普段何気なく使用している胡椒に”世界一”があることをご存知ですか。
世界一の胡椒と言われる「カンポット・ペッパー」は、何が世界一なのでしょうか?普段私たちが食べている胡椒とは何が異なるのでしょうか?
目次
カンポット・ペッパーとは
TIME誌で(*1)「普通の胡椒はテーブル・ワイン。カンポット・ペッパーは「良質のボルドー・ワイン」(2012年1月16日号)と称されるほどの高い評価を受けているカンボジアの胡椒です。
カンボジア王国の一部の地域(カンポット州とケップ州)で栽培されており、独特の風味を楽しむことができます。
「カンポット・ペッパー協会」という団体が完全有機栽培のガイドラインを定めており、この協会からガイドラインを順守したと認められた農園で作られた胡椒のみが「カンポット・ペッパー」のブランドを使うことが許されています
カンポット・ペッパーの歴史
カンポットペッパーは、日本ではあまり馴染みのない胡椒ですが、100年前からの伝統的な方法で栽培されています。
【歴史】
19世紀後半〜フランス植民地下で栽培
20世紀初頭〜年間8000トン生産。(主に欧米の一流レストランで使われる。)
1970年代〜内戦で、カンポットの農園は荒廃。
1990年代後半〜内戦が終結。栽培農家がぽつぽつと戻り始め、伝統農法で胡椒栽培を再開。
2000年代〜本格的に胡椒農園が増加。
2006年〜100件ほどの農園でカンポット・ペッパー協会が組織。欧米への輸出の基盤となる。
カンポット・ペッパーの魅力
カンポット・ペッパーが世界一の味わいと風味を持つ最高級の胡椒として話題を呼び、人々を魅了するには理由があります。
化学肥料や農薬を一切使わない、100年以上前からの伝統農法で栽培
カンボジア政府とカンポット・ペッパー協会が定めた土壌で、化学肥料や農薬を一切使わず、添木の材質から胡椒のツルを安定させる縄の材質まで、十数もの厳しい基準をクリアした農園で完全有機栽培されています。
化学肥料や農薬を使用した土地、農薬を大量に使用する農園に隣接する土地でも認定は取れません。
GIを取得し世界レベルの品質と認定
カンポットペッパーは、WTO(世界貿易機関)からGI(地理的表示)の認定を受けています。
GIとは、特定の地理的地域を原産地とし、その地域に根ざした特定の品質、評判、その他の特徴を持つ製品を保護するものです。
認定により、カンポットペッパーは国際ブランドとしての地位を確立し、世界を代表する最高級品として重宝されています。
他の胡椒とは一線を画す味と風味
カンボジアの豊富な雨、山と海に囲まれて霧の発生しやすい独特の気候、赤道に近い灼熱の太陽、湾から吹く潮風、ミネラル豊富な土壌がスパイシーでフルーティーな胡椒をつくります。
また、カンボジア特有の「クメール種」であるカンポットペッパーは、他の品種に比べると辛味成分が20%ほど多く、より本格的でスパイシーな風味を味わうことができます。
カンポット・ペッパーの種類
カンポットペッパーには種類があり、それぞれ特徴が異なります。ここでは、カンポットペッパーの主な種類をご紹介します。
黒胡椒
いわゆる”胡椒”の定番で、未熟な緑色の実を手摘みし、数日間保管したあと天日乾燥させたもの。香り成分は皮の部分に多く含まれるため、表皮が残っている黒胡椒は強い辛味と香りを楽しめます。
強い香りと辛味は味の濃い肉料理に特によく合います。
白胡椒
完熟した胡椒の実を水につけ、表皮を取り除いてから天日乾燥したもの。香り成分が多く含まれる皮の部分を取り除いているため、黒や赤の胡椒に比べて、香り・辛味ともにマイルドに仕上がっています。
白身魚や鶏肉、卵などの淡白な料理や、白く仕上げたい料理によく合います。
赤胡椒
完熟して赤くなった胡椒の実を天日乾燥させたもの。収穫高が限られているため、他の胡椒より珍しい品種とされています。表皮が残っているので香り・辛さともに強めですが、熟成により黒胡椒よりマイルドな味わいになっています。
全体の10%程度しかできないため、現在もパリで最高値で売られています。
タイやカンボジアでは、香辛料としてではなく炒め物の具として利用することが多いようです。
ちなみに、通常日本で「赤胡椒」や「ピンクペッパー」と言われているものは西洋ナナカマドの仲間で、味と香りが異なります。
実はこの3種類は…
この3種類の乾燥胡椒は、全て同じ木の同じ房から取れます。同じ房で赤い実は赤胡椒になり、黄色や橙色の実は皮を剥いて白胡椒に、緑色の実は黒胡椒になります。
収穫後に赤、白、黒になる実が混在した房から、1粒ずつ手作業で実をより分けます。
【番外編】塩漬け生胡椒
生の胡椒の実を塩漬けにしたものです。天日乾燥させた胡椒とは異なり、プチッと弾ける食感で、噛むと胡椒独特のスパイシーな香りと風味、清涼感が広がります。柔らかいため、そのままおつまみとして食べることもできます。
世界一の胡椒を手に入れよう!
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(*1)TIME雑誌…アメリカ合衆国のニュース雑誌