飲食店を安定的に経営していくには、「経費を抑えて、売上を上げる」ことが大切です。
ひとえに経費といっても勘定ごとに細かく分類されていて、大きく4つに分けられます。
1.経営の柱とも言える社員・スタッフにかかる人件費
2.料理にかかる食材費、
3.土地にかかる不動産費
4.光熱費や運営資金にかかる費用
の4つです。今回の記事では、見直しを図ることで簡単に大幅な費用削減に繋がる「光熱費」についてご紹介します。
光熱費の中でも一番料金が高くなりやすいのは「電気料金」。この電気料金の仕組みを紹介するとともに、節約ノウハウについてもお話していきます。
目次
電力の自由化って?
「電力が自由化された」と、いろいろなメディアで目にすることがあると思いますが、具体的にはどのようなことが起きているのでしょうか。
1990年代以降、段階的に改定されていた電力の自由化ですが、元々は大手電力会社によって独占されていた電力事業への自由参入を認める制度が改革され、2016年4月に電力の小売事業が全面的に自由化されました。
それまでは、東京電力などエリアごとに決められた大手電力会社としか契約することができませんでしたが、電力自由化に伴い家庭や商店も含むすべての消費者が、電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。
ライフスタイルや環境に合わせて電力会社を選択できるため、新規開業時に最初から経費を抑えた営業が可能になります。また、電力会社を変えてみたものの「思ったより電気料金が高いな」と感じた場合にも、簡単に変更できるようになりました。
電気料金の仕組みって?
電気料金は大きく3つに分類されていて、その合計が請求されるという仕組みになっています。
①基本料金
基本料金とは電気の使用有無にかかわらず、毎月支払う料金のことで、電気を契約すること自体に発生している費用になります。
電力会社によっては基本料金がなく、最低料金を設定しているところもあります。
基本料金は契約アンペア(A)や地域によって差があります。
提供する料理数や種類、店舗の大きさをはじめ、エアコンの設置台数や厨房機器から発生する熱量、さらに客席数や業態など、さまざまな環境・要因によって必要な電気量は大きく異なってきます。
アンペア(A)によって料金は変わるので、契約した物件が何アンペア(A)になるのか確認をしましょう。
また、せっかく最新の厨房設備を入れたのに「使えない!」ということにならないよう、事前に大家さんに契約アンペア(A)の確認を入れておきましょう。
②電力量料金
電力量料金は、使用した電力量に応じて発生する料金です。電気をたくさん使えば、その分電力量料金が上がり、請求額は高くなります。
飲食店では店内環境の維持や調理など、どうしても一定期間電気を使い続けるため、料金が高くなることが想定されます。
では、どのように電力量料金は設定されているのでしょうか。
以下が計算式になります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
電力量料金=1kWhあたりの単価 × 使用電力量(kWh)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
基本の単位を「1kWh」として単価が設定され、この単価に使用した電力量(kWh)をかけて計算されます。
1kWhあたりの単価については電力会社によって異なりますが、電力を使えば使うほど単価が高くなるシンプルな構成になっています。これは「三段階料金」と呼ばれ、段階を踏んで高くなっていく仕組みです。
多くの電力会社がこの「三段階料金」で設定していますが、近年では三段階料金以外にも、電力量料金の単価が一律のプランも出てきました。
そのため、店内環境に合わせてプランを見直すことが重要になってきます。
また、電力量料金の中には「燃料費調整額」という変動型の料金も含まれます。
これは3ヵ月間の貿易統計における原油価格や液化天然ガス価格などから算出されています。調整額という名称通り、平均の燃料価格になるので毎月変動するのが特徴です。
近年、燃料高騰が話題になっていますが、電力需要の増加により液化天然ガスの需要も増え、その結果価格が高騰していることが要因のひとつになっています。
③再生可能エネルギー発電促進賦課金
再生可能エネルギー発電促進賦課金は、再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電など)を促進する仕組みである固定価格買取制度を維持するために、電気を使う全員から徴収しています。
再生可能エネルギーで発電した電気は、国が定めた「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」によって電力会社が買い取ったうえで、各企業や家庭へ供給されています。利用者は、賦課金という形で電気料金と併せて支払う、という流れになっています。
これらは国の制度として定められているので、電力会社を切り替えても減額ができない仕組みになっています。
電気料金を削減するには?
飲食店で電気料金を削減するには何をしたらいいのでしょうか。
まずは身近なところから地道に節電していくことがやはり大切になってきます。
・厨房機器を省エネ製品に切り替える
年式によっては電力量が増えている可能性があります。
・LED電球に切り替える
白熱電球の20%程度の省エネ効果が期待できます。
・こまめに電気を切る
社員、スタッフ一人ひとりの心がけが大切!
記載した節約方法はごく一部の事例です。できる取り組みから細かく始めることで、経費削減に繋がります!
そしてもうひとつ大切なのが、明細を確認し契約プランが適正なのか都度見直すことです。
テンポスフードプレイスでは電力料金の仕組みで紹介した「②電力量料金」を軽減できる提携先を紹介しています。新規で開業予定のオーナー様、すでに開業されていて固定費削減を検討中のオーナー様。
ぜひ一度、無料シミュレーション見積りで適正料金を知るところから始めましょう!
詳しくは以下をクリック!どうぞお気軽にご相談ください。