パン屋を開業するには、どれくらいの資金が必要でしょうか？また、開業までの流れや必要な資格・許可についても知っておきたいところです。
本記事では、パン屋の開業資金や開業までの流れ、必要な資格・許可について解説します。パン屋を開業したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
パン屋の開業資金はいくら？
パン屋の開業資金は、一般的に1,000万円から3,000万円程度と言われています。開業資金の内訳は、以下のとおりです。
不動産取得費：100万円から300万円
内装工事費：200万円から800万円
設備費：500万円から800万円
人件費：10万円から20万円
広告宣伝費：5万円から20万円
運転資金：100万円から200万円
不動産取得費は、物件の立地や規模によって大きく異なります。内装工事費は、店舗のデザインや設備の導入によって大きく異なります。設備費は、オーブンや冷蔵庫などの大型設備が中心となります。人件費は、店舗の規模や営業時間によって異なります。広告宣伝費は、オープン時の告知やチラシ配布などの費用となります。運転資金は、オープン後の初期費用や仕入れ費用などの費用となります。
パン屋の開業までの流れ
パン屋の開業までの流れは、以下のとおりです。
開業準備
ビジネスプランの作成
まずは、パン屋を開業する目的や目標、具体的な事業内容などをまとめたビジネスプランを作成します。ビジネスプランは、開業資金の調達や店舗の設計、人材の採用など、今後の開業準備に役立ちます。
ビジネスプランを作成する際は、以下のポイントを押さえましょう。
事業内容：パン屋の業態や販売するパンの種類、ターゲット顧客層などを明確にします。
マーケティング戦略：ターゲット顧客層にどのようにアプローチするかを検討します。
財務計画：開業資金や運転資金、収支計画などを作成します。
運営計画：パンの製造方法や販売方法などを具体的に計画します。
資金調達
パン屋を開業するには、初期費用と運転資金が必要です。初期費用は、店舗取得費や内装工事費、設備費、広告宣伝費などです。運転資金は、原材料費や人件費、光熱費、水道代、通信費などです。
資金調達の方法は、自己資金と借入金の両方があります。自己資金が十分にない場合は、日本政策金融公庫や信用保証協会などの融資制度を利用するとよいでしょう。
物件探し
資金が調達できたら、店舗の物件を探します。物件の立地や規模、賃料などを考慮して、自社の経営方針に合った物件を選びましょう。
立地や規模、賃料などを考慮して選びましょう。立地は、交通の便やターゲット顧客層の居住地などを考慮します。規模は、製造するパンの種類や販売量などを考慮します。賃料は、初期費用や運転資金に収まる範囲内で選びましょう。
内装工事
物件が決まったら、内装工事を行います。パン屋の雰囲気やイメージに合わせて、店舗のデザインを決めましょう。
内装工事には、デザインや施工業者の選定、工事のスケジュール調整などが必要です。
設備の導入
内装工事が完了したら、設備を導入します。パンを製造するために必要なオーブンや冷蔵庫などの設備を揃えましょう。
設備の選定には、パンの種類や製造量などを考慮します。
人材の確保
設備が揃ったら、人材を採用します。パンを製造したり、販売したりするために必要な人材を揃えましょう。
人材の採用には、求人広告や人材紹介会社などを利用するとよいでしょう。
開業準備～開業
人材が揃ったら、開業に向けた準備を行います。メニューの開発や販促活動など、開業後に向けて準備を進めましょう。
・食品衛生責任者の取得
・菓子製造許可の取得
・営業許可の取得
・オープン
開業準備では、ビジネスプランを作成して資金調達を行い、物件を探して内装工事を行い、設備を導入し、人材を確保します。開業では、食品衛生責任者の取得や菓子製造許可の取得、営業許可の取得を行い、オープンします。
パン屋を開業するために必要な資格・許可
パン屋を開業するために必要な資格・許可は、以下のとおりです。
食品衛生責任者
パン屋を開業するには、食品衛生責任者の資格が必要です。食品衛生責任者は、食品衛生法に基づいて定められた資格で、食品の衛生管理の責任者として、食品の製造、加工、調理、販売等に携わる際に必要な資格です。
菓子製造許可
パン屋で菓子類（ケーキ、クッキー、ドーナツなど）を製造する場合は、菓子製造許可が必要です。菓子製造許可は、食品衛生法に基づいて定められた許可で、菓子の製造を行う際に必要な許可です。
営業許可
パン屋を開業する際には、営業許可が必要です。営業許可は、各都道府県の条例に基づいて定められた許可で、店舗を営業する際に必要な許可です。
パン屋の開業のポイント
パン屋を開業する際には、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
パン屋に最適な立地
パン屋の立地は、集客のしやすさが重要です。住宅街や駅前、商業施設周辺など、人が集まる場所を選ぶとよいでしょう。
立地選びは客足に直結する部分です。慎重に選びましょう。
コンセプト
パン屋は、コンセプトを明確にすることが大切です。オリジナルのパンを作るのか、定番のパンを作るのか、カフェ併設にするのかなど、ターゲット層や提供するパンの種類などを決めておくとよいでしょう。
コンセプトが明確になっていないままですと、ターゲットも絞れずメニューや内装にも影響してしまうのでしっかりと考えておきましょう。
販売方法
パン屋の販売方法は、店舗販売と通販の2通りがあります。店舗販売のみで行うのか、通販も行うのかを決めておくとよいでしょう。
店内で飲食を行うことのできるカフェ併設も検討するとよいでしょう。
まとめ
パン屋開業の資金は、立地や規模、経営方法などによって大きく変わってきます。最低でも1000万円程度の資金が必要と言われていますが、十分に準備をして開業に臨みましょう。
開業資金を抑えるためには、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
立地や規模を検討する
立地や規模によって、初期費用や運転資金は大きく変わってきます。立地や規模を検討することで、開業資金を抑えることができます。
居抜き物件を活用する
居抜き物件とは、以前に別の店舗として使われていた物件です。内装工事の費用を抑えることができます。
業務用厨房機器を中古で購入する
業務用厨房機器は、新品に比べて中古の方が安く購入できます。
広告宣伝費を抑える
口コミやSNSなどの無料で宣伝できる方法を活用することで、広告宣伝費を抑えることができます。
また、開業資金を調達するためには、以下の方法があります。
自己資金
自分の貯蓄や資産を利用する方法です。
借入金
金融機関や公的機関から借り入れる方法です。
自己資金が十分にない場合は、借入金も検討しましょう。しかし、借入金は返済の義務が生じるため、無理のない範囲で借りることが大切です。
パン屋を開業する際には、この記事を参考に事前にしっかりと計画を立てて、資金を準備しましょう。
