新型コロナ感染症の5類移行やインバウンド観光客の増加により、外食産業に活気が戻りつつあります。
しかしコロナの爪痕は深く、いつ次の波が訪れるかもしれない状況で大人数での宴会やランチは控えているという方も多いと思います。まだしばらくWithコロナの状況は続くと見て良いでしょう。
このような状況でグループや宴会の需要に重心を置いた飲食店の開業はリスクが大きいと言えます。
一方でコロナ明けの開放感もあり外食需要は増加しており、グループが1人や2人に分散している可能性があります。
テーブル席が多く組人数が3以上のグループ客を主なターゲットとする店舗より、カウンター席や2人席が多く組人数が2以下のグループを主なターゲットとする店舗のほうがリスクが少ない、すなわち成功する確率が高いと言えるのではないでしょうか?
この記事では、Withコロナ時代に狭小店舗で開業して成功するためのポイントを解説します。
目次
狭小店舗のメリットとデメリット
狭小という言葉に良くないイメージを持つ方もいると思いますが、次に挙げるようなメリットが存在します。
一方でデメリットも存在します。
ターゲットとする客層や理想とするお店をできるだけ明確にイメージして、合う合わないを判断しましょう。
メリット
立地
広くなくて良いイコール物件を探しやすいというメリットがあります。
経費
不動産の賃貸料、人件費などの経費が安く済みます。
運営
バイトを雇わなくて済むなら教育やシフトで頭を悩ませる必要がなくなります。
接客
オープンキッチンを採用することが多く、客との距離が近くなります。
料理風景を見せて音やにおいを売りにしたり、客とのコミュニケーションやおいしそうに食べている姿を見れることに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。
デメリット
狭いこと、テーブル席が少ないことで宴会などの予約需要は低くなります。
予約があれば売り上げの予定を立てやすくなります。
それが無いことに不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
開業前の準備
空いている場所があればどこでも開業して良いかというと、そうではありません。
成功して長く続けたいなら、開業前の準備がとても重要です。
開業場所のリサーチは入念に!
場所選びは最重要ポイントです。近所の施設、時間帯別の人通りやライバル店の客入りと客層は確認しておきましょう。
開業したのに閑古鳥という悲劇を避けたいなら、ビジネスマンや大学生の多い場所を選ぶことが重要です。
人通りの確認だけでは、ただ通り過ぎているだけの可能性があります。
必ず既存店への昼や夜の客入りを見て判断しましょう。
また、道路に面した場所は集客に向いていますが、ビルなどの施設内の場所にはトイレの設置義務を代用できるというメリットがあります。
清掃、ニオイ、感染症対策、その他トラブルの心配がなくなり、ワンオペの場合は特に重視すべき点かと思います。
できるだけ手間を減らすための工夫をしよう
客の回転率を重視するか、客単価を重視するかで若干方針が異なります。
共通
・カウンターキッチンで配膳は最短で
・メニューは手間や場所をとらないものにしましょう
冷蔵庫や冷凍庫の容量が小さいため、取り扱う食材の種類の増加は手間や品切れの原因になります
調理器具についても置ける機材の種類や大きさに制限がかかります
同じ食材、調理方法、トッピング違いでメニューのバリエーションを増やす工夫をしましょう
回転率重視の場合
代表的な業態はラーメンや立ち食いソバ、丼ものなどですね。
客もスピードを求めていることが多く、できるだけ接客の手間を省き調理の手を止めないことが大事です。
・券売機を設置しましょう
POSなどのついた高機能な機種でなくとも良いですが、高額紙幣の両替や電子決済はあると良いですね
・ウォータークーラーを設置してお冷はセルフサービス
・テーブル拭きもセルフサービス
・席は背もたれをつけず長居しづらい形状にしましょう
・洗い物がたまりがちなら食洗器の導入を検討しましょう
アンダーカウンタータイプの食洗器は小型で導入しやすいサイズです
食洗器の導入を見越して、あらかじめ食器類は食洗器可のものを選びましょう
テンポスでは様々な業務用厨房機器を新品、中古で取り揃えております
客単価重視の場合
代表的な業態はバー、寿司、イタリアンなどでしょうか。
手間は省きつつもムードや雰囲気を大事にしたいですね。
気持ち良い空間を作り長居してもらいつつ、注文を増やして客単価を上げます。
・席は背もたれをつけるなど長居したくなる形状にしましょう
・狭い空間で売りとなるアルコール類やネタをいかに魅せるかも重要です
飲食店向けの内装工事で実績のある業者や豊富な器材の取り扱いのある業者に相談しましょう
テンポスでは飲食店向けの家具や食器も新品、中古で種類豊富に取り揃えております
悩んだら他のお店を参考にしよう
例えば駅の立ち食いソバ店など、長く続いていそうな狭小店舗を見つけたら観察してみましょう。
これまでお話しした工夫が詰まっています。
ワンオペ営業の注意点
コロナ感染、事故による負傷、身内の不幸など、どうしても突然お休みせざるをえないときがあると思います。
しかし、ラーメン店ならスープに毎日火を入れる必要があったり、当日消費できなければ廃棄になる生鮮食材があるかもしれません。
後で捨てれば済むだけの話なら良いのですが、においや衛生などの面で周囲に迷惑をかけてしまうと、後々問題となる可能性があります。
その日だけ代理で営業できるスタッフがいれば良いのですが、そうそう都合良くはいきません。
もしもの時にどうするか、考えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?これから開業を考えている方に参考になる情報が一つでもあれば幸いです。