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ラーメン屋開業メニュー作成時に大事な、コンセプトと価格設定方法とは?
ラーメンは今や「国民食」として日本では親しまれており、年齢、男女問わず人気のメニューです。また、ラーメン屋以外にも、居酒屋やレストランでもラーメンを取り入れるお店が増えてきています。
ここ最近は、独創性のあるラーメンを提供している、他店との差別化を図るお店も増えてきています。
メニュー制作、構成、価格の設定など、メニュー作成は、売り上げに直結する「売上の要」ですので、時間をかけて決めておきましょう。
ここではラーメン屋開業のメニュー作成時に大事なポイントを紹介します。
1.コンセプトに基づいて
ラーメンのメニュー作成の際、まず大事なポイントがコンセプトです。
コンセプトを設定した上で、ターゲットの客層からラーメンの味、量、食器、盛付け方を決定していきます。
コンセプトを決める際、ターゲットによって、ラーメンの種類、サイドメニューが変わってきます。
ターゲットの例として、健康志向や美容を意識した「20代~40代の働く女性」、安い料金でボリューム満点、高カロリーを意識した「サラリーマンや食欲旺盛な20代~30代男性」など、様々です。
上記のように、どんなコンセプトで提供するか、サービスをするかは、ターゲットを細かく設定し、行動傾向を調査する事が必要です。
また、コンセプトを決める上で、立地条件もメニュー作成に大きく関わってきます。
駅前や・繁華街などの比較的店が密集する立地では、個性、強いインパクトのあるメニュー、品目は少なめにし、逆にデザートなどの滞在時間が長くなるメニューの提供は避け、店内の回転率を上げる工夫が必要です。
逆に夜の飲み客が期待できる時間帯のみ、お酒、おつまみ、デザートなどメニューの種類をふやすのが効果的です。
ロードサイドなどの郊外の場合は、家族連れなど老若男女問わず受け入れられるために、品数を多めにし、幅を設けることが大切です。サイドメニューやデザートで、1人当たりの客単価のUPも狙えます。
※ロードサイドの注意点は、車で店に訪れる客層が多い場合、アルコールの提供が難しいため、アルコールを仕入れる際は、事前に行動の調査をしておくことが必要です。
2.価格設定と原価率を抑える
全国から見たラーメン1杯の価格は700円~800円であることが多い一方、最近では、1000円を超える高価なラーメンを提供するお店も増えてきています。また、格安チェーン店では、500円前後と値段は様々です。
価格設定のポイント1:「業態」「周辺エリア」の相場を元に決定
価格の設定は、「業態」「周辺エリア」の相場をもとに決定します。
まずは、自身のお店に近い「業態」の立地、雰囲気、サービスの飲食店を調査しましょう。その他、出店エリアで、ライバルになりそうな店、その数と質、サービス価格などの「周辺エリア」の店をチェックしましょう。
価格設定のポイント2:トータルの客単価から考える
メニューの価格を決定する際は、トータルの客単価から考えるのがポイントです。
単品のメニューを決めるだけでは、コンセプトから大きく外れてしまうため、トータル客単価は、原価率30%前後になるよう設定するのが理想です。
メニューの価格は、「目玉商品」と「利益が出やすい商品」の2つから考えます。
目玉となるラーメンの原価率は、平均で30%~35%程度と少し高めです。他の料理と比べると材料費がかかるため、ラーメンと合わせて、利益が出る原価率の低いメニューを組合せ、適切な原価率を出しましょう。
安易に原価率を下げると、ラーメンの質の低下を招き、お客様離れにつながりかねません。しかし、粗利率の高いメニューへの注文が予想以上に集中し、トータルの原価率が40%近くになってしまうと経営を圧迫し、立ち行かなくなる可能性もあります。
ラーメンの原価率を高く設定する場合は、原価率を抑えたほかのメニューを併せて注文してもらえるような見せ方、メニューの構成で、トータル原価率を30%程にできるようにしましょう。
価格設定のポイント3:価格はそろえる
メニューの価格がバラバラの場合、選ぶのに時間がかかり、悩むほどに注文点数は下がる傾向にあると言われています。価格は「シンプルに分かりやすく」というポイントを抑え、価格を揃えたり、下2桁を統一したり、わかりやすい価格設定にしましょう。
原価率を抑える方法1:食品ロスを減らす
食品ロスが起こる原因としてよく言われるのは、保存や管理の仕方と調理ミスによる食品ロスです。
保存や管理については、あらかじめ食材の保管場所を確定し、先に仕入れたものから使用していく「先入れ先出し」を徹底することが大切です。また、貯蔵庫に食材を詰め込みすぎない、開閉時間をなるべく短くし、温度管理に注意しましょう。衛生管理についてはマニュアル化徹底しましょう。
調理ミスを防ぐためには、あらかじめ注文の受け方や動線の確保、異物が混入していないかなど事前に準備、管理しておくことが必要です。
原価率を抑える方法2:オーバーポーションしないよう気をつける
ポーションとは「一人前」という意味で料理では言われます。オーバーポーション(決められた量より多めに盛り付け、しようすること)により、原価率を挙げてしまうことにつながります。
オーバーポーションを防ぐには、あらかじめ量を決め、仕込み時に計測してわけておくと簡単です。
原価率を抑える方法3:効率の悪いメニューの廃止
時間や手間のかかる効率の悪いメニューを廃止にし、ランチタイムなど回転率を早くしたい時間帯は、効率のより
良いメニューに集中させることで、少ない人員でお店を回すことができます。
3.仕入先
メニューが決まれば、次は仕入です。
決まったそれぞれのメニューで、手作りする分、仕入れる分を決定します。
その後は、仕入れ方法や調達ルートなど確保する必要があります。
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