新潟市は豊かな食材と活気あふれる食文化が魅力的な街です。近年は、個性的な飲食店が続々とオープンし、ますます注目を集めています。
飲食店開業は、多くの人にとって夢への第一歩です。しかし、開業には資金が必要不可欠です。そこで今回は、新潟市で飲食店を開業する際に融資を受ける際のポイントと、開業の流れについて解説します。
融資を受けるためには、金融機関に事業計画書を提出し、審査を受ける必要があります。事業計画書は、事業内容や資金計画などを具体的に示したもので、融資の可否を判断する重要な資料です。
新潟市では、飲食店開業を支援する制度や補助金もあります。これらの制度を活用することで、資金負担を軽減することができます。
このブログでは、新潟市で飲食店を開業する際に役立つ情報をお届けします。融資のポイントや開業の流れを理解し、夢を実現しましょう。
目次
新潟県の開業率は全国46位
2015年度の厚生労働省の調査によると、飲食店を含む新潟県の開業率は3.1％と全国で46位です。また廃業率は3.4％で、平均よりもやや高くなっています。
まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう！
融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。
融資
融資は、金融機関から借り入れを行うことです。利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。
補助金
補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
助成金
助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。
一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。
資金調達の主体
融資：金融機関
補助金：国や地方公共団体など
助成金：国や地方公共団体など
返済の必要性
融資：必要
補助金：不要
助成金：不要
利子
融資：必要
補助金：不要
助成金：不要
申請の難易度
融資：やや高い
補助金：やや高い
助成金：比較的低い
資金の使い道
融資：自由
補助金：指定された用途に限る
助成金：指定された用途に限る
事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。
新潟市で利用可能な融資・補助金・助成金とは？
融資
新潟市創業支援資金制度
新潟市内で創業・起業する方を対象とした融資制度です。
融資限度額は300万円まで、金利は年利2.9%です。
創業支援セミナーへの参加や、創業計画書の提出などが条件となります。
新潟市中小企業信用保証協会
中小企業の事業資金の融資を保証する機関です。
融資限度額は5億円まで、金利は金融機関によって異なります。
保証料は融資額に応じて算定されます。
補助金
新潟市創業チャレンジ応援事業
新潟市内で創業する方を対象とした補助金制度です。
補助金は最大100万円です。
事業計画の審査に基づいて交付されます。
助成金
新潟県U・Iターン創業応援事業
新潟県外からU・Iターンして創業する方を対象とした助成金制度です。
助成金は最大50万円です。
創業計画の審査に基づいて交付されます。
その他
上記以外にも、新潟県や新潟市が実施する様々な補助金・助成金制度があります。
融資・補助金・助成金の活用ポイント
・複数の制度を組み合わせて利用することで、資金調達を有利に進めることができます。
・申請には事前準備が必要となるため、早めに情報収集を始めましょう。
・専門家（税理士、金融機関担当者など）に相談することをおすすめします。
※こちらは2024年2月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。
融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは
新潟市で飲食店を開業する際に融資を受けることは、資金調達手段として有効です。しかし、融資を受ける際には、いくつか注意すべきポイントがあります。
金融機関の選定
金融機関によって金利、手数料、融資条件などが異なります。
複数の金融機関を比較検討し、自社のニーズに合った金融機関を選びましょう。
地域に密着した金融機関は、新潟市の事情に詳しく、融資相談にも親身に応じてくれる場合があります。
金利: 金利は、融資の利息です。金利が低いほど、返済負担が軽くなります。
融資限度額: 融資限度額は、借りられる金額の上限です。事業規模に合わせて、適切な融資限度額の金融機関を選びましょう。
審査基準: 審査基準は、融資の可否を判断する基準です。金融機関によって、重視するポイントが異なります。
事業計画書の作成
事業計画書は、融資の可否を判断する重要な資料です。
事業内容、資金計画、収益計画などを具体的に記述する必要があります。
専門家に相談し、説得力のある事業計画書を作成することをおすすめします。
資金繰りのシミュレーション
融資返済は大きな負担となります。
返済額が大きすぎると、資金繰りが苦しくなる可能性があります。
融資を受ける前に、資金繰りをシミュレーションして、返済額を把握しておきましょう。
返済計画の策定
融資は、必ず返済する必要があります。返済計画を事前に策定しておきましょう。
返済額: 毎月の返済額を把握しておきましょう。
返済期間: 返済期間を把握しておきましょう。
金利や手数料の理解
金利: 金利は、融資の利息です。
手数料: 手数料は、融資の際に発生する費用です。
融資には金利や手数料がかかります。
金利や手数料は、返済総額に大きく影響します。
金利や手数料をしっかりと理解した上で、融資を受けるようにしましょう。
担保や保証人の準備
金融機関によっては、担保や保証人を要求する場合があります。
担保や保証人を準備しておくことで、融資を受けやすくなります。
悪質な金融業者に注意
融資を希望する人につけ込む悪質な金融業者も存在します。
金利や手数料が異常に高い、法外な要求をするなどの場合は、注意が必要です。
不審な点があれば、すぐに金融庁に相談しましょう。
金利・手数料: 金利や手数料が法外に高くないか確認しましょう。
契約内容: 契約内容をよく理解してから契約しましょう。
新潟市で融資を受ける際には、これらのポイントを踏まえ、慎重に検討することが大切です。
新潟市で開業する際の費用の相場とは？
新潟市で飲食店を開業する際には、様々な費用がかかります。以下に、主な費用の相場と内訳を詳しく説明します。
店舗取得費
物件取得費: 100万円～500万円
立地条件や広さによって大きく変動します。
新潟市内中心部の場合、100坪以上の物件は500万円以上になることもあります。
内装工事費: 100万円～300万円
店舗の広さやデザインによって変動します。
厨房設備や客席設備などの費用も含まれます。
設備費: 50万円～200万円
厨房機器、空調設備、照明設備などの費用です。
メニュー内容や客席数によって変動します。
運転資金
家賃: 月額5万円～20万円
立地条件や広さによって変動します。
新潟市内中心部の場合、月額10万円以上になることが多いです。
人件費: 月額20万円～50万円
従業員数や給与体系によって変動します。
食材費: 月額10万円～30万円
メニュー内容や仕入先によって変動します。
光熱費: 月額5万円～10万円
店舗の広さや設備によって変動します。
広告宣伝費: 月額5万円～10万円
広告媒体や宣伝方法によって変動します。
その他
許可申請費用: 5万円～10万円
営業許可申請などの費用です。
税理士報酬: 月額1万円～3万円
顧問契約の有無によって変動します。
保険料: 年額10万円～30万円
店舗保険や賠償責任保険などの費用です。
合計費用600万円～2100万円
上記を全て含めた合計費用は、最低でも600万円、場合によっては2100万円以上の費用がかかることもあります。
新潟市で開業する際の資金調達の方法
新潟市で飲食店を開業する際には、様々な資金調達方法があります。以下に、主な方法とそれぞれのメリット・デメリットを詳しく説明します。
自己資金
自己資金は、最も確実な資金調達方法です。返済の必要がなく、金利や手数料も発生しません。
メリット
・返済の必要がない
・金利や手数料が発生しない
デメリット
・他の資金調達方法に比べて調達できる金額が限られる
・事業資金以外の用途に自己資金を使えなくなる
融資
金融機関から融資を受ける方法です。自己資金だけでは開業資金を賄えない場合に有効です。
融資の種類
創業融資: 創業者を対象とした融資制度です。金利や返済条件が優遇されていることが多いです。
中小企業向け融資: 中小企業を対象とした融資制度です。事業規模や業種によって様々な融資制度があります。
メリット
・自己資金よりも多くの資金を調達できる
・金利や手数料は比較的低い
デメリット
・返済義務がある
・審査基準が厳しく、融資を受けられない場合もある
補助金・助成金
国や地方自治体が実施している補助金・助成金制度を活用することで、資金負担を軽減することができます。
種類
創業支援補助金: 創業者を対象とした補助金制度です。事業計画に基づいて交付されます。
設備投資助成金: 設備投資を支援する助成金制度です。
メリット
・返済不要
・事業資金の一部を補助してもらえる
デメリット
・申請手続きが複雑
・交付決定までに時間がかかる
クラウドファンディング
インターネットを通じて多くの人から資金を集める方法です。
メリット
・多くの人から資金を集められる
・事業への認知度を高められる
デメリット
・目標金額に達しなければ資金調達できない
・リターンを用意する必要がある
投資家からの出資
投資家から資金を調達する方法です。
メリット
・多くの資金を調達できる
・事業の成長を加速させられる
デメリット
・投資家に対して利益を配当する必要がある
・経営の自由度が制限される
日本政策金融公庫を利用する
日本政策金融公庫は、中小企業や創業者を支援するために設立された金融機関です。創業融資や設備資金融資など、様々な融資制度を提供しています。
メリット
・金利や手数料が比較的低い
・返済条件が柔軟
・創業支援セミナーなど、創業後のサポートも充実
デメリット
・審査基準が厳しく、融資を受けられない場合もある
・融資手続きに時間がかかる
新潟市で飲食店を開業する際には、これらの資金調達方法を参考に、事業内容や資金ニーズに合った方法を選ぶことが重要です。
※こちらは2024年2月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式ＨＰなどで確認してください。
新潟市で開業する際の実際の開業までの流れを解説
新潟市で飲食店を開業するには、以下の流れで進める必要があります。
コンセプトを明確にする
まずは、どのような飲食店を開業するのか、具体的なコンセプトを明確にする必要があります。
・ターゲット層
・提供する料理・サービス
・価格帯
・店舗の雰囲気
・差別化ポイント
などを具体的に検討し、事業計画書を作成しましょう。
事業計画書を作成する
事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。
店舗の概要
店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。
メニューやコンセプト
競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。
ターゲット顧客
ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。
売上計画、収支計画
収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。
事業計画書は、金融機関から融資を受ける際だけでなく、物件探し、行政手続きなど、開業後の運営にも必要となりますので、しっかりと練ることが重要です。
資金調達
開業資金は、自己資金、融資、補助金などを活用して調達します。
自己資金：開業資金の全てを自己資金で賄える場合は、融資の審査や返済の心配をする必要がありません。
融資：金融機関から融資を受ける場合は、事業計画書に基づいて審査が行われます。
補助金：新潟市では、創業支援等事業計画に基づいて、補助金を交付する制度があります。
物件探し
コンセプトに合致した物件を探す必要があります。
立地：ターゲット層のアクセスや競合店の状況などを考慮する必要があります。
広さ：厨房スペースや客席スペースなどを考慮する必要があります。
設備：厨房設備や空調設備などの必要設備を確認する必要があります。
許認可の取得
飲食店を開業するには、食品営業許可など、複数の許認可が必要です。
食品営業許可：保健所に申請し、審査に合格する必要があります。
酒類小売業免許：酒類を提供する場合は、税務署に申請する必要があります。
営業許可：消防署に申請し、審査に合格する必要があります。
店舗の改修・内装
コンセプトに基づいて、店舗の改修や内装を行います。
・厨房設備の設置
・客席のレイアウト
・内装デザイン
など、居心地の良い空間作りを意識しましょう。
開業準備
・スタッフの採用・教育
・メニュー開発
・開業告知
・各種備品の準備
など、開業に向けて準備を進めます。
開業
いよいよ開店です。
開店当初は、お客様の声に耳を傾け、改善点を発見しながら運営していくことが重要です。
その後も、定期的にメニューやサービス内容を見直し、顧客満足度向上に努めましょう。
新潟市で飲食店を開業するメリット
豊富な食材
海に面しており、また山間部も豊かな自然に恵まれています。新鮮な海産物や地元の野菜、米などの食材が豊富に手に入ります。
観光客の増加
観光名所やイベントが多くあり、観光客の数も増加傾向にあります。特に新潟市周辺の温泉地や雪国リゾート地域からの観光客が多いです。
地域密着型の顧客層
地域に根ざしたコミュニティがあります。地域の人々との交流を大切にし、地域のニーズに合わせた飲食店を開業するとよいでしょう。
食文化の多様性
地域ごとに独自の食文化があり、さまざまな料理が楽しめる地域です。地域の伝統的な料理や地元の味を取り入れたメニューを考えましょう。
新潟市で飲食店を開業するデメリット
季節性の影響
冬季には大雪に見舞われることがあります。これにより交通渋滞や店舗へのアクセスが困難になる場合があり、営業への影響が出ることがあります。新潟市内は比較的雪の被害が少ないです。
人口減少
人口減少が進行しており、特に若年層の流出が顕著です。
人材確保の難しさ
人口減少や他業種との競争などの影響で、優秀な人材の確保が難しい場合があります。
地域性への対応
地域によっては地元の食文化や習慣が異なるため、地域に応じたメニューやサービスの提供が求められます。
新潟市で開業する際の開業資金を抑えるコツとは
新潟市で飲食店を開業する際には、初期費用を抑えることが成功への第一歩です。以下に、開業資金を抑えるコツを詳しく説明します。
中古物件・中古機器を活用
物件: 新築物件ではなく、中古物件を利用することで、初期費用を大幅に削減できます。居抜き物件であれば、内装工事費用も抑えることができます。
厨房機器: 新品の厨房機器は高価ですが、中古品であれば数分の1の価格で購入できます。
注意点：状態をよく確認してから購入しましょう。
テンポスでは多くの中古商品を取り揃えております。
DIYで内装工事を行う
内装工事は業者に依頼するのではなく、DIYで実施することで費用を抑えることができます。
DIYが苦手な場合は、友人や家族に手伝ってもらうのも良いでしょう。
注意点：必要な知識や工具を揃えましょう。
小規模店舗から始める
最初から大きな店舗を構えるのではなく、小規模店舗から始めることで初期費用を抑えることができます。
小規模店舗であれば、家賃や人件費などのランニングコストも低くなります。
格安の食材業者を探す
食材は、複数の業者から見積もりを取ることで、格安の業者を見つけることができます。
地元の農家や市場から直接食材を購入するのも良いでしょう。
無料の広告媒体を活用
インターネットやSNSなどの無料広告媒体を活用することで、宣伝費用を抑えることができます。
地域情報誌やフリーペーパーに掲載してもらうのも効果的です。
リース契約を活用
厨房機器や什器・備品は、購入するのではなく、リース契約を利用することで初期費用を抑えることができます。
行政機関の補助金・助成金を利用する
新潟市や新潟県は、飲食店開業を支援する補助金・助成金制度を実施しています。
これらの制度を活用することで、開業資金を調達することができます。
専門家に相談する
開業資金の調達や計画策定について、専門家に相談することで、的確なアドバイスを受けることができます。
これらのコツを参考に、計画的に準備を進めることで、新潟市で開業資金を抑えながら飲食店を開業することができます。
まとめ
新潟市で飲食店開業をお考えの方、融資や開業の流れを理解し、準備を進めましょう。計画と努力があれば、夢を実現できます。専門家のサポートも活用しながら、新潟で素敵な飲食店を開業してください！
開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。
