飲食店経営において、厨房の効率化は売上にも直結する重要なポイント。その中でも、日々大量に出る食器を短時間で、しかも衛生的に洗浄できる「業務用食器洗浄機」略して「食洗機」は、まさに現場の強力な助っ人です。
しかし、いざ導入しようとすると――
「どのメーカーが良いのか分からない」
「消耗品コストやランニングコストも気になる」
「うちの店の規模や営業スタイルに合うのはどれ?」
……と、選定で悩む方も多いのではないでしょうか?
本記事では、業務用食器洗浄機の選び方からタイプ別の特徴、主要メーカーの比較、導入時の注意点まで導入前に知っておきたいチェックポイントや、見落としがちな注意点までわかりやすく解説します。
あなたのお店にぴったりの1台を見つけ、厨房の生産性アップと人手不足の解消を目指しましょう!

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目次
業務用食洗機は必要なのか?
「手洗いでも十分では?」とお考えの方もいるかもしれません。しかし、以下の点から、業務用食洗機の導入は飲食店にとってメリットの大きな投資と言えます。
洗浄能力とスピード:業務効率の向上、人件費削減
短時間で大量の食器を洗浄できるため、ピーク時でも食器不足の心配がありません。
洗浄能力は機種により異なりますが、例えば、アンダーカウンタータイプでは1時間に200~400枚、ドアタイプでは500~1000枚、コンベアタイプでは1000枚以上の食器を洗浄できるものもあります。
人手不足の解消:回転率の向上、人件費削減
サイクルが短く、効率的な洗浄が可能です。
洗浄サイクルは、一般的に50秒~3分程度と非常に短く、連続して食器を洗浄できます。
深刻な人手不足の中、食器洗いの時間を大幅に削減できます。
高い衛生管理:食中毒のリスク低減
高温洗浄や消毒機能により、衛生的な食器を提供できます。
業務用食洗機は、60~80℃ほどの高温水で洗浄・すすぎを行うことで、食器を衛生的に保ちます。
コスト削減:光熱費の削減、環境負荷の低減
最近の機種では、節水や省エネ機能を搭載し、ランニングコストの削減に貢献します。最新の業務用食洗機では、1回の洗浄で使用する水量を大幅に削減する節水機能や、消費電力を抑えるインバーター制御などが採用されています。
例えば、従来の業務用食洗機が1回の洗浄で10リットル以上の水を使用していたのに対し、最新機種では2~3リットル程度にまで抑えられているものもあります。
手洗いの場合、同量の食器を洗うのに30リットル以上の水が必要になる場合もあり、業務用食洗機の節水効果は明らかです。これにより、水道代を大幅に削減できます。
耐久性:長期間の使用が可能、交換頻度の減少
頻繁な使用に耐えられるよう、頑丈に設計されています。
業務用食洗機は、1日に数回から数十回の使用を想定して設計されており、ステンレス製や耐久性の高い部品が使用されています。
業務用食洗機の選び方 5つのポイント
数多くの種類がある業務用食洗機の中から、自店舗に最適な一台を選ぶために、以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
【1】店舗規模と必要な洗浄能力
- お店の1時間あたりの使用量に耐えられるかを考えて選びましょう。
- 1回で洗える食器数、1時間あたりのラック数を試算します。
- 食器洗浄機に適した給湯器を選ぶことも大事です。
- 対応給湯の水道水・給湯、必要温度・ブースターの有無など確認しましょう。
【2】設置スペース
- サイズだけでなく、給排水設備や電源の位置も確認が必要です。
- 厨房の寸法と通路幅を確認しましょう。
- 導線・排水・給水・給湯・電源容量・安定供給できる給湯器の有無・フードなど、設置条件も事前に業者と相談しておきましょう。
【3】ランニングコスト
- 電気代、水道代、洗剤代などを比較検討しましょう。
【4】洗浄する食器の種類と量
- 1日に洗う食器の量と種類を考慮しましょう。
【5】アフターサービス
- 保証期間、メンテナンス体制などを確認しておくと安心です。
タイプ別徹底比較:自店舗に最適なのはどれ?
業務用食洗機は、大きく分けて以下の5つのタイプがあります。それぞれの特徴、メリット・デメリット、おすすめの店舗規模をまとめました。
アンダーカウンタータイプ
高さ800mmのものが多く、カウンターの下にも設置できるコンパクトな商品が多いです。
小型で設置場所を選ばないため、小規模店舗やバーなどに適しています。
洗浄能力はやや低めです。
- 特長: コンパクトで設置が容易、省スペース、比較的安価
- 用途: 小規模レストラン、バー、カフェなど
- 洗浄能力: 1時間あたり20~40ラック程度
小型ドアタイプ
ドアをスライドして、ラックを出し入れでき、食器の出し入れが容易です。
ラックの出し入れは正面、右、左、左右両方(パススルー)と選べるため、設置場所と作業動線にあわせることが可能です。
コンパクトながら高い洗浄能力があります。
ドアタイプよりは小型ですが、設置スペースを必要とします。
中規模店舗でよく使用され、洗浄能力と省スペースを両立したタイプです。
- 特長: コンパクトながらも高い洗浄能力、食器の出し入れが容易に行える
- 用途: 中小規模レストラン、居酒屋、カフェ、ホテルなど
- 洗浄能力: 1時間あたり 30~50ラック
ドアタイプ
ドアを上に持ち上げて、ラックをスライドさせて使います。
ラックの出し入れは左右正面どこからでも可能なため、厨房レイアウトに合わせて柔軟に対応ができます。
高い洗浄能力があり、作業効率が良く、様々なサイズの食器に対応できるのが強みです。
アンダーカウンターや小型タイプに比べるとスペースを要します。
中規模店舗でよく使用されています。
- 特長: 高い洗浄能力、作業効率が良い、豊富なサイズの食器に対応
- 用途: 中規模レストラン、居酒屋、ホテル、学校など
- 洗浄能力: 1時間あたり40~60ラック程度
シャッタータイプ
上部から出し入れするタイプです。
アンダーカウンタータイプよりもラックの位置が高くなり作業性は高まりますが、その反面、扉開口部の高さが低くなりますので洗える食器の大きさが小さくなります。
小規模店舗向けの機種です。
- 特長: コンパクトで設置が容易、省スペース
- 用途: 小規模レストラン、ラーメン店など
- 洗浄能力: 1時間あたり40~60ラック程度
コンベアタイプ
ベルトコンベアで食器を自動搬送し、大量の食器を連続洗浄できます。
非常に高い洗浄能力があります。
大量の食器を連続的に洗浄できるため、高い効率性があります。
広い設置スペースを必要とし、導入コストは高額になります。
大規模レストランやホテルなどに最適です。
- 特長: 非常に高い洗浄能力、連続洗浄が可能
- 用途: 大規模レストラン、ホテル、社員食堂など
- 洗浄能力: 1時間あたり60ラック以上
メーカー別徹底比較:各社の強みとおすすめ機種
業務用食洗機には、多くのメーカーと商品があります。ここでは、代表的なメーカーの特徴とその強み、主要商品をご紹介します。
ホシザキ
日本国内で圧倒的なシェア。耐久性・洗浄力・メンテ体制すべて安定。
■強み
高い洗浄力と耐久性に定評があり、多くの飲食店で採用されています。
独自の技術による強力な洗浄力は、油汚れやこびりつきがひどい食器でも効率的に洗い上げます。
また、耐久性が高く、長期間安心して使用できる点も魅力です。
■おすすめ機種
JWEシリーズ (アンダーカウンタータイプ)、JWシリーズ (ドアタイプ)
■テンポスグループ売れ筋No.1機種
\業界トップクラスのすすぎ水量の少なさ!/
【ホシザキ】食器洗浄機 JWE-400TUC3
- サイズ(外寸mm):600×600×H800~820(アジャスタ付)
- 消費電力:555/555W(力率66/66%)(最大4575/4575W)
- 電源:3相200V 50/60Hz共用・容量5.1kVA(14.8A)
- サイクル時間:標準90秒(本体洗い79秒、休止5秒、すすぎ5秒、休止1秒)
- 消費水量:1サイクルすすぎ水量約1.8L
マルゼン
手頃な価格帯と扱いやすさが魅力。機能と価格のバランスが◎
■強み
さまざまなニーズに対応できる豊富なラインナップが魅力です。小型のアンダーカウンタータイプから大型のコンベアタイプまで、幅広い製品を提供しています。耐久性が高く、長期間安心して使用できる点も魅力です。
設置しやすい設計とランニングコストの低さに定評があります。
■おすすめ機種
MDKシリーズ (アンダーカウンタータイプ)、MDシリーズ (ドアタイプ)
■テンポスグループ売れ筋No.1機種
\洗剤代・ガス台・水道代が節約できるエコタイプ/
【マルゼン】エコタイプ食器洗浄機 アンダーカウンター MDKLTB8E
- 外形寸法:幅600×奥行600×高さ800(mm)
- 電源:3相200V(50/60Hz)
- 消費電力:3550/3750W
- すすぎ湯はわずか2リットル
- 洗浄時間は汚れ具合に応じ、ワンタッチの3段階調整
パナソニック(旧:サンヨー)
静音性・省エネ性に優れたモデルが多いです。フレンチ・カフェ系でも人気。
■強み
省エネ性能に優れた製品が多く、ランニングコストを抑えたい方におすすめです。独自の節水技術やインバーター制御により、電気代や水道代を削減できます。
■おすすめ機種
DW-UDシリーズ (アンダーカウンタータイプ)、DW-DRシリーズ (ドアタイプ)
■テンポスグループ売れ筋No.1機種
\洗剤濃度に応じてすすぎ水量を選択できる!/
【パナソニック(旧サンヨー)】食器洗浄機 アンダーカウンタータイプ dw-ud44u
- 外形寸法:幅600×奥行600×高さ850(mm)
- 電源:単相100V
- 消費電力:4.41/4.42kW[50/60Hz]、運転電流:12.9/13.0A[50/60Hz]
- すすぎ水量:標準コース:約2.6L/ラック(可変)、節水コース:約2.2L/ラック、超節水コース:2.0L/ラック
- 洗浄能力:42ラック(皿672枚/時、グラス1512個/時、どんぶり378個/時)
テンポスオリジナル(シェルパ)
他と比べても高いコストパフォーマンスが魅力。
■強み
飲食店専門のテンポスバスターズが提供するオリジナルブランドです。コストパフォーマンスに優れており、初期費用を抑えたい方におすすめです。また、店舗設計のノウハウを活かした製品開発も行っています。
■おすすめ機種
アンダーカウンタータイプ、小型ドアタイプ
■テンポスグループ売れ筋No.1機種
\一度廃盤になりましたが、お客様からのご要望で生産が復活した人気商品!/
【テンポスオリジナル】TB食器洗浄機 アンダーカウンタータイプ TBDW400BAU1
- 外形寸法:幅600×奥行600×高さ800~825(mm)扉開口時315(mm)
- 電源:単相100V
- 処理能力:40ラック/時、グラス1440個/時、茶碗1000個/時、中皿800枚/時、丼640個/時
- 洗浄時間:洗い50秒/休止5秒/すすぎ10秒
- 排水栓を抜く必要がありますが、その分価格に特化!
見落としがちな注意点
業務用食洗機を導入する際には、以下の点に注意する必要があります。
蒸気と熱気対策を忘れがち
- 洗浄時に大量の蒸気・熱気が発生します。
→ 換気設備が不十分だと、結露・カビ・厨房環境悪化の原因になります。 - 特に天井の高さが低い店舗、密閉性の高い厨房は注意が必要です。
- フードは必要か、消防・保健所の条件はどうなっているかを確認しておきましょう。
食器サイズ・形状との相性を見落とす
- ラックのサイズ・形状によって鍋やオーバル皿が洗えないこともあります。
- 店舗で使用している食器とラックの対応可否をチェックしましょう。
ドレン配管(排水)の能力不足
- 食器洗浄機は一度の排水量が多いため、排水配管の太さや勾配不良だと詰まりや逆流の原因になります。
耐熱性のない食器・プラ容器が溶ける
- 高温洗浄により、耐熱性のないプラスチック食器が変形・溶ける可能性があります。
電気契約容量の見落とし
- 200V・大型機種の場合、厨房の電気容量オーバーでブレーカーが落ちるケースもあります。
- 電力会社への契約変更が必要になる場合もあるので注意しましょう。
◆テンポスグループ売れ筋TOP3◆業務用食器洗浄機
テンポスバスターズ、テンポスドットコムの販売台数を基にした売れ筋TOP3商品をご紹介します。
◆売れ筋NO.1◆【テンポスオリジナル】TB食器洗浄機 アンダーカウンタータイプ TBDW400BAU1 / 単相100V
\排水栓を抜く必要がありますが、その分価格に特化!(単相100Vタイプ)/
- 外形寸法:幅600×奥行600×高さ800~825(mm)扉開口時315(mm)
- 電源:単相100V
- 処理能力:40ラック/時、グラス1440個/時、茶碗1000個/時、中皿800枚/時、丼640個/時
- 洗浄時間:洗い50秒/休止5秒/すすぎ10秒
◆売れ筋NO.2◆【テンポスオリジナル】TB食器洗浄機 アンダーカウンタータイプ TBDW-400BAU3
\排水栓を抜く必要がありますが、その分価格に特化!(3相200Vタイプ)/
- 外形寸法:幅600×奥行600×高さ800~825(mm)扉開口時315(mm)
- 電源:3相200V(50/60Hz)
- 処理能力:40ラック/時、グラス1440個/時、茶碗1000個/時、中皿800枚/時、丼640個/時
- 洗浄時間:洗い50秒/休止5秒/すすぎ10秒
◆売れ筋NO.3◆【テンポスオリジナル】TB食器洗浄機 小型ドアタイプ TBDW-450BAU3
\排水栓を抜く必要がありますが、その分価格に特化!(3相200V・小型ドアタイプ)/
外形寸法:幅600×奥行600×高さ1345(mm)
電源:3相200V(50/60Hz)
処理能力:55ラック/時、グラス1980個/時、茶碗1375個/時、中皿1100枚/時、丼880個/時
洗浄時間:洗い50秒/休止5秒/すすぎ10秒(0~30秒)
まとめ
飲食店経営者・開業予定者の皆様に向けて、業務用食器洗浄機の選び方から、タイプ別・メーカー別の特徴、導入時の注意点までを詳しく解説しました。業務用食洗機は、店舗の規模や業態、予算、そして重視するポイントによって、最適な機種が異なります。
- 省スペースを重視するなら、アンダーカウンタータイプや小型ドアタイプがおすすめです。
- 高い洗浄能力と作業効率を求めるなら、ドアタイプやコンベアタイプが適しています。
- ランニングコストを抑えたいなら、省エネ性能に優れた製品を検討してみましょう。
また、導入前に、設置場所の確認や必要な洗浄能力の把握、ランニングコストの比較などをしっかりと行うことが重要です。ご自身の店舗にぴったりの業務用食洗機を見つけ、店舗運営の効率化と生産性向上を実現してください。
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