3年前にさかのぼり、新型コロナウイルス感染拡大防止対策による外出自粛の方針が飲食業界にもたらした影響は大きいものでした。
それにもかかわらず、カフェの人気は絶えず、近年でも「カフェブーム」で人気を誇っています。
特に10〜20代、いわゆるZ世代(1990年代半ばから2010年代序盤に生まれた世代)の間で、はやり続けている印象があります。
SNSの普及によりカフェ店内でコーヒーやデザートを味わうだけではなく、友達や友人との会話を楽しんだり、内外装やスイーツの写真を撮影したりする若者が増えたのです。
今回はZ世代におけるカフェに人気が高い理由について、また、SNSの普及によりカフェの人気が集まったのかどうかを分析していきます。
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目次
Z世代のSNS活用により人気を生み出した?
写真共有型SNSの代表であるInstagramを運営するMeta社は、日本国内の月間アクティブアカウント数が2019年3月時点で3300万を突破したと発表しました。
(出典元:Meta 「Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破」)
また、2022年度の調査によると、年齢別のInstagram利用率は10代72.3%・20代78.6%となっており、他の年齢と比較してもZ世代の利用率が非常に高いことが分かっています。
(出典元:総務省「令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」)
Z世代の若者たちの多くがSNSを利用してカフェ関連の情報を共有しています。2023年7月現在、Instagramで「#カフェ」と検索してみたところ、該当する投稿は2900万件以上にも及びました。
その中で、おしゃれな内外装や見栄えがよいスイーツなど、「インスタ映え」する写真は評価され多くの人の目に入ります。
そのため、投稿者のみではなくカフェの人気向上にもつながるでしょう。
テレビ番組や雑誌などでも「インスタ映え」するドリンクやスイーツなどの特集が定番化されています。
また、料理を味わうのみではなく商品の撮影を目的としてカフェに行くお客様も増えています。
特にZ世代の若者にとっては、「インスタ映え」するかどうかという点が重要なポイントです。
SNS以外でカフェの人気が高い理由
若者たちにおけるSNSの普及で人気が高まったことはわかったはずです。ここではZ世代におけるSNS以外での理由でカフェの人気が高い理由について紹介していきます。
主に以下のことがあげられます。
・地域社会としての機能
・多様な飲食体験
・快適な作業環境
・リラックスとリフレッシュの場
・生活スタイルの一部としてのカフェ文化
それぞれ詳しくみていきましょう。
地域社会としての機能
一つ目は、地域社会としての機能です。カフェは、友人と会ったり、勉強や仕事をしたりする場所として、現代の「サード・プレイス」(地域社会において、自宅や職場とは隔離された、心地のよい第3の居場所)としての役割を果たしています。
カフェは、家庭や職場以外のリラックスできる場所として、多くのZ世代が利用しています。
多様な飲食体験
二つ目は、多様な飲食体験です。カフェは多様なメニューを提供しており、特に健康志向や食の多様性に敏感なZ世代にとって、ビーガンやグルテンフリー。さらに、オーガニックなどのメニューを選択できるのが魅力的です。
また、新しい飲み物や食の流行を試せるため、飽きがくるはないでしょう。
快適な作業環境
三つ目は、快適な作業環境です。多くのカフェでは、Wi-Fi・電源・快適な座席を提供しており、これによりZ世代はカフェでのリモートワークや勉強を選ぶことが増えています。
自宅で、集中できない人にとってカフェは最適な作業空間といえるでしょう。
リラックスとリフレッシュの場
四つ目は、リラックス(くつろぐこと)とリフレッシュ(元気を回復させること)の場です。カフェの落ち着いた雰囲気や香り、背景音楽などは、リラックスやストレス解消に役立ちます。
またZ世代では、ストレスの多い日常から一時的に逃れ、リフレッシュする場所としてカフェを利用しています。
生活スタイルの一部としてのカフェ文化
五つ目は、生活スタイルの一部としてカフェ文化になっていることです。カフェは、単なる飲食の場ではなく、ライフスタイルや自己認識を表現する場として捉えられています。
特にオシャレなカフェやユニークなインテリアのカフェに行くことで、自分の生活スタイルを反映して、個性を強調する方法とされています。
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今後カフェの人気はどうなっていくのか
現在でも絶大な「カフェブーム」となっていますが、今後におけるカフェの人気はどうなっていくのでしょうか。
ここでは今後におけるカフェの人気はどうなっていくのかいくつか予測を立てて紹介していきます。主に以下のことがあげられます。
・健康志向とウェルネスの増加
・デジタルとテクノロジーの融合
・地域社会とソーシャルスペースの役割
・サステナビリティとエコ意識の高まり
それぞれ詳しくみていきましょう。
健康志向とウェルネスの増加
一つ目は、健康志向とウェルネス(より良く生きようとする生活態度)の増加です。消費者の健康意識が高まる中で、ヘルシーなメニューを提供するカフェが増加する傾向があります。
オーガニックやビーガンのメニュー。さらに、グルテンフリーのオプションや完全食品を使用した飲み物や食事が求められるようになるでしょう。
また、カフェ内でのリラクゼーションスペースやマインドフルネスを促進するサービスも人気が高まると予想されます。
デジタルとテクノロジーの融合
二つ目は、デジタルとテクノロジーの融合です。テクノロジーの進化により、カフェ体験は大きく変わりつつあります。
モバイルオーダーやキャッシュレス決済が一般的になるほか、カフェ自体が「スマートカフェ」として進化する可能性もあります。
IoT(モノのインターネット)を活用した自動化や、人工知能(AI)を使ったパーソナライズドメニュー(各メニュー項目の選択頻度をソフトウェアが自動的に集計して、使用頻度の高いメニューだけを表示するようにする機能)の提供、バーチャルリアリティ(VR)を用いた新しい体験などが考えられます。
地域社会とソーシャルスペースの役割
三つ目は、地域社会とソーシャルスペース(個人を取り囲む空間)の役割です。カフェは単なる飲食の場を超えて、コミュニティやソーシャルスペースとしての役割を強めていくでしょう。
ワークショップやライブイベント。さらに、アート展示などが行われる場所として、地域の人々が集まる拠点となることが期待されます。また、リモートワークの普及に伴い、仕事をしながらリラックスできるコワーキングスペース(いろいろな年・職種・所属の人たちが空間を共有しながら仕事を行うスペース)としての需要も高まるでしょう。
サステナビリティとエコ意識の高まり
四つ目は、サステナビリティ(人間活動や自然環境が多様性を失わず、長期的に継続できる能力)とエコ意識の高まりです。
環境問題に対する関心が高まっている中で、サステナブルな経営を行うカフェが支持を集めるでしょう。
再利用可能な食器の使用や、食材の地産地消。さらに、エネルギー効率のよい設備の導入など、エコフレンドリーな取り組みが求められます。
また、フェアトレード商品(発展途上国との貿易において、公平な取引をして、途上国の人々の生活を助ける)や環境に配慮したパッケージの提供も重要な要素です。
これらの要素を組み合わせることで、カフェ業界は引き続き進化し続けて、お客様にとって魅力的な場所であり続けるでしょう。
まとめ
今回はZ世代におけるカフェに人気が高い理由について。また、SNSの普及によりカフェの人気が集まったのかどうか分析してきました。
カフェの人気が高い理由として、SNSの普及が大きいですがその他にも、地域社会としての機能や多様な飲食体験があげられます。
今後のカフェ発展において環境に優しく、お客様を配慮した取り組みでより一層利用しやすい便利なカフェに変わってくるでしょう。
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