活気あふれる街並みと豊かな自然が魅力の足立区は、飲食店開業を目指す方にとって魅力的なエリアの一つです。
しかし、理想の店舗を実現するためには、資金調達という大きな壁が立ちはだかります。
そこで今回は、足立区で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントと、スムーズな開業に向けた流れを詳しく解説します。
このブログを通して、皆様の夢への第一歩となる情報をお届けできれば幸いです。
目次
足立区の開業率は東京23区中23位
2016年度の総務省・経済産業省の調査によると、飲食店を含む足立区の開業率は4.2%と東京23区内で23位です。
また廃業率は9.6%となっています。
まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!
融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。
融資
融資は、金融機関から借り入れを行うことです。
利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。
融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。
補助金
補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。
返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。
補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
助成金
助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。
補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。
助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。
資金調達の主体
融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など
返済の必要性
融資:必要
補助金:不要
助成金:不要
利子
融資:必要
補助金:不要
助成金:不要
申請の難易度
融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い
資金の使い道
融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る
事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。
足立区で利用可能な融資・補助金・助成金とは?
足立区で飲食店を開業する際には、様々な融資制度や補助金・助成金を利用することができます。
これらの制度を有効活用することで、資金調達をスムーズに行い、開業後の経営を安定させることができます。
融資
足立区中小企業融資 創業資金
概要: 足立区内の中小企業等が、創業資金を調達するために利用できる融資制度です。
対象: 創業5年未満の中小企業等
融資額: 最大2,000万円
金利: 東京都が定める金利
返済期間: 最長10年
創業者経営力アップ支援事業
概要: 創業者の経営力向上を支援するために、賃料補助などの支援を行う事業です。
対象: 足立区内で創業する方
支援内容: 賃料補助(最大5万円/月、最長2年間)
その他の融資制度
上記以外にも、東京都や日本政策金融公庫などの融資制度を利用することができます。
詳細は、各制度の窓口にお問い合わせください。
補助金・助成金
東京都創業支援資金
概要: 東京都内の中小企業等が、新規事業の立ち上げに要する経費を支援するために支給される補助金です。
対象: 東京都内で新規事業を立ち上げる中小企業等
補助金額: 最大200万円
足立区商店街活性化支援事業
概要: 足立区内の商店街の活性化を支援するために、店舗改装費などの補助を行う事業です。
対象: 足立区内の商店街で店舗を経営する事業者
補助金額: 最大50万円
その他の補助金・助成金
上記以外にも、様々な補助金・助成金制度があります。
詳細は、足立区のホームページまたは各制度の窓口にお問い合わせください。
融資・補助金・助成金の申請方法
融資・補助金・助成金の申請方法は、制度によって異なります。
詳細は、各制度の窓口にお問い合わせください。
※こちらは2024年4月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。
融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは
足立区で飲食店を開業する際に、融資を受けることは多くの場合不可欠です。
しかし、融資審査は厳しく、審査に通らないケースも少なくありません。
そこで今回は、足立区で飲食店を開業時に融資を受ける際に気を付けるべきポイントについて詳しく説明します。
事業計画書の重要性
融資審査において最も重要なのは、事業計画書です。
事業計画書は、「なぜこの事業を立ち上げるのか」「どのように収益を上げていくのか」「資金をどのように返済していくのか」などを具体的に示したもので、金融機関が事業の採算性や将来性を判断する材料となります。
事業計画書を作成する際には、以下の点に注意しましょう。
具体的な数値に基づいて計画を作成する
売上高、経費、利益などを具体的な数値で示すことが重要です。
事業の独自性をアピールする
競合店との差別化ポイントや、自社の強みを明確に示しましょう。
資金計画を明確にする
融資資金をどのように使途するかを具体的に説明する必要があります。
説得力のある文章で作成する
誤字脱字がないように注意し、分かりやすく読みやすい文章で作成しましょう。
自己資金の準備
自己資金とは、融資以外にも調達した資金のことです。
自己資金が多いほど、金融機関からの評価が高くなり、融資を受けやすくなります。
また、自己資金があれば、万一融資が受けられなかった場合でも、開業を諦めずに済みます。
目標としている融資額の少なくとも20%程度は自己資金で準備しておくことをおすすめします。
過去の経験や実績
過去の飲食店での経験や実績があれば、金融機関からの評価を高めることができます。
特に、経営経験やマネジメント経験があると、事業の成功可能性が高いと判断されます。
過去の経験や実績をアピールできる資料があれば、準備しておきましょう。
立地条件
立地条件は、店舗の売上や収益に大きく影響するため、融資審査においても重要な要素となります。
駅から近い場所や、人通りが多い場所にある店舗は、評価が高くなります。
また、競合店の状況なども考慮する必要があります。
返済能力
融資を受けるためには、借入金を確実に返済できる能力が必要です。
過去の借入金や返済状況などを確認されますので、事前に整理しておくことをおすすめします。
また、事業計画書においても、どのように収益を上げて、借入金を返済していくのかを具体的に説明する必要があります。
専門家のサポートを活用する
融資を受けるための手続きは複雑で、時間と労力が必要です。
専門家のサポートを活用することで、スムーズに手続きを進めることができます。
融資に詳しい税理士や中小企業コンサルタントなどに相談することをおすすめします。
金融機関選び
金融機関によって、金利や返済条件などが異なります。
複数の金融機関を比較検討し、自分に合った融資商品を選ぶようにしましょう。
その他
上記以外にも、以下の点に注意すると、融資を受けやすくなります。
身だしなみ: 融資面談に行く際は、清潔感のある身だしなみを心がけましょう。
マナー: 融資面談では、丁寧な言葉遣いをし、礼儀正しく接しましょう。
熱意: 事業に対する熱意を伝えることが重要です。
足立区で開業する際の費用の相場とは?
足立区で飲食店を開業する際の費用は、業態や規模、立地条件などによって大きく異なります。
しかし、一般的には、以下の通りです。
初期費用
店舗改装費: 100万円~500万円
店舗の広さや状態、改装内容によって費用が大きく異なります。
居抜き物件を利用する場合は、費用を抑えることができます。
厨房設備費: 100万円~300万円
厨房の広さや、必要な調理器具によって費用が大きく異なります。
業態によっては、専門的な調理器具が必要となる場合もあります。
什器備品費: 50万円~100万円
テーブル、椅子、食器、厨房用品などの費用です。
業態や客席数によって必要な什器備品が異なります。
開業資金: 50万円~100万円
登記費用、許認可取得費用、広告宣伝費などの費用です。
その他: 50万円~100万円
保険料、事務用品費、交通費などの費用です。
運転資金
賃料、人件費、食材費、光熱費、雑費などの費用です。
運転資金は、最低でも3ヶ月分の用意が必要と言われています。
賃料: 8万円~20万円/月
人件費: 20万円~40万円/月
食材費: 30万円~50万円/月
光熱費: 10万円~20万円/月
雑費: 10万円~20万円/月
合計費用
初期費用
合計: 350万円~1,100万円
運転資金
合計: 78万円~150万円/月
年間: 936万円~1,800万円
業態や規模、立地条件などによって大きく異なります。
上記の情報を参考に、しっかりと計画を立てて、開業準備を進めていきましょう。
上記はあくまで目安であり、実際の費用は大きく異なる場合があります。
足立区で開業する際の資金調達の方法
自己資金
自己資金とは、ご自身の貯蓄や退職金、家族からの援助など、借金ではない資金です。
自己資金が多いほど、融資を受けやすくなったり、金利が低くなったりするなどのメリットがあります。
目標としている融資額の少なくとも20%程度は自己資金で準備しておくことをおすすめします。
融資
金融機関から融資を受ける方法です。
一般的には、事業計画書や財務諸表などの資料を提出して審査を受け、審査に通れば融資を受けることができます。
金利や返済条件は、金融機関によって異なりますので、複数の金融機関を比較検討し、自分に合った融資商品を選ぶようにしましょう。
補助金・助成金
国や自治体から、一定の条件を満たす事業に対して支給されるお金です。
返済義務はありませんが、申請が難しかったり、使途が制限されたりするケースがあります。
クラウドファンディング
インターネットを通じて、不特定多数の人から資金を集める方法です。
成功すればまとまった資金を調達することができますが、必ずしも目標金額に達するとは限りません。
クラウドファンディングを利用する場合は、魅力的なプロジェクト内容を企画し、効果的な広報活動を行うことが重要です。
フランチャイズ
フランチャイズに加盟することで、本部から資金調達や開業ノウハウなどのサポートを受けることができます。
個人で開業するよりもリスクが低いですが、ロイヤルティを支払う必要があります。
フランチャイズに加盟する場合は、複数のフランチャイズを比較検討し、自分に合ったフランチャイズを選ぶようにしましょう。
その他
上記以外にも、エンジェル投資家からの出資や、事業売却など、様々な資金調達方法があります。
自分に合った方法を選択することで、スムーズに開業資金を調達することができます。
日本政策金融公庫を利用する
日本政策金融公庫は、中小企業や小規模事業者に対して、資金調達や経営相談などの支援を行う政府系金融機関です。
新創業融資制度
創業5年未満の中小企業等が、事業の立ち上げに必要な資金を調達するための融資制度です。
主な特徴
融資額:最大3,000万円
金利:東京都が定める金利
返済期間:最長10年
対象:創業5年未満の中小企業等
用途:事業の立ち上げに必要な経費(設備投資費、運転資金等)
中小企業経営力強化資金
中小企業等が、経営力強化のための設備投資や運転資金を調達するための融資制度です。
主な特徴
融資額:最大5,000万円
金利:公庫基準金利
返済期間:最長15年
対象:中小企業等
用途:経営力強化のための設備投資費、運転資金等
日本政策金融公庫を利用する際のメリット
安定した金利: 民間金融機関よりも金利が安定しており、返済負担が軽くなります。
柔軟な返済条件: 業績に合わせて返済額や返済方法を変更することができます。
丁寧なサポート: 経営相談員が、融資制度の選定から融資後の経営相談まで、丁寧にサポートします。
融資申込みの流れ
・日本政策金融公庫のホームページで、融資制度を確認する。
・必要書類を準備する。
・最寄りの日本政策金融公庫の支所に相談する。
・融資審査を受ける。
・審査に通れば、融資を受けることができる。
日本政策金融公庫の各支所には、経営相談員が常駐していますので、資金調達に関する相談や経営に関する相談をすることができます。
※こちらは2024年4月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。
足立区で開業する際の実際の開業までの流れを解説
コンセプトの策定
まず、どのような飲食店を開業したいのか、コンセプトを明確にしましょう。
ターゲット層、料理の種類、お店の雰囲気などを具体的にイメージすることが重要です。
事業計画書を作成する
事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。
事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。
店舗の概要
店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。
大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。
メニューやコンセプト
競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。
ターゲット顧客
ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。
売上計画、収支計画
収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。
売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際だけでなく、物件探し、行政手続きなど、開業後の運営にも必要となりますので、しっかりと練ることが重要です。
物件探し
コンセプトに合った物件を見つけることが重要です。
立地条件、広さ、設備などを考慮して物件を探しましょう。
資金調達
自己資金、融資、補助金・助成金などを活用して、開業資金を調達します。
法人設立
個人事業主ではなく、法人を設立することをおすすめします。
法人設立には、定款の作成、登記申請などの手続きが必要です。
許認可取得
飲食店営業には、営業許可などの許認可が必要となります。
開業
いよいよ開店です。開店後も、お客様に満足いただけるサービスを提供し、継続的に売上を伸ばしていくことが重要です。
開業後(3ヶ月~6ヶ月程度)
顧客分析
顧客の属性やニーズを分析し、リピーター獲得に繋がる施策を実行します。
財務管理
売上、経費、利益などを管理し、経営状況を把握します。
問題解決
開業後に発生した問題を解決し、改善を図ります。
足立区で飲食店を開業するメリット
人口密度が高い
東京都内でも人口密度が高い地域の一つです。多くの人々が生活しており、需要が見込める地域です。
交通の利便性が高い
JRや地下鉄、私鉄の路線が複数通っており、交通の利便性が高いです。
また、羽田空港へのアクセスも比較的良好で、観光客などの需要も見込めます。
商業施設や公共施設が充実
商業施設や公共施設が充実しており、買い物やレジャーを楽しむためのスポットが多くあります。
地域密着型の需要に対応
地域密着型の店舗が根付きやすい地域です。
地元客のニーズに合ったサービスを提供することが重要です。
足立区で飲食店を開業するデメリット
競合店の存在
商業地と住宅地が混在しているため、競合店が多いことがあります。
人口構成の変化
人口の流入や高齢化など、人口構成の変化がある場合があります。
労働力確保の課題
飲食業界では労働力の確保が課題となっています。
特に人手不足が深刻な場合、スタッフの採用や育成に時間とコストがかかる可能性があります。
施設の老朽化
一部の地域では古い施設が多く、メンテナンスやリノベーションが必要な場合があります。
足立区で開業する際の開業資金を抑えるコツとは
足立区で飲食店を開業する際に、資金調達は大きな課題となります。
しかし、ちょっとした工夫で、開業資金を抑えることは可能です。
ここでは、開業資金を抑えるためのコツをいくつかご紹介します。
中古厨房機器や中古の調理器具を活用する
厨房機器や調理器具は、新品を購入すると高額になります。
中古品であれば、新品よりも大幅に安く購入することができます。
信頼できる中古厨房機器販売業者を探しましょう。
中古の家具やDIYを利用する
テーブル、椅子、食器棚などの家具も、中古品であれば安く購入することができます。
また、DIYで家具を作るのも良い方法です。
テンポスでは多くの厨房機器や家具の中古商品を取り揃えております。
居抜き物件を利用する
居抜き物件とは、以前のお店がそのまま残っている物件です。
厨房設備や什器備品がそのまま残っている場合が多く、初期費用を抑えることができます。
最低限の設備で開業する
開業当初は、最低限の設備で開業し、必要に応じて徐々に設備を追加していくのも良い方法です。
例えば、最初はガスコンロではなく卓上コンロを使用するなどです。
クラウドサービスを活用する
会計ソフトや顧客管理ソフトなどの業務用ソフトは、クラウドサービスを利用することで、初期費用を抑えることができます。
アルバイトを活用する
人件費は、飲食店の大きな支出となります。
ピーク時のみにアルバイトを雇用するなど、人件費を抑える工夫をしましょう。
食材をまとめ買いする
食材は、まとめ買いすることで安く購入することができます。
鮮度が保てる食材であれば、まとめ買いがおすすめです。
省エネ対策を行う
エアコンや照明などの電気代は、省エネ対策を行うことで節約することができます。
LED照明や省エネ家電を使用しましょう。
広告宣伝費を抑える
広告宣伝費は、効果的に運用しないと無駄となってしまいます。
SNSや口コミなどを活用して、無料で集客できる方法を検討しましょう。
補助金・助成金を活用する
足立区や東京都では、飲食店開業向けの補助金・助成金が用意されています。積極的に活用しましょう。
上記の他にも、様々な方法で開業資金を抑えることができます。
大切なのは、しっかりと計画を立てて、必要最低限の費用で開業することです。
今回の説明が、皆様の開業準備に少しでも役立てば幸いです。
まとめ
足立区で飲食店開業を目指す皆様、開業資金調達のヒントはお役に立てましたでしょうか?
計画書作成、資金調達、物件探し、許認可取得など、乗り越えなければならないハードルは多いですが、諦めずに一歩ずつ進めましょう。
今回ご紹介したポイントを参考に、足立区で自分だけの特別なお店をオープンさせてください!
皆様の開業を心より応援しております。
開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。