飲食店を経営していると、必ずついて回るリスクが『食中毒』。
できることなら食中毒を起こさず、常に発生を防ぐことでお店もお客様も守りたいですよね。
今回の記事では
そんな時、まずどのようなことに気を付けなければいけないのか!
どうすれば防げるのか!をご紹介していきます。
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目次
食中毒が何か本当に知ってる?
『食中毒』テレビのニュースや、雑誌、SNS上で目にすることが多い言葉だと思います。
ですが、どこか他人の出来事のように感じて、
自分達達は大丈夫だろうと考えている方がほとんどではないでしょうか?
しかし、実際に食中毒の事故が起きている以上、
自分の身の周りで起きてもおかしくはないはずです。
食中毒は他人事じゃない
『食中毒』の発生件数は過去10年を比較してもあまり減っている様子はありません。
特に、発生場所で飲食店が占める割合は高止まりの傾向にあるので、
飲食店を経営する方・飲食店を開業される方は食中毒の問題が、より一層身近なものと言えます。
食中毒発生の推移
厚生労働省の調べを元に、
令和元年から令和4年(2019-2022年)の4年間の発生数をご紹介します。
令和元年(2019年)の発生数は1,061件、患者数13,018名、死者4名
令和2年(2020年)の発生数は887件、患者数14,613名、死者3名
令和3年(2021年)の発生数は717件、患者数11,080名、死者2名
令和4年(2022年 4月現在)の発生数は86件、1,112名、死者0名
(参考サイト)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/04.html
毎年必ず飲食店で食中毒の事故が発生しています。
そして、件数と患者数の数値の関係から、食中毒事故は一度の発生からたくさんの方が被害に遭うことがわかります。
また、このデータは医師が食中毒と判断した患者の人数から算出されています。ですので、実際には医者に行かなかった軽度の食中毒患者がいたことが予想されます。
食中毒が起きた時の店舗への影響は?
自分のお店で食中毒が発生した場合、どのようなダメージがあるのでしょうか。
考えられるダメージは3点あります。
損害賠償
お店が提供した料理を食べたことによって食中毒が発生した場合は、お客様に損害賠償金を支払わなければいけません。損害賠償金は、どの程度お客様に被害が及んだのかによって支払額が大きく変わってくるものになります。
また、ニュースとして取り上げられることも少なくありません。
大きな食中毒として取り上げられたものでは、平均的な損害賠償金額は3000万円〜5000万円ほどが発生しているとも言われています。
営業停止
食中毒が出た店舗は営業停止処分が下され、一時的に営業をすることが不可能になります。
もちろんその間の収入は0になります。さらに被害者の方へ払う損害賠償金と併せて考えただけでも、相当な出費になることが容易に想像されます。
評判の低下
「食中毒が出た」というお店への信用度は下がります。
食中毒が発生した飲食店では保健所による検査や指導があります。そしてどこから食中毒の患者が出たかを公表します。その結果、多くの人に食中毒が出たことが知られることになります。
そうすると、お客様の数が大幅に減ることも考えられます。つまり、収入が極端に減ることが懸念されます。
食中毒が起きた時に助けてくれる保険!
では、実際に食中毒が起きた際に助けてくれる保険は何があるのでしょうか。
実際に食中毒が起きてしまう前に、お店を守る予防線を張っておくことが大切になります。
生産物賠償責任の補償
生産物賠償責任の保証では、店舗で提供した料理によってお客様が食中毒になった際に、お店にかかる賠償金を保証してくれるものになります。
生産物賠償責任の補償は、飲食店が提供した料理でお客様が食中毒になった時に、損害賠償責任が問われた際に補償してくれる特約です。そのため、多額の賠償金を補うことができます。
しかし、全額を生産物賠償責任の補償で補えるわけではありません。一部は自己負担となるので、十分な資金を蓄えておくことも大切です。
他にも、料理にガラス片が入っていて、誤ってお客様が食べて口内を切ってしまった時にも補償として活用することができます。
生産物賠償責任の補償は、食事がきっかけでお客様に被害が及んだ時に補償の対象となるものなので、いざという時に安心できます。
食中毒見舞保険金
飲食店で食中毒が発生してしまった時、店舗は一時的に休業状態にならざるをえません。
休業をするということは収入が全くなくなってしまうため、生活が苦しくなることが予想されます。
食中毒見舞保険金は、食中毒によるトラブルで休業になった日数分、補償することができます。食中毒見舞保険金は生計を立てるために使えるだけでなく、店舗を再建する時の資金としても使うことができます。
起きてからでは遅いので、事前に加入しておくことをお勧めします。
食中毒を防ぐためには
ここまで食中毒の恐ろしさや、食中毒が起きた時に補償してくれる保険についてお話してきました。
ですが、何よりも願うのは
「食中毒が起きない事」ですよね。
ここからは、食中毒を防ぐためにはどうしたらいいのかについてお話していきます。
7個のチェックポイント
早速7つのポイントをお伝えします。
□ 1. 食材や調理済み料理を常温放置していないか
□ 2. 保存温度は適切か
□ 3. 十分に加熱をしているか
□ 4. 生肉料理は提供していないか
□ 5. 食材ごとに調理器具はしっかりと使い分けているか
□ 6. 手指や調理器具はしっかりと洗浄・除菌できているか
□ 7. 毎日決められた箇所を決められた手順で清掃しているか
なぜ上記7つのポイントが大事なのかというと、食中毒の発生原因にあります。
「刺身以外は常温で置いておいても問題がないだろう。」
「さすがに牛肉や豚肉の生肉は提供しないけど、鶏肉は規制が無いからありがたいな。」
「トングを使わずに、ご自分の箸で焼肉を焼いているようだけど、自己責任だから仕方がないな。」
のように、食中毒に対しての危機感が薄まった時に、食中毒は発生します。
ですので、いつでも7つのチェックポイントを意識して、安全においしい料理をお客様に届けましょう。
予防3原則
食中毒を予防する時の3原則をみなさんはご存じですか?
この3原則を守って食中毒発生を予防していきましょう。
食中毒予防の3原則
『つけない・増やさない・やっつける』
・つけない
主に手や調理器具、汚染した食材を食べ物につけない事を指します。
少量のウイルスでもノロウイルス等は発生します。ですので基本となるのは「手洗い」です。
ポイント:まな板などの調理器具の洗浄・消毒からトイレの洗浄・消毒まで抜かりなく行い、交差汚染や二次汚染を防ぐこと。
・ふやさない
食材を保存した際に微生物などが増殖しないようにする事を指します。
食中毒の原因となる菌の中には、魚介類に付着しているものもあり、刺身などで温度管理が悪いと爆発的に増殖します。そのほかにも、50度くらいの温度が一定の時間続くと一気に菌が増加することが分かっています。例えば、寸胴に入れたままのカレーから事故を起こす事があります。
ポイント:適切な温度管理をする(60度以上)、保存する場合は小分けにしてすぐに冷やす(10度)こと。
・やっつける
加熱処理の事を指します。
メニュー開発の時から、中心温度計等を使用して、大体どれくらいの火力で何分ほど加熱すると中まで火が通っているのかを把握しておくことが、おおよその目安を知ることに繋がります。
ポイント:75度以上で1分以上加熱することにより、獣畜や家きんの生肉や内臓に存在している可能性のある微生物は死滅します。
まとめ
現在、SNSの普及により飲食店の情報も瞬く間に多くの人に知られる世の中です。
もちろんお店にとっていい情報であればより多くの方に知ってもらいたいですが、食中毒のようなマイナスな情報も一瞬で拡散されます。
食中毒発生は、飲食店を一気に閉店に追い込むほどのマイナスのパワーを持っているので、オーナー様だけではなく従業員の方とも食中毒について話しておくことが大変重要な分岐点になります。
お店に対してマイナスが印象が1度ついてしまうと、その後払拭することが大変困難になります。
ですので、今回お伝えした、7個のチェックポイントと予防3原則をいつも頭の中に入れておくようにしましょう。
そうすることによって、安全安心で美味しいお店の料理をお客様に届けましょう!
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