「飲食店を開業したいけど、資金がいくら必要かわからない」「飲食店の開業までの流れを知りたい」という方は多いのではないでしょうか。中でも、飲食店の開業する際の大きなポイントである金銭面について不安もっている方は多いと思います。
そこで、本記事は飲食店を開業する際に必要となる資金額の相場や開業までの流れについて解説します。
また、今回は、関東地区での飲食店開業にあたり、「開業の資金の相場と流れ」について深堀し、「これはありがたい。」と思っていただける、各エリアごとに異なる飲食店開業時に必要な届け出の連絡先窓口などをダウンロードできる便利な「コンテンツ」をご紹介します。
目次
関東地区で飲食店を開業する5つのメリットとは
1. 巨大な市場
関東地区は人口密度が高く、日本の首都である東京を含んでいます。そのため、非常に広範な市場が存在し、多くの潜在顧客がいます。需要の高さから、新しい飲食店が成功する可能性が高いです。
2.多様な需要
関東地区は多文化が交錯し、国内外から多くの人々が集まる地域です。そのため、様々な食文化や料理スタイルに対する需要があります。多様なメニューを提供することで、幅広い顧客層を取り込むことができます。
3.観光客の集積
関東地区には多くの観光地があります。特に東京では、年間を通じて多くの国内外の観光客が訪れます。これにより、観光客向けの飲食店として需要を獲得する機会があります。
4.交通の便が良い
関東地区は交通のアクセスが非常に便利です。高速道路、鉄道、空港など、多くの交通手段が整備されています。これにより、顧客にとっての利便性が高まります。
5.飲食業界の競争力
関東地区は飲食業界が非常に競争力のある地域です。競争は厳しいですが、成功すれば他の地域に比べてより高い収益を得ることができる可能性があります。また、競争の激しさは、より良いサービスやクオリティを提供する刺激にもなります。
これらは一般的なメリットですが、実際の事業にはさまざまな要素が関与するため、綿密な市場調査や計画が必要です。また、地域の法律や規制、競合状況なども考慮する必要があります。
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あなたは知っている?開業費用の相場
飲食店を開業する際の資金と聞いたときに、どれほどの資金額が必要とされると思いますか?
実は、飲食店の開業費の相場については、日本金融政策公庫という金融機関による2020年度の新規開業実態調査が行われています。調査結果によると2020年度は開業費用の平均額は989万円、開業時の資金調達額は平均で1194万円でした。
どちらの調査も日本金融政策公庫が始めて以来の最少額であり、年々開業資金は減少しつつあります。資金の調達先としては、金融機関からの融資が平均で825万円、自己資金が平均で266万円となっています。
開業資金の内訳
開業資金の内訳に関しては、日本政策金融公庫が2012年に発行した「創業の手引き+」という資料に記述されています。
当時の開業資金の平均額883万円(不動産を購入した企業を除く)のうち、約40%が内外装工事費、約20%が機会・什器・備品費、約20%が運転資金、約17%がテナント貸借費として計上されています。
また、飲食店開業資金額の平均額1066万円(不動産を購入した企業を除く)のうち、約55%が金融機関からの融資、約30%が自己資金、約10%が親族からの資金となっています。
これで安心!資金調達の方法
前述したとおり、自己資金のみで飲食店の開業費用を賄うことは難しく、多くの人が金融機関から融資や助成金、補助金を利用して開業をしています。以下では、日本政策金融公庫から受けることができる融資について解説をします。
日本政策金融公庫から融資を受ける
日本政策金融公庫とは、新たな事業の創出や地域活性化を目的としており、中小企業や事業者などに向けて融資を行っている金融機関です。融資の他にも経営上の課題に対するコンサルティングや財務評価、情報の提供が行われています。
新規開業資金
新規開発資金では新たに事業を始める方や事業開始後7年以内の方を対象者としています。
特徴としては、「地域おこし協力隊の任期を終了していること」や「Uターンにより地方で新たに事業を始める方」を特別利率の条件としており、地域活性化に貢献できる事業者に向けた制度となっています。
女性、若者/シニア起業家支援資金
女性、若者/シニア企業家支援資金では事業開始後7年以内の女性の方や35歳未満か55歳以上の方を対象者としています。
特徴としては、名前の通り、女性やシニアの事業者に特化した融資制度であることが挙げられます。
新創業融資制度
新創業融資制度とは、新たに事業を始める方を対象として無担保で融資を受け取れる制度です。
過去の記事でも解説しているため、こちらをご覧ください。
【こちらもチェック】【最新版】いま、飲食店が使える補助金&助成金
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実際の開業までの流れを解説!
前項では融資の種類や特徴について解説しました。以下では、開業までの流れの概要を解説します。
開業までの流れとは
大まかに事業計画書の作成、必要資金の調達、物件の契約、必要資格の取得をしてから飲食店を開業するという流れになります。
事業計画作成
事業計画書を作成する上で注意する点としては、事業の方向性が第3者に対して分かりやすく、かつ返済可能な現実的な事業計画として設定することです。事業におけるどの部分にどれだけ資金を使うかを細かく計画することで、実現可能な事業であると思わせることが重要です。
もちろん融資資金は事業計画書に記述した、資金用途のみに使用しなければならないため、注意が必要です。場合によっては、返金や融資を拒否されることもあるため、適切な事業計画書を提出しましょう。
物件契約
物件の契約は、「物件探し」→「内見」→「申込」→「審査」→「契約」といった流れになります。
特に重要なのは物件探しです。自身の事業計画と照らし合わせて、めぼしい物件を探し、経営予定時間の通行人数やターゲットとする顧客層などを加味しつつ、下見をする必要があります。
また、審査の際にはオーナーに事業計画書を提出しなければならない場合もあるため、事業計画をしっかり立ててから、申込みに進みましょう。
資格の取得
次に資格の取得についてです。
飲食店開業に必要な資格は、2つあります。
1つ目は食品衛生責任者と呼ばれるもので、食品衛生学などに関する講義を受講することによって、取得が可能です。
2つ目は防火管理者と呼ばれる資格です。こちらは、30名以上の収容人数の飲食店を開業する際に必要となります。
上記の2つの資格の他にも業種によって、取得していた方が良い資格もあります。自身の業種に応じて、取得できるものは取得してしまいましょう。
オープン
遂にオープンとなります。オープンしてからは当分、常連客の確保のために、力を入れていくことになるかと思います。SNSやホームページなどを作成して、効率良く情報発信していきましょう。
今すぐできる!開業資金を抑えるコツとは
最後に、今からでもできる開業資金を抑える方法について解説します。
開業資金を抑える方法
開業資金を抑えるにあたって、重要なことは、自身にとって妥協できる点と妥協できない点を明確にして事業計画をたてることです。以下では、開業資金を削減できる5つの要素を紹介します。
事業計画の見直し
まず初めに、事業計画の見直しです。開業費が高くなる理由の一つとして、適切な事業計画が建てられていないということが挙げられます。
1つ1つが事業を始める上で本当に必要なものであるかを再検討することで、開業費を節約できます。自分自身ではどこに無駄があるか、分からないことも多いため、第3者に見てもらうことをお勧めします。
中古品の導入
次に中古品の導入についてです。開業費の中で金額を抑えやすい部分です。
テンポスドットコムでは中古の厨房機器を多数取り扱っています。
新品に対してこだわりがない場合は、一度中古のものと新品のものを比較してみるのも良いかもしれません。
物件の選び方
物件を契約するにあたって必要な資金は物件取得費用と言われています。
物件取得費用は居抜き物件にするかスケルトン物件にするかで大きく変わってきます。
居抜き物件とは、前の利用者の設備を残したままの物件を指し、スケルトン物件とは建物の内装と外装を除いた躯体だけの物件を指します。
当然スケルトン物件の方が内装外装工事をする必要があるため、費用がかさみます。物件取得費用を削減したい場合は、居抜き物件を契約しましょう。
居抜き物件での開業について、さらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
DIYで改装
DIYとは「Do it yourself」の略称で、自ら物を作ることを指します。
自身で作成するため、スケルトン物件の場合でも、内装外装費を節約することができます。
また、自分の好きなように店舗をアレンジすることができるため、オリジナリティ溢れる見た目にすることも可能でしょう。
補助金の利用
各自治体によって、開業後の家賃を負担してくれる制度や、新規開業者の資金的な援助など様々な制度があります。各自治体のHPなどを確認して、利用できるものは利用しましょう。
【人気の記事】飲食店必見!どうする?インボイス~制度概要やメリット・デメリット、申請方法、注意点を紹介~
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まとめ
本記事では、開業費の内訳と飲食店開業の流れの概要について解説しましたが、いかがだったでしょうか。
まとめとして、開業資金の内訳としては、内装外装の工事費用が最も高く、次いで厨房機器などの設備資金が高く、平均で1000万近い開業資金が必要となります。そのため、多くの新規開業者は金融機関から融資をもらうことが多いです。
融資金額も大事ですが、それだけに頼らずに、自身でできる事業計画の見直しや中古品の導入などを検討して、無理のない事業計画を立てていきましょう。