今や日本の国民食と呼ばれる人気のラーメン。近年では、外国人観光客の足並みも増えており、飲食店業界はにぎやかになっています。
しかし、ご存じの人もいると思います。ラーメン屋の開業は、非常にリスクが大きく業績が悪く毎年閉店してしまうお店もあるのです。
「都会で儲けたい」という基準は人それぞれ異なりますが、「他のお店にはない料理を提供できる」のであれば、十分に開業するメリットがあります。利点をあらかじめ押さえて開業することで、にぎやかなお店へ近づけるでしょう。
都会で開業するとなると運転資金の確保や立地によって多額の資金が必要になるケースがあるため、注意が必要です。
今回は都会でラーメン店を開きたい人必見。行列のできるお店にするにはどうしたらよいのかを紹介していきます。都会で開業を考えている人はぜひ参考にしてみてください。
目次
開業するには、まずなにをしたらよいのか?
「いざ、都会で開業しようと考えているけれど、なにをしたらよいのかわからない」という人もいるのではないでしょうか。
ラーメン店を開業するにあたって、あらかじめ計画を立てておく必要があります。
開業にかかる費用や開業時の資金調達。さらに、開業後の売上見込み等、事前に計画を立てておきましょう。
また、実際に開業した後に余裕をもって店舗経営ができるように、運転資金の確保も必須です。
ここでは開業準備にはなにが必要なのか紹介していきます。以下のことがあげられます。
・ターゲットにする顧客を明確にする
・資金計画
・利益計画
それぞれ詳しくみていきましょう。
ターゲットにする顧客を明確にする
一つ目は、標的とする顧客を明確にすることです。ラーメン店を開業するにあたって、標的とする顧客を設定しておく必要があります。
たとえば、サラリーマン向けであれば時間のない人に向けて気軽に食べられるラーメンに。
また、OL向けであれば健康思考を考えてあっさりしたラーメンを提供する等、標的とする顧客に合わせた味を提供しましょう。
資金計画
二つ目は、資金計画を立てることです。開業してお店を経営していくには、開業資金が必要です。
まず、最低いくらの資金が必要なのかを計算しておきましょう。たとえば、15坪のお店を開業する場合を考えてみましょう。
事業形態によって異なりますが、一般的に店舗の内装費や看板。さらに、外装費や厨房設備費等を含めて約800〜900万円の費用が発生します。
また、他にも運転資金として、従業員に払う給料や月々の家賃。さらに、チラシやサイト作成するための広告・宣伝費を加えると、月々約100万円の資金が必要となります。
これらすべてを合わせると合計約1,000万円です。開業費用を自己資金で賄えるのであれば、問題ありません。
そのため、自己資金が不足する場合は、金融機関等を活用して開業資金を調達しておきましょう。
利益計画
三つ目は、利益計画を立てることです。実際に営業を始める前に、利益計画をあらかじめ立てておく必要があります。
利益計画とは、お店の売上高や利益がどのようになるかということを数字で表すものです。たとえば、年間営業日数200日・客単価1,000円。客数1日当たり100人・1カ月の必要経費100万円とした場合は、年間売上はいくらになるのでしょうか。以下の計算で求めます。
営業日×客単価=年間売上
上記を当てはめてみると、年間の売上は2,000万円となり、1カ月あたり約166万円の売上です。
ここから経費を引いた100万円が営業利益となるため、約66万円が営業利益になります。
このようにあらかじめ利益計画を立てておくことで、実現性がある事業かどうかを確認できます。
また、お店を運営していくために必要最低限の売上高や必要経費の概算を把握できるのです。
都会でラーメン店を開業するには?
都会でラーメン店を開業するにはどうしたらよいのでしょうか。都会でラーメン店を開業するのは、競争が激しいデメリットがある一方で、成功すれば大きな収益が見込めるといったメリットがあるのです。
ここでは都会でラーメン店を開業するうえで必要な段階や考慮すべきポイントをいくつか紹介していきます。主に以下のことがあげられます。
・ビジネスプランの策定
・場所選び
・営業許可の取得
・人材の採用と育成
それぞれ詳しくみていきましょう。
ビジネスプランの策定
一つ目は、ビジネスプランの策定です。まず、市場調査をする必要があり、ターゲット市場や競合店。さらには、消費者の好みを調査します。
また、コンセプトを明確にして、特徴的なメニュー・内装・サービススタイルを決定します。
さらに、資金調達が必要です。開業資金の見積もりと調達方法をあらかじめ設定しておきます。
調達方法として主に、自己資金・金融機関からの融資・クラウドファンディングがあげられます。
場所選び
二つ目は場所選びです。場所を選ぶ際は、立地調査をしなくてはいけません。良い立地というのは、人通りが多く、ターゲット客層が集まりやすい場所を選択しましょう。
また、賃貸契約をして物件を借ります。物件を見つけた後、賃貸契約を結びます。契約時は賃料・契約期間・改装の可否などを確認しておきましょう。
営業許可の取得
三つ目は、営業許可の取得です。主に以下の営業許可の取得が必要です。
保健所の許可
保健所営業許可とは、お店を始める際に必要な許可です。
飲食店というのは誰でも好き勝手に始めていいものではありません。ですから、開業時は保健所営業許可が必要になることを覚えておきましょう。
(出典元:東京都保健医療局)
消防署の許可
消防署で必要な開業手続きには、「防火対象物工事等計画届出書」「防火対象設備使用開始届」「設備等の設置届」「防火管理者選任届」の4つが必要です。
(出典元:東京消防庁)
火災を防ぐのはもちろん、お客様や従業員の命を守るためにも開業前に手続きをしてきましょう。
人材の採用と育成
四つ目は、人材の採用と育成です。スタッフの採用に関しては、開業前に調理スタッフやサービススタッフを募集しておきましょう。
また、スタッフの育成はキッチンにおける料理の作り方やホールでの接客方法を育成しておく必要があります。
行列のできるお店にするには?
行列のできるお店にするには、どうしたらよいのでしょうか。他のお店とは異なる行列のできるお店にしたいのであれば、メニュー開発が重要になってきます。
提供するラーメンは、美味しいことが当たり前ではないでしょうか。お店の概念や理論や。さらに、予想される客層に合わせてメニューを考える必要があります。
標的とする層を決めたうえで、「サラリーマンが仕事終わりの飲み会で食べたくなるラーメン」「大学近隣で開業するのであれば、学生に向けて費用をなるべく抑えたボリュームのあるラーメン等、来店するお客様が「また行きたいと思えるお店」にすることが重要です。
まとめ
今回は都会でラーメン店を開きたい人必見。行列のできるお店にするにはどうしたらよいのかを紹介してきました。
都会で開業するのであれば、ビジネスプランの策定や場所選びを重点におき開業準備を進める必要があります。
行列のできるお店にするには、メニュー開発が欠かせないことを覚えてきましょう。