飲食店の売上減少に悩むオーナーには、ゴーストレストランを出店することが解決策になるかもしれません。
「出店」といっても新たに店を出すわけではありません。ゴーストレストランは、飲食店オーナーが今持っている店の厨房を使って、デリバリー用の料理やスイーツをつくって販売します。
仕入れ先やレシピなどはすべてゴーストレストランのサービス会社が提供します。
さらに料理の配達はウーバーイーツなどデリバリーのプラットフォームに依頼するので、飲食店オーナーが配達担当者を新たに雇用する必要もありません。
●既存の設備を使うから出店コストがかからない
●余力で運営できる
●システムがしっかりしているから手間がかからない
●新しいジャンルの料理に挑戦できる
●スタッフを増やす必要がなく配達も外部に依頼する
●売上アップにつながる
このようなメリットがあるゴーストレストランは、飲食店オーナーにとって副業のような存在になるでしょう。
目次
【仕組み】パッケージになっているから簡単に始められる
ゴーストは、存在がみえないという意味です。既存の店舗を利用したゴーストレストランはウーバーイーツなどのデリバリープラットフォーム上に表示され、宅配でのみ料理が提供されます。
そのため、一般の人がゴーストレストランをみることはありません。
ゴーストレストランのサービスはパッケージになっているので、飲食店オーナーはすぐにこの新しい飲食ビジネスを始めることができます。
すべてお任せ
ゴーストレストランの主なパッケージの内容は以下の通りです。
●デリバリー用の料理やスイーツのレシピと仕入れ先の提供を受けることができる
●ほとんどのメニューは5分以内につくることができるように設計されている
●ウーバーイーツや出前館などのデリバリープラットフォーム上に出店できる
●ウーバーイーツなどに出店するための料理写真の提供を受けることができる
●デリバリープラットフォームを利用するので集客、注文受け、代金回収を代行してもらえる
このように、すべて任せることができます。
飲食店オーナーがすることは、注文が入った際に自分のお店の厨房でデリバリー用の料理やスイーツをつくることだけです。
ゴーストレストランとデリバリーのサービス会社を利用する
ゴーストレストランを出店する飲食店オーナーは、ゴーストレストランとデリバリーのサービス会社の両方と契約することになります。
この2つの契約により、ゴーストレストランを出店して必要なサービスの提供を受け、デリバリーを利用できるようになります。
【店の様子】こんなことができる
ゴーストレストランがどのような形になるのか、具体的なイメージをご紹介します。
ハンバーガー店がワッフルでゴーストレストラン
例えば、ハンバーガー店を経営しているオーナーなら、その店を開きながら、ワッフル店をゴーストレストランとして出店することができます。
ゴーストレストランのサービス会社からワッフルの仕入れ先とレシピの提供を受け、ハンバーガー店の厨房でワッフルを焼き、それをウーバーイーツなどに運んでもらいます。
ウーバーイーツのサイトにそのワッフル店が掲載され、これが集客になります。
お客様はスマホを使って、そのサイトから注文をして代金を支払います。
代金は手数料を引かれたのち、飲食店オーナーの口座に入金されます。
集客も営業も注文取りも配達も、ゴーストレストランとデリバリーのサービス会社に任せるため、飲食店オーナーは自分のお店のお客様のためにハンバーガーをつくりながら、デリバリーでワッフルの注文が入ったらつくるだけです。
居酒屋が中華料理を出すこともできる
例えば、居酒屋の店主がゴーストレストランで中華料理を出すこともできます。
店主や料理長に中華料理の経験がなくても問題ありません。
ゴーストレストランで提供する中華料理は、料理経験があれば誰でもつくることができるように工夫されています。
デリバリーサービス会社を活用しているから実現した
ゴーストレストランがこれほど優れた飲食ビジネスモデルになったのは、ウーバーイーツや出前館などのデリバリープラットフォームを上手に活用しているからです。
デリバリーのサービス会社は自社の公式サイトでデリバリーに対応した飲食店を紹介しています。
お客様はスマホのアプリを開き、店と料理を選んで注文します。そして飲食店がつくった料理をデリバリーします。
ゴーストレストランでは、このデリバリーサービスを丸々使うことで飲食店オーナーが簡単に行うことができる仕組みになっています。
【こちらもチェック】イチから始めるゴーストレストラン~飲食店のための導入ノウハウ~
※ぐるなびの飲食店向けサイト「ぐるなび通信」へジャンプします。
【料理は5分】余力で出店できる
今ある飲食店を経営しながらゴーストレストランを運営できるのか、と思うかもしれませんがその心配はありません。
ホール担当のアルバイトでもつくれる
ゴーストレストランで提供する料理やスイーツは、ほとんどが5分程度で調理が完了するようにつくられているため、特別な調理スキルは要りません。
店内のお客様が減ってホール担当のアルバイトの手が空いていたら、その人につくってもらうこともできるでしょう。
ゴーストレストランは、飲食店の余力だけで開くことができます。
「余力」とは
飲食店の「余力」とは、アイドルタイムや使っていないリソースのことを指します。
新型コロナの影響で客足が遠のいた飲食店に限らず、フル稼働している飲食店でも、厨房やスタッフの「空いている」時間があると思います。
ゴーストレストラン用の調理は、厨房やスタッフなどの空き時間でつくれるようになっています。
しかも、ゴーストレストラン用の料理やスイーツは多種多様なので、自分の飲食店の厨房でつくれるものを選ぶことができます。
そのため、ゴーストレストランの出店には改装すら要らず、集客もお任せなので新規出店の広告も不要です。
【ジャンルが異なる料理】多店舗展開と多品種展開を同時に実現
飲食店オーナーが「ジャンルが異なる料理の店も出したい」と思っていたら、ゴーストレストランがそのきっかけになるかもしれません。
コストも手間もかけずに多店舗展開と多品種展開ができます。
こんな料理もあんなスイーツも
ゴーストレストランで出せる料理やスイーツには次のようなものがあります。
●ハンバーガー
●牛タン
●とんかつ
●オムライス
●カレー
●そば、うどん
●焼きそば
●韓国料理
●中華料理
●タイ料理
●飲むチーズケーキ
●タピオカジュース
など
飲食店オーナーは、自分が挑戦したい料理・スイーツを選びゴーストレストランとして出店することができます。
【不可能を可能に】デリバリー不向き店がデリバリー進出できる
デリバリーに不向きな料理やスイーツを出している飲食店は、新型コロナウイルスで来店客が減ったときデリバリーに進出できず苦労したはずです。
しかし、ゴーストレストランのメニューはデリバリーありきでつくっているので、どの店でもデリバリー化できます。
【早い者勝ち】競合しない仕組みがある
多くのゴーストレストランには、競合しない仕組みがあります。
例えば、ある飲食店オーナーがカレーのゴーストレストランを開いたとします。
すると、そのカレー・ゴーストレストランの商圏では、同じブランドのカレー・ゴーストレストランを開くことはできません。
したがってゴーストレストランの激戦地では、人気のフード・ブランドの獲得は早い者勝ちとなることがあります。
【やること】3つで出店できる
すでに飲食店を経営しているオーナーなら、ゴーストレストランの出店はとても簡単です
飲食店オーナーがやることは次の3つです。
1)フードのブランドを選んでゴーストレストランのサービス会社と契約する
2)デリバリーのサービス会社と契約する(デリバリーの契約をする)
3)注文があった際にゴーストレストラン用の料理やスイーツをつくる
これだけです。
まとめ~既存店の売上に上乗せできる
最後に売上が減ったら売上を増やす方法を考えなければなりません。
現在の飲食店でなかなか売上を増やすことができなければ、ゴーストレストラン出店で得ることができる売上は純増になります。
ゴーストレストランは出店コストが安く、リスクが低く、手間がかからないので、既存店の運営をしながら売上を増やせる可能性があります。
そのため、ゴーストレストランは飲食店オーナーの副業になるのです。
テンポスでは、ゴーストレストランの選び方や成功のポイントについてもご案内しております。
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