新型コロナウイルスの感染拡大で飲食業界が打撃を受ける今、その中でも焼肉屋は極めて好調と言われ、注目されています。その理由は何か、ひも解いていきたいと思います。
一方で焼肉屋業態への参入も増え、競争激化リスクも懸念されています。その中で確実な感染対策をした焼肉店を開業するには、どのような機器・什器・備品の準備が必要かをチェックしましょう。
目次
焼肉屋はなぜ好調?
新型コロナウイルスの感染拡大により、厳しい状況に直面している飲食店業界。
そんな中、大手居酒屋チェーン店が焼肉店を開業するなど、異業種の参入が多く見られるのはなぜなのでしょうか。
そこにどんな理由があるのか、主な要因はなにかを挙げていきたいと思います。
換気設備が整っている
新型コロナウイルスの感染対策には換気が十分にされているか、ということが重要であるとされています。外食をするにあたって、お店選びに換気機能が備わっているかはチェックしたいところですが、焼肉店には強力な換気システムが整備されていて、居酒屋などレストランに比べ、十分に換気がされている印象が強いことが有利になっていると考えられます。
外食の特別感を得られる
外食が懸念され、頻度が減ったことにより、「外食」=「特別」という認識がより高くなり、外食の価値が高くなったとされています。
家庭では臭いが残ることや焼肉店の味は家庭での再現が難しいということから、普段食べられない「特別」なメニューとして、少ない外食の機会により選ばれるのではないでしょうか。
感染対策に必要な機器・什器・備品の準備
好調な焼肉店ですが、感染対策には手を抜かずにしっかりと準備をすることで、お客様はもちろんですが、従業員も安心し、働きやすい環境になります。
どんなものが必要になるかチェックしておきましょう。
無煙ロースター
無煙ロースターとは、お肉を焼いた時に出る煙と一緒に、店内の空気も外に排出するという機能がそなわっています。
そのため、無煙ロースターを設置することにより一般の飲食店よりも換気性能が非常に高くなり、お店全体の空気をいつでもクリーンな状態に保つことが出来ますので、大きな感染対策のひとつとなるでしょう。
無煙ロースターの種類は大きく分けて、以下の2つになります。
ダクト式無煙ロースター
ダクト式無煙ロースターとは、店内から店の外に向けて排気ダクトを引き、煙を外に排出するタイプのものです。
ロースターと排気ファンをダクト管でつなぎ、排気ファンで煙を吸い上げて屋外へ排出します。
ダクト式無煙ロースターには、「下引きフードタイプ」と「上引きフードタイプ」の2種類があります。
下引きフードタイプ
無煙ロースターのテーブルで吸引した煙を、床下に通した排気ダクトから店の外に出すタイプです。
床下に排気ダクトを通すことで見た目がすっきりするので、使用されることが多いです。
上引きフードタイプ
無煙ロースターのテーブル上の焼き面から、天上からおりてきたフードを通し煙を上に吸い上げる排煙フードです。
ダクト式の中では低コストで、メンテナンスや清掃も比較的簡単なところがメリットとなります。
ダクト式で気を付けなければならないのが、外に排出される煙や臭いです。
消煙装置や消臭装置をダクトへ取り付けるなど、対策をしましょう。
ノンダクト式無煙ロースター
ノンダクト式無煙ロースターとは、発生する煙をロースター内部の集じん機を通過させる事で煙を吸着させ、フィルターを通して店外に出る煙、臭いを軽減させることができます。
ダクトを設置する必要がないためメンテナンス不要、ダクト工事が不要でコストも抑えられ、ダクトを設置するスペースが必要ないのでお店の空間を広く使うことができるメリットがあります。
煙を処理する機能が無煙ロースターのテーブル内に組み込まれているので、自由に移動することができ、テーブルの位置も自由にレイアウトできることもメリットの一つです。
自動食器洗浄機(食洗器)
自動食器洗浄機(食洗機)を導入することで、強い水圧で洗い残しを防ぎ、80℃という高温ですすぎ食器を衛生的に洗いあげる事ができるため、人の手で洗いあげるよりも減菌効果があります。
コロナウイルスの感染対策だけでなく、食中毒の原因となる菌も防ぐことが出来るでしょう。
パーテーション、衝立(ついたて)
感染防止には飛沫対策も不可欠です。
テーブルのあいだは飛沫対策としてパーテーションで区切るか、できるだけ1m以上の間隔を空けて座れるように配置を工夫し、カウンター席は密着しないように適度なスペースを空けるか、隣席とのパーテーションを設置することが推奨されています。
スペースを空けることが難しい場合に、パーテーションでテーブル間を区切ることで飛沫対策、パーソナルスペースの確保が出来ます。
席と席の間に設置する衝立(ついたて)には、お店の雰囲気を壊さないスタイリッシュなデザインのものを選びお店の雰囲気を守りつつ、お客様が安心してお店で過ごせるスペースを作ることも出来るでしょう。
トング
焼肉屋でトングはお肉を焼く際に使う必需品ですが、感染対策としてトングの共有は避けたいところです。
トングを用意する際には多めに用意をしましょう。
一人一本のトングがあると理想的で、安心して焼肉を楽しんでいただけます。
番外編 あったら嬉しい〇〇
感染予防とまではいかないけれど、コロナ禍ならではのお店にこんなものが用意してあったら助かる備品のご紹介をします。
使い捨てマスクケース
マスクが必須となった今、飲食店でマスクの置き場所に困ったことはありませんか?
特に焼肉屋では油跳ね、臭い移りも気になります。
お食事中にマスクを衛生的に保管し、油跳ねや臭いも防げる「マスクケース」があったら嬉しいと思われる方が多いのではないでしょうか。
使い捨ての紙製マスクケースなら衛生的で比較的低コストです。内側に抗菌加工がほどこされている、紙製抗菌マスクケースというものもあります。
こんなコンセプトの焼肉屋の開業も
コロナ禍で大人数での外食を控えざるをえなかったり、お客様同士や、従業員とお客様の接触を最小限にしなくてはならない中で、お店のコンセプトを工夫して焼肉屋の開業をしているお店が注目されています。
1人焼肉推薦
1人焼肉を推進したお店です。
1人1台専用ロースターが設置されていて、席はカウンター席にパーテーションを設置することで1人の空間をつくっています。中には注文もタッチパネルで、卓上にセルフのウォーターサーバーを設置しているお店もあります。
感染対策にもなり、気兼ねなく焼肉を楽しむことが出来るのでウィズコロナにあったコンセプトだと考えられます。
セルフ焼肉店
通常では従業員が行うことを、お客様にセルフシステムでお願いする形のお店です。
1階の精肉店で自らお肉を購入し、2階で焼いて食べるといったパターンや、お肉などをお客様自ら取りにきていただき、飲み物はドリンクバーで。などさまざまな形で接触機会を低減しています。
中には注文から後片付けまで全てセルフシステムのお店もあり、従業員とお客様の接触を最小限にするセルフ焼肉は、これからも注目されていきそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
新型コロナウイルスの終息を願いながらウィズコロナ時代を乗り切れるよう、開業前にしっかりと感染対策をした安心・安全なお店づくりをしましょう。
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