みなさまこんにちは!ブログ執筆者の自称ふーみんです。
今回は、そもそもとして、店舗物件の探し方について掘り下げて解説してまいります。これから物件を探される予定の方、今現在探している方、どちらのパターンにも有益な情報を提供できるよう、解説して参ります。
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未掲載物件も多数!物件探しのご相談から内装・厨房の手配までワンストップ対応『居抜き物件』『スケルトン物件』『事業譲渡』『M&A』を扱っており、お客様の業種に合った物件をご紹介します。
目次
店舗物件を探す条件の設定
何も考えずにいきなり物件を探し始めても、行き当たりばったりでは何も良いことはありません。まずはどんな準備をしたうえで、具体的に物件探しに取り掛かるか、改めてこちらに記載させていただきます。
初めて飲食店の場合
いわゆる脱サラや、何かしらで飲食店の世界に関わっていたけど、飲食店の経営は初めての場合、次の点を準備する必要があります。
※ラーメン店や居酒屋店をやる!と決まっている前提で。
●想定売上の設定
どのくらいの規模感で商売を進めるのか、売上規模感を決める必要があります。以前のコラムでも記載しましたが、売上の方程式は以下の式で表せます。
『売上(月商)=客単価×座席数×回転数×営業日数×座席稼働率』
最初なのでアバウトでも構わないので、月に300万くらいの売上を目指そう!と決める必要があります。そしてその売上が現実的なのか、シュミレーションする必要があります。例えばラーメン店ですと、以下の方程式で表せます。なお、座席数15席と仮定します。
『300万/月商=単価900円×15席×10回転×営業日数25日×座席稼働率90%=3,037,500円』
となります。客単価900円として、1日で150人のお客を捌き、週1定休日ですと、だいたい300万円くらいの売上に到達します。
この客単価のままですと、150人の客数というなかなかハードルが高い数字になるので、例えば夜はアルコールも含めた形態として客単価を上げて客数を少なくても済むように対応する、などの戦略が必要となります。こんな感じで数字を色々と入れ替えて、自分なりにこれならいける!という方程式を落とし込む必要があります。
●FLRの設定
次に、売上に対して経費を想定する必要があります。
コラムでも何度か記載しましたが、FLRと呼ばれる飲食店経営の経費項目です。
F=フード/食材原価、L=レイバー/人件費、R=レント/賃料の3点が重要です。
概ね、売上に対して左から30%:30%:10%の合計70%以内に収めなければ、経営の黄色信号点滅です。昨今はFとLの数値が高騰しています。
特にアルバイトはなかなか集まりません。食材の仕入先、アルバイトの募集方法、何もノーアイデアで突き進むとすぐに経営の赤信号点滅です。本当に何もアテが無い、相談してみたい等の場合、テンポスまでお気軽にお問合せください。誠意対応してまいります。
既に飲食店を経営している場合
既にお店を経営している場合、大きく2つに分かれるかと思います。
お店の経営自体は好調ですが、大家都合で泣く泣く移転しなければならない、などの場合、その店の売上・経費をそのままスライドさせれば特に問題ないかと思います。とはいえ、次のお店で本当に再現できるかは、立地等も含めて十分に検証する必要があります。
一方で、今のお店の業績不振で心機一転!新たなお店で出直そうという場合は、前だけ見るのではなく、ちゃんと後ろを振り返る必要があります。
売上方程式のうち、どの数字がダメだったのか、何を改善すればよいのか、検証しなければなりません。また、FLRの数字もきっちり検証する必要があります。
人件費が無駄に多すぎたのか、食材原価が高すぎたのか・・・色々と見直す項目はあるはずです。この機会に、何が出来て何が出来なかったのか、色々と振り返る作業を必ず行ってください。
店舗物件を探す条件の設定
色々と自分なりにシュミレーションし、これならOK!となりましたら、具体的に物件を探す段階となります。とは言え、やみくもに探すのではなく、不動産会社とのやり取りも含め、物件を探すにあたり、条件を決める必要があります。以下で条件設定について記載します。
希望賃料
以前のコラムでも記載の通り、賃料はFLRのR/レントに想定し、売上の10%以内を目安とします。お店の売上を月商300万とするならば、毎月払う賃料は30万以内を目安とします。よって対応する不動産会社に対しては賃料30万以内を希望しますと伝える必要があります。
とは言え、賃料は安いが良いのが当然の一方で、安いと良い物件が出てこないという現実もあります。良い物件は賃料も高いのです。
なぜならば、その物件ならば良い売上を稼げる確率が高いからです。まずは30万なら30万円で物件を探してみる。
万一、物件情報がイマイチななぁ、、となった場合、賃料水準を引き上げる必要があるかもしれません。この場合、闇雲に引き上げるのではなく、売上方程式に基づいて、本当にその分の売上向上が可能なのかを検証する必要があります。
検証の結果、行けそう!ならば、希望賃料30万から40万へ希望賃料を引き上げて、改めて物件探しを行う流れとなります。
希望エリア
どの場所に出店するか、想定売上に到達するか否かを決める非常に重要なポイントです。
何度かコラムにも記載しておりますが、例えばラーメン店といっても、ガッツリ系か女性客モターゲットにインスタ映えも意識するのかで、出店すべき立地はことなります。男子大学生が多く集まる街に女子向けインスタ映えするお店を出したところで、なかなか想定通りにはならないでしょう。
また、オフィス街か住宅街かでも客層や昼・夜の売上は全く異なります。一方で、どうしてもご自身の個人的なこの場所この立地でないとダメ!とかも当然にあるかと思います。
特に場所にこだわりが無いならば、逆に出店戦略として色々な場所に足を運び、どの場所なら自分のやりたいお店を一番体現できるか、納得いくまで探し当てる必要があります。そしてその場所を不動産会社へ伝えてもらえれば大丈夫です。
業態、その他
例えば、和食屋をやろう!となった場合、大きく煙を出す業態かそうでないかで、お店選びは異なります。前者は焼き鳥や鰻もメイン料理として出すのか、後者は割烹和食みたいに、お刺身等を中心とするかです。
前者の場合、これもコラムで何度か記載していますが、お店の設備として煙の排煙ダクトなどが整っているかが重要です。
焼き鳥を出そうとしても、ダクトの問題で、泣く泣く物件を断念・・・というのはザラにあります。いずれにしても、例えば和食系といっても、幅は広いです。なるべく正確に具体的に何をやろうとしているのか、不動産会社へ伝えてください。
ちなみにですが、例えばラーメン店は一般的に匂いがキツイ業界であり、ダクトの設備は必須ですが、ラーメンはラーメンでも『まぜそば』は意外と大掛かりな設備を要さないようです。
ゆで麺機さえあれば、残りは調味料を混ぜて提供するだけです。焼いたり揚げたりの作業もありません。チャーシューは外から仕入れれば温めるだけです。これですと、なんだったら喫茶店の跡地とかでもお店自体は可能です。
私の知り合いのお店は、気に入ったお店があったが、最初はラーメン店ということでNGを大家から受けたものの、改めてまぜそば業態であり、匂いはあまり出ないので、心配しなくても大丈夫です!と説得したところ、入店OKをもらったそうです。
色々と創意工夫することで、今までスペックの問題で出られなかったところでも出店できるかもしれません。
焼肉店でも、本当に匂い・煙が出ないロースターを使ってるお店に私も行ったことがあります。そのお店は割と高級なマンションの路面店にあり、普通なら絶対に匂いや煙の問題で出店NGだったとことが、そういたロースターを使っているために出店OKとなっています。
内覧、その後の対応
最後にお店の内覧を行い、その後の対応について解説します。
内覧時の注意点
内覧をする時は何となくでもお店のイメージを膨らませた上で臨まれるかと思います。正しくそのイメージが本当に実現可能かをチェックする機会となります。
図面と現地を見比べた時に、図面と現実は違う!というのはよくあります。例えば天井梁が大きすぎる、抜けると思っていた壁が構造上抜けない、デッドスペースが思ったよりある・・・色々とあります。
と言うより、実際のところは思い描いていたお店と実際の現実が異なることはむしろ自然の流れです。だからこそ、どこまで妥協してこれは譲れない!と決める作業が本当に内覧時に行う対応です。どうしても●●の点は譲れないからこの物件は泣く泣く断念するというのは至極当たり前の作業です。
逆に無理に不動産屋の担当に進められて物件を決めてしまうと後で後悔することになります。物件内覧を通じて慎重に自分が思い描く飲食店が実現できるか、対応する必要があります。
気に入った物件と巡り合った場合の対応
上記で『慎重に』と言っておきながらですが、本当にここでやろう!と決めたならば、そこから先はスピード勝負です。
なぜならば、貴方が良い!思っている物件は他の人も良い!と思っている可能性が非常に高いからです。物件を扱う不動産会社で流儀は色々とありますが、大原則は早い者勝ちです。
先に出店申し込みをした順番でその後の動きが決まります。ここに決めよう!と思ったらすぐに不動産会社にその旨を連絡してください。
なお、資金繰りの件は必ず聞かれる内容です。手元に十分なキャッシュがあるなら問題ないですが、融資を受ける予定の場合は、このタイミングで同時並行として融資の対応も行う必要があります。多くは政策金融公庫等から調達するかなと思いますが、その担当と打ち合わせも行っておいてください。
まとめ
今回は、実際に店舗物件を探す場合の解説を記載しています。
総論的な内容となっておりますので、個別具体的な事項については、今までのコラムを今一度読み返してもらえると幸いです。
私の知り合いの方も、店舗エリアの再開発に伴い、移転を余儀なくされております。資金はあるものの、実際の箱が無い・・・と苦労しており、ランチ営業をいったんやめて本腰し入れて物件探しをする!と言われ、私もそのお手伝いをしております。
いずれにしても、一人で物件探しは難しいです。良いパートナーが必要です。もしご自身の回りで良いパートナーが見当たらない時は、お気軽にテンポスまで相談ください。誠意対応してまいります。
テンポスは、飲食店の開業にあたり、事業計画の策定方法、効果的な不動産物件の探し方など、厨房機器等以外のソフト面でも、全力で飲食店の開業をサポートします。詳しくは下記までお問合せください。お問合せ、心よりお待ち申し上げます。
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