熊本市で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントは?開業の流れも含めて解説!

出店・開業

熊本市は豊かな食材と活気あふれる人情が魅力的な街です。そんな熊本で、自分のお店を構えて飲食店を開業することは、多くの方にとって夢の一つと言えるでしょう。しかし、開業には資金が必要であり、融資を利用する方も少なくありません。

そこで今回は、熊本市で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントと、開業の流れについて詳しく解説します。融資の種類や申請方法、事業計画書の作成方法など、開業準備に役立つ情報満載です。
夢を実現するために、ぜひ参考にしてみてください。

目次

熊本県の開業率は全国46位

2015年度の厚生労働省の調査によると、飲食店を含む熊本県の開業率は5.3%と全国で13位です。また廃業率は3.2%で、全国で43位となっています。

まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!

融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。

融資

融資は、金融機関から借り入れを行うことです。利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。

補助金

補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。

助成金

助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

資金調達の主体

融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など

返済の必要性

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

利子

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

申請の難易度

融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い

資金の使い道

融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る

事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。

熊本市で利用可能な融資・補助金・助成金とは?

熊本市で飲食店を開業する際、資金調達として融資・補助金・助成金の活用を検討されている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、熊本市で利用可能な融資・補助金・助成金について、それぞれ詳しく説明します。

融資

熊本市制度融資

熊本市が独自に設けている融資制度です。
対象者:熊本市内の中小企業者
融資限度額:3,000万円
金利:1.85%~
期間:7年以内
用途:設備資金、運転資金

熊本市新型コロナウイルス関連利子補給

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市内事業者向けの利子補給制度です。
対象者:熊本市新型コロナウイルス経営改善資金(伴走支援型)を利用した市内事業者
補助内容:借入時から当初1年間の支払利子を補助
申請時期:毎年1月~12月にお支払いの利子について翌年1月~2月末までに市へ申請

その他の融資制度

日本政策金融公庫や民間金融機関など、熊本市以外にも様々な融資制度があります。
詳細は各機関のホームページ等でご確認ください。

補助金・助成金

熊本市創業支援金

熊本市内に新規に事業を立ち上げた事業者に対して、必要経費の一部を助成する制度です。
対象者:熊本市内 における創業者が対象
助成額:最大50万円
用途:事業計画策定費用、設備購入費用、人件費等

熊本市事業再構築等支援補助金

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市内事業者向けの支援補助金です。
対象者:熊本市内における事業者が対象
助成額:最大100万円
用途:事業再構築計画策定費用、コンサルティング費用、設備導入費用等

その他の補助金・助成金

熊本県や国が実施している補助金・助成金制度もあります。
詳細は各制度のホームページ等でご確認ください。

※こちらは2024年2月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。

融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは

熊本市で飲食店を開業する際に融資を利用する際、以下の点に注意が必要です。

計画的な資金調達

融資は返済義務があるため、計画的な資金調達が必要です。
・必要資金を正確に把握
・返済計画を立て、無理のない返済額を設定
・事業計画書を作成し、事業の収益性を明確に

融資制度の理解

熊本市には様々な融資制度があります。
・制度内容やメリット・デメリットを理解
・自身の事業に合った制度を選択

必要書類の準備

融資を受けるには、以下の書類が必要です。
・事業計画書
・資金計画書
・損益計算書、貸借対照表
・定款、登記簿謄本
その他、必要に応じて各種証明書
事前に必要書類を確認し、準備しておきましょう。

金融機関との事前相談

融資を受ける前に、金融機関との事前相談が重要です。
・事業内容や資金調達計画について説明
・融資の可否や条件について確認

融資後のフォロー

融資を受けた後も、定期的に金融機関へ事業状況を報告する必要があります。
・融資の条件を守る
・信用関係を築く
これらのポイントを意識することで、スムーズに融資を受け、開業後の事業運営を安定させることができます。

熊本市で開業する際の費用の相場とは?

熊本市で飲食店を開業する際の費用は、店舗の規模や業態、立地などによって大きく異なります。
ここでは、一般的な飲食店を開業する際の費用の相場を、初期費用と運転費用に分けて詳しく説明します。

初期費用

店舗取得費用

テナント契約の場合:
敷金:1~2ヶ月分の賃料
礼金:1~2ヶ月分の賃料
仲介手数料:賃料の1ヶ月分
改装費:50万円~300万円

居抜き物件の場合:
譲渡金:100万円~500万円
改装費:50万円~300万円

設備費用

厨房機器:100万円~500万円
客席設備:50万円~200万円
厨房用品:50万円~100万円
その他:50万円~100万円

許認可取得費用

食品営業許可:1万円~3万円
酒類販売免許:10万円~30万円
その他:5万円~10万円

開業準備費用

広告宣伝費:50万円~100万円
人件費:50万円~100万円
その他:50万円~100万円

その他費用

保険料:10万円~30万円
顧問料:10万円~30万円
その他:5万円~10万円

合計300万円~1500万円

テナント契約の場合:300万円~2000万円
居抜き物件の場合:200万円~1500万円

運転費用

賃料:月額10万円~30万円
人件費:月額20万円~50万円
食材費:売上高の30%~40% 
光熱費:月額10万円~20万円
その他経費:月額10万円~20万円
広告宣伝費:売上の5%~10% 
消耗品費:売上の5%~10%
雑費:売上の5%~10%

合計月額70万円~150万円

売上の70%~80%と言われています。

開業資金の目安

開業資金は、初期費用と運転資金を合わせた金額になります。
小規模店舗:500万円~1,000万円
中規模店舗:1,000万円~2,000万円
大規模店舗:2,000万円~
熊本市で飲食店を開業する際の費用は、店舗の規模や業態、立地などによって大きく異なります。

上記はあくまでも目安であり、実際の費用は個々の状況によって異なるため、詳細な費用計画を立てることが重要です。

熊本市で開業する際の資金調達の方法

熊本市で飲食店を開業する際には、様々な資金調達方法があります。
以下では、主な資金調達方法とそれぞれのメリットとデメリットについて詳しく説明します。

自己資金

自己資金は、最も確実な資金調達方法です。
メリット:返済義務がない、金利負担がない
デメリット:他の資金調達方法に比べて調達できる金額が限られる

融資

金融機関から融資を受ける方法です。
メリット:自己資金よりも多くの資金を調達できる
デメリット:返済義務がある、金利負担が発生する

主な融資機関は以下の通りです。
日本政策金融公庫:創業融資制度など、創業・小規模事業者向けの融資制度を多数用意
銀行:事業性融資、個人向けローンなど
信用金庫:事業性融資、個人向けローンなど
商工会議所:融資制度や創業支援プログラム

補助金・助成金

国や自治体が事業者に対して行う支援金です。
メリット:返済義務がない
デメリット:採択率が低い、申請手続きが煩雑

熊本市では、以下の補助金・助成金制度があります。
熊本市創業支援金:新規に事業を立ち上げた事業者に対して、必要経費の一部を助成
熊本市新型コロナウイルス関連利子補給:新型コロナウイルス感染症の影響を受けた市内事業者向けの利子補給制度

クラウドファンディング

インターネットを通じて多くの人から資金を集める方法です。
メリット:多くの人から資金を集められる、事業の認知度を高められる
デメリット:目標金額に達しない可能性がある、リターンを準備する必要がある

その他

ファクタリング:売掛金を第三者に売却して資金調達する方法
リース:設備などをリース契約で利用する方法

日本政策金融公庫を利用する

日本政策金融公庫は、創業・小規模事業者向けの融資制度を多数用意している政府系金融機関です。
熊本市にも支店があり、飲食店開業向けの融資制度も充実しています。
主な融資制度は以下の通りです。

新創業融資制度:創業2年以内(7年以内)の事業者向け
小規模事業者向け融資制度:創業7年以上の小規模事業者向け
新型コロナウイルス感染症特別対応資金:新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者向け

※こちらは2024年2月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。

熊本市で開業する際の実際の開業までの流れを解説

熊本市で飲食店を開業する際には、以下の流れで準備を進めることをおすすめします。

コンセプト・業態の決定

・自分がどのようなお店を作りたいのか、ターゲット層は誰かなどを明確にする
・競合店の調査を行い、差別化できるポイントを見つける

立地の選定

・ターゲット層やコンセプトに合った立地を選ぶ
・家賃、客数、競合店などを考慮する

資金計画の作成

・開業費用、運転資金を算出する
・資金調達方法を検討する

事業計画書を作成する

事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。

店舗の概要

店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。

メニューやコンセプト

競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。

ターゲット顧客

ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。

売上計画、収支計画

収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。

事業計画書は、金融機関から融資を受ける際だけでなく、物件探し、行政手続きなど、開業後の運営にも必要となりますので、しっかりと練ることが重要です。

物件探し・契約

・希望に合った物件を見つける
・賃貸借契約を締結する

内装工事

コンセプトに合った内装を設計・施工する

設備・備品の購入

厨房設備、客席設備、食器などを揃える

各種許可申請

食品衛生許可、営業許可など必要な許可を取得する

採用・教育

スタッフを募集・採用し、教育を行う

メニュー開発

コンセプトに合ったメニューを開発する

開業準備

販促活動、ホームページ作成などを行う

開業

無事に開業

開業後の運営

・顧客満足度の向上
・売上管理、コスト管理
・従業員教育

熊本市で飲食店を開業するメリット

地域の特産品

周辺には豊富な農産物や水産物があります。地産地消を意識したメニュー作りが出来ます。

地域の人口密度

九州有数の都市であり、地域の人口密度が高いため、多くの潜在顧客が存在します。

地域の活性化

地域経済の活性化に貢献できる点もメリットです。飲食店の開業により雇用が生まれ、地域の活性化につながります。

観光客の増加

熊本城など、多くの観光名所があります。特に熊本地震の復興で注目度が高まっています。

熊本市で飲食店を開業するデメリット

人材確保の難しさ

飲食業界では人手不足が深刻な課題となっており、適切なスタッフを確保することが難しい場合があります。

季節的な需要の変動

観光地として知られる熊本市では、季節やイベントによって需要が大きく変動する傾向があります。シーズンごとの需要の変化に対応しましょう。

地域経済の影響

地域経済が好調でない場合、消費者の購買力や飲食店への支出が減少する可能性があります。

自然災害のリスク対応

地震などの自然災害が発生しやすい地域であり、それによる被害や影響を考慮する必要があります。

熊本市で開業する際の開業資金を抑えるコツとは

熊本市で飲食店を開業する際、資金を抑えることは重要な課題です。
以下では、開業資金を抑えるためのコツをいくつか紹介します。

中古品やDIYを活用する

・厨房設備や客席設備は中古品を利用
・内装工事の一部をDIY
・テーブルやイスを自分で制作

テナント料を抑える

・駅から離れた場所や繁華街を外れた場所を選ぶ
・居抜き物件を利用
・フリーレントスペースを利用

人件費を抑える

・夫婦・家族経営
・学生アルバイトを活用
・セルフサービス方式を取り入れる

開業準備を自分で行う

・ホームページやSNSは自分で制作
・宣伝広告は口コミやSNSを活用
・行政手続きは自分で行う

設備をリースする

・厨房設備や客席設備をリース契約で利用
・初期費用を抑えられる
・最新設備を導入できる

クラウドファンディングを活用する

・開業資金の一部をクラウドファンディングで調達
・事業の認知度を高められる

補助金・助成金の活用

・熊本市や国の補助金・助成金を活用

無料サービスの活用

・行政機関や商工会議所が提供する無料相談サービス
・無料の会計ソフト

中古厨房機器販売店

・熊本市内には中古厨房機器販売店が複数存在
・比較的安価に厨房機器を揃えられる

テンポスでは多くの中古商品を取り揃えております。

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まとめ

熊本市で飲食店を開業する際には、自己資金と合わせて融資を活用することで、資金調達の幅を広げられます。
しっかりとした事業計画と返済計画を立て、複数の金融機関を比較検討することで、自分に合った融資を見つけることが重要です。

計画的な準備で、夢の飲食店開業を実現しましょう!
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