飲食店の開業時に必要な厨房機器を、テンポスバスターズの専門スタッフがご紹介!厨房レイアウト作成時のポイントも紹介します。
また、今回は、厨房レイアウト作成時の基本とポイント!保健所の検査に必要な厨房機器について深堀し、最後に、「これはありがたい。」と思っていただける、各エリアごとに異なる保健所など検査の問合せ先一覧をダウンロードできる便利な「コンテンツ」をご紹介します。
目次
関東地区で飲食店を開業するのに必要な保健所の検査内容とは
関東地区で飲食店を開業する場合、保健所の検査内容は以下のようなものが一般的ですが、地域によって若干の違いがある場合もあります。具体的な要件については、開業を予定している市区町村の保健所に直接確認することをおすすめします。
1.衛生管理計画の提出
飲食店の経営者は、衛生管理計画書を作成し、保健所に提出する必要があります。この計画書には、食品の取り扱い方法、食品の保存・調理・提供方法、従業員の衛生管理などが含まれます。
2.衛生状態の確認
保健所の職員が飲食店を訪れ、施設の衛生状態を確認します。清潔な厨房や調理器具、食品の保存方法、ゴミの処理方法などがチェックされます。
3.食品衛生の知識や従業員の衛生管理
飲食店の従業員は、食品衛生に関する基本的な知識を持っている必要があります。保健所では、従業員の衛生管理や衛生教育の実施状況を確認します。
4.食品の衛生状態の確認
提供される食品の衛生状態も検査の対象となります。食材の購入元の管理状況や保存方法、食材の表示・表示期限の確認などがチェックされます。
5.排水・廃棄物の処理
飲食店は、排水や廃棄物の処理方法についても規定を守る必要があります。保健所では、これらの処理方法が衛生基準に適合しているかどうかを確認します。
6.営業許可の取得
検査が合格した場合、保健所から営業許可が交付されます。営業許可を受けることで、飲食店の営業を開始することができます。
これらは一般的な検査項目ですが、地域や業態によって要件が異なる場合もあります。開業を予定している市区町村の保健所に直接相談して、具体的な検査内容や手続きについて詳細な情報を入手することが重要です。保健所のウェブサイトや窓口に問い合わせるか、直接面談して相談することをおすすめします。
また、飲食店の開業には他にも以下のような要件が一般的に求められます。
飲食店の開業に求められる5つの要件
1.営業許可申請書の提出
営業許可を取得するためには、市区町村の保健所に営業許可申請書を提出する必要があります。申請書には、店舗の所在地や営業形態、営業時間などの情報が含まれます。
2.食品衛生責任者の指定
飲食店では、食品衛生に関する責任者を指定する必要があります。食品衛生責任者は、食品の衛生管理や従業員の教育などを担当します。
3.消防設備や安全対策の確認
関東地区では、消防法に基づく消防設備や安全対策の確認も求められます。消防署との連絡や検査が必要な場合もあります。
4.売上申告や税金の手続き
飲食店の経営には、売上申告や税金の手続きも必要です。地方自治体や税務署の規定に従って申告や納税手続きを行う必要があります。
5.契約や商業登記の手続き
開業にあたっては、賃貸契約や商業登記の手続きも必要です。店舗の賃貸契約を取り交わしたり、商業登記を行ったりすることで、法的な形式を整えることができます
これらは一般的な開業手続きの一部です。具体的な要件や手続きは、地域や業態によって異なる場合があります。開業を予定している地域の市区町村役場や関連する機関に相談し、詳細な情報を入手してください。
保健所の検査に必要な厨房機器は揃っているかが大切
飲食店を開業する場合には、必ず保健所の検査が必要です。
最近では、スケルトン状態の物件を取得して1から内装工事をするよりも、もともと飲食店だった居抜き物件を取得し、必要な機材が揃っている状態でスタートするという飲食オーナーさんも多くいらっしゃいます。
もともと営業していた店の機材が残っているのだから、保健所の検査はすぐに通ると考えるオーナーさんもいるかもしれませんが、それは危険です。
厨房に関しては、食品を衛生的に保つための必要最低限の設備があるのか?という観点で保健所のOKが出なければお店を開けることができません。
保健所の検査基準について、ポイントを絞って解説していきます。
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冷蔵庫、冷凍庫の選び方
飲食店を営業する上で、冷蔵庫、冷凍庫の役割は食材の鮮度を保つだけではなく、食品の安全面、衛生面においても必要不可欠なものになり、設置義務があります。
具体的には以下の基準があります。
1. 営業時間内で使用する冷蔵庫、冷凍庫は厨房の区画内に設置しなければならない。
冷蔵庫、冷凍庫の機能は主に、食材を冷やして保管することですが、使用する用途に応じてサイズや設置場所は変わります。
食材を保管して仕込みの段階でしか使用しない場合や、蓋付きのドリンク保管のみであれば、厨房区画外に設置しても問題はありません。
しかし、営業時間内に食材を取り出すことがある場合は、厨房区画内に設置していなければ保健所の検査基準違反となります。
合わせて読み取れることは、明確にここからが厨房区画で、ここからが客席であるということがわかるような作りになっていなければならないということが言えます。
2. 温度計がついていなければならない。
また、冷蔵庫、冷凍庫がただ設置されていても、冷えていなければ意味がありません。
冷えているかを常に確認できる状態として「冷蔵庫、冷凍庫に温度計がついているかどうか」が検査基準となります。
業務用の冷蔵庫、冷凍庫は温度がデジタル表示で見れるものが一般的ですので、温度表示のランプなどが壊れていなければ問題ありません。
ただ、小型の冷凍ストッカーや家庭用冷蔵庫には温度計がついていないケースもあるので、その場合は温度計だけ別で購入しなければなりません。
居抜きで入居した場合には、冷蔵庫、冷凍庫がちゃんと冷えるのかを確認したら、その温度計がついているかもしっかり確認しましょう。
シンクの選び方について
飲食店の厨房で冷蔵庫と同様に、必要不可欠なものといえばシンクです。
保健所の検査基準としては以下の通りです。
1. 厨房に最低2槽以上のシンクがないといけない
シンクの用途は主に二つあります。
食材を洗うため、食器や調理道具を洗うための2パターンになります。
原則として2槽必要なのはそれぞれの用途に対して1槽ずつ必要ということになります。
なぜ同じシンクではダメなのかというと、食材を洗った汚水で食器や調理道具が汚れてしまい、不衛生になってしまうことを防ぐという意味があります。
シンクのサイズは指定があり、1槽あたり幅45cm以上、深さ18cm以上、奥行36cm以上でなければなりません。
また消毒や洗浄のために温水を使えるということも、保健所の検査を通すためには必要になります。
一つ例外として、食器洗浄機を設置している場合は、それで1槽分とみなされます。
2. 厨房に従業員の手洗用シンクが必要
いくら食材や食器の衛生面に気をつけていても、厨房で働くスタッフの手が汚れていては元も子もありません。
そのため消毒設備がついた手洗用のシンクが厨房内に1つ必要になります。
こちらもサイズの指定があります。
手洗用は食材用、食器用に比べて小さく幅36cm、奥行28cm以上あれば検査は通ります。
最近では保健所の新基準として手動の蛇口式ではなく、自動センサー付の手洗器を設置することが義務付けられています。手動では衛生面で基準違反と見なされますので、居抜き物件の際は特に注意が必要です。
食器棚の選び方について
1. 食器は戸付の棚に収納する必要がある
食器に埃や油がついてしまうことを防ぐために、戸付の棚に収納することが義務付けられています。
効率を考えて、扉を外して使用している飲食店をよく見かけますが、保健所の基準によれば、食器を保管するための棚には扉がついていることが必須になります。
2. 埃が溜まりにくく、掃除がしやすい場所に設置
吊り下げ式の戸棚に食器を収納する場合には、天井と吊戸棚の間にスペースがある場合、埃が溜まりやすい設計ということで基準違反となります。
置き型の食器棚を使用する場合には、極端に背が高く、手が届かない場合も、掃除がしづらいという点で基準違反とみなされます。
厨房レイアウトの基本!大事なのはオペレーション
ここまでは、開業するために最低限必要な厨房設備について述べてきましたが、ここからは最適なレイアウトを作成するために抑えておきたいポイントをお伝えしていきます。
1. メニュー構成は決まっているか?
その店の武器となる主力メニューが何になるのかによって、必要な厨房設備が決まります。
ラーメン屋なら茹で麺機が必要になりますし、寿司屋ならネタケースが必要になるということは誰でもわかります。
ただ、主力メニューがあるということはサイドメニューもあるわけです。
ラーメンと一緒に半チャーハンを出すのか、寿司と一緒にお酒を出すのか、というところを深くまで考えていくと、必要な厨房設備が複数あがってきます。
そうなると、必然的にどこに何を配置するかを考えなければいけません。
そのため、まずメニュー構成をしっかり考える必要があります。
2. スタッフの人数は決まっているか?
メニュー構成が決まったからといって、レイアウトの作成に着手するのはまだ早いです。
厨房を何人で回すのか、ホールは何人で回すのか、というスタッフの配置ついても先に決めておく必要があります。
なぜなら、全く同じ広さの店であっても、一人で回すのか、二人で回すのかで動線が全く変わってくるからです。
3. オープンキッチンにするかクローズドキッチンにするか?
スタッフの配置を決めることと同時に、カウンターから厨房内を見れるようなオープンキッチンにするか、逆にクローズドキッチンにするかも決める必要があります。
先ほど例に挙げた、ラーメン屋や寿司屋ではオープンキッチンにした方が人気が出そうですよね。
ここは席数や業態によって向き不向きがありますのでよく考える必要があります。一般的にはオープンキッチンの方が、厨房で作業しながらお客様を見ることができたり、お客様とコミュニケーションが取れるので、少ない人数でお店を回すオペレーションに向いています。
クローズドキッチンの場合は、調理に特化した設計にしやすく、シェフが集中して調理したり、大量調理が必要なオペレーションのお店に向いています。
ここまでオペレーションが決まってから、厨房レイアウトを設計することで、やっとそのお店に合った厨房レイアウトを設計することができます。
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