活気あふれる東京の中心地、中央区で飲食店を開業したいあなたへ。高い集客力と洗練された雰囲気を持つエリアで、多くの人が憧れる夢を叶えませんか?
しかし、理想の店舗を実現するためには、資金調達も重要な課題です。そこで今回は、中央区で飲食店を開業する際に欠かせない融資のポイントと、開業までの流れを詳しく解説します。
目次
中央区の開業率は東京23区中8位
2016年度の総務省・経済産業省の調査によると、飲食店を含む中央区の開業率は7.2%と東京23区内で8位です。また廃業率は12.2%となっています。
まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!
融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。
融資
融資は、金融機関から借り入れを行うことです。利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。
補助金
補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
助成金
助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。
資金調達の主体
融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など
返済の必要性
融資:必要
補助金:不要
助成金:不要
利子
融資:必要
補助金:不要
助成金:不要
申請の難易度
融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い
資金の使い道
融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る
事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。
中央区で利用可能な融資・補助金・助成金とは?
東京都中央区は、歴史と文化が息づく魅力的なエリアであり、飲食店開業の立地としても抜群の条件を備えています。
しかし、開業にはまとまった資金が必要となるため、融資制度や補助金・助成金の活用が不可欠です。
そこで今回は、中央区で利用可能な融資・補助金・助成金の種類と、それぞれの詳細な情報をご紹介します。
融資制度
中央区では、区独自で中小企業を対象とした融資制度を設けており、開業資金調達に役立ちます。
中央区商工業融資
対象者:中央区内に事務所又は事業所を有し、中央区内で同一事業を継続して1年以上営んでいる中小企業(創業の場合を除く)
融資額:最大500万円
金利:優遇金利(融資期間及び金利は、事業内容、財務状況等により決定)
返済期間:最長5年
その他の融資制度
上記以外にも、日本政策金融公庫や東京都など、様々な融資制度が用意されています。それぞれの特徴や条件を比較検討し、最適な制度を選択することが重要です。
融資を受けるためのポイント
・確固たる事業計画を策定する
・十分な自己資金を用意する
・経営状況を良好に保つ
補助金・助成金
融資とは異なり、返済義務のない補助金・助成金も活用できます。
中央区中小企業ホームページ作成費補助金
対象者:中央区内に事務所又は事業所を有する中小企業者及び個人事業主
補助額:最大5万円
用途:ホームページ作成費用
多様性・共生社会の形成を推進する中小企業等への支援事業
対象者:中央区内に事業所を有し、多様性・共生社会の形成に貢献する事業を行う中小企業等
補助額:最大100万円
用途:設備投資費、人件費、研修費等
その他の補助金・助成金
上記以外にも、雇用創出や省エネ対策など、様々なテーマに特化した補助金・助成金が存在します。
融資・補助金・助成金の活用にあたって
融資・補助金・助成金の制度は複雑な場合もあり、申請には時間と労力が必要です。
専門知識を持つ士業や金融機関に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。
※こちらは2024年4月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。
融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは
自己資金の準備
金融機関は、融資申請者に対してある程度の自己資金を持っていることを求めます。
自己資金が少ない場合は、融資額が低くなるだけでなく、審査通過も難しくなります。
開業資金全体の少なくとも20%は自己資金として準備しておきましょう。
確実な事業計画の作成
事業計画は、融資審査において最も重要な判断材料となります。
売上予測、利益計画、資金繰り計画などを 具体的に 記述し、事業の採算性と将来性を明確に示すことが重要です。
競合店との差別化
中央区には多くの飲食店が存在するため、競合店との差別化が必須です。
独自のコンセプトを打ち出し、ターゲット顧客を明確にすることで、事業の独自性をアピールしましょう。
経験豊富な専門家のサポート
融資申請には煩雑な手続きが必要となります。
経験豊富な 税理士や金融機関担当者に相談し、必要書類の準備や審査対策をサポートしてもらうことをおすすめします。
計画的な開業スケジュール
融資審査には時間がかかるため、開業スケジュールは余裕を持って計画することが重要です。資金調達、物件探し、内装工事などをスムーズに進められるよう、逆算スケジュールを作成しましょう。
プラスアルファのポイント
・過去の成功事例を参考にする
・金融機関との良好な関係を築く
・清潔感と安全性を備えた店舗を作る
・SNSを活用した集客戦略を立てる
融資はあくまで事業運営のためのツールです。
返済計画をしっかりと立て、採算性の高い経営を目指すことが重要です。
中央区で開業する際の費用の相場とは?
理想の店舗を実現するためには、初期費用とランニングコストという2つの大きな壁を乗り越える必要があります。
そこで今回は、中央区で飲食店を開業する際の費用の相場と内訳を、具体的な数字 を用いて詳しく解説します。
初期費用
初期費用は、主に以下の項目で構成されます。
物件取得費
居抜き物件で約242万円、スケルトン物件で約430万円
抜き物件とは、すでに内装や設備が整っている物件です。スケルトン物件は、何もかも自分たちで用意する必要があります。当然、スケルトン物件の方が費用は高くなります。
設計施工費
約430万円
店舗の規模やデザイン、設備仕様によって費用は大きく変わります。居抜き物件であっても、厨房設備を新しく設置する場合などは費用が高くなります。
厨房設備費
約380万円
コンロ、冷蔵庫、調理器具など、厨房で必要な設備の費用です。業態や規模によって必要な設備が異なるため、費用も大きく異なります。
その他費用(登記費用、広告宣伝費、備品費など)
約400万円
登記費用、広告宣伝費、備品費など、様々な費用がかかります。これらの費用もしっかりと見積もっておきましょう。
合計すると、約1,452万円~1,850万円が初期費用の目安となります。
ランニングコスト
ランニングコストは、主に以下の項目で構成されます。
家賃
約20万円/月
立地や店舗の広さによって家賃は大きく変わります。繁華街にある広い店舗は、家賃が高くなります。
人件費
約40万円/月
パート・アルバイトの雇用人数や給与水準によって費用は変わります。
食材費
約30万円/月
仕入先や食材の種類によって費用は変わります。
光熱費
約10万円/月
店舗の広さや営業時間によって費用は変わります。
雑費
約10万円/月
消耗品費、修繕費、保険料など、様々な費用がかかります。
合計すると、約110万円/月がランニングコストの目安となります。
合計:初期費用約1,452万円、~1,850万円・ランニングコスト約110万円/月
上記の費用は一般的な試算です。業態や立地、規模によって費用は大きく異なるため、あくまでも参考情報としてご活用ください。
業態別費用相場
業態によって費用相場は大きく異なります。
居酒屋:初期費用約1,800万円、ランニングコスト約120万円/月
カフェ:初期費用約1,500万円、ランニングコスト約100万円/月
ラーメン店:初期費用約1,200万円、ランニングコスト約90万円/月
中央区における注意点
中央区は都内の中でも家賃や物価が高いエリアです。
そのため、他のエリアに比べて初期費用やランニングコストが高くなります。
中央区で開業する際の資金調達の方法
中央区で飲食店を開業する際に利用可能な資金調達方法を、6つの方法 に分けて詳しく解説します。
自己資金
自己資金は、融資審査において有利に働くだけでなく、返済の心配がないというメリットがあります。
開業資金全体の少なくとも20%は自己資金として準備しておきましょう。
融資
金融機関から融資を受ける方法です。代表的な融資制度は以下の通りです。
中央区商工業融資
対象者:中央区内に事務所又は事業所を有し、中央区内で同一事業を継続して1年以上営んでいる中小企業(創業の場合を除く)
融資額:最大500万円
金利:優遇金利(融資期間及び金利は、事業内容、財務状況等により決定)
返済期間:最長5年
その他の融資制度
上記以外にも、東京都や民間の金融機関が提供する様々な融資制度があります。それぞれの制度の特徴や条件を比較検討し、最適な制度を選択することが重要です。
補助金・助成金
返済義務のない補助金・助成金も活用できます。代表的な制度は以下の通りです。
中央区中小企業ホームページ作成費補助金
対象者:中央区内に事務所又は事業所を有する中小企業者及び個人事業主
補助額:最大5万円
用途:ホームページ作成費用
多様性・共生社会の形成を推進する中小企業等への支援事業
対象者:中央区内に事業所を有し、多様性・共生社会の形成に貢献する事業を行う中小企業等
補助額:最大100万円
用途:設備投資費、人件費、研修費等
その他の補助金・助成金
上記以外にも、雇用創出や省エネ対策など、様々なテーマに特化した補助金・助成金が存在します。
クラウドファンディング
インターネット上で資金を募る方法です。多くの人から少額ずつ支援を受けることができ、開業前に顧客との接点を作ることができるというメリットがあります。
フランチャイズ
知名度やノウハウがあるフランチャイズに加盟することで、資金調達や経営面でサポートを受けることができます。
日本政策金融公庫を利用する
日本政策金融公庫は、政府系金融機関であり、中小企業向けに様々な融資制度を提供しています。金利が低く、返済期間が長いのが特徴です。
中小企業向け融資制度
制度内容
新創業融資:最大3,000万円、金利優遇制度あり、返済期間:最大15年
事業継承融資:最大3,000万円、金利優遇制度あり、返済期間:最大15年
創業・成長応援ファンド:最大1,000万円、金利優遇制度あり、返済期間:最大10年
※こちらは2024年4月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。
中央区で開業する際の実際の開業までの流れを解説
中央区で飲食店を開業する際の具体的な開業までの流れと、事業計画書作成の重要ポイントを詳しく解説します。
市場調査とコンセプト策定
まず、中央区という競争の激しいエリアで成功するために、徹底的な市場調査 を行いましょう。
ターゲット顧客層、競合店の分析、トレンド調査などを基に、差別化できるコンセプト を策定することが重要です。
物件探し
店舗のコンセプトに合った物件を見つけることが重要です。
立地、広さ、設備、賃料などを考慮し、複数の候補を比較検討しましょう。
事業計画書を作成する
事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。
店舗の概要
店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。
大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。
メニューやコンセプト
競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。
ターゲット顧客
ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。
売上計画、収支計画
収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。
売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際だけでなく、物件探し、行政手続きなど、開業後の運営にも必要となりますので、しっかりと練ることが重要です。
資金調達
自己資金に加え、必要に応じて融資や補助金・助成金などを活用しましょう。
事業計画書を基に、複数の金融機関に相談し、最適な資金調達方法を選択することが重要です。
法的手続き
会社設立、営業許可取得、各種許認可申請など、必要な法的手続きを行います。
行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。
内装工事・設備工事
店舗の設計図に基づき、内装工事と設備工事を進めます。信頼できる業者を選び、スケジュールと予算を厳守することが重要です。
開業準備
メニュー開発、スタッフ募集、食材仕入れ、厨房用品や食器類などの購入、宣伝・広告活動など、開業に向けて様々な準備を進めます。
開業
いよいよ念願の飲食店がオープンです。オープン後も、顧客満足度向上や経営効率化に努め、継続的な成長を目指しましょう。
事業計画書作成のポイント
具体的な数字を用いる:売上予測、利益計画、資金繰り計画などは、具体的な数字を用いて記述しましょう。
根拠を明確にする:売上予測や費用計画などは、根拠を明確に示しましょう。
読みやすく分かりやすい文章を心がける:専門用語を避け、読みやすく分かりやすい文章を心がけましょう。
定期的に更新する:事業状況に合わせて、定期的に更新しましょう。
中央区で飲食店を開業するメリット
集客の機会が豊富
都心部に位置しているため、多くの人々が集まるエリアです。
多様な顧客層に対応できます。
交通の便が良い
地下鉄やJRなどの鉄道路線が充実しており、バスやタクシーも利用しやすくアクセスが便利なため、各方面から来店しやすい環境が整っています。
ビジネス需要が高い
多くの企業が立地しているため、ランチや会食、打ち合わせなどビジネス需要も見込めます。
観光客の流入
観光スポットも多くあり、観光客の流入も見込めます。
国内外からの観光客向けのメニューやサービスを提供することができます。
中央区で飲食店を開業するデメリット
高い賃貸料
都心部に位置するため、賃貸料が高い傾向にあります。
激しい競争
中央区は多くの飲食店や商業施設が集まるエリアであり、競合他社との競争が激しいです。
他店との差別化を図る必要があります。
人件費の高さ
都心部であるため、人件費も高めです。
不特定多数の顧客層への対応
観光客や地元の住民、ビジネスパーソンなど、様々な顧客層が訪れるため、ニーズの多様化に対応する必要があります。
中央区で開業する際の開業資金を抑えるコツとは
理想の店舗を実現するためには、初期費用という大きな壁を乗り越える必要があります。
そこで今回は、中央区で飲食店を開業する際の初期費用を抑える6つのコツを詳しく解説します。
居抜き物件を活用する
居抜き物件とは、すでに内装や設備が整っている物件です。スケルトン物件に比べて初期費用を大幅に抑えることができます。ただし、居抜き物件は状態や立地によって価格が大きく異なるため、しっかりと比較検討することが重要です。
中古厨房機器や中古の調理器具を活用する
厨房機器や調理器具は新品だと高額ですが、中古であれば大幅に費用を抑えることができます。信頼できる中古厨房機器販売店で購入すれば、品質も安心です。
中古厨房機器・調理器具・家具の選び方のポイント
状態をしっかりと確認する:購入前に、傷や破損がないか、動作に問題がないかなどを確認しましょう。
保証内容を確認する:中古品には保証が付いている場合がありますので、保証内容を確認しましょう。
アフターサービスを確認する:修理やメンテナンスが必要になった場合の対応について確認しましょう。
テンポスでは多くの中古商品を取り揃えております。
中古の家具やDIYを利用する
テーブルや椅子などの家具も、中古で購入したり、DIYで作成したりすることで費用を抑えることができます。
オリジナリティ溢れる空間を作りたい方にもおすすめです。
DIYの注意点
知識や技術が必要:DIYには、ある程度の知識や技術が必要となります。自信がない場合は、無理せず業者に依頼しましょう。
安全面に注意する:怪我や事故を防ぐために、安全面に十分注意しましょう。
行政手続きが必要:場合によっては、行政手続きが必要となる場合があります。
設備を段階的に導入する
開業当初は、最低限必要な設備のみを導入し、その後必要に応じて追加していく方法です。
初期費用を抑えるだけでなく、資金繰りを改善する効果も期待できます。
厨房機器や調理器具のリースを利用する
厨房機器や調理器具をリースすれば、初期費用を抑えるだけでなく、メンテナンスや買い替えの心配も不要になります。
ただし、リース料が発生するため、長期的な視点で検討する必要があります。
クラウドファンディングを活用する
クラウドファンディングで資金を募ることで、初期費用の一部を調達することができます。
多くの人から支援を受けることで、認知度向上にもつながります。
中央区で飲食店を開業する際、初期費用を抑えるためには、賢い選択と工夫が不可欠です。
今回ご紹介したコツを参考に、計画的に準備を進めることで、夢の開業を実現しましょう。
初期費用を抑えるだけでなく、質の高いサービスを提供することで、顧客満足度向上と繁盛店経営へと導くことができます。
まとめ
活気あふれる中央区で飲食店を開業することは、多くの人にとって夢のような目標です。
しかし、理想の店舗を実現するためには、綿密な準備と確固たる計画が不可欠です。
今回の記事では、中央区で飲食店開業時に融資を受ける際のポイント、開業までの具体的な流れ、事業計画書作成の重要ポイントなどを詳しく解説しました。
これらの情報を参考に、計画的に準備を進めることで、夢の飲食店開業を実現し、中央区で繁盛店へと導きましょう!
開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。