東京23区は交通網が発達しており、アクセスが非常に良好です。また、ビジネス・観光ともに盛んで、多くの人が訪れます。
本記事では、東京23区で飲食店開業におすすめの区と、メリット・デメリットを解説します。開業する前に知っておきたい基礎知識を、わかりやすくお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
目次
東京23区の開業率一覧
2016年度の総務省・経済産業省の調査によると、飲食店を含む東京23区の開業率は以下の通りです。
開業率 (%/位) | 廃業率(%/位) | |
渋谷区 | 17.3% / 1位 | 13.9% / 1位 |
新宿区 | 9.8% / 2位 | 13% / 2位 |
中野区 | 8% / 3位 | 11.4% / 8位 |
目黒区 | 7.9% / 4位 | 11.3% / 10位 |
品川区 | 7.8% / 5位 | 12.2% / 5位 |
港区 | 7.5% / 6位 | 12.8% / 3位 |
豊島区 | 7.4% / 7位 | 11.3% / 11位 |
中央区 | 7.2% / 8位 | 12.2% / 6位 |
世田谷区 | 7% / 9位 | 11.5% / 7位 |
千代田区 | 6.9% / 10位 | 12.6% / 4位 |
江東区 | 6.9% / 10位 | 9% / 21位 |
練馬区 | 6.9% / 12位 | 9% / 22位 |
大田区 | 6.6% / 13位 | 10.3% / 12位 |
杉並区 | 6.6% / 13位 | 10% / 13位 |
文京区 | 6.1% / 15位 | 11.5% / 8位 |
台東区 | 6% / 16位 | 9.8% / 14位 |
板橋区 | 5.8% / 17位 | 9.5% / 17位 |
墨田区 | 5.3% / 18位 | 9.7% / 15位 |
葛飾区 | 5.1% / 19位 | 9.2% / 20位 |
江戸川区 | 5% / 20位 | 9.2% / 20位 |
北区 | 4.6% / 21位 | 8.8% / 23位 |
荒川区 | 4.5% / 22位 | 9.5% / 18位 |
足立区 | 4.2% / 23位 | 9.6% / 16位 |
東京23区で飲食店開業におすすめの区
1.渋谷区
渋谷区は23区内で開業率1位の区です。
東京都心に位置し、交通の便が良いため、多くの人々がアクセスしやすい場所にあります。また、若者文化やトレンドの発信地として知られており、多様なジャンルの飲食店が受け入れられやすい環境です。
しかし、東京都の中でも特に物件価格が高いこと、新規参入の飲食店も多く競争が激しいことなどが課題となります。
2.新宿区
新宿区は23区内で開業率2位の区です。
新宿は東京都心の一大ターミナル駅であり、様々な客層が集まるため、集客の可能性が高いです。また、新宿は夜でも賑わいがあり、夜間営業の飲食店であれば、夜の需要に応えることができ、収益の拡大が見込めます。
しかし、立地によっては混雑や騒音の対策が必要なこと、人件費が高い傾向があることなどが課題となります。
3.目黒区
目黒区は23区内で開業率4位の区です。
目黒区には高級住宅街やオフィス街、商業施設などがあり、多様な客層を取り込むことができます。また、落ち着いた雰囲気や洗練された街並みが特徴であり、ブランディングやデザインに力を入れることで、集客力を高めることができます。
しかし、競合店が多いこと、地価や賃料が高いことなどが課題となります。
4.練馬区
練馬区は23区内で廃業率が2番目に低い区です。
練馬区は住宅密集地域であり、顧客層が豊富です。また、自然環境が豊かで、居心地の良い空間を提供することができます。
しかし、住宅地が多いため駐車場スペースの確保が難しいこと、若年層の人口が減少している傾向があることなどが課題となります。
5.北区
北区は23区内で廃業率が最も低い区です。
北区には大学や学校が多く、学生や学校関係者をターゲットにすることができます。また、赤羽や王子などには商業施設が集積しています。
しかし、人口密度が低く顧客層が限られる地域もあること、一部エリアでは競争が激しいことなどが課題となります。
東京23区で飲食店を開業する際の流れを解説
コンセプト・ターゲット層の明確化
まず、どのようなお店を開業したいかを具体的にイメージする必要があります。
・お店のコンセプト(業態、客単価、雰囲気など)
・ターゲット層(年齢層、性別、職業、嗜好など)
物件探し
コンセプトやターゲット層に合った物件を探します。
・立地(駅からの距離、周辺環境、競合店など)
・広さ
・賃料
資金計画
開業資金と運転資金を算出します。
・初期費用(店舗取得費、内装工事費、厨房設備費、什器・備品費、運転資金など)
・月額費用(家賃、人件費、食材費、光熱費、水道光熱費、その他経費など)
事業計画書を作成する
事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。
店舗の概要
店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。
メニューやコンセプト
競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。
ターゲット顧客
ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。
売上計画、収支計画
収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際にも必要となります。
各種許可の取得
食品営業許可をはじめ、消防署や警察署への各種申請・届出が必要です。
・食品営業許可
・消防署への防火管理者選任届
・警察署への深夜酒類提供飲食店営業開始届
・その他
内装工事・厨房設備の設置
コンセプトに沿って、内装工事や厨房設備の設置を行います。
スタッフ募集
必要に応じて、スタッフを募集します。
メニュー開発
コンセプトやターゲット層に合ったメニューを開発します。
開店準備
食材や備品を揃え、開店に向けて準備を進めます。
オープン
いよいよ開店です。
SNSでの告知や開店イベント、キャンペーンなどを実施して、認知度を高めましょう。
顧客満足度向上に努めましょう。
まとめ
飲食店開業におすすめの区、メリット・デメリットをご紹介しました。成功のためには地域特性にマッチした戦略や効果的な集客方法の導入が必要です。それらを踏まえ、飲食店開業を目指してみてください!
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