富山県で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントは?開業の流れも含めて解説!

出店・開業

富山県は豊かな自然と新鮮な食材に恵まれた土地柄、近年は観光客も増加しており、飲食店開業のチャンスが広がっています。しかし、開業には資金が必要不可欠です。そこで今回は、富山県で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントと、開業までの流れを詳しく解説します。

目次

富山の開業率は全国41位

2015年度の厚生労働省の調査によると、飲食店を含む富山の開業率は3.7%と全国で41位です。また廃業率は3.5%となっています。

富山県の開業率は全国的にみても低い数字です。富山県は、人口減少や高齢化が進んでおり、起業を目指す動機が弱いことが原因と考えられます。また、県民性として保守的であるという意見もあります。

以下に、富山県の開業率が低い理由をまとめます。
・人口減少や高齢化による起業志向の低下
・保守的な県民性による起業への抵抗感
富山県で起業を目指す方は、これらの理由を理解した上で、成功するための戦略を立てることが重要です。

まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!

融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。

融資

融資は、金融機関から借り入れを行うことです。利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。

補助金

補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。

助成金

助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

資金調達の主体

融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など

返済の必要性

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

利子

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

申請の難易度

融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い

資金の使い道

融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る

事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。

富山県で利用可能な融資・補助金・助成金とは?

富山県で飲食店を開業する際に利用可能な融資・補助金・助成金は、大きく分けて以下の3種類があります。

富山県で利用可能な融資

富山県で利用可能な融資制度には、以下のようなものがあります。

富山県創業支援資金

融資対象:創業する方、創業後3年以内の中小企業者
融資額:最大300万円
金利:年利2.0%(固定)
担保・保証人:不要
用途:事業資金

富山県新事業創出支援資金

融資対象:革新的・独創的な事業を展開する中小企業者
融資額:最大1,000万円
金利:年利1.0%(固定)
担保・保証人:原則不要
用途:事業資金

富山県信用保証協会

融資対象:中小企業者
融資額:最大3億円
金利:金融機関によって異なる
担保・保証人:必要
用途:事業資金

富山県で利用可能な補助金・助成金

富山県ワクワクチャレンジ創業支援事業

補助対象:富山県内で創業する方
補助額:最大100万円
補助内容:創業計画書作成費、設備費、人件費など
申請時期:随時

とやまUIJターン起業支援事業

補助対象:富山県へ移住して起業する方
補助額:最大200万円
補助内容:創業計画書作成費、設備費、人件費など
申請時期:随時

富山市中心市街地活性化事業補助金

補助対象:富山市中心市街地で新規出店する方
補助額:最大300万円
補助内容:店舗改修費、設備費、販促費など
申請時期:年度ごと

これらの制度を活用することで、資金負担を軽減し、スムーズに開業することができます。
上記以外にも、富山県内市町村が独自に実施している融資・補助金・助成金制度があります。詳細は各市町村のホームページを確認してください。

※こちらは2024年1月10日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。

融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは

富山で融資を受ける際に気を付けるべきポイントは、以下のとおりです。

計画書をしっかりと作成する

融資を受けるためには、事業計画書を作成する必要があります。計画書には、事業内容、資金計画、収益計画などを具体的に記載する必要があります。計画書がしっかりしていなければ、融資を受けることが難しくなります。

必要書類を漏れなく準備する

融資を受けるには、必要書類を準備する必要があります。必要書類は金融機関によって異なりますが、一般的には以下の書類が必要です。
・事業計画書
・資金計画書
・収益計画書
・履歴書
・財務諸表
・事業用不動産の登記簿謄本
・見積書
・許可証
必要書類を漏れなく準備しておけば、審査がスムーズに進みます。

早めに相談・申請する

融資の審査には時間がかかります。開業までに必要な資金を確保するためには、早めに相談・申請することが大切です。

金利や返済条件を理解し比較検討する

金利や返済条件は金融機関によって異なります。複数の金融機関を比較して、自分に合った金融機関を選ぶことが大切です。

融資担当者に相談する

融資に関する疑問点は、融資担当者に相談しましょう。融資担当者は、融資を受けるためのアドバイスをしてくれます。

富山県で融資を受ける際に気を付けるべきポイントは、上記の通りです。これらのポイントを押さえておくことで、スムーズに融資を受けることができます。

富山県で開業する際の費用の相場とは?

富山県で飲食店を開業する際の費用は、店舗規模や形態、設備の充実度などによって大きく異なりますが、以下に一般的な費用の相場をご紹介します。

初期費用

物件取得費

居抜き物件:100万円~300万円
新規物件:300万円~1,000万円

内装工事費

居抜き物件:50万円~100万円
新規物件:100万円~300万円

設備費

厨房機器:50万円~100万円
テーブル・椅子:50万円~100万円
食器・調理器具:20万円~50万円

その他

許可申請費:10万円~30万円
宣伝広告費:50万円~100万円

運転資金

賃料: 月額5万円~20万円
人件費: 月額10万円~20万円
食材費: 月額20万円~50万円
光熱費: 月額10万円~20万円
その他: 月額10万円~20万円

合計:800万~3,000万

初期費用: 500万円~2,000万円
運転資金: 300万円~1,000万円

富山県は、地価や人件費が比較的安いため、他の地域と比べて開業費用を抑えやすいと言われています。

富山県で開業する際の資金調達の方法

富山県で飲食店を開業する際には、自己資金以外にも様々な方法で資金を調達することができます。以下に、代表的な方法をご紹介します。

融資

金融機関

銀行、信用金庫、信用組合などの金融機関から融資を受けることができます。
融資を受けるためには、事業計画書や資金計画書などの書類を準備し、審査を受ける必要があります。
金利や返済条件は金融機関によって異なります。

日本政策金融公庫

中小企業や創業者を支援するために設立された金融機関です。
無担保・無保証で融資を受けられる制度もあります。
金利は比較的低く、返済期間も長めに設定されています。
後ほど詳しく説明します。

補助金・助成金

国や自治体が実施している補助金・助成金制度を活用することができます。
補助金・助成金には、創業支援、設備投資支援、人材育成支援など様々な種類があります。
申請には、書類作成や審査が必要となります。

クラウドファンディング

インターネットを通じて多くの人から資金を集める方法です。
プロジェクトの内容やリターンを公開し、支援を募ります。
成功すれば、資金調達だけでなく、宣伝効果も期待できます。

自己資金

開業資金の一部または全部を自己資金で賄う方法です。
自己資金が多いほど、融資の審査が通りやすくなります。
開業前に十分な貯蓄をしておきましょう。

日本政策金融公庫について

日本政策金融公庫は、中小企業や創業者を支援するために設立された金融機関です。

飲食店開業向けの融資制度

新創業融資制度
創業する方または創業後2期以内の方を対象とした融資制度です。
最大2,000万円まで融資を受けることができます。
無担保・無保証で融資を受けることができます。

小規模事業者向け創業・事業再構築等資金
500万円以下の融資を受けられる制度です。
比較的審査が通りやすいのが特徴です。

融資を受けるための条件

・事業計画が明確であること
・返済能力があること
・担保・保証人がいること(場合によっては不要)

※こちらは2024年1月10日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。

・資金調達方法は、個々の状況によって異なります。
・複数の方法を組み合わせることで、必要な資金を調達することができます。
・開業前に、十分な資金計画を立てることが重要です。

富山県で飲食店を開業する際には、上記の情報を参考に、自分に合った方法で資金調達を進めてください。

富山県で開業する際の実際の開業までの流れを解説

富山県で飲食店を開業する際には、以下の流れで進めていくのが一般的です。

コンセプト・業態の決定

自分が提供したい料理やサービス内容を明確にします。
ターゲットとなる顧客層を設定します。
競合店を調査します。
サービス内容や、顧客層の設定を考え、競合店の調査を行うことで、物件の選定方針が決まったり、コンセプトなどが決まったりしていくので早めに行いましょう。

事業計画書を作成する

事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。

店舗の概要

店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。

メニューやコンセプト

競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。

ターゲット顧客

ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。

売上計画、収支計画

収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。

事業計画書は、金融機関から融資を受ける際にも必要となります。

物件の選定

コンセプトに合った立地を選びます。
店舗面積、客席数などを考慮します。
賃料や設備投資費用などを確認します。

資金調達

自己資金、融資、補助金・助成金などを活用して資金を調達します。
資金計画に基づいて、必要な資金額を算出します。

許可・認可の取得

食品営業許可、酒類販売免許など、必要な許可・認可を取得します。
申請手続きには時間がかかる場合もあるため、早めに準備を進めます。

内装工事・設備導入

コンセプトに合った内装工事を行います。
厨房機器やテーブル・椅子などの設備を導入します。

メニュー開発

提供する料理やドリンクのメニューを開発します。
原価計算や価格設定を行います。

スタッフ募集・採用

必要に応じてスタッフを募集・採用します。
従業員教育を行います。

開業準備

開業前の告知・宣伝を行います。
スタッフの研修を行います。
開業に必要な備品を準備します。

開業

計画通りに開業できるよう、準備を進めます。
開業後は、顧客満足度向上に努め、安定経営を目指します。

上記の各ステップにおいて、専門家のアドバイスを受けることがおすすめです。

富山で飲食店を開業するメリットデメリット

メリット

新鮮な食材を活かした料理で勝負できる

富山湾の白エビやホタルイカ、黒部峡谷の鱒など、豊富な海の幸や山の幸に恵まれているので、新鮮な食材を使った料理で勝負できます。

観光客の需要を狙える

世界遺産の白川郷や五箇山など、歴史と文化を感じる観光地が多いです。そのため、観光客の需要を狙った飲食店を開業できます。

競合店が少ない

人口減少や高齢化が進んでいるため、飲食店の競争が激しくはありません。そのため、競合店が少ない地域で開業できます。

コスト面のメリットがある

地価や人件費が比較的安いです。そのため、コスト面のメリットを享受できます。

地域密着型の経営がしやすい

温かい人情が残る地域です。そのため、地域密着型の経営がしやすいです。例えば、地元の食材を使った料理を提供したり、地域のイベントに参加したりすることで、地域に根ざした店舗づくりができます。

富山県で飲食店を開業する際には、これらのメリットを踏まえて、事業計画を立てることが大切です。

デメリット

人口減少や高齢化による需要の減少

人口減少や高齢化が進んでおり、人口は2030年までに100万人を下回ると予想されています。そのため、飲食店の需要も減少する可能性があります。

冬場の寒さが厳しい

冬場の寒さが厳しい地域であり、最低気温がマイナス10℃を下回ることもあります。そのため、冬場の集客が難しくなる可能性があります。

地元の食材にこだわるとコストが高くなる

新鮮な食材が豊富に揃う地域です。しかし、地元の食材にこだわると、輸入食材よりもコストが高くなる可能性があります。

観光客の需要が季節によって変動する

世界遺産の白川郷や五箇山など、多くの観光地がある地域です。しかし、観光客の需要は季節によって変動するため、オフシーズンの経営が難しくなる可能性があります。

人材の確保が難しい

人口減少や高齢化が進んでおり、人材の確保が難しい地域です。そのため、人件費の削減が難しくなる可能性があります。

富山で飲食店を開業する際には、これらのデメリットを理解した上で、事業計画を立てることが大切です。

富山県で開業する際の開業資金を抑えるコツとは

富山県で飲食店を開業する際には、初期費用と運転資金を抑えることが重要です。以下に、具体的なコツをご紹介します。

初期費用を抑えるコツ

物件の立地や規模は、開業資金に大きく影響します。立地がよく、規模が大きい物件は、賃料や内装工事費が高額になるため、開業資金を抑えたい場合は、立地や規模を検討しましょう。

居抜き物件を利用する

新規物件よりも費用を抑えることができます。
内装工事の手間と費用を省くことができます。

中古の設備を購入する

新品よりも費用を抑えることができます。
程度の良い中古品であれば、問題なく使用できます。

DIYで内装工事を行う

業者に依頼するよりも費用を抑えることができます。
自分のイメージ通りの空間を作ることができます。

開店当初は必要最低限の設備で始める

売上が安定してきたら、徐々に設備を充実させていきましょう。

友人や家族に協力を依頼する

内装工事や開店準備を手伝ってもらうことで、費用を抑えることができます。

運転資金を抑えるコツ

食材をまとめて購入する

業者との交渉により、単価を下げることができます。
食材をまとめ買いすることで、保存料や送料を抑えることができます。

人件費を抑える

開店当初は、アルバイトをパートで雇いましょう。
家族での経営を検討してもよいでしょう。

家賃を抑える

駅から少し離れた場所を選びましょう。
坪単価が安いエリアを選びましょう。

光熱費を抑える

省エネ設備を使用しましょう。
電気・ガス会社を比較して、料金プランを見直しましょう。

販促費を抑える

SNSや口コミを活用して宣伝しましょう。
無料のクーポンサイトを利用しましょう。

中古やDIYを利用する

中古の物件や厨房機器

中古の厨房機器やテーブル・椅子は、インターネットやリサイクルショップで購入することができます。

テンポスでは多くの中古商品を取り揃えております。

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DIYで内装工事を行う

事前にしっかりと計画を立て、必要な工具や材料を準備しておくことが重要です。

その他

開業前に十分な資金計画を立てることが重要です。
複数の方法を組み合わせることで、開業資金を大きくを抑えることができます。
富山県は、地価や人件費が比較的安いため、他の地域と比べて開業費用を抑えやすいと言われています。

上記の情報を参考に、計画的に開業準備を進めてください。

まとめ

富山県で飲食店を開業する際には、融資制度や補助金・助成金などを活用し、資金調達をスムーズに進めましょう。計画書をしっかりと作成し、必要書類を漏れなく準備することで、融資審査をスムーズに進めることができます。専門家のアドバイスを受けながら、計画的に準備を進めて、成功を目指しましょう。

開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。

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