広島市で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントは?開業の流れも含めて解説!

出店・開業

広島市は、豊かな食文化と活気ある経済活動が魅力的な都市です。近年は、観光客の増加や新しい商業施設の誕生により、飲食店の需要も高まっています。

飲食店を開業することは、多くの人にとって夢であり、目標です。しかし、開業には多額の資金が必要となるため、融資を利用するケースが少なくありません。

そこで、今回のブログでは、広島市で飲食店を開業時に融資を受ける際のポイントと、具体的な開業の流れについて解説します。

目次

広島県の開業率は全国28位

2015年度の厚生労働省の調査によると、飲食店を含む広島県の開業率は4.4%と全国で28位です。また廃業率は3.6%で、全国平均とほぼ同等となっています。

まずは融資、補助金、助成金、それぞれの特徴を知りましょう!

融資、補助金、助成金は、いずれも事業資金を調達する手段として活用できますが、それぞれに特徴があります。

融資

融資は、金融機関から借り入れを行うことです。利子をつけて返済する必要があるため、返済計画をしっかりと立てることが大切です。融資のメリットとしては、資金調達が早いこと、事業の自由度が高いことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、利子がかかること、返済義務があることなどが挙げられます。

補助金

補助金は、国や地方公共団体などの公的機関から、事業の実施に必要な経費の一部を支給されるものです。返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。補助金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。

助成金

助成金は、補助金と似ていますが、補助金よりも受給要件が緩やかであるのが特徴です。補助金と同様、返済の必要がないため、利子や返済の負担がありません。助成金のメリットとしては、資金調達が早いこと、利子や返済の負担がないことなどが挙げられます。

一方、デメリットとしては、申請に手間がかかること、採択率が低いことなどが挙げられます。
それぞれの特徴をまとめると、以下のようになります。

資金調達の主体

融資:金融機関
補助金:国や地方公共団体など
助成金:国や地方公共団体など

返済の必要性

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

利子

融資:必要
補助金:不要
助成金:不要

申請の難易度

融資:やや高い
補助金:やや高い
助成金:比較的低い

資金の使い道

融資:自由
補助金:指定された用途に限る
助成金:指定された用途に限る

事業資金を調達する際には、それぞれの特徴を理解した上で、自社に最適な方法を選択することが大切です。

広島市で利用可能な融資・補助金・助成金とは?

広島市では、市内事業者の開業・創業を支援するため、様々な融資・補助金・助成金制度が設けられています。

融資

広島市創業融資制度

対象:市内中小企業者
融資額:最大3,000万円
金利:1.0%~2.0% 
用途:事業資金
備考:創業支援センターによる創業計画書の審査が必要

広島市中小企業特別融資(景気対策特別融資)

対象:市内中小企業者
融資額:最大3,000万円
金利:1.0%以内
用途:運転資金
備考:新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者向け

広島市中小企業等事業再構築等資金(新型コロナウイルス感染症対応)

対象:市内中小企業者等
融資額:最大2,000万円
金利:1.0%以内
用途:事業再構築等に必要な資金
備考:新型コロナウイルス感染症の影響を受けた事業者向け

補助金・助成金

広島市中小企業新技術・新製品開発等支援事業

対象:市内中小企業者
補助金額:最大1,000万円
用途:新技術・新製品の開発
備考:公益財団法人広島市産業振興センターによる審査が必要

広島市中小企業販路拡大支援事業

対象:市内中小企業者
補助金額:最大50万円
用途:販路拡大のための費用
備考:見本市等への出展費用等を補助

広島市中小企業IT導入支援事業

対象:市内中小企業者
補助金額:最大30万円
用途:ITツール導入のための費用
備考:ソフトウェア導入費用等を補助

その他

上記以外にも、広島県や国が実施する様々な融資・補助金・助成金制度があります。詳細は、広島市経済局産業振興課、広島県商工労働局、中小企業庁等のウェブサイトをご確認ください。

申請手続き

融資・補助金・助成金の申請手続きは、制度によって異なります。詳細は、各制度の担当窓口にお問い合わせください。

※こちらは2024年2月1日現在の情報です。最新の情報はこちらからご確認ください。

融資を受ける際に気を付けるべきポイントとは

広島市で融資を受ける際には、以下の点に注意する必要があります。

自己資金を準備する

自己資金は、融資を受ける際に有利になるだけでなく、開業後の資金繰りにも余裕を持てるようになり、経営の安定につながります。一般的には、融資額の20%程度は自己資金として準備しておくことが望ましいとされています。

事業計画書を作成する

事業計画書は、事業の目的、内容、収益の見込みなどをまとめた書類です。事業計画書がしっかりとしていると、金融機関は事業の成功可能性を判断しやすくなり、融資を受けやすくなります。

金融機関を選ぶ

広島市には、様々な金融機関があります。各金融機関によって、融資の種類、金利、融資条件などが異なりますので、複数の金融機関を比較検討して、自分に合った金融機関を選ぶことが重要です。

担当者とよく相談する

融資を受ける際には、金融機関の担当者とよく相談することが大切です。担当者は、融資の条件や手続きについて詳しく説明してくれますので、分からないことがあれば積極的に質問しましょう。

返済計画を立てる

融資は借金ですので、必ず返済する必要があります。融資を受ける前に、無理のない返済計画を立てることが重要です。

審査基準を理解する

金融機関には、融資の審査基準があります。審査基準は、金融機関によって異なりますが、一般的には、以下の要素が考慮されます。
・返済能力
・事業計画の確実性
・担保・保証人
・経営者の経験・能力

必要書類を準備する

融資を受けるためには、金融機関が必要とする書類を準備する必要があります。必要書類は、金融機関によって異なりますが、一般的には、以下の書類が必要です。
・事業計画書
・資金計画書
・収益計画書
・貸借対照表
・損益計算書
・法人登記簿謄本
・定款
・代表者印鑑

金利・手数料を確認する

融資には、金利や手数料がかかります。金利・手数料は、金融機関によって異なります。複数の金融機関を比較検討し、金利・手数料が低い金融機関を選ぶことが重要です。

契約内容を理解する

融資契約書には、金利、返済方法、担保・保証人などの条件が記載されています。契約内容をしっかりと理解してから、署名・捺印する必要があります。

アドバイスを受ける

融資を受ける際には、税理士や経営コンサルタントなどの専門家にアドバイスを受けることをおすすめします。専門家は、融資に関する知識や経験が豊富であり、事業計画書の作成や金融機関の選定など、様々なアドバイスを提供することができます。

融資後のフォローアップ

融資を受けた後も、定期的に金融機関に事業状況を報告する必要があります。また、経営状況が悪化した場合は、早めに金融機関に相談しましょう。

広島市で開業する際の費用の相場とは?

広島市で飲食店を開業する際の費用は、業種、店舗規模、立地などによって大きく異なります。しかし、一般的には、以下の費用がかかります。

物件取得費

店舗の規模や立地によって大きく異なりますが、広島市内中心部で10坪程度の店舗の場合、100万円~200万円程度が相場です。

内装・外装工事費

店舗の雰囲気やコンセプトによって異なりますが、10坪程度の店舗の場合、100万円~200万円程度が相場です。

設備導入費

厨房設備、テーブル、椅子、食器など、必要な設備を購入する費用です。10坪程度の店舗の場合、100万円~200万円程度が相場です。

運転資金

開業当初の家賃、人件費、食材費などの運転資金が必要です。10坪程度の店舗の場合、300万円~500万円程度が相場です。

合計:おおよそ10坪程度で500万円~1,000万円程度

上記の費用をすべて合計すると、10坪程度の店舗で500万円~1,000万円程度が相場となります。

業種別費用相場

居酒屋:500万円~1,000万円
カフェ:300万円~500万円
ラーメン店:300万円~500万円
ファーストフード店:500万円~1,000万円

立地別費用相場

広島市内中心部:10坪程度の店舗で1,000万円以上
郊外:10坪程度の店舗で500万円~1,000万円

広島市で開業する際の資金調達の方法

広島市で飲食店を開業する際に必要な資金は、業種や店舗規模によって異なりますが、数百万から数千万円程度になります。

自己資金

最も確実な資金調達方法です。開業後の運転資金にもなります。

融資

金融機関から融資を受ける方法です。事業計画書や資金繰り表などを準備する必要があります。

補助金・助成金

国や自治体が提供する制度です。返済不要ですが、採択率が低い場合があります。

クラウドファンディング

 不特定多数の人から資金を集める方法です。開業への熱意を伝えることが重要です。

投資家

事業に投資してくれる個人や企業を探す方法です。事業計画書や財務状況を詳細に説明する必要があります。

日本政策金融公庫を利用する

日本政策金融公庫は、中小企業や個人事業主向けの融資制度を数多く提供しています。

主な融資制度

創業融資: 創業時に必要な資金を融資します。最大5,000万円まで借りられます。
新事業融資: 新規事業展開に必要な資金を融資します。最大3,000万円まで借りられます。
小規模事業者向け融資: 小規模事業者の運転資金などを融資します。最大1,500万円まで借りられます。

融資を受けるためのポイント

・事業計画書をしっかりと作成する
・自己資金を準備する
・金融機関との事前相談を行う

※こちらは2024年2月1日現在の内容です。最新の情報など詳しくは日本政策金融公庫の公式HPなどで確認してください。

広島市で開業する際の実際の開業までの流れを解説

広島市で飲食店を開業するには、以下の流れを参考にしてください。

コンセプトの策定

まず、どのような飲食店を開業したいかを明確にするために、コンセプトを策定します。ターゲット層、店舗の雰囲気、提供するメニューなどを具体的にイメージしましょう。

事業計画書を作成する

事業計画書とは、飲食店の経営計画を示す書類です。事業計画書には、以下の内容を盛り込みましょう。

店舗の概要

店舗の立地や規模、コンセプト、内装、設備などをまとめたものです。大まかにどのような店舗を想定しているのかまとめましょう。

メニューやコンセプト

競合店を分析したり独自の強みを打ち出したりすることで競争に勝てるよう考えましょう。

ターゲット顧客

ターゲット顧客を明確にすることで店舗の方向性や立地の条件なども明確になってきます。

売上計画、収支計画

収支計画を実現可能なものにすることで明確なビジョンを打ち出しましょう。売り上げの計画もしっかりとすることで事業の実現性を明確にします。

事業計画書は、金融機関から融資を受ける際にも必要となります。

立地の選定

コンセプトに基づき、ターゲット層に適した立地を選びます。駅周辺、繁華街、オフィス街など、候補となるエリアを調査し、家賃、客層、競合店などを考慮しましょう。

資金調達

開業資金を調達します。自己資金、融資、補助金・助成金などを活用しましょう。融資を受ける場合は、事業計画書を作成する必要があります。

許可申請

食品営業許可、酒類販売免許など、営業に必要な許認可を取得します。

物件取得

店舗の賃貸借契約を締結します

内装・外装工事

コンセプトに基づいて、店舗の内装・外装工事を進めます。

設備導入

厨房設備、空調設備、冷蔵・冷凍設備、テーブル・イス、食器類など、必要な設備を購入します。

スタッフ採用

必要に応じて、スタッフを採用します。

メニュー開発

コンセプトに基づいて、メニューを開発します。

宣伝・広告

開業に向けて、チラシ、ホームページ、SNSなどを通じて宣伝・広告を行います。

開業

準備が整ったら、いよいよ開業です。

広島で飲食店を開業するメリットデメリット

メリット

食文化が豊かで、観光客も多い

海の幸や山の幸が豊富な地であり、お好み焼きや牡蠣料理など、独自の食文化が根付いています。また、「お好み焼き発祥の地」としても知られており、全国からお好み焼きを求めて訪れる観光客も多くいます。

交通の便がよい

山陽新幹線や山陽本線など、交通の要衝です。全国でも珍しい路面電車も走っています。
そのため、県内外からのアクセスが良好です。

支援制度が充実している

飲食店の開業や経営を支援する制度が充実しています。例えば、「広島市中小企業支援センター」を設置しており、経営に関する相談や支援を受けることができます。

人材の確保がしやすい

人口も多く、若者も多く暮らしています。そのため、人材の確保がしやすいです。また、飲食業界の人材育成にも力を入れており、さまざまな研修や講座が開催されています。

地元の食材や特産品を利用できる

豊かな自然と歴史があり、さまざまな食材や特産品があります。これらの食材や特産品を利用することで、オリジナルのメニューを開発することができます。

デメリット

競争が激しい

人口が多く、飲食店の数も多いため、競争が激しいです。

食材費が高騰している

近年、原油価格や円安の影響で、食材費が高騰しています。
メニューの価格を上げるか、コスト削減を考えなければなりません。

少子高齢化の影響

人口は、少子高齢化の影響で減少傾向にあります。

人手不足

少子高齢化の影響もあり、全国的に見ても人手不足が深刻な地域です。
人材を確保するためには、高賃金や福利厚生などの待遇を充実させ、差別化を図る必要があります。

自然災害のリスクがある

台風や豪雨などの自然災害のリスクが高いです。
そのため、防災対策をしっかりと行う必要があります。

広島市で開業する際の開業資金を抑えるコツとは

広島市で飲食店を開業する際、開業資金を抑えることは重要です。以下に、いくつかのコツをご紹介します。

コンセプトを明確にする

コンセプトを明確にすることで、必要な設備や備品を絞り込み、無駄な出費を抑えることができます。

立地条件を妥協する

家賃は、開業資金を抑える上で大きなポイントです。駅近や繁華街などの好立地は避け、少し離れた場所や裏通りなどを検討しましょう。

店舗規模を小さくする

店舗規模が小さいほど、内装・外装工事費や設備導入費を抑えられます。厨房や客席を必要最小限に抑え、効率的なレイアウトを考えましょう。

中古品を活用する

厨房設備やテーブル・イスなどの設備は、新品ではなく中古品を活用することで費用を抑えられます。インターネットやリサイクルショップなどで探しましょう。

テンポスでは多くの中古商品を取り揃えております。

テンポスドットコムはこちら

DIYで作る

内装や看板などをDIYで作ることで、費用を抑えられます。DIYに自信がない場合は、知人に手伝ってもらったり、ワークショップに参加するのも良いでしょう。

格安業者を利用する

内装・外装工事や設備導入などの業者を選ぶ際には、複数社から見積もりを取り、格安業者を選びましょう。

開業時期を工夫する

繁忙期ではなく、閑散期に開業することで、内装・外装工事費や設備導入費を抑えられる場合があります。

補助金・助成金の活用

広島市や広島県、国が提供する補助金・助成金を活用することで、開業資金を補助してもらえます。

クラウドファンディング

開業資金の一部をクラウドファンディングで集める方法もあります。開業への熱意を伝えることで、支援者を集められる可能性があります。

ローコストで始められる業態を選ぶ

立ち飲みバー、テイクアウト専門店、フードトラックなど、初期費用を抑えられる業態を選ぶのも一つの方法です。

リースを利用する

厨房設備や冷蔵・冷凍設備などをリースで利用することで、初期費用を抑えられます。

販促活動を工夫する

SNSや口コミなど、費用をかけずに効果的に宣伝・広告できる方法を活用しましょう。

経費管理を徹底する

開業後も、経費管理を徹底することで、資金繰りを安定させることができます。

上記のポイントを参考に、創意工夫することで、初期費用を抑えて広島市で飲食店を開業することができます。

まとめ

広島市で飲食店を開業するには、資金調達、物件探し、許可申請など、様々な準備が必要です。融資は資金調達の重要な手段ですが、審査基準は厳格です。事業計画書をしっかりと作成し、熱意を伝えることが重要です。準備をしっかり行い、夢の実現に向けて一歩ずつ進んでいきましょう。

開業に際してご相談、ご質問お気軽にお待ちしております。

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