カフェ開業に向けて着々と準備を進めていらっしゃるオーナー様、お疲れ様です!
夢の実現に向けて、期待に胸が膨らむ日々をお過ごしのことと思います。
しかし、開業準備の中でも特に重要なのが、保健所の許可取得です。必要な手続きをしっかりと理解し、万全の対策を講じることで、スムーズなオープンを迎えることができます。
今回は、カフェ開業にあたって、保健所対策として押さえておきたい10のポイントを詳しく解説いたします。ぜひ、開店準備にお役立てください。

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目次
事前相談は必ず行いましょう ~スムーズな開業への第一歩~

カフェ開業に向けて動き始めたら、できるだけ早い段階で管轄の保健所に事前相談に行くことを強くお勧めします。
これは、カフェの予定しているメニューや店舗のレイアウトが、食品衛生法などの関連法規や地域の条例に適合しているかを確認するための、非常に重要なステップです。
なぜ事前相談が重要なのか?
要求事項の早期把握
保健所によって、施設基準や衛生管理に関する要求事項が細かく定められています。事前に相談することで、これらの要求事項を早い段階で正確に把握し、計画に反映させることができます。
後になって大幅な修正が必要になる事態を避けることができます。
予定しているメニューに関するアドバイス
提供したいメニューの内容によっては、特別な設備や許可が必要となる場合があります。
事前に相談することで、予定しているメニューが法的に問題ないか、必要な手続きは何かといった具体的なアドバイスを得られます。
図面チェックによる手戻り防止
店舗のレイアウト図面を持参して相談することで、動線や衛生管理の観点から問題がないか、改善点はないかなどを指摘してもらえます。
これにより、工事着工後や申請後にレイアウトの変更を余儀なくされるといった手戻りを防ぐことができます。
申請手続きの流れの確認
保健所の許可申請には、様々な書類の準備や手続きが必要です。
事前に相談することで、申請の流れや必要な書類、提出期限などを詳しく教えてもらうことができます。
担当者との良好な関係構築
事前に顔合わせをしておくことで、申請やその後の運営に関する相談がしやすくなります。
良好なコミュニケーションは、スムーズな開業・運営に繋がります。
不安や疑問の解消
開業準備を進める中で生じる様々な疑問や不安を、専門家である保健所の担当者に直接質問することができます。これにより、安心して準備を進めることができます。
事前相談で準備していくこと
事前相談に行く際には、以下のものを準備していくと良いでしょう。
店舗の予定レイアウト図面
具体的な広さや設備の配置がわかるもの。
手書きでも構いませんが、できるだけ詳細なものが望ましいです。
提供予定のメニューリスト
具体的な料理名やドリンクの種類がわかるもの。
営業許可申請者の情報
代表者の氏名、住所、連絡先など。
店舗の所在地
正確な住所。
予定開業時期
いつ頃のオープンを予定しているか。
その他、気になる点や質問事項をまとめたメモ
事前に質問したいことを整理しておくと、効率的に相談できます。
事前相談の流れ
管轄の保健所に連絡
まずは、カフェを開業する予定の場所を管轄する保健所に電話などで連絡を取り、事前相談の予約をします。
予約日時に訪問
予約した日時に、準備した資料を持参して保健所を訪問します。
担当者との相談
予定しているメニューや店舗のレイアウト図面を見ながら、要求事項や手続きについて説明を受け、疑問点を質問します。
アドバイスを受ける
担当者からのアドバイスや指摘事項をしっかりとメモし、今後の計画に役立てます。
事前相談は、カフェ開業を成功させるための基礎となる重要なプロセスです。
面倒に感じるかもしれませんが、必ず事前相談を行い、安心してカフェを開店する準備を進めてください。
店舗のレイアウトは衛生的に ~日々の衛生管理をスムーズにするために~

カフェの店舗レイアウトは、単に美しいだけでなく、日々の衛生管理を効率的に行い、食中毒のリスクを最小限に抑えるために非常に重要な要素です。不適切なレイアウトは、清掃の困難さを招き、交差汚染のリスクを高める可能性があります。
保健所の要求事項を満たすことはもちろん、長期的な視点で衛生的な店舗運営ができるように、計画段階から注意深く検討しましょう。
衛生的なレイアウトを実現するための重要なポイント
作業動線の確保
食材の搬入から保管、下処理、調理、提供、そして食器の洗浄、廃棄までの流れがスムーズになるように動線を計画しましょう。
生の食材と加熱済みの食材の動線は明確に分け、交差しないように配慮することが重要です。従業員が無理なく移動でき、作業スペースが十分に確保されていることで、衛生的な作業を維持しやすくなります。
ゾーニングの明確化
食材保管エリア
温度管理が徹底できる冷蔵・冷凍庫を設置し、食材の種類ごとに整理整頓しやすいように工夫しましょう。床や壁の清掃がしやすい素材を選ぶことも重要です。
下処理エリア
野菜や肉などの下処理を行う専用のスペースを設け、他の作業エリアと区別しましょう。
汚染された食材からの二次汚染を防ぐために、シンクや作業台は専用のものを設置することが望ましいです。
調理エリア
加熱調理を行うコンロやオーブンなどの設備は、清掃がしやすく、油汚れなどが蓄積しにくい素材を選びましょう。十分な換気設備も不可欠です。
提供・盛り付けエリア
調理済みの食品をお客様に提供するためのスペースです。
清潔な状態を保ちやすく、必要に応じて保温・保冷設備を設置しましょう。
洗浄エリア
使用済みの食器や調理器具を洗浄・消毒するスペースです。
汚れたものと清潔なものが混在しないように、明確に区分しましょう。
十分な広さを確保し、適切な洗浄設備を導入することが重要です。
廃棄物保管エリア
蓋付きの容器を用意し、定期的に清掃・消毒を行い、不快な臭いや害虫の発生を防ぎましょう。
客席
清掃がしやすい床材や家具を選び、テーブル間隔を適切に保つことで、お客様が快適に過ごせるだけでなく、清掃もしやすい環境を作ります。
従業員エリア
手洗い設備、更衣スペース、休憩スペースなどを設け、従業員の衛生管理意識を高める環境を整備しましょう。
清掃性への配慮
床・壁・天井
汚れが付きにくく、清掃や消毒がしやすい素材を選びましょう。
床の隅や壁との接合部は、汚れが溜まりにくい形状にするなどの工夫も有効です。
設備・備品
ステンレス製など、耐久性があり、清掃や消毒が容易な素材を選びましょう。
複雑な形状のものは避け、シンプルな構造のものを選ぶと清掃が楽になります。
配管
配管は露出させ、清掃や点検がしやすいように配慮しましょう。
手洗い設備の適切な設置
調理場内には、作業の異なる段階で手を洗えるように、複数の手洗い設備を設置することが望ましいです。従業員専用の手洗い設備は、石鹸、消毒液、使い捨てのペーパータオルなどを備え付け、常に清潔な状態を保ちましょう。
お客様用の手洗い設備も、レストランの規模や形態に合わせて適切な場所に設置しましょう。
空気の流れの考慮
換気設備と合わせて、空気の流れを考慮したレイアウトにすることで、室内に汚れや臭いがこもるのを防ぎ、衛生的な環境を維持できます。
レイアウト設計時の注意点
保健所の要求事項の確認
事前相談で得た情報をもとに、要求事項を満たすレイアウトになっているか最終的に確認しましょう。
将来的な拡張性
将来的にメニューを増やしたり、店舗を拡張したりする可能性がある場合は、それを考慮したレイアウトにしておくと良いでしょう。
ユニバーサルデザイン
可能であれば、すべてのお客様にとって利用しやすいユニバーサルデザインの視点も取り入れると、より多くの人々に愛されるカフェになります。
衛生的な店舗レイアウトは、お客様に安全な食事を提供するだけでなく、従業員の作業効率を高め、カフェ全体の評判を向上させる投資となります。計画段階でしっかりと時間をかけ、専門家の意見も参考にしながら、最適なレイアウトを実現しましょう。
適切な換気設備の設置 ~快適な空間と衛生管理の両立のために~

カフェにおける換気設備は、お客様に快適な空間を提供するだけでなく、厨房内の衛生環境を維持し、従業員の健康を守るためにも非常に重要な役割を果たします。
不適切な換気は、室内に煙や蒸気、臭いがこもり、不快感を与えるだけでなく、油汚れの蓄積や細菌の繁殖を招き、衛生管理上の問題を引き起こす可能性があります。保健所の要求事項を満たす適切な換気設備を設置し、快適で衛生的なカフェ運営を目指しましょう。
換気設備の重要性
厨房内の衛生環境の維持
調理時に発生する煙、蒸気、油煙などを効果的に排出し、室内の空気を清潔に保ちます。
これにより、細菌やカビの繁殖を抑制し、食中毒のリスクを低減します。
臭い対策
食材や調理による臭いが室内にこもるのを防ぎ、お客様に快適な空間を提供します。
特に、オープンキッチンを採用しているカフェでは、綿密な臭い対策が不可欠です。
温度・湿度の調整
換気によって室内の温度や湿度を適切に保ち、従業員の作業効率の向上や、設備の適切な機能を助けます。
火災予防
油煙を効果的に排出することで、コンロ周りの油汚れの蓄積を減らし、火災のリスクを低減します。
保健所の要求事項の遵守
食品衛生法などの関連法規や地域の条例に基づき、カフェの規模や予定しているメニューに適した換気設備の設置が義務付けられています。
適切な換気設備の種類と選定ポイント
カフェの換気設備は、大きく分けて以下の2つの主要なカテゴリーがあります。
全体換気
室内全体の空気を入れ替えるための換気です。換気扇や換気システムなどが該当します。
自然換気
窓や換気口などを利用して自然の空気の流れを利用する方法ですが、換気効率が天候や風向きに左右されやすいため、補助的な役割として用いられることが多いです。
機械換気
換気扇や換気システムなどの機械設備を用いて強制的に換気を行う方法です。
安定した換気効率が期待でき、多くのカフェで採用されています。
排気型
室内の空気を外部に排出する方式です。
厨房やトイレなど、臭いや汚染が発生しやすい場所に適しています。
給気型
外部の新鮮な空気を室内に取り込む方式です。
客席など、快適な空気環境を維持したい場所に適しています。
給排気型
給気と排気の両方を行う方式で、室内の空気のバランスを保ちやすいのが特徴です。
局所換気
特定の場所で発生する煙や蒸気、臭いなどを集中的に排出するための換気です。
厨房のコンロやオーブンの上に設置されるレンジフードなどが該当します。
レンジフード(換気フード)
調理時に発生する油煙や熱気を直接吸引し、外部に排出する設備です。
カフェの予定しているメニューや調理設備の構成に合わせて、適切なサイズと排気能力を持つものを選定する必要があります。
グリスフィルターなどの油捕集機能を持つものを選ぶことも重要です。
換気設備選定時の重要な考慮事項
室内の容積と構成
室内の広さや天井の高さ、間取りなどを考慮して、必要な換気量を算出します。
予定しているメニューと調理設備
油煙や熱を多く発生する調理を行う場合は、より強力な換気設備が必要となります。
排気経路
排気された空気が近隣の迷惑にならないように、適切な排気経路を確保する必要があります。
騒音
換気設備の運転音は、お客様や従業員の快適性に影響を与える可能性があります。
低騒音モデルを選ぶなどの配慮が必要です。
メンテナンス性
定期的な清掃やフィルター交換などのメンテナンスが容易な設備を選ぶことが、長期的な衛生管理と設備の寿命維持につながります。
エネルギー効率
ランニングコストを考慮して、省エネルギー性能の高い設備を選ぶことも重要です。
保健所の要求事項
管轄の保健所の要求事項を事前に確認し、適合する設備を選定する必要があります。
設置とメンテナンスのポイント
専門業者への依頼
換気設備の設置は、専門的な知識と技術が必要です。
必ず信頼できる専門業者に依頼しましょう。
定期的な清掃とメンテナンス
換気扇やレンジフードのフィルターは定期的に清掃または交換し、設備の効率を維持しましょう。
油汚れなどが蓄積すると、換気効率の低下だけでなく、火災の原因にもなりかねません。
点検
定期的に設備の点検を行い、異常がないか確認しましょう。
異音や振動などがある場合は、早めに専門業者に相談することが重要です。
適切な換気設備の設置と定期的なメンテナンスは、お客様と従業員にとって快適で安全なカフェ環境を実現するための重要な要素です。計画段階からしっかりと検討し、要求事項を満たすとともに、長期的な視点での経済性も考慮した設備を選びましょう。
給排水設備の整備 ~安全な水の確保と衛生的な処理のために~

カフェにおける給排水設備は、お客様に安全な水を提供し、厨房や客席から排出される汚水を適切に処理するために、非常に重要な役割を果たします。
不適切な給排水設備は、飲料水の汚染や排水の逆流、悪臭の原因となり、衛生管理上の重大な問題を引き起こす可能性があります。保健所の要求事項を遵守し、安全で衛生的な給排水設備を整備することは、カフェ運営の基本的な基盤となります。
給水設備の重要ポイント
安全な水の確保
お客様や従業員が口にする水は、水道法に基づいた飲用適格な水である必要があります。井戸水などを利用する場合は、定期的な水質検査を行い、安全性を確認することが義務付けられています。
十分な水量の確保
調理、洗浄、清掃など、カフェの運営には多くの水が必要です。予定しているメニューや席数などを考慮し、必要な水量を十分に供給できる給水設備を選定する必要があります。
適切な水圧の維持
各設備で必要な水圧が確保できるよう、給水ポンプなどを適切に設置する必要があります。水圧が低いと、洗浄機の性能が低下したり、調理に支障が出たりする可能性があります。
温度管理
温水を使用する設備(食器洗浄機、シンクなど)には、適切な温度の湯を安定して供給できる給湯設備が必要です。
逆流防止対策
給水管からの汚染を防ぐため、逆止弁などの逆流防止設備を適切な箇所に設置する必要があります。
排水設備の重要ポイント
スムーズな排水
厨房やトイレなどから排出される汚水がスムーズに排水されるよう、適切な勾配と直径の排水管を設置する必要があります。詰まりやすい箇所には、清掃用のトラップや点検口を設けることが望ましいです。
排水処理
油脂分を多く含む排水は、そのまま下水道に流すと詰まりの原因になります。グリストラップなどの油脂分離装置を設置し、適切な処理を行う必要があります。グリストラップは定期的な清掃が不可欠です。
悪臭防止対策
排水管の途中にトラップを設置することで、下水道からの悪臭が室内に逆流するのを防ぎます。トラップには常に一定量の水が溜まっている必要があります。
害虫侵入防止対策
排水口には、害虫の侵入を防ぐための金属フィルターや蓋などを設置することが有効です。
適切な排水経路の確保
汚水が適切に処理され、公共下水道や浄化槽などに正しい経路で排出されるように配管する必要があります。
給排水設備の設置と管理における注意点
保健所の要求事項の確認
事前相談や関連法規の確認を通じて、カフェの規模や業態に応じた給排水設備の要求事項を正確に把握し、設計に反映させることが重要です。
専門業者への依頼
給排水設備の設計・施工は、専門的な知識と技術が必要です。
必ず資格のある専門業者に依頼しましょう。
適切な材質の選定
耐久性があり、錆びにくく、清掃がしやすい材質の配管や設備を選定しましょう。
定期的な点検とメンテナンス
給水管からの漏水や排水管の詰まりなどを早期に発見し、対処するために、定期的な点検とメンテナンスを実施しましょう。グリストラップの清掃は特に重要です。
清掃のしやすさ
日常的な清掃がしやすいように、設備の配置や床面の処理などを考慮しましょう。
節水対策
節水型の水栓や設備を導入することで、ランニングコストを削減できます。安全で衛生的な給排水設備は、お客様に安心して水を提供し、カフェの衛生環境を維持するための根幹です。
計画段階から注意深く検討し、適切な設備を導入・管理することで、お客様からの信頼を得て、長期的なカフェ運営の成功に繋げましょう。
照明設備の設置 ~明るさと安全性を両立した快適な空間づくり~

カフェにおける照明設備は、単に室内を明るく照らすだけでなく、お客様に快適で安全な空間を提供し、従業員が衛生的に作業を行うための重要な要素です。
適切な照明は、カフェの雰囲気づくりにも大きく影響し、魅力を高める効果も期待できます。保健所の要求事項を満たすことはもちろん、機能性とデザイン性を兼ね備えた照明計画を立てましょう。
照明設備の重要性
衛生的な作業環境の確保
特に厨房や食材の処理を行う場所では、十分な明るさが必要です。適切な照度は、食材の状態を正確に確認し、丁寧な清掃や衛生管理を行う上で不可欠です。
安全性の確保
足元をしっかりと照らすことで、お客様や従業員の転倒事故を防ぎます。特に、段差がある場所や通路などは、照明に配慮が必要です。
快適な空間の提供
明るすぎる照明は落ち着かない印象を与え、暗すぎる照明は圧迫感や不安感を与えます。カフェのコンセプトや雰囲気に合わせた適切な明るさと照明の色温度を選ぶことが、居心地の良い空間づくりに繋がります。
細菌の抑制効果
紫外線照明には、室内の細菌の繁殖を抑制する効果が期待できるものもあります。ただし、人体への影響も考慮し、適切な使用が必要です。
店舗デザインの演出
照明は、カフェのインテリアデザインを引き立て、特別な雰囲気を演出する重要な役割を果たします。
スポットライトで特定の箇所を強調したり、間接照明で柔らかな光を作り出したりすることで、空間認識を大きく変えることができます。
保健所の要求事項の遵守
食品衛生法などの関連法規や地域の条例に基づき、室内の用途に応じた最低照度が定められている場合があります。
照明の種類と選定ポイント
カフェで使用される主な照明の種類と、それぞれの選定ポイントは以下の通りです。
全体照明
室内全体を均一に照らすための照明です。
シーリングライト
天井に直接取り付ける照明で、室内全体を明るく照らすのに適しています。
シンプルなデザインが多く、様々な室内に合わせやすいのが特徴です。
ペンダントライト
天井から吊り下げる照明で、デザイン性が高く、カフェの雰囲気を形成するのに役立ちます。
高い天井の室内に適しています。
ダウンライト
天井に埋め込む照明で、すっきりとした印象を与えます。
配置を調整可能で、必要な場所に必要な明るさを確保できます。
作業灯
特定の作業スペース(厨房、カウンターなど)に必要な明るさを確保するための照明です。
スポットライト
特定の場所や物を集中的に照らす照明で、調理台や盛り付けスペースなどを明るく照らすのに適しています。角度調整が可能なものが便利です。
アームライト
可動式のアームが付いた照明で、手元を明るく照らしたい場合に便利です。
装飾照明
カフェの雰囲気を演出し、デザイン性を高めるための照明です。
ブラケットライト
壁に取り付ける照明で、間接照明として柔らかな光を演出したり、アクセントとして壁を飾ったりするのに用いられます。
フロアライト
床に置く照明で、新鮮な雰囲気を作り出すのに役立ちます。
テーブルライト
テーブルの上に置く照明で、お客様のプライバシーを高めたり、装飾要素としたりしても機能します。
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照明計画における重要な考慮事項
室内の用途と必要な照度
場所によって必要な明るさが異なります。
厨房、客席、通路、トイレなどで適切な照度を確保しましょう。
保健所の要求事項も確認が必要です。
カフェのコンセプトと雰囲気
照明の色温度やデザインは、カフェ全体の印象を大きく左右します。
寒色系はプロフェッショナルな印象を、暖色系は居心地の良い印象を与えます。
省エネルギー性
長時間点灯する照明が多いため、LED照明など省エネルギー性の高い照明を選ぶことで、ランニングコストを削減できます。
グレア(眩しさ)対策
強すぎる直接光は眩しく感じられ、不快感を与えることがあります。
照明器具の選択や照明の配置を工夫し、グレアを抑えることが重要です。
照明の調整
調光機能付きの照明を導入することで、時間帯やシーンに合わせて明るさを調整でき、より快適な空間を演出できます。
メンテナンス性
照明器具の交換や清掃が容易であることも、長期的な運用を考えると重要なポイントです。
設置と管理のポイント
専門業者への依頼
照明設備の設置や配線工事は、電気工事士の資格が必要です。
必ず専門業者に依頼しましょう。
定期的な清掃
照明器具に埃が溜まると、明るさが低下します。
定期的に清掃を行い、照明の効率を維持しましょう。
電球の交換
電球が切れた場合は、速やかに交換しましょう。適切な照明設備の設置は、安全で衛生的な環境を作り出し、カフェの雰囲気を高め、お客様にとって居心地の良い空間を提供する上で不可欠です。
計画段階から注意深く検討し、機能性、デザイン性、そして省エネルギー性を考慮した照明を選びましょう。
温度管理設備の導入 ~食材の品質と安全性を守るために~

カフェにおける温度管理は、提供する食材の品質を維持し、食中毒のリスクを最小限に抑えるために、極めて重要な対策です。不適切な温度管理は、細菌の増殖を招き、お客様の健康を損なうだけでなく、カフェの信頼を失墜させる原因にもなりかねません。
保健所の要求事項を遵守し、適切な温度管理設備を導入・運用することは、安全なカフェ運営の根幹となります。
温度管理設備の重要性
食材の鮮度維持
生鮮食品をはじめとする多くの食材は、適切な温度で保管することで鮮度を長く保つことができます。
これにより、食材のロスを減らし、経済的な運営にも繋がります。
食中毒の予防
細菌の多くは、特定の温度帯で活発に増殖します。冷蔵・冷凍設備を用いて食材を適切な温度で保管することにより、細菌の増殖を抑制し、食中毒のリスクを大幅に低減できます。
品質の保持
温度変化は、食材の風味や食感を損なう原因となります。
適切な温度管理は、食材本来の品質を維持し、お客様に美味しい料理を提供するために不可欠です。
保健所の要求事項の遵守
食品衛生法などの関連法規や地域の条例に基づき、食材の種類や保管方法に応じた適切な温度管理が義務付けられています。
主要な温度管理設備
カフェで必要となる主な温度管理設備は以下の通りです。
冷蔵庫
生鮮食品、乳製品、調理済み食品など、比較的短期間の保管に適した設備です。
庫内温度は通常0℃~10℃程度に保たれます。
冷凍庫
長期間の保管に適した設備で、肉、魚、冷凍野菜などを保管します。
庫内温度は通常-18℃以下に保たれます。
ショーケース
ケーキやデザート、作り置きのお惣菜などを陳列・保管するための設備です。
温度管理機能が付いているものが一般的です。
温蔵庫
調理済みの食品を、提供に適した温度で保温するための設備です。
温度計
冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースなどの庫内温度を常に監視するために不可欠な器具です。
デジタル式のものは視認性が高く、記録機能付きのものもあります。
温度管理設備の選定ポイント
容量
保管する食材の種類と量に合わせて、適切な容量の設備を選びましょう。
将来的な拡張も考慮に入れると良いでしょう。
冷却・加熱能力
予定しているメニューや取扱う食材の種類に応じて、十分な冷却・加熱能力を持つ設備を選定する必要があります。
省エネルギー性
長時間稼働する設備が多いため、省エネルギー性能の高いものを選ぶことで、ランニングコストを削減できます。
耐久性とメンテナンス性
長期間使用することを考慮し、耐久性があり、清掃やメンテナンスが容易な設備を選びましょう。
温度管理機能
正確な温度設定や維持ができるか、温度異常を知らせるアラーム機能などが付いているかなどを確認しましょう。
設置場所
店舗のレイアウトや作業動線を考慮し、適切な場所に設備を設置することが重要です。
熱源の近くや直射日光の当たる場所は避けましょう。
保健所の要求事項
管轄の保健所の要求事項を満たす設備を選定する必要があります。
温度管理の運用と記録
定期的な温度確認
冷蔵庫、冷凍庫、ショーケースなどの庫内温度を、始業時、作業中、終業時など、定期的に温度計で測定し、記録することが重要です。
適切な保管
食材は種類ごとに適切な方法で保管し、詰めすぎに注意しましょう。
空気の流れを確保することで、庫内全体の温度を均一に保つことができます。
先入れ先出しの徹底
古い食材から順に使用する「先入れ先出し」を徹底することで、食材の鮮度を保ち、食品廃棄物を減らすことができます。
温度逸脱時の対応
温度計で異常な温度が確認された場合は、原因を速やかに特定し、適切な対策を講じる必要があります。
記録の保管
温度測定の記録は一定期間保管し、保健所の監査などに備えましょう。適切な温度管理設備の導入と適切な運用は、お客様に安全で美味しい料理を提供するための基本的な基盤です。
計画段階からしっかりと検討し、要求事項を遵守した温度管理体制を構築しましょう。
衛生的な設備・器具の選定と管理 ~安全な調理と提供のために~

カフェで使用する設備や器具は、お客様に安全な食事を提供するために、衛生的な材質を選び、適切に管理することが非常に重要です。
不衛生な設備や器具は、細菌汚染の原因となり、食中毒のリスクを高めます。保健所の要求事項を遵守し、日々の清掃・消毒を徹底することで、安全で信頼できるカフェ運営を行いましょう。
衛生的な設備・器具の選定
清掃・消毒が容易な材質
ステンレス、耐熱ガラス、硬質のプラスチックなど、汚れが付きにくく、落としやすく、高温での洗浄や消毒に耐えられる材質を選びましょう。
木製や布製のものは、細菌が繁殖しやすく、清掃・消毒が難しいため、できる限り避けるべきです。
シンプルな構造
複雑な形状の器具は、細部に汚れが溜まりやすく、清掃が困難です。できるだけシンプルな構造で、分解して洗浄できるものを選びましょう。
耐久性
日常的に使用し、洗浄や消毒を繰り返すため、耐久性の高い設備や器具を選びましょう。
食品衛生法適合製品
食品に直接触れる設備や器具は、食品衛生法に適合した安全な製品を選びましょう。
主要な設備・器具と選定のポイント
調理台
ステンレス製など、平滑で清掃しやすい材質を選びましょう。
防水性であることも重要です。
シンク
ステンレス製で、十分な深さと広さのあるものを選びましょう。
食材用、調理器具用、手洗い用など、用途別に複数設置することが望ましいです。
コンロ・オーブン
油汚れが付きにくく、清掃しやすい材質・構造のものを選びましょう。
冷蔵庫・冷凍庫
庫内を清潔に保ちやすい材質で、定期的な清掃がしやすい構造のものを選びましょう。
食器洗浄機
高温での洗浄と消毒が可能で、乾燥機能付きのものを選ぶと衛生的です。
包丁・まな板
材質ごとに使い分け、定期的な消毒や交換を行いましょう。
色分けされたものを使用すると、用途が区別しやすくなります。
ボール・ザル
ステンレス製や耐熱プラスチック製で、洗浄しやすいものを選びましょう。
ヘラ・お玉など
耐熱性があり、洗浄・消毒が容易な材質を選びましょう。
木製のものは避けるべきです。
食器・グラス・カトラリー
陶磁器、ガラス、ステンレス製など、洗浄・消毒がしやすい材質を選びましょう。
傷やひび割れのあるものは使用を避けましょう。
ゴミ箱
蓋付きで、内側にビニール袋をセットできるものを選び、定期的に清掃・消毒を行いましょう。
衛生的な設備・器具の管理
使用前の確認
使用前に設備や器具に汚れや破損がないか確認しましょう。
適切な洗浄
使用後はすぐに、食品残渣などを取り除き、中性洗剤などで丁寧に洗浄しましょう。
適切な消毒
洗浄後、必要に応じて熱湯消毒、煮沸消毒、または食品添加物として認められている消毒剤で消毒を行いましょう。
十分な乾燥
洗浄・消毒後は、自然乾燥または乾燥機を用いて十分に乾燥させましょう。
湿気は細菌の繁殖を促します。
衛生的な保管
清潔な場所に、細菌や埃が付着しないように保管しましょう。
食器やカトラリーは、逆さまにするなど工夫しましょう。
定期的な点検・メンテナンス
設備は定期的に点検し、故障や劣化がないか確認しましょう。
必要に応じて修理や交換を行いましょう。
色分けの活用
包丁、まな板、ボール、ヘラなどを食材の種類(生肉用、魚用、野菜用、加熱済み食品用など)によって色分けし、交差汚染を防ぎましょう。
従業員への衛生教育
設備・器具の適切な使用方法、洗浄・消毒方法、保管方法などを従業員に丁寧に教育し、衛生管理の意識向上を図りましょう。
衛生的な設備・器具の選定と適切な管理は、お客様に安全な食事を提供するための大前提です。日々の小さな努力の積み重ねが、カフェの信頼と安全を守ります。
食品衛生責任者の資格取得 ~ カフェの衛生管理の要となる資格~

カフェを開業し、食品を提供する際には、食品衛生法に基づき、必ず食品衛生責任者を配置する必要があります。食品衛生責任者は、カフェにおける食品の衛生管理に関する責任者であり、食中毒や食品衛生法違反を防ぐための重要な役割を担います。
資格取得の方法や役割について詳しく見ていきましょう。
食品衛生責任者とは
食品衛生責任者は、食品を扱う事業者が、その施設ごとに置かなければならないと定められている資格です。カフェをはじめ、レストラン、パン屋、惣菜店など、幅広い食品関連施設に配置が義務付けられています。
資格取得の方法
食品衛生責任者の資格を取得するには、主に以下の2つの方法があります。
食品衛生責任者養成講習会の受講・修了
各都道府県の食品衛生協会などが実施している食品衛生責任者養成講習会を受講し、修了することで資格を取得できます。
受講資格:基本的に、年齢制限(多くは17歳以上)がある程度で、学歴や職務経験は問われないことが多いです。
講習内容:衛生法規、食品衛生学、公衆衛生学など、食品の安全に関する基礎知識や衛生管理に関する内容を、通常1日(数時間)かけて学びます。
受講料:都道府県や実施団体によって異なりますが、1万円前後の場合が多いです。
修了証:講習会を修了すると、修了証(食品衛生手帳など)が交付されます。この修了証が食品衛生責任者の資格を証明するものとなります。
特定の資格を有する者の就任
以下の資格を持っている方は、食品衛生責任者養成講習会を受講しなくても、申請のみで食品衛生責任者になることができます。
・栄養士
・調理師
・製菓衛生師
・医師、歯科医師、薬剤師、獣医師(食品衛生に関する知識を有すると見なされるため)
・その他、食品衛生管理者となる資格を有する者など
ご自身がこれらの資格をお持ちの場合は、各都道府県の食品衛生協会などに問い合わせて、手続きを確認してください。
食品衛生責任者の役割
食品衛生責任者は、カフェにおいて以下の重要な役割を担います。
衛生管理計画の作成と実施
HACCP(ハサップ)に基づいた衛生管理計画を作成し、カフェ全体で実施・管理します。
従業員への衛生指導
従業員に対して、手洗いの徹底、作業着の着用、健康管理など、衛生に関する指導や教育を行います。
施設の衛生管理
店舗の清掃、消毒、換気など、施設全体の衛生管理状況を常に確認し、改善に努めます。
食材の衛生管理
食材の仕入れ、保管、調理など、各段階における衛生管理を徹底し、食中毒の発生を予防します。
設備・器具の衛生管理
調理器具や食器などの洗浄、消毒、保管状況を適切に管理します。
関係法規の遵守
食品衛生法をはじめとする関係法規を遵守し、必要な記録を作成・保管します。
保健所との連携
保健所の指導や勧告に従い、必要な報告や改善を行います。
定期的な講習会の受講
食品衛生に関する新しい知識や情報を常にアップデートするために、都道府県知事などが実施する定期的な講習会を受講するよう努めます。
資格取得のメリット
法令遵守
食品衛生法で義務付けられている食品衛生責任者を配置することで、法令を遵守し、安心してカフェを運営できます。
食中毒リスクの低減
適切な衛生管理を行うことで、食中毒の発生リスクを大幅に低減し、お客様の安全を守ります。
信頼性の向上
衛生管理を徹底しているカフェであるという信頼を得ることができ、お客様からの信用向上に繋がります。
自己啓発
食品衛生に関する知識を深めることで、より安全で効率的なカフェ運営に繋がります。
資格の有効期限と更新
食品衛生責任者の資格自体に、法的な有効期限はありません。ただし、食品衛生に関する知識や技術は常に更新されるため、定期的な講習会を受講し、最新の情報をアップデートすることが推奨されています。
都道府県によっては、定期的な情報交換会などが開催される場合があります。
カフェ開業に向けて、食品衛生責任者の資格取得は避けて通れない重要なステップです。
早めに計画を立て、講習会を受講したり、ご自身の資格を確認したりして、カフェの安全・安心な運営体制を整えましょう。
従業員の衛生教育の徹底 ~ カフェ全体の衛生レベル向上のために不可欠な投資~

カフェの衛生管理は、設備やルールを整えるだけでは十分ではありません。実際に日々の業務を行う従業員一人ひとりの衛生意識を高め、正しい知識と行動を徹底することが、カフェ全体の衛生レベルを向上させるために最も重要です。
従業員への適切な衛生教育は、食中毒のリスクを減らし、お客様に安全な食事を提供する上で欠かせない投資と言えるでしょう。
衛生教育の重要性
食中毒リスクの低減
従業員が衛生に関する正しい知識を持ち、適切な行動を常に取ることで、細菌汚染のリスクを大幅に減らすことができます。
衛生管理意識の向上
教育を通じて、従業員一人ひとりが衛生管理の重要性を理解し、主体的に衛生的な作業を心がけるようになります。
標準化された作業
全ての従業員が同じ衛生基準に基づいて作業を行うことで、 カフェ全体の衛生レベルを 標準化し、 品質を維持できます。
法令遵守
食品衛生法などの関連法規では、従業者に対する衛生教育の実施が推奨または義務付けられています。
お客様からの信頼獲得
高い衛生管理レベルは、お客様に安心感を与え、カフェへの信頼を高めることに繋がります。
衛生教育の具体的な内容
従業員への衛生教育は、カフェの業態や提供する食品に合わせて、具体的な内容を計画し、継続的に実施する必要があります。
主な教育内容は以下の通りです。
手洗いの徹底
タイミング:出勤時、調理前、食事前、トイレ後、 動物に触れた後、汚染された可能性のあるものに触れた後など、手を洗うべき 正しいタイミングを指導します。
方法:石鹸を使った正しい方法での手洗いについて、実地訓練を含めて指導します(例:指の間、爪の間、手首まで丁寧に洗う)。
消毒:必要に応じて、アルコール消毒液などの使用方法を指導します。
作業着と保護具の着用
作業着:清潔な作業着の着用、定期的な交換のルールを徹底します。
保護具:帽子、マスク、手袋、エプロンなどの適切な着用方法と交換時期を指導します。
健康管理
出勤前の体調チェック:発熱、下痢、嘔吐、咳などの症状がある場合の出勤について自己管理と報告義務を徹底します。
感染症予防:インフルエンザやノロウイルスなどの感染症予防対策ワクチン接種の推奨、体調不良時の休暇取得などを周知します。
食材の衛生管理
受け入れ:不審な食材や温度管理が不適切な食材を受け取らないルールを指導します。
保管:食材の種類に応じた正しい場所と温度での保管方法、先入れ先出しの徹底を指導します。
下処理・調理:交差汚染のリスクを防ぐための作業 分離、加熱不十分による食中毒の危険性を指導します。
盛り付け:清潔な器具を使用し、手で直接触れない正しい方法を指導します。
設備・器具の衛生管理
正しい使用方法:各設備・器具の正しい使用方法と清掃方法を指導します。
定期的な清掃・消毒:清掃・消毒の頻度と方法、使用する洗浄剤・消毒剤の種類と濃度を指導します。
廃棄物の管理
分別:生ゴミ、可燃ゴミ、不燃ゴミなどの正しい分別方法を指導します。
処理:蓋付き容器の使用、定期的な廃棄、廃棄場所の清掃・消毒を徹底します。
食物アレルギーへの対応
表示:アレルギー表示に関する正しい知識と表示方法を指導します。
調理・提供時の注意:アレルゲン混入を防ぐための専用器具の使用、接触回避の徹底を指導します。
緊急時の対応:食中毒が発生した場合の緊急連絡先と対応手順を周知します。
効果的な衛生教育の実施方法
計画的な実施
年間または半期ごとに教育計画を立て、 定期的な実施を心がけましょう。
参加型の研修
一方的な講義だけでなく、グループワークや 実技指導などを取り入れ、従業員の参加を促しましょう。
視覚的な教材の活用
ポスター、ビデオ、マニュアルなど、視覚的に理解しやすい教材を活用しましょう。
個別指導の実施
新入社員や理解度が低い従業員には、個別指導を行うなど、一人ひとりに合わせた丁寧な指導を心がけましょう。
定期的な確認テスト
教育内容の理解度を確認するためのテストやアンケートを実施し、理解が不十分な点があれば再教育を行いましょう。
記録の保管
衛生教育の実施記録(日時、内容、参加者など)を保管しておきましょう。
継続的な改善
教育の効果を検証し、内容や方法を常に改善していきましょう。
従業員の衛生教育は、カフェの安全と信頼を守るための持続的な取り組みです。根気強く、カフェの全チームで衛生意識を高め、お客様に安心して食事を楽しんでいただける環境づくりを目指しましょう。
関係法規の遵守 ~カフェ運営の大前提となるルールを守る~

カフェを運営する上で、食品衛生法をはじめとする様々な法律や条例を守ることは、お客様の安全を守り、カフェが健全に運営されるための大前提です。
これらの法規を遵守することは、保健所の許可を得るためだけでなく、長期的な信頼を築く上でも不可欠です。
遵守すべき主な関係法規
カフェの運営に関わる主な法律や条例は多岐にわたりますが、特に重要なものを以下に挙げます。
食品衛生法
食品の安全性確保を目的とした最も重要な法律です。施設の基準、衛生管理の方法、食品の表示、食品衛生責任者の設置など、カフェ運営における幅広い要求を定めています。
食品表示法
消費者が食品の内容を正しく理解し、選択できるよう、アレルギー物質、原産地、栄養成分などの表示を義務付けています。
計量法
食品を量り売りする場合や、メニューに重量を表示する場合などに、正確な計量を義務付けています。
消防法
火災予防と消火活動に関するルールを定めており、消火設備や避難経路の確保などが義務付けられています。
建築基準法
建物の安全性や衛生状態に関する基準を定めています。
都市計画法・ゾーニング条例
店舗の立地場所に関する制限を定めている場合があります。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
ゴミの適切な分別、保管、処理方法を定めています。
健康増進法
喫煙に関する規制などを定めています。
著作権法
店内で音楽を演奏したり、映像を上映したりする場合に、著作権の手続きが必要となる場合があります。
労働基準法
従業員の労働時間や賃金、休日などに関する ルールを定めています。
各自治体の条例
上記の法律に加えて、都道府県や市区町村が定める条例も遵守する必要があります。
具体的な遵守事項の例
これらの法規に基づいて、カフェが具体的に遵守すべき事項の例を挙げます。
保健所の許可取得
カフェを開業する前に、施設の図面や予定しているメニューなどを提出し、保健所の許可を得る必要があります。
施設基準の遵守
床、壁、天井の材質、換気設備、給排水設備、照明設備など、食品衛生法で定められた施設の基準を満たす必要があります。
衛生管理の徹底
手洗い、消毒、清掃、温度管理、食材の取り扱いなど、衛生管理に関するルールを定め、従業員に徹底する必要があります。
正しい食品表示
メニューや店頭での食品表示は、食品表示法に基づき、アレルギー物質や原産地などを正確に記載する必要があります。
火災が発生した場合の安全を確保
消火器の設置、避難経路の確保、防火管理者の選任など、消防法に基づいた対策を講じる必要があります。
ゴミの適切な処理
各自治体のルールに従い、ゴミを分別し、指定された方法で処理する必要があります。
関係法規遵守のための対策
関係法規を確実に遵守するためには、以下の対策が重要です。
情報収集
関係する法律や条例の最新情報を常に収集し、理解しておく必要があります
事前相談
不明な点や判断に迷う場合は、保健所や消防署などの関係機関に事前に相談することが重要です。
専門家の活用
必要に応じて、弁護士、司法書士、社会保険労務士などの専門家に相談し、法的な支援を受けることも検討しましょう。
社内研修の実施
従業員に対して、関係法規の内容や遵守すべき事項について定期的な研修を行うことが重要です。
チェック体制の構築
法規遵守状況を定期的にチェックする体制を構築し、問題点があれば速やかに改善するように努めましょう。
記録の保管
関係機関とのやり取りや、衛生管理に関する記録などを適切に保管しておくことが重要です。
関係法規の遵守は、カフェ運営の持続可能性と信頼性を確保するための重要な要素です。
一度確認すれば終わりではなく、常に最新の情報を把握し、遵守していく意識を持つことが大切です。
まとめ
今回の10のポイントを参考に、しっかりと対策を行い、カフェ開業を成功させてください。
皆様のカフェが、地域のお客様に愛される素晴らしいお店になることを心よりお祈り申し上げます。
テンポスでは開業に関するさまざまな情報を発信しています。
どうぞご参考になさってください。
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