「店舗の顔を彩る、伝統美の定番アイテム――和風の定番装飾品のれん!」

集客・販促

のれん(暖簾)は、居酒屋、お蕎麦屋、ラーメン店、お寿司屋などの飲食店をはじめ、旅館などの商業施設、自宅のインテリアなど、私たちの生活の様々な場面で目にする機会があります。

そんな、誰もが知っているであろうのれんですが、生地や種類についても知っているという方は少ないのではないでしょうか?このページをご覧いただければ、のれんの雑学や豆知識も併せて知ってもらって、より一層のれんについて物知りになれます!ぜひご一読ください。

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のれんとは

元々は屋内に直接、風や光が入るのを防いだり、目隠しとして使われていたのれん。
そして戦前は、ごはん屋さんや居酒屋さんでお客様が出て行く時に肴をつまんで汚れた手をちょっと「のれん」で拭いていく。そんな習慣もあったため、のれんが汚れている店ほど「繁盛しているお店」と言われていました。

今では、閉店になるとまずのれんを片付けるので、出ていると「営業中」という合図にもなっています。そんなさまざまな目的やメッセージが込められているのれんは、どんな生地があり、種類があるのかを紹介していきます!

のれんの生地

のれんによく使われる生地は、大きく分けると「麻」「綿」「化学繊維」の3種類です。デザインだけでなく、生地の種類によっても雰囲気が変わります。居酒屋やラーメン屋、和菓子屋など、どんな業種で使うかを考慮して生地選びをしましょう。

生地の特徴

・麻
・綿
・化学繊維

【麻】
麻の多くは、シャリシャリとした手ざわりと、ほどよい透け感があり、薄手で通気性のよい生地が多いため、涼しさを感じさせてくれます。

【綿】
綿は、織り方によって見た目が変わるため、希望する雰囲気に合った生地を選ぶことができます。吸水性、耐久性、耐熱性が高く肌ざわりのよい綿は、衣類や寝具など、暖簾以外のアイテムにもよく使われています。

【化学繊維】
化学繊維の種類は多々ありますが、暖簾によく使われる生地の代表格はポリエステルで、次のような特徴があります。

型くずれしにくい
摩擦に強い
熱に強い
虫害を受けにくい
速乾性がある
長時間外気に触れても劣化しにくい
日焼けが起こりにくい

加工方法にもよりますが、化学繊維には特有の滑らかさとほどよい光沢があります。また、プリントにも幅広く対応できるので、自由なデザインでのれん作りが可能です。

生地選びのポイント

【耐久性】
麻、綿、化学繊維のいずれも耐久性には優れていますが、どれかひとつというなら化学繊維をおすすめします。日差しの影響を受けやすい軒先などでは、ポリエステルの特徴が生きるのではないでしょうか?

【使用用途】
のれんは、店舗の入り口や部屋の間仕切りのほか、イベントの販促品としても幅広く利用されていますが、どのように使いたいかは人それぞれです。

生地のコストを抑えたい場合、「ポリエステルトロピカルなど、薄手の化学繊維」、空間を区切る間仕切りとして使いたい場合、「麻や薄手の綿素材、軽さのある化学繊維」から好みのものから選んでみましょう!

【デザイン】
デザインを重視して選ぶことも方法のひとつです。最近は北欧風のデザインも増えています!総柄やボーダーなど、従来の暖簾のイメージを覆すデザインも近年の流行になっています!

のれんの種類
ここでは、のれんの種類や生地に関する豆知識を紹介していきます。
のれんは日本の歴史や文化とともに、利用者の需要に合わせて、様々な進化を遂げてきました。サイズ・形状・素材が異なったのれんは無数に存在しますが、その中でも特に需要の高いのれんをピックアップしてご紹介します。

半のれん

標準とされる布丈(約113cm)の半分、約56.7cmの丈の長さの暖簾を半のれんと呼びます。飲食店としては、居酒屋・そば店・寿司店・ラーメン店などの、目にする機会が多い馴染みのあるのれんです。

店舗の入口に掛けても、外から店内の様子を見ることができるので、お客さんが入店しやすくなるだけでなく、通行人へのアピールとしても効果的です!

長のれん

長のれんは丈の長さが約1.6mで、標準とされる布丈(約113cm)よりも約50cm程長いのれんです。銭湯やお手洗いの入口や、店内でスタッフエリアを区切るための間仕切りや目隠しの他、日除けの役割も果たします。

店内やご自宅の装飾として使えば、伝統的な「和」の雰囲気を演出することができます!

水引きのれん

水引きのれんは、丈の長さが約40cmほどの布を間口いっぱい、軒先に設置できる横に長いのれんです。飲食店内のカウンターと調理場の間や、入り口が横長の店先にもサイズに合わせて製作・設置することができます。

「水引」とは本来、贈答品や封筒などに取り付けられる「飾りの紐」のことで、間仕切り・目隠しと言うよりは、装飾用として重宝されるのれんです。

日除けのれん(太鼓のれん)

日除けのれんは、切り込みのない大風呂敷のような一枚布の上下にチチをつけ、上端を軒先に、下端を道路側にせり出させて固定します。店頭を日差しや風から守ったり、見た目も大きいため、店舗の看板としての役割も果たします。

ラーメン店・居酒屋などの飲食店の他、酒店・陶器店・石材店まで、幅広い業種で利用されています!日除けのれんが風に煽られると、パターンと音をたてることから別名「太鼓のれん」ともいわれています。

縄のれん(紐のれん)

い草や麻を素材に編まれて作られる「紐のれん」や「縄すだれ」とも呼ばれる縄のれん。
自然素材の温もりと透ける涼感を併せ持ち、独特の存在感と風格があり、どこか親しみや懐かしさを感じさせてくれるのれんで、居酒屋・菓子屋・麹屋などの様々な店舗で使用されています!

空間を柔らかく仕切り、和の雰囲気を演出する装飾アイテムとしても活躍します。

地域による違い
関西と関東では、暖簾にいくつかの違いが見られます。その一つが、仕上げ方法。一般に、のれん発祥の地・京都では上辺をトンネル状に縫い上げる「袋縫い仕上げ」が多いです。

ご覧の通り、袋縫いにするとのれん棒は見えません。一方江戸では、チチ(乳)という、布地を輪っかにしたものを上部に縫い付ける「チチ仕上げ」が多く、そのため暖簾棒は「袋縫い」と違ってはっきりと見えることになります。

これは、「隠す」ことをよしとする京都と、「現す」ことをよしとする江戸の文化の違いによるものと言われています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
店舗の顔を彩る、伝統美の定番アイテムである、のれんの魅力は伝わりましたか?

このように、飲食店ののれんは、実用性と美しさを兼ね備えた重要なアイテムであり、選ぶ際には店舗のイメージや機能性を考慮することが大切です!デザインやアイデア次第でお客様に印象づけができ、集客をにつなげられます!

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