ラーメンは消費者人気が高く、メディアでも頻繁に取り扱われる人気業態です。
需要の高さに加え、初期投資が他業態に比べて少なく済むため、新規開店が盛んな業態で、どこの町にも必ずと言っていいほどラーメンを扱う店舗はあります。
ラーメン屋を開業するメリットは?何からはじめたらよいか?必要な資金は?必要な資格・許認可は?成功のポイントは?など、開業時の疑問を解決いたします。
ここでは、ラーメン店開業・経営を成功に導くためのポイント・注意点について、メリット・デメリットを交えながら項目ごとに説明していきます。
目次
ラーメン屋開業のコンセプト・形態
ここでは、ラーメン屋のコンセプト・また形態について解説していきます。
コンセプト
飲食店を開業する際には、どんなお店にするかというコンセプトが大切になります。
飲食店におけるコンセプトは、7W「When」「Where」「Who」「Whom」「What」「Which」と2H「How」「Howmuch」からなる「7W2H」の観点から考えていきましょう。
形態
ラーメン屋は、すべてを一から自分で行う「単独店」と、親企業からブランド名や商品・サービスを使う権利をもらう「フランチャイズ(FC)」、加盟店同士が組織を結成して運営する「ボランタリーチェーン(VC)」などがあります。
単独店
単独店では、メニューはもちろん、店内の内装や家具、サービス内容に至るまで、自分の思い通りに揃えていくことができます。
また、自身の求める素材や味を納得のいくまで追求し、こだわることができる自由度の高さがあります。
一方で、開業手続き、開業資金と物件の確保、店舗の設備や調理道具・食器購入、仕入れ先や人材の手配など、開業するために必要なことはたくさんあり、全てを自分でやらなければいけません。
また、個人店の場合は、店舗のPRのための営業スキルも求められます。
フランチャイズ(FC)
未経験でも開業しやすく、ビジネスリスクが低いこと、資金の融資が受けやすいことなどがメリットとなります。
一方で、利益に関係なく加盟金・ロイヤリティーなどの支払い義務があること、様々な規制があり経営の自由度が低いこと、ブランド毀損による影響を受けやすいことなどが課題となります。
ボランタリーチェーン(VC)
本部からのノルマや規則などが比較的緩いため、各店舗によって独自のメニュー開発やサービス展開を行い独創性を打ち出していくことができます。また、本部がメーカーからまとめて仕入れるため、コストを引き下げることができます。
仕入れコストが下がると、今までと同じ売上でも利益率はUPします。
一方で、フランチャイズのように強固なバックアップがないため、店舗の経営努力がより必要になってきます。また、知名度の高い大手のフランチャイズチェーンと比べて知名度の高い飲食店は少ないため、自分たちで集客のための対策を考え、努力をしていく必要があります。
ラーメン屋開業のメリット・デメリット
ここではラーメン屋開業におけるメリットデメリットについて紹介していきます。
ラーメン屋開業のメリット
自分の思い通りの店を作れる
一番の魅力は、自分のこだわりを詰め込んだ、思い通りの店を作れるところでしょう。 ラーメン自体はもちろん、内装や店の外観まで、自分の思いをそのまま形にすることができます。自分の力に挑戦できる場でもあります。
他の飲食業態と比べて初期投資を抑えられる
ラーメン屋では、10席ほどの小型の店作りも可能で、他業態に比べて比較的少ない初期投資で開業が可能です。 設備のそろった居抜きの物件を見つけることができれば、用意する資金はより少なくて済みます。
利益が上がれば上がるほどダイレクトに年収につながる
雇われている立場では、一気に給料が上がるということはありません。しかし、オーナーになった場合は、頑張って儲かった分がそのまま従業員への給料や材料費などの必要経費を差し引いたとしても、月収100万円以上稼ぐラーメン繁盛店オーナーも沢山います。
ラーメンファンが多い
ラーメンは、今では国民的フードになっています。多くのラーメンファンがいるため、集客はしやすい業態といえるでしょう。
ラーメン屋開業のデメリット
ライバルが多い
開店しやすい業態ということもあり、ラーメン業態にはライバルが多大に存在します。
1年以内に4割の新規ラーメン屋が閉店し、3年以内の閉店が7割もあるという現実もあり、他店との差別化のために味やメニュー、サービス、その時々の時代や環境の変化への対応能力がないと生き残りの厳しい業態ともいえます。
ラーメン屋の開業に必要な準備
開業資金の準備
資金必要額は店舗規模や立地条件によって異なりますが、開業費用や初期運転資金を含めて数百万円から数千万円が必要となることがあります。
開業場所選び
ラーメン店の開業には、通りの多い場所や競合店の少ないエリアが好ましいです。また、駅や商業施設の周辺など便利な場所が選択肢として考えられます。
許認可の取得
飲食業許可や建築許可、衛生管理などの各種許認可が必要です。地域によって異なるため、地方自治体の規制を確認する必要があります。
競合の分析
競合店の位置やメニュー、価格設定などを調査し、自店の差別化ポイントや競争力を見極めることが重要です。また、顧客層や需要の側面からも分析を行いましょう。
販促活動
オンライン広告やSNSを活用したプロモーション、チラシやポスターの配布など、多岐にわたる販促手法を組み合わせることが効果的です。また、イベントやキャンペーンを開催することも注目されます。
失敗と成功の分岐点
ラーメン屋は、開業しやすい一方で、同じくらいの店舗が毎年閉店しており、味だけでの勝負では厳しい業態です。
どのような点で失敗しやすいのか、また成功するためにはどこに気をつけるとよいかをご紹介します。
ラーメン業態の現状の把握
ラーメンは、雑誌やTVで取り上げられる機会も多く、活気づいているかのように見える業界です。 しかし、これはライバルが多いということでもあります。
その対策を曖昧なままに出店をしてしまうと、あっという間に経営不振に陥ってしまします。味だけで勝負できないのが、現在のラーメン業界です。 他業態以上に事前の準備・調査が重要です。
明確なコンセプト、事業計画、メニュー作りを行い、他店とのしっかりとした差別化が必要となってきます。
ラーメンの追求
最近ではスープのバリエーションやオリジナリティの高いラーメン屋が増え、顧客の判断基準も高くなっています。 ラーメンは季節や温度に味を左右されやすい料理ですが、毎日味にブレがないラーメンを提供するのは絶対条件です。
多様化し人気繁盛店がいくつもあるラーメン業界の中で、オリジナルのラーメンで勝負していくのは決して簡単なことではありません。定番の味では既存のラーメン屋の中に埋もれてしまいますし、斬新で奇抜なラーメンだと一時的には売れたとしても客足が続かない可能性もあります。
いかに飽きられず、受け入れられやすいラーメンを提供できるかが、店を続けていくための鍵となります。
資金計画
ラーメン屋を開業する初期費用は、都内で約10坪だと1,000万円前後はかかります。 平均客単価1,000円程度のラーメン屋で利益を上げていくためには、しっかりとした収支バランスを考えておかないと営業を続けていくことはできません。
オープン後1カ月ほどは、目新しさで集客はできますが、2、3カ月目ころから客足が落ちます。この時期を乗り越え、リピーターを地道に増やせるかどうかは、運転資金がどれだけ残せているかで決まります。イニシャルコスト(開店のための初期費用)を抑え、できるだけ運転資金に残すようにしてください。
新規オープンの際には、居抜き物件を探したり、厨房機器をリサイクルで揃えたりするなど、イニシャルコストを抑える工夫をしてください。 客単価が低い業態ですので、売上を確保するためには、回転率を上げることも念頭に置かなければなりません。店舗設計には回転率を上げるための工夫が必要です。
あとは資金計画を立て、1日の売上額を前もって想定し、万が一売上が想定額に満たない場合にどんな見直しが出来るかを考えておく必要があります。
人手の確保
求人をしてもなかなか人が集まらず、飲食業界は「人手不足」の状態が続いています。 人手が足りなければ、その負担が他のスタッフにかかってしまうため、労働環境の悪化による離職、新しく人が入っても続かない、サービス低下によるお客様離れ、と悪循環に陥ってしまいます。
スタッフを確保できず、営業がままならなくなり、繁盛していたにも関わらず閉店を余儀なくされたというオーナーのお話はよく伺います。 人口減少、人件費の高騰という課題は今後ますます続いていくでしょう。そのため、より少ない人員で運営できる体制づくりや、省力化を考えた店舗づくりは必須項目です。
ラーメン屋開業に必要な厨房機器
ここでは、ラーメン屋開業に必要となる主な厨房機器についてご紹介していきます。
・ラーメン店に欠かせない機器
製麺機
圧力寸胴
券売機
・熱機器
鋳物コンロ
ガステーブル・ガスレンジ
ローレンジ・スープレンジ
中華レンジ
ゆで麺機
餃子焼き機
フライヤー
炊飯器
・冷機器
冷蔵庫・冷凍庫
製氷機
冷蔵ショーケース
冷凍ストッカー
・その他の厨房機器
シンク
作業台
板金
軟水器・浄水器
食器洗浄機
など
まとめ
いかがでしたでしょうか。テンポスではラーメン屋開業のための厨房機器はもちろん、ラーメン屋開業についてのトータルプロデュースをしています。
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