ラーメン屋を開業する前に絶対に知っておくべきポイント【2022年3月更新】

出店・開業

飲食店開業で一番人気のラーメン屋。様々な場所で出店されているラーメン屋は市場競争が激しく、開業するも失敗してなくなく閉店するラーメン屋が多いのも現状です。
1年以内に4割、3年以内に7割以上が開業に失敗して閉店しているという統計データもあるほどです。

そこで、このサイトでは、ラーメン屋経営を成功に導くための開業前の準備・ポイント・注意点などを説明しています。

繁盛するラーメン屋はコンセプト作りを重視している

『ラーメン屋を開こう!』と決めて、開業、オープンをしたものの客が入らず、経営がうまくいかないまま閉店するラーメン屋は少なくありません。

こういったラーメン屋の経営者に見られるのが開業前のコンセプトが曖昧ということです。ここではラーメン屋を開業していく前のコンセプトの重要性を説明します。

コンセプトの作り方

「コンセプト」とは飲食店における基本的な考え方のことです。このコンセプトを開業前にどれだけ明確にできているか、そして具体的に考えられるかで店が成功するかが大きく変わってきます。有名店で修行したから大丈夫だろうと思われる方もいるかもしれませんが開業前にしっかりとコンセプトを考えましょう。

作成をしていく上で「どんなにするラーメン屋にするか」ということが大事でであり、客から見たら「そのラーメン屋がどんな価値を提供してくれるのか」、どんなお店かすぐに具体的にイメージすることができ、分かりやすい言葉にすることが重要です。

ラーメン屋のメインコンセプトを具体的にすることで、価格帯、サイドメニュー、お店の雰囲気、場所などの方向性が決まり、開業するのにどのような準備が必要かが明確になってきます。

コンセプトを作成するときの基本は、「Why」「When」「Where」「Who」「Whom」「What」「Which」の7Wと「How」「Howmuch」の2Hから成る「7W2H」の観点から考えていくことができます。

事業計画で今後の経営の方向性が決まる!?

コンセプトが具体的に作成できたら、次に事業計画書を作成します。事業計画を作成していく上でよくある失敗のケースとして「スケジュール通りに進まない」、「計画した内容と大幅にずれが生じる」、「開店後売上が大幅に下回る」などあげられます。
ここでは事業計画を失敗しないポイントを説明していきます。

事業計画の作成ポイント

「事業計画を作るといっても何からすればいいかわからない・・・」そんな方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
事業計画を作成していく上で抑えないといけないポイントをここでは簡単に紹介していきます。

開業計画

開業計画とは簡単に説明すると、「どういうラーメン屋を作るか」に関する計画のことです。

開店していく店の出店場所、店の内外装のデザイン、厨房の配置、屋号などを開業計画では作成していきます。

開業資金計画

資金計画とはラーメン屋を開業するに必要な開業資金の計画のことです。
内訳としては物件費用、内装工事費用、機器や備品、運転資金、採用費用、販促費などの費用が必要です。

居抜きの物件での契約、機器・備品などを中古にする方法をとり、コストを抑えることは可能です。

開業したいお店や資金的な制限があることを念頭に考えた上で、物件探しや事業計画作成をしていきましょう。

収支計画

収支計画とは、「収入」と「支出」、「借入」と「返済」などの「入ってくるお金」と「出ていくお金」を長い期間にわたって予測することです。

入ってくるお金を計算し、そこから出ていくお金を引いて、どれほどの利益がでるか、その利益で今後やって行くことができるかを考えていきます。それにより、必要な売上金額を導き出すことができます。

ランニングコストを明確に算出し、どのくらいの売り上げを作らないいけないのかをしっかりと考えていきましょう。どんなお店もすぐに利益を生めるものではありません。何か月後に利益が出るかなどをしっかり計算した上で短期的にならないように計画を立てていきましょう。

出店場所やコンセプトで内容が変わる??メニュー作成のポイント

メニュー作成は、コンセプト作成・事業計画と同じく作成に時間がかかり、誰しもが悩む部分になってくるので早めのとりかかりが必要です。
出店場所探しが始まると、内外装の業者や厨房機器、それを納品する業者などの見積もりなど忙しくなってきます。
工事に入ってからは、内外装業者との打合せ、什器や調理道具など備品購入、アルバイトや人材採用、集客・販促準備などすべきことが盛りだくさんです。

物件引き渡し時期にはメニュー開発・メニュー構成と価格の決定をしておかなければなりません。

ここでは、メニュー開発におけるポイントを説明していきます。

メニューの作成ポイント

メニュー作成をするにも何から手を付ければいいかわからない何てことをよく耳にします。
初めてをラーメン屋をオープンする方は特に該当するのではないでしょうか?

メニューのコンセプト

大事なことはコンセプトに沿っているかどうか。
コンセプトで設定したターゲットの客層からラーメンの味、ボリューム、器、盛り付け方を決めていきます。
想定されるお客様の性別、年齢層、来店時間や滞在時間、平日なのか休日なのか、などによってもメニューのコンセプトが変わってくるかと思います。

家族連れ、サラリーマン、女性客、など属性によってもメニューコンセプトをどのようにするかを考える必要があります。収益を上げるためにサイドメニューを作るか、売れるものは何がいいか、などを検討するべきです。
まずはライバルとなるような同じ地域の競合ラーメン屋がどのようなメニューコンセプトになっているのかを調べてみてから自分のお店のコンセプトを考えるのがいいでしょう。

ラーメンの種類

ラーメンの種類といっても麺や、スープによって様々な種類があります。
スープだけでも醤油、味噌、塩、豚骨、魚介など、こちらもどのスープを提供するのか、メニューコンセプトから考えていきましょう。
また、地域性や、その時の流行によって来客の影響なども加味したうえでメニュー作りを行っていきましょう。
期間限定などで限定スープなどを出すのもひとつの選択肢です。

【こちらもチェック】繁盛につながる「メニューの価格」の決め方
※ぐるなびの飲食店向けサイト「ぐるなび通信」へジャンプします。 

物件の選び方で今後の投資回や、収益が変わってくる??

チェーン店の飲食店や、有名メーカーなど立地を選ぶ専門の部隊などがいるほど重要され、選ぶ場所によって収益が変わってくる立地。
また、ラーメン屋開業の際にその物件の状態や、必要な設備などで初期投資がどれだけかかってくるか左右されてきます。成功するも失敗するも立地は大きく影響を及ぼします。

立地調査

立地調査で大事になってくるのが、その物件の「集客力」を調べるということです。
立地で開業したラーメン屋の成功を左右する重要な部分にもなってきます。
また、「通行量」、「ターゲット層」、「看板の位置」等も重要になってきます。

立地別の特徴

開業する立地の特徴をとらえて置くことも大事です。
繁華街、駅前・駅近、ビジネス街・オフィス街など立地によってターゲット、ピーク時の来店客数なども変動します。

立地の特徴を抑え、出店場所を選んでいきましょう。

物件探しの方法

物件を探す方法にも様々な方法があります。
WEBサイト、不動産会社からの紹介、現在営業をしている人からの紹介など、このような方法であなたに合った物件を探していきましょう。

居抜きとスケルトン

ここでは居抜き物件と、スケルトン物件の特徴を説明していきます。
居抜き物件と、スケルトン物件の特徴を理解するだけでどういう物件を選べばいいかが変わってきます。

居抜き物件

「居抜き物件」とは、前テナントのガス設備や水道設備、内装がそのまま残っている物件のことです。
以前店舗で使用していた物を、無償もしくは有償で譲渡されます。
スケルトン物件よりも、市場に多く出回っており、使用できるものが多ければ開業資金の中の初期費用を抑えることもできます。

スケルトン物件

スケルトン物件とは、新しく建てたばかりの建物や、原状回復で前店舗のガス設備、水道設備、内装がすべて撤去されて綺麗になっている物件のことです。

スケルトン物件を選ぶ際には居抜き物件に比べてコストが格段に変わってくるので要注意です。元々の開業資金からどのくらいコストがかかるのかをしっかりと見積もることが重要です。

物件取得費

物件を契約する際に、初回家賃、保証金、仲介手数料などの費用が必要になります。

物件の情報などがまとめてある物件概要書にはこのような項目を記載しないといけない法律があり、すべての概要書に記載されています。

物件所得費の項目を不動産屋等に確認しながらどのくらいかかってくるか確認していきましょう。

こんなにあるの??意外と知らない開業資金調達の方法

開業金額が明確になったら迅速に準備をしなければなりません。
銀行などの融資を考えている場合は、申込みから決定まで平均1ヵ月は必要になるケースがほとんどです。

申請書類を揃えることも考慮して、資金が必要になる約3ヵ月前には申請準備を始めるようにしましょう。
ここでは資金調達の種類には次のようなものがあります。

自己資金
親族・知人
民間の金融機関
公的機関
リース・割賦
インターネット上での借入れ(ソーシャルレンディングなど)
クラウドファンディング

上記の項目からあなたに合った調達方法を見つけましょう。

内外装工事の理想の店づくりと、スケジュー

内装工事業者の選定は、飲食店の施工経験が豊富な業者を選ぶようしましょう。
物件を内見するときには内装工事業者の方に同行してもらうようにし、現場調査をして概算見積もりを出してもらいます。
可能であれば業者を3社ほど選び合い見積もりをもらい自分のコンセプトに近く、コストが低い業者を選定しましょう。

また、工事に入る前に、消防署・保健所に前相談や内容の確認、日中の工事に制限があり夜間にしか工事ができない建物もありますので不動産屋、物件オーナー等に確認し注意しするようにしましょう。
工事引き渡し前に、消防と保健所の検査があり、検査合格後に引き渡しとなります。

内外装工事にかかる期間は、一般的には2・3週間~2か月ほどですが、物件の規模や状態によってはより多くの時間を要する場合もあります。

内装工事のご相談はこちら

厨房機器・什器・備品の購入準備

内装工事業者の「現地調査」の際には、提供したいメニュー、使用する厨房機器などを伝え設備の確認をしましょう。

「現地調査」が終わり次第、厨房機器、家具、調理道具など見積もりも取ってください。

納品までに時間を要する商品もありますので、「物件契約締結」後はすぐに厨房機器、家具、調理道具の注文します。

その後、調理道具や食器、清掃用品などの備品を注文します。工事中には備品の納品ができませんので、備品の納品は工事引き渡し後におこなってください。

これらの厨房機器、備品など全て新品で揃えるとかなりの金額がかかってしまいます。
現在は中古などでも品ぞろえがいいので最初の開業資金を考え、なるべく初期費用をかけずに開業することをおすすめします。

開業前の飲食店で必ず必要な許認可・資格取得

飲食店を開業するためには「食品衛生責任者」の資格を前もって取得しておく必要があります。

また、消防と保健所の検査を受ける必要があります。消防・保健所の検査を合格をしない限り営業を開始できないためご注意ください。
ラーメン屋開業の際に必要な資格としてはこの「食品衛生責任者」の資格のみです。

開業後は、1カ月以内に税務署に「開業届」を提出しましょう。

採用や育成期間はどのくらい必要?

アルバイトや、正社員など新しくスタッフを雇う場合にはオープンの1カ月以上前から求人を始め無ければなりません。
オープン間近になってくると研修やトレーニングなどの教育が間に合いません。

また、場所によっては応募がなかったり、採用が決まらない場合があります。
その場合は早めに求人をかけ準備しておく必要があります。

オープン前の大事な宣伝!集客・販促

内外装工事に入る前には、隣の企業や店舗に挨拶をしましょう。
通常は、元請の工事業者が挨拶に行きますが、店舗オーナーが一緒に行くことで印象が良くなります。

また、オープンの前には再度オーナーが挨拶回りをおこうことで良好な関係を築けるなど、経営に大きな影響を与えます。ラーメン屋においては近隣の飲食店舗などと良好な関係を築くことで身近なリピーターの獲得に至る可能性が十分にあります。

工事の期間中には、集客・販促のためのビラ・ショップカード・ポイントカードの作成、自店のHPやSNSの開設・グルメ予約サイトへの申し込みなどをして準備していきましょう。

オペレーションの改善を見直せるオープン方法

ビラ配りや、FAX、DMなどで集客してオープンしたものの現場ではトラブルや、オペレーションの乱れなどラーメン屋のオーナーなら誰しも経験するものです。
ここではそうならないための2つのオープン方法をご紹介します。

プレオープン

初めてのオープンの場合、アルバイトや従業員が慣れないため様々な失敗、トラブルになることが多々あります。
そのトラブルなどの対策ができるのが「プレオープン」です。

親しい友人や、開業に関わった業者などを招待し、実際の営業時のシミュレーションを行いオペレーションをなどの確認をおこなえます。
プレオープン後には、浮かび上がったトラブルや、問題点の改善策を練り、対策を行ってオープンを迎えましょう。

サイレントオープン

近年増加しているサイレントオープンというオープン方法です。
事前に告知をせず、静かにオープンすることで、オープン時にお客様が押し寄せることなくオープンがすることができます。

また、ラーメン屋は比較的少人数で来店する客が多いことからスタッフもじっくりと接客に慣れていくことができ、慣れてきたところで集客宣伝を行うことで、サービス面での評価を上げることができます。

まとめ

いかがだったでしょうか?
ラーメン屋開業に必要な知識、また準備は参考になったでしょうか?
これから夢にまで見たラーメン屋の開業。このブログが少しでも力になれたら幸いです。
開業支援を行っている企業も多いのであまりひとりで悩まずに誰かに相談してみることも重要です。
冒頭にも記載したようにラーメン屋は1年以内に4割、3年以内に7割のラーメン屋が閉店しています。
こうならないためにも計画的にオープン準備を行っていきましょう。

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