ラーメン店を開業する際、夫婦共に開業してみたいという思いがあるのではないでしょうか。ラーメン店開業は大きなライフイベントです。
しかし、「ラーメン店開業という」夢を実現するためには、多くの試練が待ち受けています。
特に、夫婦で共同経営をする際は、注意しなくてはいけないポイントが多くあるのです。
今回はラーメン店開業を夫婦でやりたい方はもちろん、開業に必要な準備や気をつけるべきポイントを紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
目次
開業に必要な準備
まず、ラーメン店を開業する場合準備しなくてはいけないことがたくさんあります。以下のことがあげられます。
・店舗の選択と設備工事
・運転資金の用意
・資格と免許の取得
・開業に向けて計画を立てる
それぞれ詳しくみていきましょう。
店舗の選択と設備工事
一つ目は、店舗の選択と設備工事です。店舗の選択に関しては、新しく店舗を作る場合や居抜き物件を活用するのがよいでしょう。
しかし、これら共にメリット・デメリットが存在します。
新しく店舗を作る際のメリットは、設備や内装を自分で自由に選択できるのが魅力的です。ラーメン屋開業に伴い、一から自分で自由に決めたいのではないでしょうか。
一方で、デメリットは設備や内装にかかる準備や費用が発生してしまい、開業資金が予想していた金額よりも大幅に高くなってしまうケースがあります。
居抜き物件を活用する際のメリットは、開業費用を削減できることです。新しい店舗であれば、どうしても金額が高く設定されており費用が高くなってしまいます。
しかし、居抜き物件であれば過去の物件を利用できるため、開業費用を安く抑えられるのです。
一方で、デメリットは設備や備品のメンテナンスが必要である場合や設備や備品を自分で選択できないというデメリットも存在します。
夫婦で開業できたとしても、納得できない形で契約してしまわないよう十分に話し合って検討しましょう。
運転資金の用意
二つ目は、運転資金の用意です。ラーメン屋を開業するにあたって、開業資金はもちろんのこと開店後の運転資金を用意する必要があります。
飲食店の開業に必要な費用は、開業資金の相場は約900万円です。(出典元:日本金融公庫)
開業したからといってすぐに利益が発生するわけではありません。一般的には、手持ちの資金を切り崩してやりくりする必要があります。
飲食店経営で軌道に乗るまでの期間は、半年かかるとされているのです。(出典元:日本金融公庫)
このように、ラーメン屋の開業に関しては、開業資金に加えて約半年の運営資金を用意する必要があります。
しかし、開業と運営資金を合わせると、大きな金額になるため、不足する分を金融機関からの融資を受けて借入しなくてはいけません。
開業後の借入金額の負担を減らすためにも、ラーメン店を開業する前の自己資金調達準備が必要になります。
資格と免許の取得
三つ目は、資格と免許の取得です。ラーメン店開業に限らず食品衛生責任者資格や飲食店の営業許可を取得しなくてはいけません。
また、防火管理者資格を取得する必要があります。防火管理者資格とは、収容人数30人以上の店舗である場合必ず必須になります。
防火管理者資格には、甲種や乙種があるため店舗規模により取得すべき資格が異なるのです。どちらを選択すればよいかわからない人は保健所に相談してみましょう。
さらに、イートインのみではなくテイクアウトも考えている人は、営業許可の種類が変更する場合があるため、別途取得しなければいけない可能性もあります。
めん類製造業の許可と食肉製品製造業の許可というものがあります。めん類製造業の許可とは、生麺をテイクアウトで販売する際に必要になるものです。
食肉製品製造業の許可とは、チャーシューといった加工肉をテイクアウトで販売する際に必要になります。
これらは、販売食品衛生法の改正により、新たに取得しなくてもテイクアウト販売できるケースもあるため、テイクアウトを取得が必要になるのかあらかじめ確認しておきましょう。
開業に向けて計画を立てる
四つ目は、開業に向けて計画を立てることです。開業前に費用や資金調達、売上見込み等を含む事業計画を立てておく必要があります。
特に、金銭面においては多めの資金を余分に用意しておき、余裕を持って開業を進めましょう。
金融機関から融資を受ける際は、注意が必要です。要因としては、融資を受ける際に、事業計画書の提出が必要になります。
事業計画書とは、どのように事業を運営していくのか、具体的な行動を記載する計画書です。
金融機関が事業計画書を確認して、収益の見込みがあれば融資は実行されますが、収益が見込めない場合は融資が通らないため計画は念頭に立てておきましょう。
夫婦経営での気をつけるべきポイント
笑顔が絶えない夫婦や仲むつまじい夫婦と飲食店で活躍されている夫婦に迎えられたら嬉しい気持ちになるのではないでしょうか。
ここでは夫婦で飲食店を経営されるにあたって気をつけるべきポイントを紹介していきます。
・役割分担を明確にする
・コミュニケーションを取る
・目標を共有する
・プライベートと仕事を区別する
それぞれ詳しくみていきましょう。
役割分担を明確にする
一つ目のポイントは、役割分担を明確にすることです。夫婦それぞれの強みを生かすことで、効率よく明確に役割を分けられます。
役割分担を明確にすることで、責任感が高まりお互いの衝突も防げるのです。
コミュニケーションを取る
二つ目のポイントは、コミュニケーションを取ることです。人間である以上、コミュニケーションは欠かさず取らなくてはいけません。
仕事に限らずプライベートと両方で円滑なコミュニケーションを取る必要があります。定期的に話す時間を作り、意見の交換や問題解決をして困難を乗り越えましょう。
目標を共有する
三つ目のポイントは、目標を共有することです。夫婦共にラーメン店を開業するにあたって目標を立てるのではないでしょうか。
「この街で一番のラーメン屋にしたい」「美味しいと言ってくれるお店にしたい」と目標があるはずです。
目標や夢を夫婦で共有して、お互いが一致したうえで開業することが成功への近道になります。お互いの関係が悪化した際は、定期的に目標を見直し、目標の再確認が必須になります。
プライベートと仕事を区別する
四つ目のポイントは、プライベートと仕事を区別することです。夫婦で開業すると、プライベートと仕事の境界線が曖昧になってしまうことがあります。
そのため、プライベートと仕事ははっきり分けておく必要があるのです。ビジネスでの意見対立が夫婦関係に支障を及ぼす可能性があるため、夫婦でじっくり話し合い、仕事とプライベートと分けておく必要があります。
まとめ
今回はラーメン店開業を夫婦でやりたい方はもちろん、開業に必要な準備や気をつけるべきポイントを紹介してきました。
夫婦経営で気をつけるべきポイントとして、役割分担を明確にして、コミュニケーションを取る必要があります。
お互いの関係がぎくしゃくしないためにも、日頃からお互いに注意を払い、目標を再確認する必要があるのです。
やる気があることはとてもよいことです。しかし、開業してすぐに閉店してしまっては、お金と時間の無駄になってしまうため開業する際は、慎重に検討したうえで判断しましょう。