飲食店開業で最も人気があるラーメン店。いろいろな場所で出店されているラーメン屋は市場競争が激しく、開業したとしても失敗して閉店するラーメン屋が多いのも現状です。
近年では、新型コロナウイルスが緩和され外国人観光客でにぎわっています。その中で、ラーメン店は1年以内に4割、3年以内に7割以上が開業に失敗して閉店しているという統計データもあります。(出典元:東京商工リサーチ)
初めて開業したラーメン店が波に乗り、これから2店舗目を開業しようとしている人がいるのではないでしょうか。その際に、注意しておかないとあっという間に赤字になり閉店してしまうのでしょう。
今回はラーメン店開業で2店舗目を増やそうと考えている人必見。2店舗目の開業が厳しいと言われる要因について紹介していきます。
2店舗目を開業しようと考えている人はぜひ参考にしてみてください。
目次
2店舗目を開業する際になにが必要になる?
2店舗目を開業する際はなにが必要になってくるのでしょう。ここでは2店舗目を開業する際に必要なことについて紹介していきます。以下のことがあげられます。
・戦略
・周辺地域の環境
・教育や習熟度
それぞれ詳しくみていきましょう。
戦略
一つ目は、戦略です。2号店に限らず、3号店と 多店舗展開を 目標に 掲げている 経営者がいるのではないでしょうか。 1店舗の経営と多店舗経営では 戦略は方法が大きく異なります。
人材の 確保や 教育が主に行われます。さらに、食材や 備品の 調達方法、資金繰りと さまざまなことをしなくてはいけません。
1店舗での経営は うまく いったにもかかわらず、 2店舗目を開業したら実際客足が少なく赤字になってしまい閉店してしまうというケースも少なくないのです。多店舗を開業するにあたってなにが必要なのかを2店舗目を開業するにあたって慎重に考えなくてはいけません。
周辺地域の環境
二つ目は、周辺地域の環境です。2店舗目を開業するタイミングは 重要なになります。 2店舗目を開業するにあたって、1店舗目の 売上が 順調でなくてはいけません。
たとえば、 人気メニューが テレビや雑誌で紹介され、 コアタイム以外も一定数の お客様が入る場合、 2店舗目の 開業を 検討してみてもよいかもしれません。常にお客様が入るお店は人気があり、多くの人に需要があると判断できるでしょう。
また、 開業地域に おける 周辺の環境も重要です。 「この地域ではラーメン人気がどうか?」「人気エリアであるかどうか?」を判断しなくてはいけません。
ラーメンに人気が高い地域であれば、その地域でNo.1を獲れたらより多くのお客様が1年中絶え間なく集まってくるのです。
そのため、周辺地域における環境は2店舗目を開業するうえで必須になるでしょう。
教育や習熟度
三つ目は、教育や習熟度です。ラーメン店を効率よく 運営するには、 店長や 一人 ひとりの 従業員が力を合わせる必要があります。 2店舗目を 開業する 際、 新しくオープンするお店の店長や従業員を雇える人材が いるかどうかも 重要です。
ラーメン店に限らずどこの 飲食店でも、 開業時は 思うように 運営できない ことが あります。 店舗経営を スムーズに 進める ためには、 人材を育成・確保しておく 必要があるでしょう。
2店舗目を開業するメリット・デメリット
「2店舗目を考えているけど、実際難しいのでは?」と考えている人もいるのではないでしょうか。ここでは2店舗目を開業するメリット・デメリットについて紹介していきます。メリットは以下のとおりです。
・リスクの分散化
・人材育成ができる
・売上が伸びる
それぞれ詳しくみていきましょう。
リスクの分散化
一つ目は、リスクの分散化です。1店舗目を開業して売上が伸びている状況であれば2店舗目を開業するのが一般的です。
万が一、2店舗目の売上が思ったほど伸び悩んでいたとしても、1店舗目の売上が良ければリスクの分散化ができます。
たとえば、投資で1つの銘柄に投資しているのと、3つの銘柄に投資しているのでは明らかに3つの銘柄に投資している方がリスクを抑えられるのではないでしょうか。
このようにリスク分散しておけば万が一に備えて対応も可能です。
人材育成ができる
二つ目は、人材育成ができることです。人はどうしても慣れてくると成長を感じられず停滞していく場合があります。最悪な場合、仕事に対してのモチベーションを失い転職してしまうこともあるのです。
しかし、2店舗目を開業することで人材育成や心機一転新しい店舗で仕事ができる喜びが感じられるのではないでしょうか。
売上が伸びる
三つ目は、売上が伸びることです。1店舗目でお客様に喜んでもらえているのであれば、2店舗目も売上が伸びるには時間の問題でしょう。
お客様を喜ばせられるお店には自ずと人は集まってきます。楽しい場所に人が集まってくるのと同じ原理です。
そのため、2店舗目の開業で売上の向上が計れるでしょう。
次にメリットについてです。以下のことがあげられます。
・人材不足に陥りやすい
・人材の管理が複雑になる
それぞれ詳しくみていきましょう。
人材不足に陥りやすい
一つ目は、人材不足に陥りやすいことです。近年では飲食店の人手不足が深刻化しています。非正社員は人手が不足している企業28%中、飲食店はトップの76.6%と7割近い数字を出しています。
(出典元:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査」(2022年1月))
新型コロナウイルスが落ち着きつつあるのにもかかわらず、飲食店は新規採用の厳しい状況が続いているのです。今後も人手不足は加速することが予想されます。
これからは、人が辞めても少ない人数で店を回せる環境づくりが求められていくでしょう。
人材の管理が複雑になる
二つ目は、人材の管理が複雑になることです。2店舗を開業するにあたって、人材も 2倍に近い人数が必要になってきます。勤怠管理も複雑になってくるため、管理も徹底して行わなくてはいけません。
店舗数は減少している?!
2店舗目をこれから開業する人にとって心苦しい話ではありますが、ラーメン店は刻一刻と減少しています。
これは、ラーメン店に限らず他の飲食店も同様でうどんやそば店では同じ期間に店舗数が減少しています。ラーメン店は、10年の間で店舗数は約16%減少と年平均1.6%の減少率になっているのです。
(出典元:タウンページデータベース)
20~30年前であれば、ラーメン店は誰が始めても儲かりやすいビジネスだと言われ続けてきました。外食産業間の競争も激しくなく、外食産業全体の市場規模も右肩上がりで、伸び続けていたのです。
しかし、インターネットの急速な進化によってビジネスの競争原理が根底から崩され、誰でも簡単においしい店かどうかの判断ができるようになってしまいました。
店舗に行かず、多くの人たちの評価をグルメサイトで拝見すれば簡単に分かるようになり評判の悪いお店が閉店してしまう事態に陥ってしまったのです。
まとめ
今回はラーメン店開業で2店舗目を増やそうと考えている人必見。2店舗目の開業が厳しいと言われる要因について紹介してきました。
2店舗目で売上が伸びる保証はありません。しかし、お客様の第一優先として考えていれば、評価されてお客様が集まってくるでしょう。