パンが大好きで、パンの魅力を伝えたくてパン屋を開業しよう!と思い、いざ開業してみたけれど、思っていた以上に上手くいかない…なんて経験をされる方が多いそうです。
そこでパン屋を経営するにあたり、何が失敗に繋がる原因なのか、ありがちなポイントを抑えながら今後開業する方や現在開業している方に分かりやすく情報をお届けします。
目次
パン屋開業でつまづくポイント
市場調査や顧客分析
パン屋を開業する前に、その地域のパン屋の競合状況や、ターゲットとなる顧客層を把握することが大切です。
市場調査や顧客分析が不十分だと、ニーズに合った商品やサービスを提供できず、集客につながらない可能性があります。
この作業を怠ると…
①ニーズに合った商品やサービスを提供できない
②集客につながらない
③経営判断が誤る
パン屋開業にあたっては、市場調査や顧客分析を徹底して行うことが大切です。
資金計画
パン屋を開業するには、店舗の賃貸料や設備費、仕入れ費、人件費など、さまざまな費用がかかります。資金計画が不十分だと、開業後に資金繰りが悪化し、経営が行き詰まる可能性があります。
開業資金は、初期費用と運転資金の2つに分けられます。
初期費用は、店舗の改装費や設備費、備品費など、開業時に必要な費用です。運転資金は、店舗の賃貸料や仕入れ費、人件費など、開業後に継続的にかかる費用です。
開業資金は、売上から賄う必要があります。開業資金を過小に見積もると、開業後に資金繰りが悪化し、経営が行き詰まる可能性があります。
この作業を怠ると…
①開業までに必要な資金が不足する
②開業後に資金繰りが悪化する
これらのポイントを押さえて、資金計画を立てましょう。
経営知識やノウハウ
パン作りのスキルや知識はあっても、経営知識やノウハウが不足していると、店舗運営に支障をきたす可能性があります。パン屋経営には、原価計算や売上管理、マーケティングなどの知識や経験が必要となります。
この作業を怠ると…
①顧客満足度の低下
②店舗運営に支障をきたす
経営知識やノウハウは、パン屋経営を成功させるための重要な要素です。しっかりと学習して、経営を成功に導きましょう。
パン屋開業にあたり準備すること
上記のパン屋開業にあたりつまづくポイントから、どのように準備を進めていけばいいか3点ごとに説明していきます。ぜひ参考にしてください!
分析
分析に関しては以下の3つを抑えておくといいです。
(1)競合店の調査
これにより競合店の店舗数や規模、競合店の価格帯や商品ラインナップ、競合店の強みや弱みの把握が出来ます。
具体的には、実際に足を運んだりSNSで情報収集をしたり、アンケートを取ったりすると良いでしょう。
(2)顧客層の調査
顧客層の調査は、パン屋開業において欠かせないステップです。しっかりと調査を行い、自店の成功につなげましょう。
具体的には、統計データ・posデータで調査したり、周辺の生活スタイルやどんな職業の方が多いのかに注目して調査を行いましょう。
(3)アンケート調査
既存のパン屋や、パン好きの人にアンケート調査を行い、ニーズや意見を収集します。
具体的には、競合店の調査と似ていますがSNSでアンケートを取るなど身近で簡単に調査が出来ます。
資金
続いて、資金計画に関して以下の3つを抑えておくといいです。
(1)開業資金の見積もり
まずは自分で調べる、その次に業者に依頼することで安心安全に資金の見積もりが出来ます。
目安として、小規模店舗
1000万円~2000万円/中規模店舗2000万円~3000万円/大規模店舗3000万円以上
店舗の規模や立地、商品ラインナップなどによって、開業資金は大きく異なります。しっかりとした調査を行い、自店に必要な開業資金を把握するようにしましょう。
(2)資金繰りのシミュレーション
資金繰りのシミュレーションとして、売上・経費・運転資金の項目を想定し、
エクセルや会計ソフトを使用したり、専門家に依頼したりすると確実です。
目安として小規模店舗500万円~1000万円/中規模店舗1000万円~2000万円/大規模店舗
2000万円以上
(3)予備資金の確保
まずは自己資金を貯める、融資を受ける、最後にクラウドファンディングを利用するなどの確保の仕方があります。
その中のポイントとして、
・早めに準備を始めて、開業資金の準備と並行して予備資金の準備も始める
・複数の方法で確保することで、1つの方法に頼りすぎず、予備資金を確保できる
経営知識やノウハウ
経営知識やノウハウを身につけるには、本やwebでの情報収集が必要になります。加えて、その知識が他に繋がることもあるので、これを機にパン屋開業に限らず知識を付けていきましょう。
(1)本のジャンル
開業・経営に関する本→パン屋を開業・経営するために必要な知識やノウハウ
製パンに関する本→パン作りの基本的な技術や知識
マーケティングに関する本→パン屋のマーケティング戦略
マネジメントに関する本→パン屋の経営管理に関する本
一つに偏るのではなくバランスよく読んでいくことで幅広く身につけることができます。
(2)webサイト
webでの情報収集は本を読むのが得意でない方におすすめです。
中には分かりやすく情報やノウハウを豊富に掲載しているものや、無料で提供しているサイトもあるのでぜひチェックしてみてください。
その他、セミナーでも経営知識やノウハウを勉強できる場もあるので、調べてみるのもいいですね。
開業にあたる失敗番外編
接客
開業し販売することに集中してしまい、つい忘れがちな接客です。
ただパンを作るだけではなく、作ってから提供までが大事です。そこで接客を怠ってしまうと、リピーターが減ってしまい売上が低下する負の連鎖に繋がりかねません。
丁寧な接客で、お客様に気持ちよく買い物をしてもらいましょう。
開業後の勉強
続いて開業後の勉強についてです。
パン作りの技術や知識、経営ノウハウなど、さまざまな分野で勉強を続けることで、パン屋開業での失敗を回避し、成功に近づくことができます。
また、トレンドが変わり続けていることにより新しいものに注目が集まります。お店の在り方もありますが、一部商品をトレンドに寄せるだけでも集客の層の広がりに繋がるので重要なことです。
常に新しい知識や情報を吸収し競合店に負けないお店作りにしていきましょう。
自分のスタイルを押し付ける
自分のお店だから…といった思いがゆえにニーズに合っていない商品を提供し続けることもよくあることです。それがだめなのではなく、自分のやりたいこととニーズをうまく合わせていくことも大事だということです。
どのようなパンが好みかは人によってそれぞれですが、パン屋を開業する際には、自分のスタイルを押し付けるのではなく、ターゲット層のニーズを把握した上で、商品やサービスを提供する必要があります。
そうすることにより、繁盛へより一歩近づけるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
好きなことややりたいことを仕事にするにも失敗は起きてしまいます。
ですが、ある程度これにはこの失敗が起こりがちといったケースがわかると対応出来ると思います。
そのため今回の記事内容が、これからパン屋を開業する方や現時点で開業している方のお力になれれば嬉しいです。
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