京都・地下鉄丸太町駅から徒歩5分、アットホームな佇まいでお客さんを迎えてくれる「カフェ タイガー」。
名前の勇ましさとは相反して、店内には和やかな雰囲気のご夫婦がいます。
店主の深田さん夫婦が営むのは、流行にアンテナを張りつつも、自分たちの「好き」を沢山盛り込んだメニューがいっぱいの温かみのあるカフェです。
内装には、屋号と同じ虎の暖簾や置物が沢山置かれているのもユニークです。
飲食メニューも豊富で、しっかりお腹を満たしてからゆっくりとコーヒーで一息つくことができ、様々なニーズに応えてくれる居心地のよいお店です。
そんな「カフェ タイガー」さんの開業までの経緯、苦労したことや失敗したこと、それらを乗り越えたエピソードをお聞きしました。
目次
開業までの経緯
いいタイミングで始めたカフェ開業
ご夫婦で開業をした深田ご夫妻。
旦那さんの和良さんは、元々長くラーメン屋さんで、音楽活動をしながらバイトとして働いていました。
奥さんの佳寿子さんはイタリアンレストランの店長を14年くらいやっていました。
退職して、別の仕事をしていたお二人は、「2人のお店しようか」ということで開業することになりました。
偶然2人のタイミングが合って、開業することになったという感じだったと深田さんは語ります。
特に「2人でお店をやろう!」と意気込んで目標を立ててやったわけでもなかったので、障害もなくとんとんと進みました。とも、深田さんは楽しそうに話します。
一番人気メニュー:汁なしタイガー麺1,050円(税込)
ルーローファン 1,000円(税込)
特製ナポリタン 1,000円(税込)
開業されている店舗様におすすめ!カフェに必要な「厨房機器や調理道具用品」全てがそろう業種別専門ページをご紹介します。一括見積サービスもぜひご利用ください!
※開業に関して少しでも興味がある方におすすめ!「メインコンセプト・だれに・どこで・いくらで・いつ・何を・なぜ・だれが・どのように」の9つの項目を簡単に整理できる「開業コンセプトシート」と「記入例」を「無料」でダウンロードできます。
ダウンロードするには
(※上記ボタンをクリックし、ぜひダウンロードして活用してく ださい。)
※独立・開業に至るまでの経緯やとっておきの裏話、成功の秘話などを独占インタビュー!上記ボタンをクリックし、他店舗店主のヒストリーもぜひご覧ください。
苦労したこと、失敗したこと、それらを乗り越えたエピソード
希望を詰め込んだ改装
物件探しは特に苦労もなく、めがけた地域ですんなりと決まったそう。
元々は普通に住いだったところを店舗として改装して、という形で、偶然そこが退去するところだ、ということですんなり決まったそうです。
中を全面改装するというところからの始まりで、工務店の方にビジョンを伝えながらの作業になりました。
「既存の店っぽくしたくなかった」という深田さんは、いわゆる”京都でカフェ=和モダン”というイメージになりがちなのが嫌だったとのことで、毎日現場に立って「ここはこうして欲しい」というのを言いながら一緒に作業させてもらいました。
店の内装については旦那さんが全て任せてくれていたので、夏の間は毎日ずっと現場にいて、希望をめいっぱい詰め込んだ内装工事の作業をやっていたそうです。
「そういう意味では大変と言えば大変でした」と深田さんは笑います。
ただ、そこまでさせてくれた工務店の方には感謝しています。とも深田さんは語ってくださいました。
コロナ禍ではお弁当で
肉体的にしんどいというのは少なからずあったそうですが、それ以外は順調だったと言います。
コロナの頃は夜営業をしていなかったそうで、補助金の対象にはならなかったそうで、お弁当メニューを作ったりしてなんとか対応していたとのことです。
アルコールの提供はしていたものの、夜営業はしていなかったのが痛かった、と深田さんは語ります。
ゆったり過ごせる18席
屋号でもあるタイガーグッズ!インパクト大です!
開業してみてはじめてわかったこと
客層が読み切れていませんでした
店の周りの環境というのが、目的なく歩いている人がいない環境で、会社勤めの方が多いということが開業して初めて分かったので、人が多い場所ではなかったんですよね。
メニュー作りや営業時間を開業してから変更したというのがありました。
会社員の人が多いエリアで、観光客の人が少なかったです。
昼休憩に利用される、というのが多かったですね。
お昼の12時台に満席になって、ぱーっと引くという感じです。
そういったところが飲食メニューの充実につながっている感じですかね。
カフェ利用として、というよりはそういった利用が多かったですね。
今はインバウンドのお客さんも増えて客層としては、特に今年なんかは桜の時期とか海外の方が増えましたね。
SNSで見た、という方が来てくれたりするケースがありましたね。
ラーメンメニューを採用!
ラーメンメニューは、夫が元々ラーメン屋で働いていたので「ラーメンを出したい」とのことで始まったんです。
二人で調理をするように作った厨房ではないので二人で一緒に調理するのは難しいです。
普段は私が一人で厨房に立っているので、夜営業では夫がラーメンを作る、というような使い方をしています。
がっつりご飯も食べられて、そのあとゆっくりコーヒーなども飲めるという営業形態でやっています。
調理は奥様のテリトリー
コーヒーは旦那様が淹れます
テンポスとのかかわり
元々開業時に必要なものを揃えたのは工務店さんだったのですが、8年の間に2回冷蔵庫を買い足していて、それはテンポスさんでした。
京都店ですね。
食器類、カトラリーもテンポスさん。
京都店さんを見ると、ちょっとレトロな感じの食器なんかもあって面白い。
掘り出し物を見つけるのが楽しいです。
今後の展望・開業する方へのメッセージ
緑と温かみのある看板や扉がお客様をお出迎え
「好き」を詰め込んだメニュー作り
今後の展望としては、流行りのものも見つつ、自分たちの好きなものをメニューに反映させながらいきたいですね。
広げすぎることなくやっていくつもりです。と深田さんは真っすぐに言う。
ランチメニューで、汁なしタイガー麺というのがあって、台湾のルーローファンを元に作ったんです。
台湾が好きなので、台湾に行ったときに「美味しいな」と思って、メニューにいれてみました。
それが今、一番人気メニューとなりました。
そんな感じで、自分たちの「好き」を反映させながらメニューを作っていきたいですね。
あと現在、色々な場所で出店もさせて頂いていて。
肉体的にハードな部分もありますがたくさんの人々との出会いなど楽しさが勝つ事の方が多いので、今後もやっていきたいですね。
出張カフェ タイガー
夫婦でお店をやるということ
「夫婦で飲食店をやるということについて」をお聞きすると、
周りの方から「一日中一緒にいて嫌じゃないの?」と聞かれたりするんですけど、「同じ目標がある」というのはいいことで、夫婦で開業するっていいことかなと思います。
体験してみないとわからないから、二人で乗り越えていくということの良さがあると思います。
と、すがすがしくお答えいただきました。
苦しいときはお互い一緒に苦しいから、収入としての苦労が一緒になってしまってそこは大変だけども、夫婦でやる、夫婦でなくても誰かと一緒に、となると役割分担を考えてやらないと衝突が起こってしまうので、いい具合に役割を分担しあってやっていくのがいいのかなと思います。
コーヒーは夫が入れて、私は調理をして、ホールも夫がやっています。
役割分担で上手くいっているという感じです。
それに、物件の内装工事とか全部任せてもらえた。その点もすごくよかったと思います。
お互いの意見をすりあわせる、という時間が必要なかったので、ここは私が決める、と一人にまかせてやるといい部分というものもあるかもしれませんね。
ともお話してくださいました。
まとめ
二人三脚でカフェを営む深田さんご夫妻
ご夫婦の二人三脚でお二人の「好き」を詰め込んだカフェを経営されている深田ご夫妻。
メニューは、ドリンクや軽食だけではなく、しっかりとお腹を満たせるメニューもあり、お客さんのお腹と、ゆったりとした時間を過ごしてくつろげる心を満たしてくれる空間になっています。
役割分担を決めて、しっかりと自分の役目を全うすることで、2人でやっていくということの難しさを強みに変えている姿が、これから開業を目指す皆さん、現在経営をしている皆さんにも参考になるのではないでしょうか。
2人での開業は良いことも悪いことも2人で乗り越えられるという強みがあります。
ご夫婦での開業をお考えの方は是非この記事をご参考になさって下さい。
テンポスドットコムでは、様々な視点からカフェの開業成功を全力で応援します。
自分のお店の業態に合わせて必要なものは何があるのか、詳細を確認することができますので是非ご覧ください!
#取材協力
店名:カフェ タイガー
店主:深田和良・佳寿子 夫妻
住所:京都府京都市上京区東立売町211-2
TEL:予約不可