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滋賀県発祥の郷土料理である「ふなずし」をご存じの方もいるのではないでしょうか。
ふなずしとは、滋賀県を代表する郷土料理で、魚と米を発酵させた「なれずし」の一種です。
今回は、強い酸味と程よい塩辛さが特徴的!滋賀発祥の郷土料理「ふなずし」について紹介していきます。
レシピについても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次
ふなずしの歴史

ふなずしは、日本における最古の寿司の形態の一つであり、発酵食品としての寿司の起源を示す貴重な存在です。
歴史は奈良時代(8世紀)にさかのぼると言われており、中国大陸から伝わった「熟れ寿司(なれずし)」の一種と考えられています。
当時の日本では、生魚を長期間保存するために塩漬けし、さらに米とともに発酵させる方法が用いられていました。
ふなずしの発祥地として知られるのは滋賀県・琵琶湖周辺です。この地域では、琵琶湖に生息するニゴロブナを用いた鮒寿司が特産品となりました。
室町時代(14〜16世紀)には、ふなずしは貴族や武士の間で高級食品として珍重され、贈答品としても利用されています。
江戸時代(17〜19世紀)になると、食文化が発展し、寿司はより手軽な形へと進化しますが、ふなずしは伝統的な発酵食品としてその地位を保ち続けました。
現代では、発酵食品としての独特な風味が一部の人々に好まれる一方で、食習慣の変化により敬遠されることもあります。
しかし、ふなずしは日本の発酵食文化の象徴的な存在として、今も受け継がれており、伝統的な製法を守る職人たちによって作り続けられています。
ふなずしはどんな味がする?
ふなずしは、日本の伝統的な発酵食品の一つであり、独特の風味を持っています。
味の特徴を一言で表すのであれば、「強い酸味とチーズのような発酵臭」がある食品です。
まず、口に入れた瞬間に感じるのは強烈な酸味です。これは、米と一緒に発酵させる過程で生じる乳酸菌の働きによるもので、ヨーグルトやピクルスのような酸味を感じられます。
ただし、それらよりもはるかに強く、独特のクセがあるのが特徴的です。
次、に感じるのは発酵による濃厚なうまみです。発酵が進むことで、魚のタンパク質が分解され、アミノ酸が豊富に含まれるため、塩辛や熟成チーズのような深みのあるコクが生まれます。
特に、長期間発酵させたものほど、ナチュラルチーズやブルーチーズのような風味が強くなります。
さらに、発酵による独特の香りが特徴的で、「納豆や古漬けのような香ばしさ」と「魚の熟成した香り」が混ざり合っています。
この香りが強烈なため、初めて食べる人の中には苦手に感じる人もいますが、日本酒やお茶と合わせることで、風味が和らぎ、より楽しみやすくなるのです。
ふなずしは、日本の発酵文化を象徴する食品の一つであり、好き嫌いが分かれる料理であるものの、一度ハマるとやみつきになる味わいを持っています。
ふなずしに使われている材料
ふなずしは、滋賀県の琵琶湖周辺で古くから作られてきた発酵食品です。
ここでは、ふなずしに使われている主な材料について紹介していきます。
主に以下の材料が使われています。
ニゴロブナ(魚)
ふなずしの主な材料となる魚は、琵琶湖に生息するニゴロブナという淡水魚です。ニゴロブナは、適度な脂肪分と身の締まりがあり、発酵に適しています。特に、春から初夏にかけて獲れる卵を持ったメスのニゴロブナがもっともよいと言われているのです。
オスも使われていますが、メスの卵が熟成されることで、より濃厚な味わいになるため、伝統的にはメスが好まれています。
塩
ふなずしの発酵過程では、大量の塩が必要不可欠です。まず、鮒の内臓を取り除き、ウロコを落とした後、魚の表面や腹の中に塩をすり込み、しっかりと塩漬けにします。
この塩漬けの工程によって、魚の余分な水分が抜け、腐敗を防ぎながらうまみを引き出すのです。一般的に、この工程には数カ月を要します。
白米
塩漬けしたふなを、さらに発酵させるために、炊いていない生の白米を使用します。塩抜きした鮒の腹に白米を詰め、さらに魚全体を米で覆いながら、桶や木樽にしっかりと詰め込みます。
この米が発酵の過程で乳酸菌を育み、独特の酸味を生み出すのです。なお、発酵が進んだ後の米は食べないのが一般的であるものの、一部では調味料のように使われることも多いです。
水(仕込み時)
発酵の初期段階では、水を加えて重石をのせ、しっかりと漬け込むことで魚全体が均一に発酵するようにします。
この水は、発酵中に不要になり、最終的には取り除かれます。
このように、ふなずしの材料は非常にシンプルであるものの、発酵の過程を通じて独特の風味とうまみが生まれます。
特に、ニゴロブナ・塩・米の組み合わせが、ふなずしの味を決定づける重要な要素になってくるのです。
ふなずしの作り方

本格的なふなずしは、専用の木桶や長期間の熟成が必要ですが、家庭でも簡易的に作れます。
ここでは、ふなずしの作り方について紹介していきます。
主に以下の材料や作り方があげられます。
材料
・フナ(入手が難しい場合はアジやサバでも代用可):1尾
・塩 :適量(魚の重量の20~30%)
・生米(無洗米):適量
・水:適量
作り方
魚の下処理(塩漬け)
魚のウロコを落とし、エラと内臓を取り除きます。魚の内側と外側にしっかり塩をすり込み、ラップで包みましょう。
密閉容器に入れ、おもしをのせて、冷蔵庫で2週間〜1カ月寝かせます。
塩抜き・米漬け
塩漬けした魚を水に浸して半日ほど塩抜きをします。魚の水気をしっかり拭き取り、内側に生米を詰めましょう。
清潔な容器に米を敷き、魚を並べ、さらに上から米をかぶせます。軽く押さえて密閉し、冷蔵庫で2週間〜1カ月発酵させます。
食べ方
発酵が進んだら、魚を取り出し、スライスして食べましょう。また、お茶漬けや酢飯と合わせてもおいしいです。
(※本格的な発酵には半年以上かかりますが、家庭では短期間でも風味を楽しめます)
ふなずしに使う調理器具や食器
テンポスで扱っている、ふなずしを作る際に使う調理器具や、おすすめの食器をご紹介!
給食用トング 230mm

密閉容器 (キャッチクリップ式) 吊付 CTB 21cm

まとめ
今回は、強い酸味と程よい塩辛さが特徴的!滋賀発祥の郷土料理「ふなずし」について紹介してきました。
ふなずしの発祥は、滋賀県・琵琶湖であり、日本における最古の寿司の形態の一つとして知られています。
ふなずしが気になるという方は、自宅でも作れるため、ぜひレシピを参考に食べてみてください。
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