【カフェ・喫茶you&me】板挟みの職場を辞め、「こんなお店が出来たらいいな」という夢を実現し、お客様に愛されるカフェとなった成功秘話とは?

出店・開業

京都・叡山電鉄元田中駅から385m、赤い三角屋根がお店の目印のかわいい外観で、オープンから5周年を迎える「喫茶you&me」さん。

10種類もある、色とりどりのクリームソーダがご自慢のお店です。
お客様からのプレゼントの置物が所狭しと並んでいる店内は、アットホームでレトロな雰囲気がオシャレです。

沢山のグラスが並んでいて、お好みのグラスに入れて頂ける場合もあるとか。
明るく気さくな店主の小荒田さんとの会話を楽しんだり、1人でゆっくりしたりと、お店での時間の過ごし方は様々。

そんな「喫茶you&me」さんの開業までの経緯、苦労したことや失敗したこと、それらを乗り越えたエピソードをお聞きしました。

開業までの経緯

板挟みからの脱却

鹿児島出身で、高校を卒業して就職で京都へ出てきて、スーパーマーケットのお総菜コーナーで働いていました。
私は、社員として働いていたのですが、上司に対するパートのおばちゃんの不満を聞いたり、上司からパートさんに対する伝言があったり板挟みにあっていました。

こういうことって、どこで働いてもあるんだろうなと思って。
だったら自分で何かやりたいな、と思ったのが社会人二年目、二十歳の頃でした。

その時は、「喫茶店がやりたい」というわけではなかったけれど、オシャレなカフェが京都には多く、よくお店巡りをしていたので、自分もこんなお店ができたらいいなという思いがありました。

私は、元々コーヒーが飲めなかったので、コーヒーを仕事にするならコーヒーとお友達にならなきゃと思い、スーパーに3年勤めた後、ご縁があってコーヒー屋さんで働き始めました。

人って慣れるもので、今ではブラックで飲めるくらいコーヒーが大好きになりました。と小荒田さんは嬉しそうに語る。

その後ご縁がまたあって、雇われ店長(1人)としてカフェで働いていたけれど、お休みも給料も少なく、好きなお仕事なのに続けることが辛くて1年で辞めて、そのあとに1回しっかりお金を貯めようと思って、街なかの飲食店で半年間務めてその間に今の物件に出会って辞めました。

居抜きで、色んな人に支えられながらの出発

お店をやるなら左京区がいいなと思っていて。
スーパーで働いている時からずっと物件探しをしていて、ネットで探して今の場所を見つけました。

不動産屋に問い合わせる前に自分で物件を見に行って、色々備品があったので「使わせてもらえるのかな?」と思いながら問い合わせて、見事に居抜きで入ることが出来ました。
テーブルやイスはそのまま使わせてもらい、コストを抑えられました。第一印象になる外観のテントには拘ろうと思い、自分の好きな色に変えました。

契約をしたのが25歳、オープンが26歳でした。
開業資金も納得のいくほど集まってもいませんでした。

でも、「いつかできたらいいな」がずっと続いたらこのままやらないだろうなと思って、「一度失敗してもいいからやってみようと思って始めたんです。」と小荒田さんは力強く語る。

創業時は資金100万円もなかったので、コストを抑えて出来ました。
一番大きかったのは、トイレを和式から洋式に変える工事が25万円ほどかかりました。

知人の紹介のおかげで壁のクロスは低価格で貼り替えられたことや、スーパーの時の後輩がペンキ塗りを手伝ってくれたりなど、いろんな人に支えられてオープンできました。

一番人気メニュー:クリームソーダ 750円(税込)(お味は10種類あります)

おすすめメニュー:you&meのプリン 500円(税込)

おすすめメニュー:オムライス(サラダ付き) 1,000円(税込)

カロリー爆弾 900円(税込)フレンチトーストのサンドイッチです。
(ベーコン、チーズ、はちみつ、ブラックペッパーが入っています)

たまごサンド 650円(税込)ゆでたまごのトーストサンドイッチです。

you&meオリジナルブレンドコーヒー 550円(税込)アイスコーヒーは600円(税込)

喫茶店のナポリタン(サラダ付き)1,000円(税込)

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苦労したこと、失敗したこと、それらを乗り越えたエピソード

若さで味わった悔しい思い

苦労したこと、失敗したことは、お金は大事だなということをずっと感じています。

他に、悲しかったことがあって。
喫茶you&meを始める前に、よく通っていた喫茶店がありました。マスターはご年配で、「僕ももう歳だし、そろそろ店を辞めようと思っているんだけど、新しくあなたの屋号に変えて、この店をやるかい?」と言ってくれたんです。

マスターからのせっかくの申し出に「前向きに検討します」と話していて。マスターから大家さんに話をしてもらったのですが、大家さんから「え?25歳の女の子が1人でできるの?」と言われてしまって。

衝撃的で、悲しくなって、すごく好きな喫茶店だったけれど、大家さんのその一言で、引き継ぐことをやめました。

ここでお店を始めても、大家さんとうまくいかないだろうなと思ったのが大きかったです。と小荒田さんは悔しげに語る。

今の大家さんとはきちんとお話しできていい関係が築けています。
そういうところは、とっても大事なところかと思います。
人間関係って大事だなと思う経験でしたね。

コロナでも開け続け、築いたお客さまとの絆

───コロナの頃はどうでしたか?

お休みをした期間もありましたが、オープンして1年も経っていなかったので、お店はなるべく開け続けていました。

コロナがあったからこそ、今もお店に来てくれるお客様がいてくれるのかなと思います。

コロナのおかげで、お客様との距離が縮まったのかもしれない、という気もしています。

毎日沢山のお客様は来られないけど、来てくれた方とお話したりして、応援したいと思ってもらえて嬉しかったです。
わたし自身も外に出かけることが好きだし、コロナ禍で休業中のお店も多かったので、人に会いたいと思う方もいるのではないかと、それなら、喫茶you&meが、誰かにとっての『憩いの場』になれたらいいなと思っていました。

カウンター席4席テーブル席4席のぬくもり溢れる店内

開業してみてはじめてわかったこと

「よく続いているね」と言われました(笑)

この物件と決める前に地域のリサーチをしておいて、「よく知っておく」っていうのは大事なのかもと思いました。
大家さんも過去に鉄板焼き屋さんや喫茶店を営んでおられましたが、この場所は頻繁にお店が変わっていたことを、開業した後で知りました。

ご近所の方から「頑張っているね」「よく続けてるわ」と、声をかけてもらえます。昔から業種問わず入れ替わりの激しい場所だからこそ、たまに心配されることもあります(笑)
物件の周辺や物件自体をしっかり事前にリサーチしておくのも大事なのかなと思いました。

一杯一杯丁寧に注ぎます。

テンポスとのかかわり

元々居抜きだったので厨房機器は必要なかったのですが、食器や厨房用品などは結構揃えました。
京都店で購入しています。

今後の展望・開業する方へのメッセージ

イベント出店やコラボを積極的にしていきたい

自店は、イベント出店や他店様とのコラボを企画したりと、競合他社との差別化への取り組み、他業種の方々とのコラボを積極的におこない、お店のことを1人でも多くの方に知ってもらいたいと思っています。と小荒田さんは真っすぐに語る。

最近では、中華料理屋さんやハンバーガー屋さんなど、珍しさも感じるコラボを企画しました。

夏のイベントということで、今年の8〜9月は、京都の喫茶店の方々とクリームソーダのスタンプラリーも実施しました。

人と店は一緒だと思っているので、私自身の事も含めて知ってもらえればと思っています。
クリームソーダといえば「喫茶you&me」と思ってもらえるようになりたいです。

あと一歩、勇気をもって踏み出して!

私自身、26歳で「失敗してもいいからやってみよう」という気持ちで開業をしたので、「知識」・「技術」・「やる気」があるのに、あと一歩が踏み出せないでいる方が、周りにいます。

せっかくやりたい気持ちがあるのにもったいない!と、強く思います。
「若いうちからでも、一歩踏み出してもらいたいです。」と小荒田さんは力強く語ってくれました。

<お店の紹介>

イベント限定で提供される鹿児島の郷土料理:奄美の鶏飯 850円(税込)

イベント限定に絞って「鶏飯」を出したりしています。
自分はお土産屋さんが好きなので、お土産屋さんもやっています。
来店の記念になればいいなという感覚ですね!

お土産コーナー:来店記念にかわいいグッズをお土産にするのもいいですね。

おすすめのおみや :you&meオリジナルマッチ 400円(税込)

まとめ

所狭しと並ぶおもちゃたち。お客さんからのお土産もあるそうです。

「コーヒーが苦手だった」と言い、コーヒーを扱うことになり、「コーヒーとお友達になろう」と頑張って、ブラックを飲めるまでになったという小荒田さん。

お客さんとのコミュニケーションを大切にし、お客さんからのお土産で、お店がにぎやかになっていくということからも、お客さんとの距離感の近さを感じられます。

「失敗をしてもいいからやってみよう」という小荒田さんの言葉は、これから開業を目指す皆さんにも刺さるのではないでしょうか。

「飲食店をやってみたい」「こんな美味しいものが作れるから沢山の人に食べてもらいたい」と思いながらも、あと一歩を踏み出せずにいる方も多いかもしれません。

せっかく「やる気」や「技術」があるのに、それを生かさないのはもったいないと思います!
最初は小さいお店で最低限の初期投資で、とにかくやってみて、トライアンドエラーを繰り返しながら自分ならではのお店を作り上げましょう!

テンポスドットコムでは、様々な視点からカフェの開業成功を全力で応援します。
自分のお店の業態に合わせて必要なものは何があるのか、詳細を確認することができますので是非ご覧ください!

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#開業 #出店 

#取材協力
店名:喫茶you&me
店主:小荒田 優美 氏
住所:京都府京都市左京区高野清水町132-11
TEL:無し(予約不可)

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