本記事は焼肉屋を営業、あるいはこれから開業する方に向けての記事です。この記事を読むことで既存の焼肉屋のマーケティング成功事例を知ることができます。
焼肉屋では全テーブルにロースターと呼ばれる換気扇がついていることが多いです。換気性があり3密を避けられる構造から、他の飲食業態と比べて感染リスクが低く、コロナショックの打撃を受けつつも、他の飲食業態と比べて回復が早いです。
そのため、焼肉業態は今後も成長し続け、他社の焼肉市場への参入は続くと見込まれます。
そんな焼肉屋を営業、あるいは開業予定の方向けに焼肉屋の集客成功事例をご紹介します。「今より客数や売上を上げたい」「これから焼肉屋を開業したい」方は是非参考にしてみてください。
目次
「焼肉きんぐ」のマーケティング成功事例
「焼肉きんぐ」は、タッチパネルから注文した料理を座席まで運ぶ「テーブルバイキング方式」が特徴の焼肉屋です。「おせっかい」を接客サービスの軸としており、大きな店舗だと10人程のホールスタッフを配置し、スピーディな接客と対応を実現しています。
また、配膳ロボを導入しており、注文した商品の提供の速さから接客面での体験価値の高さを誇っています。
以下「焼肉きんぐ」の集客成功事例をご紹介します。
看板の成功事例
看板はそのお店の存在や魅力を知ってもらうためのものであり、焼肉に限らず飲食店にとって重要な集客ツールです。「焼肉きんぐ」は主要道路を走る車からも一目でわかるくらいの巨大な看板を設置しており、集客に成功しています。
人は普段から無意識のうちに看板を見ながら行動しています。ショッピングモールや商業施設でも、トイレや目的のお店を探す際には看板を頼りにします。
飲食店における看板は「店舗の存在を知ってもらうこと」の他に「入店したい気持ちを訴求する」効果があります。看板を設置する際は、お店を選んでもらえるような存在感と魅力を伝えることを意識して設置しましょう。
▼看板の種類と選び方の記事はこちら
松竹梅の法則使った成功事例
「焼肉きんぐ」は松竹梅の法則を利用して「58品コース」「きんぐコース」「プレミアムコース」の3つの食べ放題コースメニューを展開しています。
松竹梅の法則とは、商品の松竹梅の法則とは価格やサイズを3つの段階に分けることで、人は無意識のうちに真ん中を選んでしまう傾向にあるという心理効果のことです。
また、この松竹梅の法則は飲食業界に限らず、様々な業界で用いられている戦略です。焼肉屋であれば、価格、サイズ、コース等を3段階に分けることが挙げられるため、是非参考にしてください。
フェアの開催による成功事例
「焼肉きんぐ」は、年に4回ほど期間限定のフェアを開催しています。
北海道、韓国、キャンプ等、トレンドを取り入れたフェアを開催しており、魅力的なメニューがグルメ系インフルエンサーをはじめとしたSNSで影響をもたらしています。
フェアは、通常営業とは違った楽しさを提供でき、満足度の向上に繋がります。フェアなどのイベントに関して、リピーターはもちろん、新規客の獲得が期待できるため定期的な開催をおすすめします。
「牛角」のマーケティング成功事例
「牛角」は美味しいお肉と料理をリーズナブルな価格で食べられる店舗数No1の焼肉チェーン店です。定番おつまみメニューから少し変わった種類のメニュー等の名脇役が豊富で、創作焼肉が楽しめるのが特徴です。
また、網交換や追加ドリンクの気配り、人数分トングが配られるなど、顧客フォローに優れています。
以下「牛角」の集客成功事例をご紹介します。
キャンペーン企画の成功事例
「牛角」は“いい肉の日”(11月29日)キャンペーンやクリスマスキャンペーン、生ビールキャンペーン等、年間を通して積極的にキャンペーンを開催することで、販売促進を行っています。
2024年6月は、人気アニメと「いざ、焼肉に全集中!キャンペーン〜柱稽古編〜」のコラボキャンペーンが開催しておりました。
5種類のコラボメニューや、公式アプリとXからオリジナルグッズが当たる賞品抽選等が実施されています。Xでは公式アカウントのフォローと対象のポストをリポストすることで抽選券が得られます。
多くのユーザーが抽選を求めてリポストするため、対象ポストが拡散され、多くのユーザーへの認知に繋がります。その仕組み作りと人気アニメとのマッチングで、Xをはじめとした媒体で大きな反響を呼び集客に成功しています。
キャンペーンは新規顧客やリピーターの獲得、ブランドの認知拡大への効果等。また、割引券や無料券などのクーポンも同様、キャンペーンと同じ効果が期待できます。
▼飲食店集客を増やすなら「キャンペーン」を開催しよう!
サブスクリプションの成功事例
11,000円で購入できるサブスクリプションサービス「焼肉食べ放題パス」を実施しました。通常3,480円の牛角コースを1ヶ月間利用できるサービスで、3回来店すれば元が取れるコストパフォーマンスの良さから旧Xを中心に話題になりました。
しかし、あまりの人気殺到ぶりから約1か月程で焼肉食べ放題パスの新規販売を終了しています。サブスクリプション(定額購読)は安定して顧客を獲得するための手段の1つのです。
価格を下げすぎて利益が確保できなかったり、お店が回らなくなったりする恐れがあるため、価格と資源(人、モノ)のバランスが重要です。
▼飲食店でサブスクリプションを導入するメリットと注意点
「焼肉ライク」のマーケティング成功事例
「焼肉ライク」は、1人1台の無煙ロースターを設置し、店内に換気システムを導入しています。そのため、約2分30秒で客席全体の空気が入れ替わります。
これは一般的な飲食店と比べて約10倍程の通気性を誇り、コロナ禍でも対応できた業態の1つです。無煙ロースターなため臭いや煙の気になるサラリーマンや女性の方にも安心して利用できるお店です。
以下「焼肉ライク」のマーケティング成功事例をご紹介します。
コンセプトの成功事例
焼肉屋は「1人で入りづらい」外食では2位にランクインし、その割合は43.4%と高い数字となっています。しかし、焼肉は圧倒的なご馳走感や特別感を感じられる飲食業態です。
そのため、「2020年食べたいメニューランキング」では堂々の1位にランクインするほど、絶大な人気を誇っています。「1人で行ける焼肉屋」「焼肉のファストフード」をコンセプトにすることで「焼肉は食べたい、けど1人で入りづらい」という消費者の悩みを解決しました。
「焼肉ライク」は1人1台ロースターを設置。注文(タッチパネル)、お冷、箸、おしぼり、タレ等、焼肉に必要な資材は席周辺に用意されています。そのため、わざわざ席を離れて取りに行ったり、店員さんを読んだりする手間がありません。
また、カウンター席には仕切りがあるため、人目を気にせず自分のペースで、自分の好きな焼き加減で焼肉を楽しむことができます。「焼肉ライク」の成功要因は1人で入店するのに抵抗感を感じやすいという消費者のニーズの解決だと考えられます。
焼肉屋の開業や売上を伸ばす際は顧客が求めているもの(食事の種類、サービスの質、価格帯、雰囲気、市場のギャップなど)を把握して、競合店にない強みを活かしたコンセプトを立てましょう。
参照元:アサヒグループホールディングスお客様生活文化研究所
参照元:ぐるなびリサーチ部
まとめ
今回の記事では焼肉屋のマーケティング成功事例をご紹介しました。
成功事例を紹介した3社は、いずれもSNSに力を入れています。SNSは拡散性が高く、低コストで多くのユーザーに認知してもらうことが可能です。
現代では消費者の約7割がSNSを使って飲食店の情報を収集しているため、SNSは飲食店の集客における必須手段と言えます。SNSを利用する際は、お店の目的に沿って投稿しましょう。
▼SNS投稿で集客しよう~見やすいテンプレ集~
サービス形態の変更や新しい看板の設置は、費用がかかるため、導入まで入念な検討や準備が必要になると思います。しかし、キャンペーンやサブスクリプション、松竹梅の法則等はすぐに活用できる手法です。
・「新規顧客を獲得したい」→キャンペーンの実施
・「安定した集客がしたい」→サブスクリプション
・「客単価をUPしたい」→松竹梅の法則
いかがだったでしょうか?今回は焼肉屋のマーケティング成功事例をご紹介しました。他にも集客やお店の売上をアップする方法は五万とあります。是非参考にしてみてください。
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