悪臭や害虫の原因に?!グリストラップの正しい清掃方法を解説!

経営ノウハウ

飲食店では食事の提供をするにあたり、排水や油、生ごみなど様々な汚れが排出されますよね。
これらの汚れを正しく処理しないと、排水口や配水管を詰まらせたり、下水に直接流れ込み、悪臭や害虫の発生につながってしまいます。

それを防いでくれるのが「グリストラップ」という装置です!
しかし、グリストラップには定期的な清掃が必要になります。
正しい清掃方法を理解して、お店を清潔に保ちましょう!

この記事では、グリストラップの正しい清掃方法や仕組み、設置義務についてなどをご紹介します!

グリストラップとは?

グリストラップとは、厨房から出る排水や油、残飯、野菜くずなどが直接下水道へ流れてしまうことを防ぐためのものです。
基本的に業務用の厨房に設置が義務付けられています。

英語で「Grease」(油)と「Trap」(止める、罠)を組み合わせたもので、「グリーストラップ」とも呼ばれます。

グリストラップを設置しないと・・・?

グリストラップがなければ、廃油やヘドロで配管が詰まってしまい、ゴキブリの繁殖や悪臭の原因につながってしまいます。

漂う悪臭は、働く人だけではなく、お越しいただくお客様への不満へつながります。
また、厨房から出た汚れがそのまま下水になって流れてしまうので、海や河川の環境汚染にも影響していきます。

グリストラップのメリット

グリストラップを設置することで、いくつかのメリットを得ることができます。

害虫・悪臭防止

グリストラップの清掃を怠らなければ、ネズミやゴキブリなどの害虫の侵入を防ぐことができます。
また、グリストラップには「トラップ管」という部品が水中に設置されているため、外から害虫が入ることもありません。

排水前にゴミを排除できるよう受けカゴも付属しているため、ゴミや油が流れないような仕組みになっています。

クリーンなイメージが定着

グリストラップを設置していないだけで、下水に対する対策が不十分と思われることもあります。
グリストラップを導入し、衛生面や環境面でも貢献していることを社会にアピールしていきましょう。

グリストラップのデメリット

清掃や空気調整が面倒

グリストラップの清掃には、綺麗にするまで時間と手間がかかります。
また、営業時間外に行う作業なので従業員に負担がかかってしまいます。

清掃を怠ると悪臭の原因に

グリストラップの汚れや臭いは徐々に蓄積していくため、清掃を怠ると色々な臭いが混ざってしまい、排水管やグリストラップにこびりつきます。
その悪臭はひどくなればなるほど、客席や店外まで届いてしまいます。

高額の清掃費用

グリストラップの清掃を怠ると、排水管のつまりやグリストラップの汚れがひどくなり、清掃業者への依頼が必要な場合があります。
清掃業者に依頼すると、ときに10万円以上の費用が必要になることもあるので注意!

設置義務

グリストラップに設置義務があるのか、結果から言えば設置義務が明確にあるわけではありません。

建設基準法では「排水の汚れによって排水管が機能しなくなる可能性がある場合は、グリストラップを設置してください。」のように設置が呼びかけられています。

また、設置基準の条例は地域によって異なります。
グリストラップの導入を考えている方は、自分の地域の条例を確認してから設置するようにしましょう。

3槽構造?!気になるグリストラップの仕組み

グリストラップは3つの槽から成り立っています。

3槽の工程を通ることで、油分の少ない水を排水することができます。

それぞれの工程でしっかりと機能を果たすことで、ゴミや油を直接下水道へ流すことが無く排水することができます。

第1槽 大きなゴミを除去

バスケットで厨房排水に混ざっている大きな残飯や生ごみを除きます。
ご飯粒以下の細かいゴミは沈殿させ、流れ出ないようになっています。

バスケットにゴミが蓄積していくので、頻繁に回収することが重要です。
怠ってしまうと逆流を起こしたり、害虫のえさとなり繁殖の原因にもなってしまうので注意が必要です。

第2槽 油と水の分離

第2槽では、水面に浮上する油脂分とさらに細かい汚泥を分離していきます。
油脂分は水に浮くので仕切り版でせき止められ、そのまま中間の槽へ溜まり、水のみ第3槽へ流れるような仕組みです。

第3槽 きれいな水を排水

分離させた油脂分と汚泥を下水道などへ排水します。
第3槽では「トラップ管」といった、油脂を取り除いた水を下水道へと流してくれる部品が設置されています。

グリストラップの正しい清掃方法とは?

グリストラップには3つの槽で成り立っているとお伝えしましたが、清掃も3つの槽に分けて取り掛かります。
グリストラップには油や細かい汚れが蓄積していくので、悪臭や害虫の発生に繋がらないよう定期的に清掃するようにしましょう。

第1槽

第1槽は排水が最初に通る場所なので、残飯や生ごみなどの固形物が溜まります。
バスケットは毎日1回掃除をし、溜まったゴミを捨てましょう。

家庭用の排水溝のように、バスケットにネットをかぶせておくとゴミが取り出しやすくなり、手間もかかりません。

第2槽

第2槽に溜まる油脂分や汚泥は悪臭や害虫の原因に繋がります。
しっかりと清掃を行うことが重要です。

水分から分離した油脂分は、表面に溜まっているのでひしゃくやストレーナーなどを使用して除去します。

この作業は、通常2~3日に1回行う程度ですが、ラーメンや焼鳥、揚げ物を提供するお店など「油を多く使用する施設」では週に2回以上行うのがおススメです。

第3槽

第3槽には「トラップ管」といった、油脂を取り除いた水を下水道へと流してくれる部品が設置されています。
この排水管部分は油脂分がこびりつき、ヌメりが発生しやすくなっています。
蓋を外し、ブラシで中の汚れを落としましょう。

悪臭が外に漏れてしまう可能性があるので、清掃が完了したらトラップ管の蓋を閉めるようにしましょう。

商品紹介

テンポスドットコムでは、グリストラップの清掃に役立つ商品を多数取り扱っております。

グリストラップ用ネット

グリストラップ用 油吸着シート
グリストラップ用 油吸着材 オイルホールド

油汚れ用協力洗浄剤

まとめ

いかがでしたでしょうか。
このように、グリストラップは設置義務がありませんが、下水にきれいな排水を流してくれるとても重要な存在です。

正しい清掃方法を理解したり、定期的に清掃を行わなければならない点もありますが、グリストラップを設置することが、お店にお越しいただくお客様のためにも、環境のためにもなります。

衛生面にも気を付けなければならない今、グリストラップを正しく清掃しましょう。

テンポスドットコムでは、飲食店の開業をされる方に向けて開業に必要な準備をお手伝い致します。

飲食店開業支援ページを見る

関連記事

「会員登録」で受けられる
3つの特典はこちら

下記「おトク」な情報をメールでお届けします
新商品・限定商品
中古商品の入荷情報
「タメになる」セミナー情報など
無料で開業相談が受けられます
物件情報のお問合せが可能です

最近の記事

  1. まるでステーキを食べているような感覚!?長芋を使用した「長芋のめんつゆステーキ」について解説!

  2. 飲食店の開業祝いはどんなお花がいい?関係別の予算相場やおすすめの種類を解説!

  3. 味噌ラーメンといえば北海道!?北海道産味噌ラーメンの魅力について徹底解説!

Xで最新記事を配信中

twitter
TOP
新規登録