テンポス発「飲食ニュース6月号」円安・物価高が止まらない!電気代の高騰に飲食店はどう対処すべきか?

飲食ニュース

テンポス発信「飲食ニュース6月号」から注目すべき記事を紹介します!

街中では外国人観光客を目にすることが増え、6月からは電気料金の大幅値上げと、日々の生活で円安や物価高騰を身近に感じるようになってきました。
そんな中、外食業界もデリバリーやテイクアウトの需要増加や店舗における体験価値の重要性が高まるなど、変化しつつあります。
そんな背景のなか、「飲食ニュース2024年6月号」をテンポス独自の視点で紹介します。

2024年5月時点での飲食店業界は、パンデミック後の経済回復と消費者行動の変化に直面しています。以下に主要なトレンドと課題をまとめます。

1. 経済回復と消費者行動の変化

パンデミックの影響で飲食店業界は大きな打撃を受けましたが、徐々に経済は回復しつつあります。多くの地域で消費者の外食需要が増加しており、飲食店の売り上げも回復傾向にあります。しかし、消費者の行動は変わりました。リモートワークの普及により、オフィス街のランチ需要が減少し、逆に住宅地や郊外の店舗の需要が増えています。また、デリバリーやテイクアウトの人気は依然として高く、飲食店はこれらのサービスに対応するためのシステムやメニューを強化しています。

2. 労働力不足と人件費の高騰

飲食店業界は深刻な労働力不足に直面しています。パンデミック中に他の業種へ転職した労働者が戻ってこないケースが多く、人手不足が顕著です。このため、人件費が高騰し、特に都市部では労働者の確保が困難です。これに対応するため、飲食店は業務の効率化を図るとともに、従業員の待遇改善や働きやすい環境づくりに力を入れています。AIやロボットの導入も進んでおり、注文や配膳の自動化が進行中です。

3. サステナビリティとエシカル消費

消費者の意識の高まりにより、サステナビリティやエシカル消費が重視されています。飲食店は、地元産の食材を使用することや、食品ロス削減に取り組むことが求められています。環境に配慮したパッケージやプラスチック削減の取り組みも進んでいます。また、ビーガンやベジタリアンメニューの充実も進み、多様な食文化や健康志向に対応する必要があります。

4. テクノロジーの導入とデジタル化

デジタル化の進展により、飲食店の運営にもテクノロジーの導入が進んでいます。オンライン予約システムやデジタルメニュー、モバイル決済が一般化し、顧客体験の向上を図っています。また、顧客データの分析により、パーソナライズされたサービスやプロモーションを提供することが可能となっています。さらに、SNSを活用したマーケティングも重要性を増しており、インフルエンサーとのコラボレーションや口コミの活用が効果的です。

5. 規制と衛生管理の強化

パンデミック以降、衛生管理に対する規制が強化されました。飲食店は徹底した衛生管理を行い、顧客の安全を確保することが求められています。これには、スタッフの健康管理や店舗の清掃、消毒の徹底が含まれます。また、新たな規制や基準に対応するための教育やトレーニングも重要です。

それでは、2024年5月現在、注目すべき「飲食業界」の「知っておきたい」とっておきの記事10選を紹介します!

4月の外食売上6.0%増。インバウンドは好調続くが、物価高騰が実質成長の勢いを削ぐ

4月は全国的に桜の開花が遅れたことで花見需要が昨年より増え、また春の歓送迎会の後押しもあり、外食全体の売上は前年比+6.0%、19年比+15.1%となりました。また、客数は3.0%増、客単価は2.9%増と微増となっています。

全国各地では国内外からの観光客の消費が活発でしたが、コロナ禍が明けて一年近くが経つ現在、物価高騰が続き、低価格重視の消費志向が高まる傾向にあり、利益を伴う売上増はおおむね前年ほどではないとのことです。

外食全体としては好調ですが、「パブ・居酒屋」業態は、「パブ・ビアホール」で週末の天候不良が若干影響しましたが、人流の回復傾向や年度初めの歓送迎会の需要で、売上5.7%増、2019年比で30.9%減と2019年対比では依然として落ち込んだ状況が続いています。

また、業態別概況としては以下の通りとなっています。

ファーストフード業態(FF)

引き続き好調で売上+5.4%、19年比では+28.6%となった。

「洋風分野」は、割引キャンペーンの集客が従前に及ばなかったものの、高付加価値メニューの好調で売上+4.3%。
「和風分野」は、販促キャンペーンやお得メニューの充実で夕食需要が高まり、売上+6.7%。「麺類」は、人気メニューの店頭訴求などが奏功し、売上+10.2%となった。

「持ち帰り米飯/回転寿司」は、客単価が伸びて、売上は+1.3%となった。「その他」では、4月の高温傾向の中で「アイスクリーム」が好調で、+11.4%となった。

ファミリーレストラン業態(FR)

全体売上+7.0%、19年比では+6.1%となった。

「洋風分野」は、注文するメニュー品目数の増加などで客単価が上昇、売上は+9.2%となった。「和風分野」は、歓送迎会や花見に一定の需要があり、+6.9%となった。その他のジャンルでは、「中華」は、販促キャンペーンの展開で好調を維持し、売上+7.7%。「焼肉」は、昨年比で休日数が減少し客数も減少、昨年の販促キャンペーンの反動などで、売上-1.1%となった。

パブ・居酒屋業態

「パブ・居酒屋」は、「パブ・ビアホール」で週末の天候不良が若干影響したが、人流の回復傾向や年度初めの
歓送迎会の需要で、売上+5.7%、19年比で+69.1%となった。

ディナーレストラン業態

花見需要のずれ込みで、訪日外客をはじめとした利用客と客単価が増加し、売上は+3.5%となった。

喫茶業態

客数の回復が堅調で、大型商業施設や観光地などで継続して売上が伸び、季節メニューの好評とあいまって、売
上+8.6%となった。

(参照元:日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査)

5月の食品値上げ417品目~「原材料高」が再燃 「円安」値上げ、秋以降広がる可能性も

主要な食品メーカー195 社における、 5 月の飲食料品値上げは 417 品目を数えました。前年同月(837 品目)に比べて 420 品目・-50.2%と、5 カ月連続で前年同月を下回りました。また、2 カ月ぶりに 1 千品目以下の水準にとどまり、値上げ 1 回あたりの平均値上げ率は、5 月単月で+31%となっています。とくにオリーブオイル製品や大型ペットボトル飲料などで大幅な価格引き上げが行われたことを背景に、単月としては 2022 年以降初めて 30%台を記録しています。(参照元:株式会社帝国データバンクによる<「食品主要195社」価格改定動向調査(2024年5月))

飲食店には大打撃!6月1日より電気料金が20~40%も値上げ。料金プランの見直しとさらなるコスト削減が必須!!

飲食店営業にかかる電気代の1ヶ月平均相場は、売り上げの約7%が一般的と言われています。 水道光熱費のうち電気代は80%、つまり売り上げの5〜6%です。 一か月の売上が50万円の店舗の場合、約2.5万〜3万円が平均相場となります。

飲食店では、業務用冷蔵庫や照明設備、大型空調設備などあらゆる場面で電気を使用する必要があります。そのため、昨今の電気代値上げによる影響を受けやすく、どうすればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そんな状況にも関わらず、一般家庭よりも6月1日から大手電力7社が15.9%〜39.7%の値上げを実施します。
中部電力、関西電力、九州電力を除く大手電力7社が申請していた電気料金の値上げが、経済産業省によって正式に認可されました。

ロシアのウクライナ侵攻や長引く円安によって、火力発電に使用するLNG(液化天然ガス)の価格が高騰しており、電力各社は「規制料金」の値上げを申請しました。

規制料金とは2016年4月の電力自由化前からある電気料金プランで、燃料費調整額の上限が定められており、経済産業省の認可がなければ料金改定はできません。規制料金は「従量電灯」というプランが該当し、6月1日の使用電力から値上げされることになるのです。大手電力7社の平均値上げ幅は下記のとおり。

北海道電力:平均23.22%
東北電力:平均25.47%
東京電力エナジーパートナー:平均15.9%
北陸電力:平均39.7%
中国電力:平均26.11%
四国電力:平均28.74%
沖縄電力:平均33.3%

飲食店が電気料金を節約するにあたって、まずは現在の電気利用状況をきちんと把握し、必要に応じて料金プランや使用機器などを見直す必要があります。場合によっては、大手電力各社が提供している規制料金以外のプラン(自由料金プラン)に変更することで、今より電気料金を抑えられるかもしれません。

政府は今年に入り、9月使用分までの光熱費に対する負担軽減策を実施しているが、10月以降も継続されるかは未定。今のうちに自店にとって最適なプランを検討したうえで、できる限りのコスト削減に努めましょう。

テンポスでは、さまざまな視点から飲食店の経費削減について全力で応援しております。
ご自身のお店の業態や状況に合わせて必要なものは何があるのか、確認する事ができますので是非ご覧ください!

店舗電気代削減についてお問い合わせはこちら

経営者目線 ワタミ40周年「飽くなき挑戦!!」 

5月20日に帝国ホテルで、ワタミ創立40周年記念パーティーを開いた。

この日は一部の店舗を休みにしても全社員を集めることにした。2000年の東証一部上場記念のパーティーも帝国ホテルだった。当時は、まだまだ外食産業は下に見られていた時代であり、上場パーティーは誇りの象徴で、みんなが本当にうれしそうだった。今回もそれを再現したかった。

帝国ホテル自慢のローストビーフと、徳光和夫さんの名司会に全社員が酔いしれ、一生忘れられない時間となった。

主賓として菅義偉前首相があいさつしてくださった。コロナ渦、外食業界全体の雇用を守る政策提言に耳を傾けてくださったときのエピソードを披露してくださった。こうして、ワタミもひとりの社員も辞めさせることなく、コロナを乗り切れた。

サントリーの鳥井信宏社長からは「夢に日付を」と、サントリーの「やってみなはれ」は相通じるものがあると祝辞をいただいた。サントリーをはじめ、来賓の多くのお取引先に、ワタミの歴史と思いを知っていただく機会にもなった。

私をモデルにした小説「青年社長」の作者、高杉良さんからは「都知事選挙、参議院議員と、実業家としては随分遠回りした印象、これからに期待したい」と、愛のある苦言をいただいたが、わが人生「起きていることはすべてよいこと」と受け止めたい。

10歳の時に最愛の母が亡くなったとき、私は人はいつか死ぬことを強烈に知った。しかし、そこから限られた人生、逆算で生きていくことを意識するようになった。それがあって、ワタミは小説のモデルになるような奇跡を起こしてこれた。

パーティー終盤にアルバイト出身の副社長からの手紙があった。「創業当時は、きびしかった。勉強会も開いていた。でもそれは、商社や銀行で働く人に負けない社員を育てるんだという思いからだった」「お客さまからの理不尽なクレームには、社員は家族だと、体を張って守る姿もみてきた」「私も含めてまだまだできの良い子ばかりじゃないが、この会社がなければ出会えなかった、かけがえのない仲間です。40年前、会社を作ってくれてありがとうございました」。そう、全社員の視線を受け伝えられたときは涙があふれた。

母を失ったときは、世界一不幸だと涙したが、1,300人の家族に囲まれて、世界一幸せに思う。最後のスピーチでは「飽くなき挑戦」というスローガンを発表した。これまでの40年はすべて準備、ここからが本番だと言い切った。燃える赤に会社のロゴカラーも戻した。外食業界の地位をあげたいと思っていた頃とはステージが変わった。循環型6次産業というワタミ独自のビジネスモデルを世界中に広げていきたい。徳光さんが「未来のワタミに向けて、ズームイン!!」と名ゼリフで会を締めくくってくれた。10年後、34年のワタミは今の3倍「グループ売り上げ3000億円」。これが40年の節目に記す、私の夢に日付だ。 (ワタミ代表取締役会長兼社長CEO・渡邉美樹)(引用元:夕刊フジ)

4人に3人がビアガーデンに行きたい!開放感ある屋上やテラスのある「飲食店」が人気

【調査結果ポイント】

・ビアガーデンに行きたい・行ってもよいと思う人は4人に3人。行きたい人の割合が最も高いのは20代。

・ビアガーデンに行ってもよいと思う気温の下限平均が23.2℃、上限平均は29.2℃、最適な気温の平均は25.8℃。

・一緒に行きたい相手は「友人、知人」が7割で最多。次いで「職場の同僚」と「配偶者」が3割台。30~40代の男性では「職場の同僚」が4割台半ば。

・行きたいビアガーデンは「飲食店」「デパートやショッピングセンター」「ホテル」がTOP3。「ホテル」は男女で15pt程の差有り。

・行きたい人数は「3~4人」が最多で、次いで「5~6人」。20代女性は「2人」が4割弱と高い。

・重視点は「食べ物がおいしい」「立地が便利」「価格が安い」がTOP3。

・食べたいものTOP3は「BBQ」「から揚げ」3位は同率で「ソーセージ」「焼き鳥」。

・飲みたいものTOP3は「生ビール」が7割でトップ。2位「レモンサワー」3位「クラフトビール」。

暑さの中、涼を求めてビアガーデンへ。初夏はベストシーズン!

まず挙げられるのは、客数と単価のアップです。座席数や回転数を気にすることなく売上を増やすことができます。食べ終えた食器等を洗う必要もなく、人件費も抑えることができます。

屋外で心地よい風を楽しめるビアガーデン。今年「行きたい」と回答した方の割合は8割近くになりました。ベストシーズンを探るため、調査では行ってもよい気温の下限と上限を伺ったところ、25℃~30℃の間が好まれるという結果になりました。真夏よりもむしろ初夏、初秋頃のほうが気温的には好まれそうです。真夏になると涼しさの演出があったり、涼しい場所にあったりするビアガーデンが好まれるのかもしれません。

かつてはビアガーデンで「おつまみ」と言えば、枝豆や揚げものといった軽食が一般的でしたが、「食べたいもの」を伺ったところ、1位が「BBQ」という結果に。選ぶ際の重視点も「食べ物がおいしい」がトップとなり、「食べ物」の充実度が求められていることが分かりました。本格的な暑さが到来する前の今のうちに「食べ物がおいしい」ビアガーデンを探して満喫されてはいかがでしょうか?

コロナ禍で急増したデリバリーやテイクアウトは、引き続き需要があると見込まれます。配達料の値上がりを踏まえ、テイクアウトできるグルメがより一層人気になるでしょう。(引用元:ぐるなびリサーチ部)

皆さんは今年のビアガーデンの予定はもうお決まりですか?
人気の会場は早い段階で予約がいっぱいになってしまうので、ぜひ早めに予定を立ててお好みのスタイルでおいしいビールとフードを楽しんでくださいね。

今年も熱い夏がやってきそうですが、ビールで乾杯!を楽しみに乗り越えましょう。

ビアガーデンメニューにも大活躍。食材仕入れのご相談はこちら

まとめ

2024年5月現在、飲食店業界はポストパンデミックの時代において多くの課題と機会に直面しています。消費者行動の変化に対応し、サステナビリティを重視しながら、デジタル技術を活用したサービスの向上を図ることが求められています。同時に、労働力不足や人件費の高騰という現実的な課題にも対処する必要があります。これらの取り組みを通じて、飲食店業界は新たな成長と持続可能な発展を目指しています。

いかがだったでしょうか?
変化の大きい外食業界ではトレンドを抑えることはが顧客を掴む大きなカギとなります。
2024年下半期に向けて、新しいアイディアを取り入れつつ、あなたらしいお店を作りましょう!

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