いつでもどこでも、ネットにつながってさえいれば商品やサービスを購入できるEコマースは、消費者にとって非常に便利な買い物方法です。
一方、実際に商品や店のスタッフを見られずに、実店舗に比べ安心感に欠けるというデメリットも。しかし、近年ではオムニチャネル化による実店舗との連携や、AIを利用したWEB接客ツールの普及により解消されつつあります。
目次
これだけは知っておこう!ECサイトの基礎知識
「ECサイト」という言葉を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?しかし、ECサイトとはいったいどういったものなのか、詳しくは分からないという方も多いのでは?
まずはECサイトの基礎知識を解説していきます。
ECサイトとは
ECとは、エレクトリックコマース(EC,E-Commerce)の略称で、直訳すると電子商取引となります。
ECサイトとは、サービスやモノを販売するウェブサイトのことを指します。
ECサイトの種類
ECサイトは「モール型」と「自社サイト型」の2つに分けられます。
モール型
モール型とはAmazonや楽天市場などのモール内に出店するECサイトのことを言います。
商品の掲載から決済まで、モールが提供するシステムを利用することができるので、自分でECサイトを構築する手間を省くことができます。
モール型のメリットは、全国にユーザーがおり、集客力が高いので、幅広い客層に向けた発信が可能な点です。また、大手モール型ECサイトであれば、認知度が高いため、心理的ハードルが下がり、購入に繋がりやすいというメリットもあります。
しかし、その分競合が多く、情報が埋もれてしまいやすいという点がデメリットです。差別化に成功していないとリピート客を確保できず効果が発揮できない場合もあります。
自社サイト型
自社サイト型は、その名のとおり完全に自社で作るタイプのECサイトです。プラットフォームなどを利用せず0からサイトを作るケースや、ECサイト構築ツール・サービスやショッピングカート・サービスなどを利用しながら作るケースなどがあります。
最近は、無料で出店できる「BASE」や「STORES」といったプラットフォームも提供されています。
自社サイト型のメリットは独自のサイト構成ができ、広告費など販促コストが抑えながら運営できる点です。ただし、集客力が低いことや、サイトを構築するコストや手間がかかってしまうことがデメリットとなります。
なぜ今ECサイトを始めるべきなのか?
では、なぜ今ECサイトを始めるべきなのでしょうか?次の項目で解説していきます。
ECサイトの市場は拡大している
経済産業省が発表している電子商取引調査によると、電子商取引の国内市場規模は年々拡大しています。昨年はコロナ禍の影響も受けEC需要の増加が加速しました。
2020年の「食品、飲料、酒類」のEC市場規模は、2兆2,086億円で、前年比21%を記録しています。
ECのオムニチャネル化が進んだことも、市場規模の拡大に影響していると言われています。オムニチャネルとは「いつでも、どこでも、商品の購入と受け取りができるようになる」ということを指します。
例えば、ECサイトで購入した商品を近所のコンビニで受け取れるサービスや、ECサイトでも実店舗でも同じポイントを利用することができるサービスなどがこれに当たります。このように、ECサイトの利便性が向上したことで、これまでECに馴染みがなかった層の利用者が増えてきました。
今後もECサイトの利用者は増加し続けることが予想されます。新型コロナウイルスの影響もあり、経営が不安定な飲食店だからこそ、ECサイトでの販売も検討すべきではないでしょうか?
ECサイトを運用してみよう
では、実際にECサイトを運用するためには、どのように始めれば良いのでしょうか?
ここでは、ECサイトの運用方法について解説していきます。
ECサイト運用の業務内容
ECサイトの運営業務は大きく4つに分けられます。それぞれ解説していきます。
商品の管理
商品管理とは、商品の仕入れ、在庫管理、データ管理などの一連の業務のことです。速く・効率的に出荷を行うと同時に、過不足のない最適な在庫管理を行います。
サイトの管理
サイト管理とはECサイトへの商品登録や、情報更新、特集ページの作成といったような、サイト運営に関わる業務を行うことです。
また、アクセス解析やSEO対策といった集客やマーケティングに関する業務も行う必要があります。
お客様からの問い合わせ対応
お客様からのクレームや相談などに対応する業務がこれに該当します。お客様とやり取りするため、ECサイトの運営にとって非常に重要な仕事です。複雑な商品を扱う場合は、商品に関する深い知識が求められます。
売り上げの管理
売り上げ管理とは文字通りECサイトの売り上げを管理する業務のことを言います。入金の確認などがこれに該当します。
まずは何から始めるべき?ECサイトを始めるまでの4ステップ
商品を作る
まずは、何をどのような形で売るかを決めていきます。
ネット通販は、テイクアウトやデリバリーと異なり、商品がお客様の手元に届くまでに時間がかかります。そのため商品の保管期間や長時間の配送を考慮した商品の保存方法を検討する必要があります。
ECサイトを始めた直後は、出荷量や出荷ペースの予測が難しいため、長持ちする冷凍商品が取り扱いやすいでしょう。
真空パックのレトルト商品なども保存期間が長く、さらに常温保存ができるためおすすめです。
保健所に相談する
ECサイトを始めるためには、飲食店の営業許可の他に、製造に関連するそれぞれの営業許可が必要になります。
加えて、食品を販売するに当たって、食品表示にも注意が必要になります。
事前に販売方法や商品表示が適切かなどについて相談をし、保健所からアドバイスを受けておくことで安全にECを始めることができます。
サイトを作る
まずは自社型にするか、モール型にするかを検討しましょう。
ここでは、目的に応じて最適なECサイトを選ぶことがポイントです。
常連客への販売がメイン、WEBやECの知識もある程度持っている、商品の見せ方にこだわりたいという場合は自社型が適しているでしょう。
逆に、ECサイトを通じてより多くの人に商品を知ってもらいたい、ある程度の型や流れがある方が助かるという場合は、モール型の方が適しています。
自社でECサイトを作る場合は、サーバーを契約し、WordPressなどをつかってウェブサイトを準備します。
BASEやSTORESでは月額費無料でECサイトを立ち上げることができます。
モール型ECサイトに出店する場合は、それぞれのサイトの登録方法に従って、出店登録を進めていきましょう。
配送手段を決める
配送業者を比較検討し選びます。
この時、配送状況を追跡できる配送業者を利用することをおすすめします。
配送状況を追跡できるようにしておくことで、商品が届かないといったトラブルに対応することができるようになります。
売上を上げるには?ECサイト運用のコツ
戦略を明確にする
どんな人に買ってもらいたいのか、競合の商品と比較したときの自社の強みは何かを明確にしておきましょう。
これらを明確にすることで、効果的な商品の紹介ページの作り方や広告の打ち出し方を決めることができます。
使いやすいサイトを作る
お客様が使いやすいサイトを作ることも重要です。商品が見やすく配置されているか、検索はしやすいかといったような視点で作成したサイトをチェックしていきましょう。
複数のツールを利用して販促を行う
まずは、ブログやSNSを使って集客をおこなっていきましょう。特にSNSでは、Instagramがウェブでの通販と親和性が高いと言われています。
有料にはなりますが、アフィリエイトなどの広告を出すこともおすすめです。いずれにおいてもアクセス分析やABテストを行い、客観的に広告効果を検証することが大切です。
物流や請求処理など社内業務の効率化
最近ではさまざまなECサイト運営支援システムが登場しています。このようなIT技術を活用することで受注から出荷までの一連の業務を効率化できるようになりました。経理も無駄な業務は省いて、業務の効率化を行いましょう。
まとめ
今やECは、私たちの生活に身近な存在となりつつあります。しかし実際に運営しようとすると、在庫管理や流通、サイトの構築などが絡んでくることから、飲食店の経営ノウハウだけでは売上を上げることが難しい点も多くあります。
ECサイトの特徴をしっかりと把握した上で、商品の販売戦略を立て、効果的なECサイトの運営をおこなっていきましょう。
テンポスでは、ECサイト運用のサポートも行っております。
詳細は下記サイトからチェックしてみてください。