飲食店にとって、最新のトレンドを知っておくことはとても重要です。飲食店ではもちろんのこと、料理のトレンドをおさえてお店に取り入れることで、SNSなどで注目を集めて、話題のお店にできます。
秋の季節を感じられる食材を使用した「空也蒸し」をご存じの方がいるのではないでしょうか。
「空也蒸し」とは、豆腐と野菜類、きのこ類をだしや、調味料に加えた卵液で蒸し固めた料理です。
「空也蒸し」は、茶碗蒸しに似ているとよくいわれています。
ぷるぷるとした食感がたまらなくおいしく、一度食べるとハマってしまう方がいるほどおいしい料理です。
今回は、ぷるぷる食感がたまらない!!秋が旬のきのこを使用した「空也蒸し」について紹介していきます。
レシピについても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
「空也蒸し」の発祥
「空也蒸し(くうやむし)」は、京都の精進料理の一つで、特に禅宗の寺院で提供されていた伝統的な料理です。
名前は、平安時代に活躍した僧・空也(くうや)に由来しているといわれています。
空也は、仏教の普及に尽力した僧であり、彼の名を冠した料理は、お肉や魚を使わない精進料理として親しまれてきました。
空也蒸しは、卵豆腐や里芋などをすりつぶして練り合わせ、だしとともに蒸し上げた料理で、見た目が茶碗蒸しに似ています。
しかし、精進料理という性質上、動物性の食材は使わず、だしには昆布や椎茸などが使われる点が特徴的です。
具材には、銀杏やユリ根、京野菜などが用いられ、季節ごとの素材が取り入れられることが多いです。
発祥の正確な時期は不明であるものの、室町時代から江戸時代にかけて、禅寺を中心に精進料理が発展し、その中で空也蒸しも洗練されていったと考えられています。
現在でも、京都の精進料理店や寺院で提供されており、素材の持つ自然な味わいを楽しむ一品として、多くの人に親しまれています。
「空也蒸し」と「茶碗蒸し」の違いとは?
「空也蒸し」と「茶碗蒸し」の違いとは、いったいなにがあるのでしょうか。
ここでは、「空也蒸し」と「茶碗蒸し」の違いについて紹介していきます。
主に以下のことがあげられます。
・材料の違い
・宗教的・文化的背景の違い
・味わいと食感の違い
それぞれ詳しくみていきましょう。
材料の違い
一つ目は、材料の違いです。空也蒸しは、精進料理に由来するため、動物性の食材を使わない点が最大の特徴です。
精進料理は、仏教の教えに基づき、お肉や魚を避けるため、空也蒸しでは卵の代わりに、豆腐や里芋などの植物性食材を使用しています。
だしは、昆布や干し椎茸からとり、具材には銀杏やユリ根、季節の野菜が使われています。
これに対して、「茶碗蒸し」は動物性食材を使い、特に鶏卵が主役です。だしは、鰹節や昆布からとり、具材として鶏肉・エビ・かまぼこ・椎茸・三つ葉などが一般的に用いられています。
このように、動物性食材を使わない精進料理としての空也蒸しと、卵やお肉、魚を使う茶碗蒸しには、材料の大きな違いがあります。
宗教的・文化的背景の違い
二つ目は、宗教的・文化的背景の違いです。空也蒸しは、仏教の精進料理の一環として発展しました。
精進料理は、仏教の殺生を避ける教義に基づき、寺院や僧侶たちによって食べられてきた伝統料理です。
そのため、空也蒸しは、お肉や魚を使わず、自然の食材本来の味を大切にするという精神が反映されています。
一方で、「茶碗蒸し」は、広く一般家庭や和食の料理店で食べられている料理で、宗教的な制約はありません。
茶碗蒸しは、もともと中国から伝わった蒸し料理の技法を基に、日本で独自に発展しました。
茶碗蒸しは、宴会料理やお祝いの席でも提供されることが多く、より幅広い層に親しまれている料理です。
味わいと食感の違い
三つ目は、味わいと食感の違いです。空也蒸しは、卵を使わず、里芋や豆腐などをすりつぶして蒸すため、食感は滑らかでありながらも、茶碗蒸しと比較して、やや密度があり、淡泊な味わいです。
植物性の食材を中心に使用しているため、だしや具材から引き出される自然なうまみが引き立ち、上品でシンプルな味わいになります。
一方で、「茶碗蒸し」は鶏卵を主成分とし、だしと卵が混ざり合うことで、滑らかで口当たりの良い仕上がりになります。
具材からのうまみが染み出し、特に鶏肉やエビ、松茸などの動物性食材が加わることで、コクのある味わいを楽しめます。
茶碗蒸しの方が、味わいが濃厚で、幅広い層に好まれる風味といえるでしょう。
このように、「空也蒸し」と「茶碗蒸し」は、材料・宗教的背景。そして、味わいと食感において、それぞれ異なる魅力を持つ料理として親しまれています。
空也蒸し作り方
ここでは、空也蒸しの作り方について紹介していきます。
主に以下の材料や作り方があげられます。
材料(2人分)
・絹ごし豆腐:150g
・里芋:150g
・昆布だし:200ml
・しょうゆ:小さじ1
・塩:少々
・銀杏(ゆでたもの):4個
・ユリ根:少量(お好みで)
・生姜:少量(お好みで)
・わさびや三つ葉など:飾り用
作り方
里芋の下ごしらえ
まず、里芋の下ごしらえを行います。里芋は皮をむき、柔らかくなるまで蒸す。
もしくは、ゆでます。ゆで上がったら水を切り、つぶしておきましょう。
豆腐の準備
絹ごし豆腐は水気を切り、しっかりとつぶして滑らかにします。つぶした里芋と合わせて、均一になるように混ぜます。
だしの準備
昆布だしを温め、そこにしょうゆと塩を加え、味を整えます。薄めの味付けが、素材の味を引き立てます。
蒸し器の準備
蒸し器を準備し、湯を沸かしておきます。
具材と混ぜる
豆腐と里芋を混ぜたものに、昆布だしを少しずつ加えながら混ぜ合わせ、滑らかなペースト状にしておきます。
必要に応じて、濃度が少し緩くなる程度に、だしを調整してみてください。
器に盛り付け
器に均等に分け入れ、上にゆでた銀杏やユリ根、生姜などをトッピングします。
蒸す
蒸し器に入れ、約10〜15分ほど弱火で蒸します。竹串を刺して、スムーズに通れば火が通っている証拠です。
仕上げ
最後に、仕上げです。蒸し上がったら、お好みでわさびや三つ葉を乗せて飾り付けましょう。温かいうちに食べると、おいしくいただけます。
ポイント
だしの風味が、空也蒸しの味の決め手となるため、昆布だしをしっかり取ることが大切です。
また、銀杏やユリ根など、具材は季節によってアレンジできるので、試してみてください。
レシピを参考に調理することで、ぷるぷるでおいしい空也蒸しが作れます。
ぜひ、自宅で試してみてください!
空也蒸しに使う調理器具や食器
テンポスで扱っている、空也蒸しを作る際に使う調理器具や、おすすめの食器をご紹介!
ウナギ 蒸し器 小(350×290×H340)
茶碗蒸しスプーン 葵
まとめ
今回は、ぷるぷる食感がたまらない!!秋が旬のきのこを使用した「空也蒸し」について紹介してきました。
「空也蒸し」は、平安時代に活躍した僧・空也(くうや)によって発祥した料理ではないかといわれています。
「空也蒸し」は、動物性食材を使わない精進料理として、今後も多くの人の間で親しまれていくでしょう。
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