そんな思いから地元に出店し、今や行列の絶えない人気店となりました。
外観は住宅街ということもありシックな雰囲気です。
特製醤油らぁ麺 1,400円(税込)
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苦労したこと、失敗したこと、それらを乗り越えたエピソード
イメージ通りにはいかなかった
5年間の修行中、ほん田さんの所でも色々なお店で働かせてもらったそう。
東十条の本店、中箱のお店からラーメンストリートの地下で20席以上ある大箱のお店まで様々なタイプのお店を経験し、仕込みのサイクルやお店のキャパごとのサイクルというのを学びました。
しかし、いざ自分のお店をオープンしたところ、理解していたはずのイメージ通りには行かず全く思うようにはいかなかったそうです。
オープン当初は1日1時間寝られるか寝られないか、という日々が続いたそうでこんなにイメージした通りに出来ないものかと思い悩んだんだそう。
大変だったのはシステムの構築
忙しさで寝られないというよりは、お客さんは今に比べたら断然少なかったのですが、自分でシステムを作り上げるまで苦心したとのこと。
最初は社員やスタッフも雇っておらず、アルバイトと櫻井さんの二人三脚でこの時間にこれをやって、など時間や作業のシステム作りが軌道に乗るまでが大変で、1か月くらいは1時間睡眠という日々が続いたそうです。
苦労とは感じない味づくり
倒れるまではいきませんでしたけど、今はもう完全に落ち着いて、7年の月日が経ちました。社員もスタッフもいるのできちんとサイクルができているとのこと。
味づくりに関しては、最初と今では全く違うものになっている、と櫻井さんは語ります。
「苦労とは感じません。そこは日々、本当にちょっとずつ変えてやっていったことなので」と力強い言葉を頂きました。
飽きないための味づくり
味を変化させていくことについては、お客さんの反応も見つつ、櫻井さん自ら1日1杯は必ずラーメンを食べるそう。
毎日食べていると「ん?あれ?」と思うことがあるそうで、それはお客さんの為でもあり自分が飽きない為にも日々変え続けているとのこと。
新たな挑戦
他に苦労したことは?と尋ねると「2号店の開業」を挙げてくださいました。
2号店は1回目の緊急事態宣言のさなかだったそう。
不動産屋さんにも「本当に大丈夫ですか?」と聞かれるほどだったと笑う櫻井さん。
しかし、ずっとやってみたかったラーメン居酒屋という業態を良い物件を見つけたことでいいタイミングだ、「今しかない!」と思って始めたのだそうです。
今は人の流れも戻ってきて2店舗とも順調とのことです。
日々の努力が実を結ぶ
やはり日々の努力、日々味を変化させていくことが一番大事だと力強く語ります。
「人気店はみんなやっていることだと思う」と強い信念を伺わせました。
開業してみてはじめてわかったこと
居ぬき物件の落とし穴
元々スナックだった物件を居ぬき物件として使うことになった櫻井さんでしたが、お店の工事の知識とかは全くなく、「同じ飲食店だしある程度行けるだろうな」と思っていたのが失敗だったそう。
スナックとラーメン屋という全く違う業態だったため内装が違い過ぎてほぼ全部壊してからの着工となり1から作り直すという状況でかえってお金がかかってしまったそうです。
始めてみないとわからなかった事がいっぱいありました。「ちょっと狭いな」と思いつつも8坪の物件を選びましたが、「グリストラップ」の容量などの点からも改めて「狭いとちょっと大変だな。」と思ったとのこと。
テンポスとの関わり
さくら井をオープンする前から新宿店にお世話になった、と櫻井さん。
厨房道具は寸胴や鍋、ポットなどあらゆるものをテンポスで揃えたそう。
何かなくなるとすぐ中央線で1本のテンポスへ駆けつけました。
「かっぱ橋」とかも行くそうですが、やはり「あそこ(テンポス)に行けばたぶん求めてるものはあるだろうな」と頭にあるそうで今は行く頻度も減ったようですが、1、2年目は1か月に1回は利用していたようです。
今後の展望・開業する方へのメッセージ
今後の展望:今あるものを大事に
「無理にお店を広げたいって想いはない」と櫻井さんは語ります。
2号店も同じ駅圏内にあり、「自分の中では味が見れる範囲でやっていきたい。」と強くおっしゃっていました。
人が育ってタイミングが合い次第次があるかな。とのこと。
広げれば広げるほど苦労があるため「今あるものをよりよくしていきたい」という気持ちが大きいということでした。
開業する人へのメッセージ
開業してから分かったことや苦労した話にも通じることだけれど、本当にやってみないと分からない事も多いので、と言う櫻井さん。
ある程度の覚悟が必要だという気持ちと、味づくりもそうなんですけどオープンして、そこから日々ブラッシュアップしていくので「踏み出すことも大事かな、踏み込む第1歩」と櫻井さんは力強く語ってくれました。
まとめ
櫻井さんにやりがいを感じる時は?と聞くと
「僕は、お客さんが美味しいって言ってくれるのもめっちゃ嬉しいんですけれども、
お客さんの為でもあり割と自分のためにラーメン毎日作り続けてるってところもあるので。
現場に絶対立って味見てああ、良い営業したな美味しかったなっていうのは日々の1番ですね」
と清々しく返ってきました。
ラーメンが大好きな櫻井さんにとって天職ともいえるラーメン作りは、「毎日食べても飽きない味」を追求した日々の努力の積み重ねなのだと感じました。
好きこそものの上手なれ、という言葉通り好きなものを努力して追求し続けているからこそ人気店へと成長したのだと思います。
テンポスドットコムでは、様々な視点からラーメン店の開業成功を全力で応援します。
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#取材協力
店名:麺屋さくら井
店主:櫻井祐太氏
住所:東京都武蔵野市西久保2-15-27
TEL:非公開