居酒屋の開業を居抜き物件でやりたい人!メリット・デメリットとは?

開業・出店

飲食店業界で最も利益率が高いといわれている居酒屋。夜の飲屋街として常に客足が絶えません。

外国人観光客でにぎわっている中、ビールを飲んで乾杯する外国人観光客にとって、居酒屋はとても人気の高いお店です。

飲食店開業を検討する際、居酒屋は魅力的な選択肢です。居酒屋の開業を居抜き物件で行うと開業資金を安く抑えられます。開業資金はどうしても高額になってしまうのでなるべく安く抑えたいのではないでしょうか。

今回は居酒屋の開業を居抜き物件でやりたい人。居抜き物件におけるメリット・デメリットを紹介していきます。居抜き物件を探しているという人はぜひ参考にしてみてください。

居抜き物件を購入する際に気をつけるべきポイント

居酒屋の開業を検討している際に、お店のサイズは大きなポイントになります。50坪もある大型店の場合と20〜30坪の小型店では注意点も異なるのです。

ここでは居抜き物件を購入する際に気をつけるべきポイントを紹介していきます。以下のことがあげられます。

・排気ダクト
・グリストラップ
・厨房の床

それぞれ詳しくみていきましょう。

排気ダクト

一つ目は、排気ダクトです。排気ダクトとは、室内の空気を排出し快適な空気環境に整える役割を持っています。排気ダクトの設置は飲食店であれば必要です。

飲食店の排気ダクトに関する法律には、悪臭防止法があります。悪臭防止法の目的は、生活環境の保全と健康保護です。特定悪臭物質が政令で決まっており、臭気指数により悪臭の具合が規制されています。

また、悪臭防止法の規制地域は、都道府県知事によって指定されているのです。万が一、規制基準を守らない事業所は国から改善の勧告や命令をされます。

(参考元:環境省「悪臭防止法の概念」)

居抜き物件にも、排気ダクトが設置されていますが、居抜き物件のほとんどが家庭用換気扇の少し大きい物が使用されているのが現状です。

この場合、排気ダクトの設置が問題あるのではなく、居抜き物件で取得した後にどのようなお店にしていくのかで状況は変わってきます。

家庭用として使われている換気扇では煙が思うように吸えず、お店全体に悪臭が漂ってしまうこともあります。そのような状況では、お客様もお店で食べたいと思わないのではないでしょうか。

新しく排気ダクトを設置すると費用は上がってしまいますが、費用をかけてでもダクトを立ち上げるべきか考えなくてはいけません。

一度でも近隣から苦情が発生してしまうと迷惑をかけてしまいます。空気の汚いお店だと判断されて評判が悪くなってしまうこともあるため注意が必要です。

グリストラップ

二つ目は、グリストラップです。グリストラップとは、厨房の排水に含まれている生ごみや油脂が直接下水に流れてしまうのを防ぐ装置です。

居抜き物件でグリストラップが無い場合は、シンク下のスペースを潰して簡易型のグリストラップをつける必要があります。ですが、グリストラップがない場合でも居酒屋の営業ができないわけではありません。

グラストラップの設置の目的として下水に直接脂分や調理で出た生ゴミ等が流れることで環境に良くないというものです。また、排水管の詰りを防ぐために設置しています。

もし、お客様が大勢来客した際に目詰まりを起こしてしまった場合、営業が困難になりお店の売上に大きく影響してしまうのでしょう。そのため、グリストラップは必要な設備です。

もう一つポイントとしてはグリストラップがあるのにもかかわらず、掃除がされていない状態です。掃除がされていないと、悪臭の根源となっているでしょう。

これは設置されているだけであって、もはやグリストラップの機能は果たしていないといえます。また、グリストラップの清掃は水で流すだけでは汚れが落ちないため、油を吸い取るスポンジなどでよく磨く必要があります。

厨房の床

三つ目は、厨房の床です。居抜き物件の厨房を見ていくとそれぞれ厨房がどのように違うのか発見できます。たとえば、床に排水溝がありグレーチングが備え付けてあるタイプで、一気に水を流せるものです。

また、床に「すのこ」がひいてあり、その板の上で作業をするタイプです。これは厨房とホールを行き来することが多い飲食店に見受けられます。「すのこ」をひく要因としては、足の裏を拭かなくて済むことがあげられます。

さらに床に水を流せない乾式床の居抜き物件です。厨房の床が防水処理されていないため、水を流せない乾式床使用方法となっています。これは、揚げ物や焼き物メインを取り扱っている居酒屋ではないと苦労する物件です。

魚調理に水をたくさん使うお店では、どうしても床は濡れてしまいます。また、掃除を毎日行わなくてはいけないため大変です。厨房で水が流せない居抜き物件を検討する場合は注意が必要です。

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居抜き物件におけるメリット・デメリット

居酒屋の開業を居抜き物件で行う際、メリット・デメリットはなにがあげられるのでしょうか。ここでは居抜き物件におけるメリット・デメリットを紹介していきます。

まず、メリットです。メリットは以下のとおりです。

・改装費や設備費を抑えられる
・開業後のコスト回収が早い

それぞれ詳しくみていきましょう。

改装費を抑えられる

一つ目は、改装費を抑えられることです。新しくお店を開業するにあたって内装工事が必要です。スケルトン物件とは異なり、居抜き物件は初めからお店の内装ができ上がっています。

既存の設備を活用しながら、必要に応じて改装工事を行うだけでお店ができあがるため初期費用を抑えることが可能です。

居抜き物件の改装費の相場は坪単価約15〜30万円です。たとえば、30坪の居抜き物件を改装するとなると、約450〜900万円になります。

スケルトン物件では、坪単価40〜60万円と倍近い金額になるため、居抜き物件は改装費を抑えられるのです。

開業後のコスト回収が早い

二つ目は、開業後のコスト回収が早いことです。居抜き物件は、お店を開業した後のコスト回収の早さが魅力的です。

居抜き物件では、設備がそのまま活用できるため初期費用を抑えられます。そのため、開業にかかる費用をスケルトン物件よりも素早く回収することが可能です。

開業コストの回収を終えれば、お店側はサービスの向上や経営基盤の強化に集中できるでしょう。

次にデメリットです。デメリットは以下のとおりです。

・設備が使用できない可能性がある
・レイアウトの自由度が低くなる

それぞれ詳しくみていきましょう。

設備が使用できない可能性がある

一つ目は、設備が使用できない可能性があることです。居抜き物件で探して借りたとしても、設備が必ず働く保証はどこにもありません。

前の利用者が設備を雑に使用していた場合や長期間にわたり修繕せずに使用を続けていた場合は、設備の改修工事を行う可能性があるため注意が必要です。

レイアウトの自由が低くなる

二つ目は、レイアウトの自由度が低くなることです。居抜き物件では、すでにある設備のレイアウトが決まっているため、自分がイメージするお店作りを進めるのが難しくなってしまいます。

レイアウトを変更したいという人は、業者に依頼して既存の設備を撤去するしかありません。しかし、追加の費用が発生してしまうので注意が必要です。

レイアウトにこだわりたいという人は、居抜き物件ではなくスケルトン物件の利用も念頭に入れておきましょう。

まとめ

今回は居酒屋の開業を居抜き物件でやりたい人。居抜き物件におけるメリット・デメリットを紹介してきました。

居抜き物件にはそれぞれメリット・デメリットは存在しますが、開業資金をなるべく抑えたいという人は居抜き物件で設備が揃っている物件を探すことが重要です。

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