飲食店開業のための内装や外装の工事はかかる費用と期間が大きく、開業準備において大きなウェイトを占めます。
設計や工事に誤りや漏れがあると、
・オープンが遅れたり、追加工事の費用がかかる
・オープン後に不具合が発覚して改修のため追加で費用がかかったり、最悪休業が必要になる
・厨房やフロアが作業しづらいつくりで業務効率を上げられず、売り上げにも悪影響を及ぼす
・お客様が入りづらいお店になり、売り上げに悪影響を及ぼす
など、お店の運営に影響する深刻な問題につながる場合も。
専門家に頼んだはずなのに、なぜ誤りや漏れが発生してしまうのでしょうか・・・?
この記事では、これから飲食店開業を予定している方向けに、先人たちの失敗事例から原因を分析し、同じ失敗をしないためのポイントを解説します。
目次
失敗の傾向と分類
テンポスドットコムでは、お付き合いのある飲食店様から内装・外装工事の失敗談を集めてご紹介しています。
内容を一通り読むと、失敗原因は大きく下の3つに分類できることが判りました。
①専門外の業者に任せてしまった
②ケチった、せかした、ワガママを言った
③情報の行き違いや考慮漏れ、確認不足
では、同じ失敗をしないために、それぞれどのような対策が考えられるでしょうか?
失敗原因① 専門外の業者に任せてしまった
一般住宅や事業所の設計・施工経験しかないデザイナーや工事業者など、専門外業者に任せてしまったケースです。
飲食店は油などの頑固な汚れが多くなります。短時間で効率良く清掃するため、強力な業務用洗剤を使ったり、床を水浸しにしてデッキブラシでこすったり。耐久性の高い壁紙、耐水性・耐久性が高く水漏れしにくい構造の床など、一般家庭や事務所では使わない材質や設計が必要になります。
また、焼き肉のお店では大量の熱や煙が出るので空調設備の設計に注意が必要ですし、麺類のお店では給排水の設備が業態に合っているか確認が必要です。
対策
工事を依頼しようとしている業者が飲食店の施工経験が豊富か、事前に確認しましょう。
業態ごとに注意すべき点が異なる場合もありますので、できるだけ開業しようとしている業態の施工経験のある業者を選択すると良いでしょう。
縁故などの理由でしかたなく任せる場合もありますが、事前に注意点や要望を伝えて細部まですり合わせしておきましょう。問題が発生した場合に困るのはあなたです。馴れ合いにならないように、しっかりとコントロールしましょう。
空調、壁、床、ガス、電気、水道など業態やオペレーションにより要求される性能はさまざまです。
失敗原因② ケチった、せかした、ワガママを通した
例えば、コンクリートをしっかりと乾かすには時間がかかりますよね。一般的に、人が載っても問題ない固さで3日、車で6日、完全で4週間ほどと言われています。住宅の基礎用に型枠に流し込むタイプで型枠を外すのが早すぎるとひび割れなどができ強度が下がるそうです。
設計や工事も同じです。開業を急ぐあまり短納期を無理強いしてしまうと、どこかにしわ寄せが行きます。調査不足による見落とし、うっかり忘れ、予算内・期間内に収めるための手抜き・・・
対策
一方的に要望を通すのではなく、お互いの考えをすり合わせて無理のない最適解をみつけることが大切です。
お互いの考えをすり合わせて最適解を見つけましょう。
安すぎたり短すぎても不安、高すぎたり時間がかかりすぎたりすれば後々の店舗運営に影響が出る、そもそも最適解が判らない・・・そこでおすすめするのが、複数の業者に見積もりを依頼する「相見積もり」です。
複数の業者の見積もりを見ることで相場感を掴むことができ、選択肢から自分が選ぶことで納得感が高まります。言われたとおりにして失敗するよりも、自分の決断で失敗するほうが納得しやすいものです。
ただ、「相見積もり」を依頼する際は最終的に工事を依頼しない業者が発生し当て馬のような形になります。将来的なトラブルの種にならないよう、失礼の無いようにしましょう。
失敗原因③ 情報の行き違いや考慮漏れ、確認不足
設計や工事の工程は長期、多岐に渡ります。その間に状況の変化や変更が発生して、当初の予定を修正する必要も出てくるかもしれません。
対策
人間がやることですから間違いや抜けはあります。対策として絶対というものはありませんが、下記を意識することにより誤解やすれ違いを早期に発見し対処しやすくなります。
・調査には十分な時間をかける
・細部まで決め、重要なことは文書化してお互い確認する
・任せっぱなしにせず、定期的な状況確認や情報共有の機会を作る
・良い関係を築き、お互い連絡、相談しやすい間柄になっておく
まとめ
いかがでしょうか?
これから飲食店開業を検討されている方の参考となり、失敗を予防できたら幸いです!
飲食店の内装・外装工事なら、ぜひ飲食店専門のテンポスドットコムにお任せください。