うなぎは、日本ではもちろんのこと、海外でも非常に人気な食べ物として扱われています。
うなぎは、高たんぱくで栄養価が非常に高く、その味のおいしさだけではなく、栄養という部分でも非常に価値の高い魚だと言われています。
うな重やひつまぶしといったメニューがあり、どれもおいしくごちそうできます。
そんなうなぎですが、食べるという食の歴史はいったい、いつ頃から始まったのでしょうか。
今回は、うなぎはなぜ高級食材なのか！？歴史やうなぎ料理について紹介していきます。
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目次
うなぎの歴史
うなぎは、日本の食文化に深く根付いた食材であり、その歴史は古代にまでさかのぼります。
奈良時代（710〜794年）の文献『万葉集』には、夏バテ防止のためにうなぎを食べることを勧める歌が記されており、すでにこの時代から滋養強壮（じようきょうそう）の食べ物として認識されていました。
平安時代（794〜1185年）には、貴族の食事としても用いられ、鎌倉時代（1185〜1333年）には、市民の間でも食されるようになったのです。
戦国時代（1467〜1615年）には、武士たちが戦の合間に栄養補給としてうなぎを食べた記録があります。
そして、江戸時代（1603〜1868年）になると、現在の「蒲焼き」の形が確立されたのです。
当初は、うなぎを素焼きにしたものに、タレをつけて焼いていましたが、のちに蒸してから焼く「江戸焼き」の調理法が生まれました。
これは、脂の多い江戸前のうなぎを「ふっくら」仕上げるための工夫です。
明治時代以降もうなぎ料理は発展を続け、現在では「土用の丑の日」に食べる習慣が定着しています。
これは江戸時代の蘭学者・平賀源内が、夏場に売れ行きが落ちるうなぎを宣伝するために考案したと言われています。
近年では、うなぎの乱獲や生息環境の変化により、資源保護の必要性が叫ばれています。
養殖技術の進歩や、代替食材の開発も進められており、今後のうなぎ文化の存続が注目されているのです。
うなぎはなぜ高級食材なのか！？
うなぎは、なぜ高級食材として扱われているのでしょうか。
ここでは、うなぎが高級食材として扱われている理由について紹介していきます。
主に以下のことがあげられます。
天然資源の減少と養殖の難しさ
うなぎの価格が高騰している最大の理由は、天然資源の減少が原因です。ニホンウナギは、マリアナ諸島付近の深海で産卵し、孵化（ふか）した稚魚（シラスウナギ）は黒潮に乗って日本沿岸へとたどり着きます。
しかし、環境破壊や乱獲により、その数は激減しています。特に、シラスウナギの漁獲量は年々減少しており、価格が高騰しているのです。
また、うなぎの完全養殖は非常に難しく、現在流通している養殖うなぎも、シラスウナギを捕獲して育てたものがほとんどです。
そのため、養殖うなぎの価格もシラスウナギの供給に依存しており、価格が下がりにくい状況にあります。
成長に時間がかかる
うなぎは、市場に出せる大きさに成長するまで1年以上かかります。一般的な魚類と比較してみると、成長に時間とコストがかかるため、その分価格も高くなってしまいます。
特に養殖うなぎの場合、餌代や水質管理のコストがかかるほか、品質を維持するために手間がかかります。
天然うなぎと比較した、安定供給が可能とはいえ、大量生産が難しいため、高級食材としての地位を保っているのです。
調理の難しさと職人技
うなぎは、下処理や調理が難しく、専門の技術が必要な食材です。うなぎ専門店では、「裂き」「串打ち」「蒸し」「焼き」といった工程を熟練の職人が行います。
特に、関東風のうなぎは、蒸してから焼くため、「ふっくら」と仕上げる技術が求められます。
一方で、関西風は蒸さずに焼くため、「パリッ」と香ばしく仕上げる技術が必要です。
こうした職人の技術が味に直結するため、専門店で提供されるうなぎは価格が高くなりやすいのです。
また、熟練の職人が減少していることも、うなぎ料理が高級化する一因になっています。
需要の高さと特別な食文化
うなぎは、「土用の丑の日」に食べる習慣が定着していることから、需要が非常に高いです。
特に、夏場は販売価格が上がる傾向にあります。また、うなぎは滋養強壮によいとされ、贈答品としても人気です。
そのため、高級志向のお客様向けに高品質なうなぎが流通し、価格が上がりやすいのです。
さらに、うなぎはハレの日（特別な日）に食べることが多く、ぜいたく品としてのイメージが強いため、外食でも高級な料理として提供されることが多いです。
うなぎが高級食材とされるのは、「資源の減少」「成長に時間がかかる」「職人技が必要」「需要の高さ」といった要因が絡み合っています。
今後も資源管理や、養殖技術の発展が進むことで、価格の変動があるかもしれないものの、うなぎが特別な食材であることに変わりはないでしょう。
人気のうなぎ料理3選！
うなぎは、日本の食文化に深く根付いた食材であり、滋養強壮の効果があることから、特に夏の土用の丑の日には多くの人がうなぎ料理を楽しんでいます。
ここでは、日本で特に人気のあるうなぎ料理について紹介していきます。
主に以下のうなぎ料理があげられます。
うな重
うなぎ料理の代表格といえば「うな重」です。「ふっくら」と焼き上げられたうなぎの蒲焼きを、甘辛いタレとともにご飯にのせたぜいたくな一品です。
関東風では、「蒸し焼き」にすることで、柔らかく仕上げられ、関西風では「地焼き」によって皮が「パリッ」とした食感になります。
どちらのスタイルも人気があり、お店によって味わいが異なるため、食べ比べる楽しみもあります。
ひつまぶし
名古屋発祥の「ひつまぶし」は、うなぎの蒲焼きを細かく刻んでご飯に混ぜながら食べるスタイルが特徴です。
3つの楽しみ方ができるのが魅力的で、まずはそのまま食べ、次に薬味（ネギ、わさび、刻み海苔など）を加え、最後に出汁やお茶をかけて「お茶漬け風」にして味わいます。
さっぱりとした後味で、うなぎのうまみを存分に堪能できる一品です。
う巻き（うなぎ入りだし巻き卵）
「う巻き」は、うなぎの蒲焼きをだし巻き卵で包んだ料理で、ふんわりとした卵と香ばしいうなぎの相性が抜群です。
料亭や、居酒屋の一品料理としても人気があり、お酒のお供にも最適です。
卵の優しい味わいと、うなぎの濃厚な風味が絶妙に調和するため、ご飯のおかずとしても楽しめます。
（これらのうなぎ料理は、テンポスフードメディア独自の視点で分析し作成しました。）
うなぎ料理は、そのまま楽しむ「うな重」、アレンジして味の変化を楽しめる「ひつまぶし」、卵との組み合わせが絶妙な「う巻き」など、いろいろなバリエーションがあります。
それぞれ異なる魅力があるため、シーンに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
うなぎ料理に使う調理器具や食器
テンポスで扱っている、うなぎ料理を作る際に使う調理器具や、おすすめの食器をご紹介！
スチームコンベクションオーブン
丼重 【うな重朱内朱塗】
まとめ
今回は、うなぎはなぜ高級食材なのか！？歴史やうなぎ料理について紹介してきました。
うなぎが高級食材として扱われている理由として、天然資源の減少と養殖の難しさや成長に時間がかかるなどの要因があげられます。
日本にはうなぎを使った料理がいろいろあるため、ぜひシーンに合わせてごちそうしてみてください。
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